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第十三章 家族円満 商売繁盛
私の領地
塩の話はやはりマガタ商会とカニンガム商会が請け負うようです。
即日、二人の会頭から面談の申し込みがありました。
話を聞くと、なんとか夏の期間ぐらいなら、人が入って採掘できるようなのです。
「人は集められるのですか?」
「犯罪奴隷を招集いたします」
「逃亡されるのでは?」
「逃げ道はありませんよ、道は軍が封鎖しますから、それに夏が過ぎたら凍死しますよ、次の夏までは生きられません」
「一応、水と食料は麓の村より運び入れます」
「運搬費がかさむのでは?」
「軍を退役した輸送魔法士を雇っていますので、動員いたします、足らなければ現役の輸送魔法士を派遣していただきます」
ヴァルベック領は太古には海底にあり、巨大な火山群だったようです。
それが隆起したのですが、幾つもの小さい噴火口もそのまま隆起しているのです。
それらは小さいカルデラ盆地になっており、まだ活動している場所があるのです。
例の銀が採れる場所などはその例です。
今回、岩塩ドームの為に、久しぶりに『空飛ぶ家』を動かしたのですが、この際、私の領地を調べることにしたのです。
ヴァルベック辺境伯領はグレートブリテン島ぐらいの大きさ、20万平キロ程度、南の王国側、第二王子の領地、グラハム侯爵領から入る唯一の峠道があり、領内に入り込めますがそこで道は終わりです。
クレアさんと出会った場所はその道が途切れたところから北に40キロほど歩いた場所、そこに『穴』が出来ており、カルデラ状になっています。
その底に溶岩湖があり、かなり有毒ガスが漂っています。
夜に見ると赤い溶岩と青白い有毒ガスが踊り、さながら地獄の光景です。
還らずの荒野も、昔はこのあたりまでは、入ってこれたようなのですが、今はこの溶岩湖の為に無理ですね。
銀の採集地は東側の山中の400メートル四方の小さい盆地で、真ん中に有毒の間欠泉があります、かなり温度は高く、其の周り一帯の気温は高い上に、有毒な気体でおおわれているのです。
北側の山肌には『楽園温泉』の岩棚があります。
標高は1,000メートルぐらい、周りを1,500メートルほどの山が取り巻いています。
北と西は断崖が続いており、ところどころに岩棚があります。
南も断崖が続いていますが、標高300メートルあたりに、グラハム侯爵領がくっついており、例の道が断崖をうねうね通っているのです。
この道は1,400メートルほどの峠を越えて、還らずの荒野に降りていきます。
その道の、峠に行くまでの途中、標高600メートルあたりで道が分岐しており、本当に小さい道が、標高800メートルほどの山に囲まれた小さい盆地につながっているのです。
それが今回の岩塩ドームがある場所です。
標高600メートル程度というのにえらく寒く、多分あまり日が差さないのでしょうね。
入植しようとして、道を作ったようですが、放棄されたわけです。
東は断崖が続いていますが、標高500メートルぐらいのところに元のナーエ男爵領がくっついており、少し離れた場所に元騎士爵領がくっついています。
男爵領と騎士爵領とは直接の道はありません、一旦麓におりて、それぞれに続く道を登ることになります。
こちらの岩塩ドームの場所は王国側より少し低い、標高400メートルほどの場所にありますが、標高800メートルほどの山に囲まれた小さい盆地です。
おかげでこちらも日が差さないようで、似たような自然環境なのですね。
騎士爵領から道が崖沿いに続いています。
ナーエ伯爵領は元の男爵領が30平方キロ、元騎士爵領が6平方キロ、面白いことに、どちらもヴァルベック辺境伯領によく似ており、周囲は山に囲まれた盆地のようになっているのです。
「あれ、あそこの台地だけ暖かい?特に真ん中のでかい岩盤は……えっ、『北投石』♪ということは玉川温泉みたいなの?」
地熱が台地全体を温めているのですが、特に『でっかい北投石』の下はさらに暖かいようです♪台地全体の気温は20度ぐらいですが、『でっかい北投石』の表面は40度ほど……
ここにタオルでも敷いて寝ていれば、間違いなしの岩盤浴です。
場所は東側の崖から切り離された岩山にあります、ここ、絶対にこの『空飛ぶ家』以外では、訪れることはできませんでしょうね……
しかも水場はありません、ここでは、岩盤浴後は『部屋』で火照った体にシャワー、または水風呂で冷やすのが良いかもしれませんね。
それを繰り返すわけです。
よく考えると鉱物資源の宝庫なのが私の領地、『北投石』までありました。
ただ採掘は私以外ほぼ不可能のようです。
一応これが私が知る領地の概要です。
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*この作品は「カクヨム」様にも投稿しています。
**週1(土曜日午後9時)の投稿を予定しています。**