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エピローグ エラムは貴女の嫁ぎ先
02 エラムの騎士挑戦者決定トーナメント
しおりを挟むこのポンポコリンの、飽食生活の三日が終わると、続いて新年最大のイベント、『エラムの騎士挑戦者決定トーナメント』が始まります。
これに優勝すると、来年の私の、新年の休暇を過ごす都市となります。
各国ともすごい力の入れようです。
さらに優勝者には、私へのチャレンジがゆるされ、もし私に勝てれば、暫定ですがエラムの騎士になれます。
一年ですが名誉は大変な物とか……しかも私の祝福のキスを受ければ、正式にエラムの騎士になれます、万一私が負ければ、嫌でもキスをしなくてはならないようです……
しかし絶対に負けません、だれがキスなどするもんですか!
メンバーは多士済々、でもなぜビクトリアさんやアテネさんがいるのですか?
その向こうには、小雪さんやエレンさんまでいます。
主催者に聞いてみると、参加資格に制限はないということです。
このメンバーでは、まず殿方は勝てないでしょう。
小雪さんかアテネさんの圧勝なのでは……
諮問会議から強烈に苦情がきたようで、主催者が走ってきて、
「申し訳ありませんが、巫女様の愛人の方々についてはご遠慮願いたく……」
「どうしてですか?」少し意地悪をしますと、
「ご寵愛を受けている方々に、お怪我でもなされては取り返しがつきません、主催者といたしましても、保障出来かねますので、ご遠慮をお願いいたしたい。」
そういいますが、間違いなく諮問会議のおじいさんたちの差し金でしょうね。
まあ私としては、だれがこようと、あっさりとけりをつけるつもりですが。
結局、決定トーナメントで優勝したのはジョンソンさん、この海兵隊長さんは強い人でしたが、手間をかけたくないので、のしときました。
リューリックさんよりも強いですね、でもシャルルさんの方が強いはずですが……
え、腰が痛い……どこかで落ちてる女でも拾ったのですか?
目ざとくシャルルさんを見つけて、そのことをいいますと、
「どこやらの女ではありません、拾い喰いはイシュタル様でしょうが!」
結構怒っていますが、たしかに骨盤がずっているように見えます。
「仕方ないですね、むさい男の腰など、触れたくもないのですが。」
シャルルさんの腰に手を当てて、骨盤を修復します。
「シャルルさん、これで拾い喰いOKです、それとも奥さまと子づくりに専念?」
「ほっといてください。」
「次は体調を万全にしてもらいたいものだな、秋の軍事演習を楽しみにしている。」
「そうだな。」
「いやね、男同士で見つめるなんて……」
「ヴァカリネ様!」
今度はジョンソンさんに叱られます。
「まぁこの人はこんなもんですから。」
とシャルルさん。
こんなもんと云われた私でした。
ジョンソンさんに、
「疑惑については謝ります、ところで来年はシュヴァルツヴァルトで、新年を迎えますが、フリードリッヒ宰相はあのような方、派手な祝賀行事は避けてくださいね。」
「無理でしょう、奉仕の魔女団の、当番の女官が連絡しているはず、今頃は計画を練っているでしょう。」
「使える物は何でも利用する方ですから。」
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