100回目の口付けを

その後

５６ 小悪魔襲来 ユーリ

　絨毯の上で胡座をかく俺の膝に跨るヴィーは、俺をゾクゾクさせる可愛い喘ぎ声を上げながら、身体を痙攣させている。

　小さな身体に見合った可愛らしいペニスからは、だらだらと先走りが流れ続け、後蕾に埋めている俺の二本の指は、ぎゅうぎゅうと締め付けられる。

　早くこの狭い中に俺のものをぶち込んで、ヴィーをもっと喜ばせたい。

　何度もその思考を振り切る俺は、ピンク色の乳首を甘噛みしながら前立腺を刺激する。

　「んあぁぁっ、ゆーりぃ、あぁっ、あっ、あんっ、ゆーりっ、ゆーりぃ、んんんぅーーっ！」
　「っは……またイッたの？　気持ち良い？」
　「んっ、んっ、きもちいっ、ゆーり、きもちいぃのっ、ぁあっ、ぁんっ、もっと、してぇ、」
　「っ、」
　
　あまりイキすぎても辛いだろうと指の動きを止めた俺に、口の端から涎を垂らして、とろとろに甘えた顔をするヴィーは、小鹿のように足を震わせながら、ゆっくりと腰を上下に動かし始める。

　開いた口が塞がらない俺は、頬を上気させてうっとりと微笑むヴィーに完全にノックアウトされた。

　「ヴィー……すごく、厭らしい……」
　「あぁっ、ぁんっ、それって、ほめてる？」
　「っ、あ、ああ……」
　「んぅっ……僕、ゆーりじゃないと、だめなの……はぁっ、ぁぁっ、」
　
　俺の首に腕を回してしなだれかかるヴィーは、ゆるりと首を傾げる。

　その間も、まるで中を広げようとしているかのように、ゆっくりと淫らに腰を動かす扇状的な様に、俺は無意識にごくりと唾を呑む。

　「早く、ゆーりのおっきいの、欲しい……」
　「っ……」
　「だから、もっとして？　……んあァッ！」

　初心で可愛いヴィーの口から、俺を喜ばせる強烈な言葉が放たれて、全身が火照って射精しかけた。

　さらには、大好物である、可愛い恋人からの『もっとして』のおねだり。

　もう興奮しすぎて、碌に会話が出来なくなった俺は、三本目の指を後蕾にねじ込む。

　ゆっくりと中に埋めていけば、俺にしがみつきながらガタガタと下半身を震わせるヴィーは、俺の指を奥まで咥えこもうと、浮いていた腰を下ろす。

　「ひ、あぁぁっ……、あ、あ、あっ……」
　
　苦渋に歪む顔もまたエロくてたまらない。

　俺を虜にして止まない白銀の天使は、潤むアメジストの瞳から綺麗な涙を溢す。

　「…………痛い？」
　「ンンッ、だいじょぶ、はぁっ……ちょっと、くるしぃけど……っ、」
　「無理しないで……ヴィー」
　「んぅ……、ぼく、だけ？」
　「え？」
　「僕だけ、なのっ？　んっ……、えっちしたいって、おもってるの……っ」

　切ない声色で語る唇はむっと尖っていて、大きな瞳に涙が溜まっていく。

　くたりと俺の肩に美しく整った小顔を乗せたヴィーは、艶かしい吐息を吐き出した。

　「指じゃなくて、ゆーりのが欲しくて……自分で、やってみようと思ったけど、うまく出来なかった……。ずっと、ゆーりとえっちしたい、って事ばっかり考えてて、頭がおかしくなりそうだよ……」

　ガンっと頭を殴られたような衝撃を受けた俺は、浅い呼吸を繰り返して、冷静になるよう努めた。

　じゃないと、この可愛すぎる小悪魔を、今すぐにでも犯してしまいそうだ。

　思わず細い腰を押さえていた俺の手にぐっと力がこもり、小さな身体はピクリと跳ねる。

　同じ気持ちだと伝えるために、中に埋もれる指をめちゃくちゃに動かして、俺のものが入るようになるまで広げようと試みる。

　「んくぅ……やぁ……ひぅ……んんっ……ぁっ、あぁっ、あっ、はぁんっ、ぁんっ、」

　苦しそうに喘ぐ声が徐々に甘えた声に変わっていき、高揚感が増していく。

　早く、早く、交わりたい。

　奥まで突いて、もっと喘がせて、俺だけしか見えないようにしてやりたい。

　そして最奥に白濁を注ぎ込んで、孕ませたい。

　優しく、怖がらせないようにと意識していたはずの俺は、どろりとした欲望が顔を出す。

　「ああぁァッ！　きもちいっ……ゆーりっ……すきっ……だい、すきぃ……っ、んああぁぁーー！」

　中イキし続けるヴィーは、痙攣しながら俺の名前を呼び続ける。

　「もっと……はぅっ……もっと、して……っ、ぁっ……ゆーりの、おっきいの、はいるまで……んぁあっ……、ゆーりぃ……っ、あいしてる、」
　「っ、俺も愛してる！　誰よりも、ヴィーを愛してるっ！」

　ぐちゅぐちゅと卑猥な音と共に愛を叫んだ俺は、高い声で啼きながら背中を反らすヴィーを、強く抱きしめる。

　意識を失い、くたりと俺にもたれかかるヴィーに、これ以上は駄目だとわかっているのに、俺は意識のないヴィーの中を解し続ける。

　目を伏せて俺の肩に涎を垂らしながらぴくぴくと身体が跳ねるヴィーが、愛おしすぎてたまらない。

　前立腺を刺激して、ハッと目を覚ましたヴィーは、すぐさま可愛らしく喘ぎ始め、イキ狂って再度気を失う。

　それでも止めずに中を解し続け、またヴィーが意識を取り戻す。

　頭をぐわんぐわんと振りながらも、俺にしがみついて蕩けた顔で喘ぎ続け、また意識を失う。

　指がふやけるまでヴィーの中を刺激し続け、俺は愛する恋人がぐったりするまで、ひたすら嬲り続けたのだった。