59 / 273
第3章:魔人襲来
エピローグ
しおりを挟む
気がつけばそこは白い空間だった。ジンはすぐにそこがかつてラグナと邂逅した場所であったことを思い出した。立ち上がって周囲を見渡す。だが記憶にある通りそこには彼以外何も存在しなかった。ぼんやりとさっきまであったことを思い出そうとする。
だが意識に靄がかかっているため、なかなか思い出すまでに時間がかかりそうだった。ふと自分は死んだのだろうかと思う。何かと戦っていたはずだったからだ。
『ジン君、どうだい?あれが四魔人だ。君が倒さなければならない最悪の内の一体だ』
後ろから突然かけられた声に驚きつつも振り向くと、そこにはラグナが立っていた。その姿は以前見た時と変わらず、黒い髪に黒い瞳、そして男か女かわからない中性的な、人とは思えない魔的な美しさを持つ少年だった。
「ラグナか、久しぶりだな」
『あれ?あんまり驚いていないんだね。自分がどうしてここにいるか覚えているかい?』
「いや、なんか頭の中に靄がかかっているみたいで、うまく思い出せないんだ。俺は死んだのか?」
『いいや、まだ生きているよ。ただ肉体に負荷がかかりすぎて、死にかけている状態ではあるけどね』
「そうか、それじゃあなんで俺はここにいるんだ?」
『…ジン君はさっきまで魔人と戦っていたんだよ。そのことで僕から色々君に謝っておきたいことができたから、こうして君にまたこの空間に来てもらったんだ』
「謝りたいこと?」
『うん、僕が気が付かなかったせいで、あの魔人が結界を越えてしまった。そしてそのせいでマリアとミリエルは死に、君もウィルも瀕死の重傷を負ってしまった』
その言葉を聞いてジンは一気に何があったのかを思い出す。醜悪な笑顔。見下した表情。怒気を孕んだ時の悍ましさ。そして何より、濃厚な殺意に当てられた時の死を覚悟させるほどの恐れ。それらを思い出し、毛穴という毛穴から一気に汗が滲み出す。
『本当は僕もなんとかしたかったんだけど、結界にちょっと力を使いすぎちゃって動けなかったんだ』
白い空間でラグナがそうジンに告げた。
「どういうことだ?」
『君も知っているだろう?あのレベルの化け物は父さんが張った結界をそうやすやすと越えることなんかできないって。だから僕はそっちに力を割かなければならなかったんだ』
心の底から悔しさを滲ませ、うつむきながらラグナは話した。どうやら彼は結界を張り直すことに尽力を上げていたらしい。ジンはしばし沈黙したのちにラグナに尋ねた。
「マリアは、マリアはここにいないのか?」
『ああ、残念だけど彼女の魂はもう天界に向かってしまった。もうここに呼び出すことはできない』
それを聞いてジンは目を瞑る。様々な感情が頭の中をよぎる。だが何よりも強く彼の心を縛り付けたのは、最後まで彼女を『母』と呼ぶことができなかったことだった。
「…何か、マリアから俺とウィルに伝言を残していたりしないのか?」
『一つだけ、君とウィルに伝えてほしいと言われた伝言があるよ』
「それは?」
『「今までありがとう、いつまでもずっとあんたたちを愛し続けているよ」』
その言葉をラグナは『マリア』の声でジンに告げた。閉じていた彼の目から大粒の涙が溢れ出した。
『ジン君本当にすまなかった。僕と父さんがもっとしっかりしていればこんなことは起きなかったのに…』
ラグナの言葉に、しかしジンは何も答えることができなかった。また家族を、大切な人を失った喪失感が彼を苛んだ。そんなジンを見つめつつ、
『君に教えなければならないことがある…』
そう重苦しい声でジンに呼びかけた。
次に目が覚めるとジンは自分のベッドに寝ていた。夢の中でラグナと話したことを一つ一つ思い返していた。すると彼の横から声が聞こえて来た。
「よう、起きたかジン。」
ベッドの脇には、身体中に包帯を巻いた、真白い髪と髭を生やしたウィルが椅子を置いて座っていた。その容姿はまるで一気に数十年の月日が流れたようであった。顔に刻まれた深い皺の数々や、やせ細り枯れ枝のようになったその肉体からは、ジンの知るウィルの面影はどこにもなかった。また彼の右腕は二の腕から下が無くなっていた。痛々しい白い包帯がそこに巻かれていた。
「調子はどうだ?」
自分よりも重傷に見えるウィルにジンは大丈夫だと告げた。
「そうか。そんなら良かったよ」
ウィルは悲しみを含んだ、疲れたような笑顔をジンに向けた。そんな顔を見たジンはハッと思い出した。
「ねえマリア、マリアは!?」
叫ぶようにウィルに尋ねる。
「………もう燃やしちまったよ」
ジンの質問にたいして、しばし逡巡したのちウィルは言った。
それを聞いたジンは吠えるように泣いた。最後に立ち会うことすらできなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一頻り泣いたのち、落ち着いたジンは杖をついて歩くウィルとともに居間に移動した。そこにはヴォルクとティファニアが座って二人を待っていた。
「ジン君!」
ティファニアがジンの姿を確認すると彼に駆け寄って、抱きしめた。
「ごめんね、ごめんね…」
どれほど泣いていたのだろうか、その目は既に赤く腫れ上がっている。そしてジンに謝罪の言葉を発し続けた。間に合わなかったことに対して、守ることができなかったことに対して、そしてマリアたちを救うことができなかったことに対して、彼女はジンとウィルに謝罪をし続けた。
「別にティファニア様のせいじゃないですよ」
自分を抱きしめ、泣き続ける彼女を、ジンは無機質な目で見下ろし、歪んだ笑みを浮かべ突き放すように言った。とにかく今の彼にはその優しさが煩わしかった。
「ティファニア様、少し落ち着いてください。ジンも病み上がりなんです。椅子にでも座らせてゆっくりさせて上げましょうや」
そんなティファニアにヴォルクが声をかけた。ようやくその言葉を聞いて花をすんすんと鳴らしながらティファニアは先ほどまで座っていた席へと戻った。
「それで…今何をしてたの?」
ジンは席に着いたウィルを含め、ヴォルクとティファニアに目を向けて尋ねた。
「情報の統合と整理ってところだ。辛いだろうがお前にも聞きたいことがある」
そう言ってヴォルクはレヴィについてジンに様々な質問をしてきた。ジンはそれに対してゆっくりと思い出しながら、ボソボソと答え続けた。
~~~~~~~~~~~~~~~
「何と言うのか、想像以上だな」
ジンの話を聞き終わったヴォルクがそう呟く。ティファニアはようやく落ち着いたのかウィルの様子を見ている。ウィルは座った状態でも苦しそうに息をしていた。時折右腕が痛むのか小さく呻いている。ジンはそちらに目をやる。
「ウィル、大丈夫?」
無機質な瞳の中にわずかに心配の感情が宿る。
「はっ、正直良いとは言えねえな」
ウィルは肩をすくめて力なく笑った。
「ティファニア様、ウィルの状態はどんな感じなんですか?」
その問いにティファニアはウィルに目を向ける。ウィルはそれに対してどうぞとでも言うように顎をしゃくった。それを見て一つ頷くと、彼女は話し始めた。
「はっきり言って、なぜ生きているのかがわからないわ。体内にある生命エネルギーも極わずかだし、身体中はボロボロで、もうまともに戦うどころか生活することすら難しいわね。いつ死んでもおかしくないし、もし生きることができたとしても、長くて一ヶ月ってところね」
それを聞いてジンは絶句する。自分の想像以上にウィルは今回の戦いでダメージを負ってしまったのだ。だがティファニアはまだ話を続けた。
「ただ…今すぐに治療をすれば少なくても数年は生きながらえることができるはずよ。その場合は私の国に来てもらう必要があるけど」
「そ、その場合はどれぐらい生きられるんですか?」
「そうね…少なく見積もって5年、長くて、それも奇跡が起こって10年ってところかしら。でもその代わりずっと痛みと戦い続けることになるわよ」
その言葉を聞いてジンは黙った。ウィルには可能な限り生きてほしい。だがそれは彼に痛みに苦しみ続けろと言うようなものである。ジンには答えが出せなかった。
「俺は、この話を受けるつもりだ」
そんなジンをまっすぐ見つめて、ウィルは断言した。
「それに、まだ俺はお前を鍛えなきゃいけないしな」
そして明るく笑った。その痛々しい姿は以前のウィルとかけ離れていた。だがその笑顔だけは以前と同じものであった。
「うん…うん…」
ジンはその言葉に涙を流しながらウィルの残った手を握りしめた。
レヴィには敵わなかった。だが必ずこの復讐をする、絶対に殺してやる。そう彼は強く胸に誓った。時間は限られている。何年かかってでもレヴィを殺す。だがそれはウィルが生きているうちにしなければならない、ジンはそう思った。そうして彼らはティターニアへと向かった。ウィルは生きるために、そしてジンはレヴィと次に戦う時まで、可能な限り強くなるために。
それから5年程の月日が流れた。
だが意識に靄がかかっているため、なかなか思い出すまでに時間がかかりそうだった。ふと自分は死んだのだろうかと思う。何かと戦っていたはずだったからだ。
『ジン君、どうだい?あれが四魔人だ。君が倒さなければならない最悪の内の一体だ』
後ろから突然かけられた声に驚きつつも振り向くと、そこにはラグナが立っていた。その姿は以前見た時と変わらず、黒い髪に黒い瞳、そして男か女かわからない中性的な、人とは思えない魔的な美しさを持つ少年だった。
「ラグナか、久しぶりだな」
『あれ?あんまり驚いていないんだね。自分がどうしてここにいるか覚えているかい?』
「いや、なんか頭の中に靄がかかっているみたいで、うまく思い出せないんだ。俺は死んだのか?」
『いいや、まだ生きているよ。ただ肉体に負荷がかかりすぎて、死にかけている状態ではあるけどね』
「そうか、それじゃあなんで俺はここにいるんだ?」
『…ジン君はさっきまで魔人と戦っていたんだよ。そのことで僕から色々君に謝っておきたいことができたから、こうして君にまたこの空間に来てもらったんだ』
「謝りたいこと?」
『うん、僕が気が付かなかったせいで、あの魔人が結界を越えてしまった。そしてそのせいでマリアとミリエルは死に、君もウィルも瀕死の重傷を負ってしまった』
その言葉を聞いてジンは一気に何があったのかを思い出す。醜悪な笑顔。見下した表情。怒気を孕んだ時の悍ましさ。そして何より、濃厚な殺意に当てられた時の死を覚悟させるほどの恐れ。それらを思い出し、毛穴という毛穴から一気に汗が滲み出す。
『本当は僕もなんとかしたかったんだけど、結界にちょっと力を使いすぎちゃって動けなかったんだ』
白い空間でラグナがそうジンに告げた。
「どういうことだ?」
『君も知っているだろう?あのレベルの化け物は父さんが張った結界をそうやすやすと越えることなんかできないって。だから僕はそっちに力を割かなければならなかったんだ』
心の底から悔しさを滲ませ、うつむきながらラグナは話した。どうやら彼は結界を張り直すことに尽力を上げていたらしい。ジンはしばし沈黙したのちにラグナに尋ねた。
「マリアは、マリアはここにいないのか?」
『ああ、残念だけど彼女の魂はもう天界に向かってしまった。もうここに呼び出すことはできない』
それを聞いてジンは目を瞑る。様々な感情が頭の中をよぎる。だが何よりも強く彼の心を縛り付けたのは、最後まで彼女を『母』と呼ぶことができなかったことだった。
「…何か、マリアから俺とウィルに伝言を残していたりしないのか?」
『一つだけ、君とウィルに伝えてほしいと言われた伝言があるよ』
「それは?」
『「今までありがとう、いつまでもずっとあんたたちを愛し続けているよ」』
その言葉をラグナは『マリア』の声でジンに告げた。閉じていた彼の目から大粒の涙が溢れ出した。
『ジン君本当にすまなかった。僕と父さんがもっとしっかりしていればこんなことは起きなかったのに…』
ラグナの言葉に、しかしジンは何も答えることができなかった。また家族を、大切な人を失った喪失感が彼を苛んだ。そんなジンを見つめつつ、
『君に教えなければならないことがある…』
そう重苦しい声でジンに呼びかけた。
次に目が覚めるとジンは自分のベッドに寝ていた。夢の中でラグナと話したことを一つ一つ思い返していた。すると彼の横から声が聞こえて来た。
「よう、起きたかジン。」
ベッドの脇には、身体中に包帯を巻いた、真白い髪と髭を生やしたウィルが椅子を置いて座っていた。その容姿はまるで一気に数十年の月日が流れたようであった。顔に刻まれた深い皺の数々や、やせ細り枯れ枝のようになったその肉体からは、ジンの知るウィルの面影はどこにもなかった。また彼の右腕は二の腕から下が無くなっていた。痛々しい白い包帯がそこに巻かれていた。
「調子はどうだ?」
自分よりも重傷に見えるウィルにジンは大丈夫だと告げた。
「そうか。そんなら良かったよ」
ウィルは悲しみを含んだ、疲れたような笑顔をジンに向けた。そんな顔を見たジンはハッと思い出した。
「ねえマリア、マリアは!?」
叫ぶようにウィルに尋ねる。
「………もう燃やしちまったよ」
ジンの質問にたいして、しばし逡巡したのちウィルは言った。
それを聞いたジンは吠えるように泣いた。最後に立ち会うことすらできなかった。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
一頻り泣いたのち、落ち着いたジンは杖をついて歩くウィルとともに居間に移動した。そこにはヴォルクとティファニアが座って二人を待っていた。
「ジン君!」
ティファニアがジンの姿を確認すると彼に駆け寄って、抱きしめた。
「ごめんね、ごめんね…」
どれほど泣いていたのだろうか、その目は既に赤く腫れ上がっている。そしてジンに謝罪の言葉を発し続けた。間に合わなかったことに対して、守ることができなかったことに対して、そしてマリアたちを救うことができなかったことに対して、彼女はジンとウィルに謝罪をし続けた。
「別にティファニア様のせいじゃないですよ」
自分を抱きしめ、泣き続ける彼女を、ジンは無機質な目で見下ろし、歪んだ笑みを浮かべ突き放すように言った。とにかく今の彼にはその優しさが煩わしかった。
「ティファニア様、少し落ち着いてください。ジンも病み上がりなんです。椅子にでも座らせてゆっくりさせて上げましょうや」
そんなティファニアにヴォルクが声をかけた。ようやくその言葉を聞いて花をすんすんと鳴らしながらティファニアは先ほどまで座っていた席へと戻った。
「それで…今何をしてたの?」
ジンは席に着いたウィルを含め、ヴォルクとティファニアに目を向けて尋ねた。
「情報の統合と整理ってところだ。辛いだろうがお前にも聞きたいことがある」
そう言ってヴォルクはレヴィについてジンに様々な質問をしてきた。ジンはそれに対してゆっくりと思い出しながら、ボソボソと答え続けた。
~~~~~~~~~~~~~~~
「何と言うのか、想像以上だな」
ジンの話を聞き終わったヴォルクがそう呟く。ティファニアはようやく落ち着いたのかウィルの様子を見ている。ウィルは座った状態でも苦しそうに息をしていた。時折右腕が痛むのか小さく呻いている。ジンはそちらに目をやる。
「ウィル、大丈夫?」
無機質な瞳の中にわずかに心配の感情が宿る。
「はっ、正直良いとは言えねえな」
ウィルは肩をすくめて力なく笑った。
「ティファニア様、ウィルの状態はどんな感じなんですか?」
その問いにティファニアはウィルに目を向ける。ウィルはそれに対してどうぞとでも言うように顎をしゃくった。それを見て一つ頷くと、彼女は話し始めた。
「はっきり言って、なぜ生きているのかがわからないわ。体内にある生命エネルギーも極わずかだし、身体中はボロボロで、もうまともに戦うどころか生活することすら難しいわね。いつ死んでもおかしくないし、もし生きることができたとしても、長くて一ヶ月ってところね」
それを聞いてジンは絶句する。自分の想像以上にウィルは今回の戦いでダメージを負ってしまったのだ。だがティファニアはまだ話を続けた。
「ただ…今すぐに治療をすれば少なくても数年は生きながらえることができるはずよ。その場合は私の国に来てもらう必要があるけど」
「そ、その場合はどれぐらい生きられるんですか?」
「そうね…少なく見積もって5年、長くて、それも奇跡が起こって10年ってところかしら。でもその代わりずっと痛みと戦い続けることになるわよ」
その言葉を聞いてジンは黙った。ウィルには可能な限り生きてほしい。だがそれは彼に痛みに苦しみ続けろと言うようなものである。ジンには答えが出せなかった。
「俺は、この話を受けるつもりだ」
そんなジンをまっすぐ見つめて、ウィルは断言した。
「それに、まだ俺はお前を鍛えなきゃいけないしな」
そして明るく笑った。その痛々しい姿は以前のウィルとかけ離れていた。だがその笑顔だけは以前と同じものであった。
「うん…うん…」
ジンはその言葉に涙を流しながらウィルの残った手を握りしめた。
レヴィには敵わなかった。だが必ずこの復讐をする、絶対に殺してやる。そう彼は強く胸に誓った。時間は限られている。何年かかってでもレヴィを殺す。だがそれはウィルが生きているうちにしなければならない、ジンはそう思った。そうして彼らはティターニアへと向かった。ウィルは生きるために、そしてジンはレヴィと次に戦う時まで、可能な限り強くなるために。
それから5年程の月日が流れた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
黄金の魔導書使い -でも、騒動は来ないで欲しいー
志位斗 茂家波
ファンタジー
‥‥‥魔導書(グリモワール)。それは、不思議な儀式によって、人はその書物を手に入れ、そして体の中に取り込むのである。
そんな魔導書の中に、とんでもない力を持つものが、ある時出現し、そしてある少年の手に渡った。
‥‥うん、出来ればさ、まだまともなのが欲しかった。けれども強すぎる力故に、狙ってくる奴とかが出てきて本当に大変なんだけど!?責任者出てこぉぉぉぃ!!
これは、その魔導書を手に入れたが故に、のんびりしたいのに何かしらの騒動に巻き込まれる、ある意味哀れな最強の少年の物語である。
「小説家になろう」様でも投稿しています。作者名は同じです。基本的にストーリー重視ですが、誤字指摘などがあるなら受け付けます。
ゴミ捨て場領主のクラフト無双 ~最弱魔法【分解と合成】で領地を黄金郷に変えたら、俺を見下していた大貴族令嬢たちが掌を返してすり寄ってきた件~
namisan
ファンタジー
東西南北の大貴族から「毒の川」「凶暴な魔獣」「莫大な借金」を押し付けられ、王国の『ゴミ捨て場』と化したローゼンベルク領。
父と兄を謀殺され、その絶望の領地を押し付けられた無能貴族のアークは、領地の分割を企む高慢な令嬢たち(王女、公爵令嬢、姫将軍など)に嘲笑われていた。
だが、彼には現代の知識と、隠された最強チート能力があった!
触れたものを瞬時に素材に戻し、全く別のモノに作り変える神の御業――【分解と合成】。
「毒の川」を分解して『超高価な宝石と純水』へ!
「魔獣の死骸」と「瓦礫」を合成して『絶対に壊れない防壁』へ!
借金取りには新素材を高値で売りつけ、逆に敵の経済を支配していく。
圧倒的なクラフト能力で、瞬く間にゴミ捨て場を「無敵の黄金郷」へと作り変えていくアーク。
己の敗北を悟り、震え上がる悪徳貴族と高慢な令嬢たち。
さらに、アークの圧倒的な知略と底知れぬ実力は、気高い令嬢たちの本能に深く刻み込まれていく。
「どうか、私をあなたの手駒としてお使いください……っ!」
プライドを完全にへし折られた最高位の美少女たちは、いつしかアークの与える『恩恵』なしでは生きられないほど、彼に絶対の忠誠と依存を誓うようになっていく――。
最弱のゴミ捨て場から始まる、爽快クラフト内政&ざまぁファンタジー、堂々開幕!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる