158 / 273
第6章:ギルド編
魔人という存在
しおりを挟む
モガルは目の前の光景の悲惨さに思わず顔を背け、目を瞑る。分かっていた事とはいえ、残酷すぎる。彼らに死ねと命じたのが自分であるという後悔と、それでももっと多くの人間を救わなければならないという責任に彼は板挟みにあっていた。
「すまねえ……てめえら! 手ぇ止めてんじゃねえ! 死にたくねえなら、相手に大技ガンガン使わせろ!」
今は一刻も早く、相手の力が弱まることを願うばかりだ。いくら魔人といえども、限界は必ずある。しかしそれがどのくらいなのか、いつになるのか、彼には全くわからなかった。ただ、いつまた魔人が融合するかわからない以上、彼にはそう指示する以外に他はなかった。モガルにも、誰にも、魔人が分裂した理由など知る由もなかったのだから。分裂したのならば再融合すると考えるのも当然である。
現状で最悪なのは騎士団が到着してから再融合されることだった。そうなれば、たとえ彼らが合流しても勝てる見込みがほとんどなくなる。それほどまでに融合体は格が違う。もし騎士団の中にアレキウス・ビルストや、サリカ・ネロ、ウィリアム・ハントのような使徒が含まれているならば話は違ってくる。彼らはまさに一騎当千の戦士であり、全員が全員、魔人を単独で討伐した傑物たちである。だが融合体が発生したとはいえ、彼らがすぐに来てくれるわけではない。世界はそんなに都合よくできてはいないのだ。
「早く来てくれ!」
モガルは心から祈るように呟いた。目の前でまた幾人もの冒険者たちが死んでいった。
~~~~~~~~~~~~
「ジン様、ジン様!」
「起きてください!」
「大丈夫~?」
三者三様に悶え苦しみ、気絶したジンの顔を覗き込む。ハンゾーは跪いてジンの頬を軽く叩き、クロウも同様に跪いて側で彼の手を握り、ミコトは上から覗き込むようにして、彼の様子を眺めている。
「かはっ」
「ジン様!」
息を吐き出し、ジンが目を開ける。体を少し動かしただけで酷い痛みが走った。
「うぎっ!?」
「ジン様、ゆっくり、ゆっくりとお動きください」
ハンゾーがジンが起き上がれるように手を貸した。
「やっぱそうなるよね~」
「姫様何を呑気な!」
呑気なミコトの言葉にクロウが眉を吊り上げた。
「ひ、1つ聞きたいんだけど、これってなんでこんなに痛いんだ?」
「それは、体の内から肉体を作り変えているからだよ」
「は?」
ミコトの言葉にジンは理解が追いつかない。
「だから、万能薬は劇薬に近いんで、服用者の肉体を強引に吸収できる体に変化させるの。で、その際に悪いものも全部治癒するんだよ。まさに良薬口に苦しだね」
「上手くねえし先に言えよ!」
「だから、ごめんってば。でも傷はもう完全に治ってるはずだよ」
ミコトに言われた通り、背中にも傷跡はなく、体全身も徐々に痛みが引いてくると、先ほどよりもむしろ調子がいいくらいだ。ジンは立ち上がってから自分の体のあちこちを確認した。
「……まあいい。今の状況は?」
「モガルたちが奮闘しているとはいえ、あまり芳しくありません。先ほども大技で数十人がやられました」
離れたところから怒号や破裂音が響いてくる。
「なるほどな。相手の様子は?」
「今の所、融合するそぶりはありません。ただ若干ではありますが疲れが現れ始めたように感じます」
「じゃあ、やるとするか」
ジンの言葉に3人が頷くと、それを確認した彼は遠くを見据えた。
~~~~~~~~~~~~~
「『炎星群』!」
空中に人の頭ほどの炎の塊が無数に現れ、冒険者達に目掛けて降りかかってきた。悲鳴が至る所から上がるが、もうその数もだいぶ少なくなっている。アイザックとアイラの目の前には多くの死体が転がっていた。数百人はいた冒険者達も、今や半分以下である。低い階級の者はもはやほとんど残っていない。
「アイラ、大丈夫か?」
「う、うん。そっちもさっきがら大技ばっかり使ってるから大丈夫?」
「まあ、流石に疲れたよ。でもあと少しだ。それに奴を殺すまでは甘えたこと言っていられないさ」
「そっか。でもあんまり無理しないでね」
「そっちもな」
2人で微笑み合う。その光景だけ見れば若い恋人達が仲睦まじく、お互いを思い合っているように見える。モガルはそんな彼らを見て、不快感とともに違和感を覚える。あまりにも行動が人間らしすぎるのだ。かつて見た魔人はもっと化け物然としていた。
「おいおい、化け物のくせに随分人間らしいじゃねえか」
モガルの投げかけた言葉に、ビクリとアイラが肩を震わせ、それを見たアイザックの目に怒りが灯った。確かに自分はもう化け物だと彼は理解している。もはや人間は彼にとって餌にしか思えない。しかしアイラは違う。彼女は魔人となった自分をまだ受け入れられていない。嫌悪すら覚えているだろう。そんな彼女に吐かれた暴言を容易に受け流すことなど、彼には出来なかった。
「殺す」
次の瞬間、数十メートル近くあった距離を一瞬で詰めて、モガルの眼前にアイザックが現れた。そしてそのまま右手の爪を立てて、心臓を抉り取ろうとするかのように手を伸ばしてきた。
「くっ!」
咄嗟にその動きに反応したモガルは、大剣を自分の体の前に立てて、防ごうとする。しかし魔人であるアイザックにとって硬度の高い金属で作製された剣であろうとも、紙に等しかった。たやすく剣を砕くとモガルの左胸に爪が刺さりかけた。だが突如頭上から現れた1つの影がアイザックのその伸びきった右腕を半ばから切断した。
「————————————————!!!」
吠えるような悲鳴をあげたアイザックは痛みに顔を歪ませながらも追撃とばかりに迫ってきた3つの影に向かって残った左腕を薙ぐように動かした。
その動きに沿って彼らの間に炎が巻き起こり、続けて相手を囲うかのように岩の壁が円状に隆起してきた。3つの影は素早くその場から移動し、武器を構えた。後退したアイザックに慌てて駆け寄ってきたアイラが彼の治療を始める。どうやら回復力は落ちているようだった。
「よう、アイザック」
「ジン・アカツキ!」
憎しみと怒りの感情を表情に滲ませながら、アイザックが吠える。
「殺してやる。殺してやるぞ!」
言葉の奥に隠れている深い絶望と悲しみ、そして諦念にジンは気がついた。たとえ憤怒と怨嗟から紡がれた言葉であったとしても、その奥にある感情を完全には隠せていなかった。それに気がつき、そしてモガルとのやり取りや今までのアイザックの不合理な行動を見たジンは、彼の姉であり、アイザックと同じく魔人になってしまったナギのことも思い出し、唐突に理解した。
『魔人こそが最も哀れな犠牲者であるということを』
魔物として人の心を失うこともできず、さりとて人間として生きていくこともできない。どっちつかずの化け物。それが魔人の本質だ。
仲間はおらず、人間を見つければ餌として認識してしまい、人間に見つかれば敵として排除される。生きていくためには人を喰らうしかなく、その度に心が壊れていく。
もちろん例外もいるはずだ。例えばレヴィがそうだ。生まれた時から魔人として生きてきた。彼には人間的な感情は一切存在していない。あるのは享楽的な破壊衝動と捕食衝動、そして女神への忠誠心だけだ。
しかしアイザックと彼の横にいるアイラという少女を見れば、嫌でも理解できる。彼らは人間としての感情を残し、それでも人間として生きることを諦めている。アイザックが融合体としての利点を捨ててでもアイラと分裂したのは、きっと人間として、愛する人と生きたいという願いが心のどこかにあったからなのだろう。
ナギもそうだった。家族を喰い殺し、自分の意識が薄れていく中で、それでも最後はジンを救うために殺して欲しいと願ったのだ。人間として死ぬことを願ったのだ。
だからこそ、ジンはアイザックを否定しなければならない。本当の意味で魔人になろうとしている彼を許してはならない。彼が人間として生きた誇りを護るために、絶対にだ。これはジンが勝手に思い込んでいることかもしれない。しかし、たった数日とはいえ仲間だった者として、今のアイザックにしてやれることはきっとそれだけだった。
「悪いな。俺はお前を救ってやることは出来ない。だけどお前を、お前たちを化け物としてじゃなくて、人間として殺してやる」
悲しげな笑みを浮かべてジンが放った言葉の意味を一瞬考え、理解したアイザックの瞳から微かに憎しみの感情が薄れ、一瞬だけ自嘲したような表情を浮かべる。しかしすぐさまその表情は消え去り、迸るほどの憎しみと怒りの籠った瞳をジンに向け、天に向かって咆哮し、術を放った。
「すまねえ……てめえら! 手ぇ止めてんじゃねえ! 死にたくねえなら、相手に大技ガンガン使わせろ!」
今は一刻も早く、相手の力が弱まることを願うばかりだ。いくら魔人といえども、限界は必ずある。しかしそれがどのくらいなのか、いつになるのか、彼には全くわからなかった。ただ、いつまた魔人が融合するかわからない以上、彼にはそう指示する以外に他はなかった。モガルにも、誰にも、魔人が分裂した理由など知る由もなかったのだから。分裂したのならば再融合すると考えるのも当然である。
現状で最悪なのは騎士団が到着してから再融合されることだった。そうなれば、たとえ彼らが合流しても勝てる見込みがほとんどなくなる。それほどまでに融合体は格が違う。もし騎士団の中にアレキウス・ビルストや、サリカ・ネロ、ウィリアム・ハントのような使徒が含まれているならば話は違ってくる。彼らはまさに一騎当千の戦士であり、全員が全員、魔人を単独で討伐した傑物たちである。だが融合体が発生したとはいえ、彼らがすぐに来てくれるわけではない。世界はそんなに都合よくできてはいないのだ。
「早く来てくれ!」
モガルは心から祈るように呟いた。目の前でまた幾人もの冒険者たちが死んでいった。
~~~~~~~~~~~~
「ジン様、ジン様!」
「起きてください!」
「大丈夫~?」
三者三様に悶え苦しみ、気絶したジンの顔を覗き込む。ハンゾーは跪いてジンの頬を軽く叩き、クロウも同様に跪いて側で彼の手を握り、ミコトは上から覗き込むようにして、彼の様子を眺めている。
「かはっ」
「ジン様!」
息を吐き出し、ジンが目を開ける。体を少し動かしただけで酷い痛みが走った。
「うぎっ!?」
「ジン様、ゆっくり、ゆっくりとお動きください」
ハンゾーがジンが起き上がれるように手を貸した。
「やっぱそうなるよね~」
「姫様何を呑気な!」
呑気なミコトの言葉にクロウが眉を吊り上げた。
「ひ、1つ聞きたいんだけど、これってなんでこんなに痛いんだ?」
「それは、体の内から肉体を作り変えているからだよ」
「は?」
ミコトの言葉にジンは理解が追いつかない。
「だから、万能薬は劇薬に近いんで、服用者の肉体を強引に吸収できる体に変化させるの。で、その際に悪いものも全部治癒するんだよ。まさに良薬口に苦しだね」
「上手くねえし先に言えよ!」
「だから、ごめんってば。でも傷はもう完全に治ってるはずだよ」
ミコトに言われた通り、背中にも傷跡はなく、体全身も徐々に痛みが引いてくると、先ほどよりもむしろ調子がいいくらいだ。ジンは立ち上がってから自分の体のあちこちを確認した。
「……まあいい。今の状況は?」
「モガルたちが奮闘しているとはいえ、あまり芳しくありません。先ほども大技で数十人がやられました」
離れたところから怒号や破裂音が響いてくる。
「なるほどな。相手の様子は?」
「今の所、融合するそぶりはありません。ただ若干ではありますが疲れが現れ始めたように感じます」
「じゃあ、やるとするか」
ジンの言葉に3人が頷くと、それを確認した彼は遠くを見据えた。
~~~~~~~~~~~~~
「『炎星群』!」
空中に人の頭ほどの炎の塊が無数に現れ、冒険者達に目掛けて降りかかってきた。悲鳴が至る所から上がるが、もうその数もだいぶ少なくなっている。アイザックとアイラの目の前には多くの死体が転がっていた。数百人はいた冒険者達も、今や半分以下である。低い階級の者はもはやほとんど残っていない。
「アイラ、大丈夫か?」
「う、うん。そっちもさっきがら大技ばっかり使ってるから大丈夫?」
「まあ、流石に疲れたよ。でもあと少しだ。それに奴を殺すまでは甘えたこと言っていられないさ」
「そっか。でもあんまり無理しないでね」
「そっちもな」
2人で微笑み合う。その光景だけ見れば若い恋人達が仲睦まじく、お互いを思い合っているように見える。モガルはそんな彼らを見て、不快感とともに違和感を覚える。あまりにも行動が人間らしすぎるのだ。かつて見た魔人はもっと化け物然としていた。
「おいおい、化け物のくせに随分人間らしいじゃねえか」
モガルの投げかけた言葉に、ビクリとアイラが肩を震わせ、それを見たアイザックの目に怒りが灯った。確かに自分はもう化け物だと彼は理解している。もはや人間は彼にとって餌にしか思えない。しかしアイラは違う。彼女は魔人となった自分をまだ受け入れられていない。嫌悪すら覚えているだろう。そんな彼女に吐かれた暴言を容易に受け流すことなど、彼には出来なかった。
「殺す」
次の瞬間、数十メートル近くあった距離を一瞬で詰めて、モガルの眼前にアイザックが現れた。そしてそのまま右手の爪を立てて、心臓を抉り取ろうとするかのように手を伸ばしてきた。
「くっ!」
咄嗟にその動きに反応したモガルは、大剣を自分の体の前に立てて、防ごうとする。しかし魔人であるアイザックにとって硬度の高い金属で作製された剣であろうとも、紙に等しかった。たやすく剣を砕くとモガルの左胸に爪が刺さりかけた。だが突如頭上から現れた1つの影がアイザックのその伸びきった右腕を半ばから切断した。
「————————————————!!!」
吠えるような悲鳴をあげたアイザックは痛みに顔を歪ませながらも追撃とばかりに迫ってきた3つの影に向かって残った左腕を薙ぐように動かした。
その動きに沿って彼らの間に炎が巻き起こり、続けて相手を囲うかのように岩の壁が円状に隆起してきた。3つの影は素早くその場から移動し、武器を構えた。後退したアイザックに慌てて駆け寄ってきたアイラが彼の治療を始める。どうやら回復力は落ちているようだった。
「よう、アイザック」
「ジン・アカツキ!」
憎しみと怒りの感情を表情に滲ませながら、アイザックが吠える。
「殺してやる。殺してやるぞ!」
言葉の奥に隠れている深い絶望と悲しみ、そして諦念にジンは気がついた。たとえ憤怒と怨嗟から紡がれた言葉であったとしても、その奥にある感情を完全には隠せていなかった。それに気がつき、そしてモガルとのやり取りや今までのアイザックの不合理な行動を見たジンは、彼の姉であり、アイザックと同じく魔人になってしまったナギのことも思い出し、唐突に理解した。
『魔人こそが最も哀れな犠牲者であるということを』
魔物として人の心を失うこともできず、さりとて人間として生きていくこともできない。どっちつかずの化け物。それが魔人の本質だ。
仲間はおらず、人間を見つければ餌として認識してしまい、人間に見つかれば敵として排除される。生きていくためには人を喰らうしかなく、その度に心が壊れていく。
もちろん例外もいるはずだ。例えばレヴィがそうだ。生まれた時から魔人として生きてきた。彼には人間的な感情は一切存在していない。あるのは享楽的な破壊衝動と捕食衝動、そして女神への忠誠心だけだ。
しかしアイザックと彼の横にいるアイラという少女を見れば、嫌でも理解できる。彼らは人間としての感情を残し、それでも人間として生きることを諦めている。アイザックが融合体としての利点を捨ててでもアイラと分裂したのは、きっと人間として、愛する人と生きたいという願いが心のどこかにあったからなのだろう。
ナギもそうだった。家族を喰い殺し、自分の意識が薄れていく中で、それでも最後はジンを救うために殺して欲しいと願ったのだ。人間として死ぬことを願ったのだ。
だからこそ、ジンはアイザックを否定しなければならない。本当の意味で魔人になろうとしている彼を許してはならない。彼が人間として生きた誇りを護るために、絶対にだ。これはジンが勝手に思い込んでいることかもしれない。しかし、たった数日とはいえ仲間だった者として、今のアイザックにしてやれることはきっとそれだけだった。
「悪いな。俺はお前を救ってやることは出来ない。だけどお前を、お前たちを化け物としてじゃなくて、人間として殺してやる」
悲しげな笑みを浮かべてジンが放った言葉の意味を一瞬考え、理解したアイザックの瞳から微かに憎しみの感情が薄れ、一瞬だけ自嘲したような表情を浮かべる。しかしすぐさまその表情は消え去り、迸るほどの憎しみと怒りの籠った瞳をジンに向け、天に向かって咆哮し、術を放った。
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
ゴミ捨て場領主のクラフト無双 ~最弱魔法【分解と合成】で領地を黄金郷に変えたら、俺を見下していた大貴族令嬢たちが掌を返してすり寄ってきた件~
namisan
ファンタジー
東西南北の大貴族から「毒の川」「凶暴な魔獣」「莫大な借金」を押し付けられ、王国の『ゴミ捨て場』と化したローゼンベルク領。
父と兄を謀殺され、その絶望の領地を押し付けられた無能貴族のアークは、領地の分割を企む高慢な令嬢たち(王女、公爵令嬢、姫将軍など)に嘲笑われていた。
だが、彼には現代の知識と、隠された最強チート能力があった!
触れたものを瞬時に素材に戻し、全く別のモノに作り変える神の御業――【分解と合成】。
「毒の川」を分解して『超高価な宝石と純水』へ!
「魔獣の死骸」と「瓦礫」を合成して『絶対に壊れない防壁』へ!
借金取りには新素材を高値で売りつけ、逆に敵の経済を支配していく。
圧倒的なクラフト能力で、瞬く間にゴミ捨て場を「無敵の黄金郷」へと作り変えていくアーク。
己の敗北を悟り、震え上がる悪徳貴族と高慢な令嬢たち。
さらに、アークの圧倒的な知略と底知れぬ実力は、気高い令嬢たちの本能に深く刻み込まれていく。
「どうか、私をあなたの手駒としてお使いください……っ!」
プライドを完全にへし折られた最高位の美少女たちは、いつしかアークの与える『恩恵』なしでは生きられないほど、彼に絶対の忠誠と依存を誓うようになっていく――。
最弱のゴミ捨て場から始まる、爽快クラフト内政&ざまぁファンタジー、堂々開幕!
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
黄金の魔導書使い -でも、騒動は来ないで欲しいー
志位斗 茂家波
ファンタジー
‥‥‥魔導書(グリモワール)。それは、不思議な儀式によって、人はその書物を手に入れ、そして体の中に取り込むのである。
そんな魔導書の中に、とんでもない力を持つものが、ある時出現し、そしてある少年の手に渡った。
‥‥うん、出来ればさ、まだまともなのが欲しかった。けれども強すぎる力故に、狙ってくる奴とかが出てきて本当に大変なんだけど!?責任者出てこぉぉぉぃ!!
これは、その魔導書を手に入れたが故に、のんびりしたいのに何かしらの騒動に巻き込まれる、ある意味哀れな最強の少年の物語である。
「小説家になろう」様でも投稿しています。作者名は同じです。基本的にストーリー重視ですが、誤字指摘などがあるなら受け付けます。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる