175 / 273
第7章:再会編
血雨
しおりを挟む
初めて来た街で勝手に歩き回るのはあまりよろしくない。何が言いたいかっていうと、
「しまったなあ。完全に迷っちゃった」
周囲はいつの間にか人気がなくなり、薄気味悪い道をいつの間にか私は歩いていた。
「エルマーともはぐれちゃったし、どうしよう?」
そばを歩いていたはずのエルマーは気がつけばどこにもいなかった。そんな彼を探して歩き回り、さらに迷子になったようだ。今どこにいるかも分かっていない。
「とにかく動かなきゃ」
どこからか観察されているかのような視線を感じる。気のせいかもしれないけど、薄気味悪くてその場から逃げたくなって、歩くスピードが徐々に上がり、ついには走っていた。だけど、どんどん道は見たこともないようなものになって、今自分がどこにいるかもさらに分からなくなっていく。
「おいおい、姉ちゃん。そんなに慌ててどこに行くんだよ?」
「ヒッヒッヒッ、俺たちと遊んでくれよ」
「お、結構美人じゃねえか。久々に当たり……って、貧相な胸だな、おい」
「いや、俺はこれくらいでも、美人なら全然構わないぜ」
「俺もだ。むしろ大歓迎だ。それで、誰から行く?」
突然、行く手に柄の悪そうな5人の男たちが現れた。各々武器として角材やサビだらけの剣を持っている。血走った目は私を獲物として定めている。その下卑た視線のせいで背筋に冷や汗が流れる。
「ど、どいてください! 人を呼びますよ!」
精一杯の勇気を振り絞って、叫ぶ。私の言葉に、男たちは一瞬目を丸くした後にゲラゲラと下品に笑い始めた。
「ギャハハハハ! 馬鹿かお前、誰も来るわけねえだろ!」
「来ても俺たちに混ざりたい奴らだけだっての!」
「いやいや、素敵な騎士様が偶然現れるかもしれねえぞ?」
笑いを堪えているような表情を浮かべて1人の男がそう言うと、他の男たちはまたしても一斉に笑い出した。
「ヒッヒッヒ、違いねえ!」
「ギャハハハハ! そんな奴来てもぶっ殺してやるよ!」
「悪いな姉ちゃん。そういう訳で一緒に楽しもうぜ? そんで駆けつけた騎士様に見せつけようぜ!」
そう言った男が、私が羽織っていたマントを、もう1人が私の服の右袖を掴み、思いっ切り引っ張った。マントが落ち、ビリッという音とともに肩口から服が破ける。恐怖のあまり私は力一杯叫んだ。
「いやあああああ!」
「おっと、大人しくしてろって」
別の男が私の後ろから抱きついてきて、強引に口に布を詰めこんできた。私は唸り声しかあげられなくなる。気がつけば私は押し倒されて、1人に馬乗りにされていた。男たちが下卑た視線を私に向けながら、私の服に手を伸ばしてくる。私は必死に暴れるが手足を押さえつけられてすぐに動けなくなった。そうして私の服を掴んだ男たちは一気に私の服を破った。胸元がはだけて胸が丸見えになるが、手を拘束されているため隠すことも出来ず、口を布で塞がれているため声を上げることもまともに出来ない。男たちが履いていたズボンに手をかけているのが見えた。あまりの恐怖に私の意識はそこで途切れた。
~~~~~~~
『触れるな。屑どもが』
突然目の前の女の雰囲気が変わり、男達は息を飲む。尋常でないほどのプレッシャーが彼女から発せられ、呼吸すらまともに出来なくなる。感情の見えない瞳で、彼女は自身の上に乗っていた男に目を向けた。
『どけ』
その言葉に、男達は凍りつく。自分達とは格そのものが違う生物を目の前にして、彼らは体の底から恐怖に包まれて、動くことも考えることもまともに出来なくなる。
『どけと言った。消えろ』
女がそう言ったと同時に、彼女に馬乗りしていた男が言葉通り「消失」した。
「ふぇ?」
目の前の現実に理解が追いつかず、1人の男が間抜けな声を上げる。ゆらりと立ち上がった女性は露わになった胸を隠すことなく、男に手を伸ばした。
『爆ぜろ』
次の瞬間、男が内側から膨れ始める。
「ヒッ!? 嫌だ、や、やめてくれ! やめ……」
男の懇願も虚しく、彼は風船のように膨れ上がると、ボンッという小気味良い音と共に周囲に飛び散った。辺り一面に血の雨が降るも、不思議なことに一滴も女性の体を汚さない。否、降りかかった血雨は彼女を包む何かに阻まれて、滴り落ちていく。彼女はゆっくりと残っている3人に目を向けた。
「ひっ、ひゃあああああ!」
真っ先に体の硬直から解放された男が逃げようと動き出す。だが恐怖のあまり気が動転し、すぐに転んだ。その様は傍目から見ればひどく滑稽だった。それを見て女はクスクスと口に手を当てながら嗤い、もう片方の手を男に向けた。
『絡み付け』
その言葉が男の耳に届いたと同時に、男の下から岩で出来た無数のトゲの生えた蔦が伸び、生き物のように男の体に巻きつくと男をそのまま締め付けた。
「ひ、ぎゃああああ!」
男の悲鳴が辺りに響き渡るが、それも一瞬だった。開いた口に幾本もの蔦が進入していく。そうして男は岩のトゲに内臓を掻き乱されて絶命した。
「い、嫌だ、嫌だ!」
「う、うわああああああ!」
目の前の光景を見ていた男たちが一斉に駆け出した。何とか自分だけでも助かろうと相手を押し除け、掴み、引っ張り倒そうとして、お互いに転ける。女はそんな彼らを何の感情も含んでいない、無機質な瞳で眺めてから彼らに、彼らの死に方を告げた。
『潰れろ』
突如、男たちが何かに押し潰されるかのように、地面に沈み始めた。
「あ、がががが!」
「痛え、痛えよ! 許して、許してください!」
だがその叫びも虚しく、やがてブチュッという生々しい音とともに、彼らの命はこの世から永遠に失われた。
『カカカカ!』
女は一頻り無邪気に笑うと自分の手に目を落とした。
『ふむ、此度は随分と変わった体に宿ったものじゃ』
先ほどまでの様子とは打って変わって、興味深そうに自分の体のあちこちを触る。
『ふむふむ、複製体の上に調整がされておるな。これは……魂を結びつける術、それに降魔の儀のための術か。どうやらこの術者は魔人を生み出したいようじゃな。随分と無駄が多いが、まあ及第点といったところか』
1人で関心したような顔を浮かべていた女は、突如眉間にシワを寄せて顔に怒りの表情が浮かべた。
『この魂は何じゃ? 欠けているじゃと?』
女の髪がまるで操られているかのように浮き始める。それはまるで彼女の怒りに呼応しているかのようだった。
『ちっ、これでは仕方がないか。もう暫し眠るしかあるまい』
そう言うと女は目を閉じた。
~~~~~~~~
目を開けて周囲をキョロキョロと見回した。いつの間にか私は立ち上がっていたらしい。
「あれ? 何これ?」
辺り一面が血だらけだった。そして、私のすぐ近くには先ほどまで生きていたはずの男たちが様々な死に方をしていた。私は薄気味悪くなって慌てて、すぐそばに落ちていたマントで自分の体を包む。痛みはないため、なぜかは分からないが乱暴はされなかったようだ。うっすらと血のようなもので濡れているマントに不快感を感じるも、肌を隠すためには我慢するしかない。それから私はまた道を探すために、その場から逃げるように走り出した。
~~~~~~~~~
しばらくして、私は道端で、微かな呼吸を繰り返しながら寝転んでいる男の子に出会った。
「君、大丈夫?」
先ほどのことがあったのにもかかわらず、思わず私はその子に声をかけた。年の頃は7歳ほどだろうか。どうも不思議なことに、私はこのぐらいの男の子に弱い。何と言うか庇護欲に駆られるのだ。男の子は苦しげに浅い呼吸を繰り返しながら、僅かに、本当に僅かに首を振った。
「どうしたの? どこか痛いの?」
そう尋ねつつ、私は男の子の様子を観察する。お父さんの仕事を手伝っているから、私はこれでも医療に少し覚えがある。すぐに男の子の体中に鞭による擦過傷や殴られた跡がそこら中にあることに気がついた。特にどこかの臓器を痛めているらしく、先ほどから咳をしては血を吐き出している。
「待ってて、私が助けてあげるから!」
病気でない限り、私は治すことができる。早速私は光法術による治療を始めた。傷はどんどん癒えていき、数分後、男の子の顔色は正常な色に戻り、呼吸も穏やかになった。すると突然、私のことを誰かが突き飛ばしてきて、私は尻餅をついた。
「痛っ!?」
お尻を強く打ったので涙目でお尻をさすりながら立ち上がり、突き飛ばした相手を確認しようと顔を向けると、そこには10歳ほどの少女が威嚇するように歯をむき出しにしながら私を睨みつけていた。
「カルルに何した!?」
「何って……」
「あたしの弟に何したって聞いてんだよ!」
少女は私に掴みかかる。マントが引っ張られ、胸元が見えそうになるが何とか防ぐ。
「ち、治療! 治療したの!」
「治療だと!?』
このままでは殺されるのでは、と思うほどの様子だったので、私は必死になって叫んだ。その時、後ろで誰かが何かに躓いた音がした。私と女の子がそちらに目を向けると、そこにはどこか懐かしい風貌の青年が、まるでお化けでも見るかのような顔を浮かべて私を呆然と見つめていた。
「ね……えちゃん」
小さく呟いていたはずなのに、その声はなぜか私の耳に響いた。
「しまったなあ。完全に迷っちゃった」
周囲はいつの間にか人気がなくなり、薄気味悪い道をいつの間にか私は歩いていた。
「エルマーともはぐれちゃったし、どうしよう?」
そばを歩いていたはずのエルマーは気がつけばどこにもいなかった。そんな彼を探して歩き回り、さらに迷子になったようだ。今どこにいるかも分かっていない。
「とにかく動かなきゃ」
どこからか観察されているかのような視線を感じる。気のせいかもしれないけど、薄気味悪くてその場から逃げたくなって、歩くスピードが徐々に上がり、ついには走っていた。だけど、どんどん道は見たこともないようなものになって、今自分がどこにいるかもさらに分からなくなっていく。
「おいおい、姉ちゃん。そんなに慌ててどこに行くんだよ?」
「ヒッヒッヒッ、俺たちと遊んでくれよ」
「お、結構美人じゃねえか。久々に当たり……って、貧相な胸だな、おい」
「いや、俺はこれくらいでも、美人なら全然構わないぜ」
「俺もだ。むしろ大歓迎だ。それで、誰から行く?」
突然、行く手に柄の悪そうな5人の男たちが現れた。各々武器として角材やサビだらけの剣を持っている。血走った目は私を獲物として定めている。その下卑た視線のせいで背筋に冷や汗が流れる。
「ど、どいてください! 人を呼びますよ!」
精一杯の勇気を振り絞って、叫ぶ。私の言葉に、男たちは一瞬目を丸くした後にゲラゲラと下品に笑い始めた。
「ギャハハハハ! 馬鹿かお前、誰も来るわけねえだろ!」
「来ても俺たちに混ざりたい奴らだけだっての!」
「いやいや、素敵な騎士様が偶然現れるかもしれねえぞ?」
笑いを堪えているような表情を浮かべて1人の男がそう言うと、他の男たちはまたしても一斉に笑い出した。
「ヒッヒッヒ、違いねえ!」
「ギャハハハハ! そんな奴来てもぶっ殺してやるよ!」
「悪いな姉ちゃん。そういう訳で一緒に楽しもうぜ? そんで駆けつけた騎士様に見せつけようぜ!」
そう言った男が、私が羽織っていたマントを、もう1人が私の服の右袖を掴み、思いっ切り引っ張った。マントが落ち、ビリッという音とともに肩口から服が破ける。恐怖のあまり私は力一杯叫んだ。
「いやあああああ!」
「おっと、大人しくしてろって」
別の男が私の後ろから抱きついてきて、強引に口に布を詰めこんできた。私は唸り声しかあげられなくなる。気がつけば私は押し倒されて、1人に馬乗りにされていた。男たちが下卑た視線を私に向けながら、私の服に手を伸ばしてくる。私は必死に暴れるが手足を押さえつけられてすぐに動けなくなった。そうして私の服を掴んだ男たちは一気に私の服を破った。胸元がはだけて胸が丸見えになるが、手を拘束されているため隠すことも出来ず、口を布で塞がれているため声を上げることもまともに出来ない。男たちが履いていたズボンに手をかけているのが見えた。あまりの恐怖に私の意識はそこで途切れた。
~~~~~~~
『触れるな。屑どもが』
突然目の前の女の雰囲気が変わり、男達は息を飲む。尋常でないほどのプレッシャーが彼女から発せられ、呼吸すらまともに出来なくなる。感情の見えない瞳で、彼女は自身の上に乗っていた男に目を向けた。
『どけ』
その言葉に、男達は凍りつく。自分達とは格そのものが違う生物を目の前にして、彼らは体の底から恐怖に包まれて、動くことも考えることもまともに出来なくなる。
『どけと言った。消えろ』
女がそう言ったと同時に、彼女に馬乗りしていた男が言葉通り「消失」した。
「ふぇ?」
目の前の現実に理解が追いつかず、1人の男が間抜けな声を上げる。ゆらりと立ち上がった女性は露わになった胸を隠すことなく、男に手を伸ばした。
『爆ぜろ』
次の瞬間、男が内側から膨れ始める。
「ヒッ!? 嫌だ、や、やめてくれ! やめ……」
男の懇願も虚しく、彼は風船のように膨れ上がると、ボンッという小気味良い音と共に周囲に飛び散った。辺り一面に血の雨が降るも、不思議なことに一滴も女性の体を汚さない。否、降りかかった血雨は彼女を包む何かに阻まれて、滴り落ちていく。彼女はゆっくりと残っている3人に目を向けた。
「ひっ、ひゃあああああ!」
真っ先に体の硬直から解放された男が逃げようと動き出す。だが恐怖のあまり気が動転し、すぐに転んだ。その様は傍目から見ればひどく滑稽だった。それを見て女はクスクスと口に手を当てながら嗤い、もう片方の手を男に向けた。
『絡み付け』
その言葉が男の耳に届いたと同時に、男の下から岩で出来た無数のトゲの生えた蔦が伸び、生き物のように男の体に巻きつくと男をそのまま締め付けた。
「ひ、ぎゃああああ!」
男の悲鳴が辺りに響き渡るが、それも一瞬だった。開いた口に幾本もの蔦が進入していく。そうして男は岩のトゲに内臓を掻き乱されて絶命した。
「い、嫌だ、嫌だ!」
「う、うわああああああ!」
目の前の光景を見ていた男たちが一斉に駆け出した。何とか自分だけでも助かろうと相手を押し除け、掴み、引っ張り倒そうとして、お互いに転ける。女はそんな彼らを何の感情も含んでいない、無機質な瞳で眺めてから彼らに、彼らの死に方を告げた。
『潰れろ』
突如、男たちが何かに押し潰されるかのように、地面に沈み始めた。
「あ、がががが!」
「痛え、痛えよ! 許して、許してください!」
だがその叫びも虚しく、やがてブチュッという生々しい音とともに、彼らの命はこの世から永遠に失われた。
『カカカカ!』
女は一頻り無邪気に笑うと自分の手に目を落とした。
『ふむ、此度は随分と変わった体に宿ったものじゃ』
先ほどまでの様子とは打って変わって、興味深そうに自分の体のあちこちを触る。
『ふむふむ、複製体の上に調整がされておるな。これは……魂を結びつける術、それに降魔の儀のための術か。どうやらこの術者は魔人を生み出したいようじゃな。随分と無駄が多いが、まあ及第点といったところか』
1人で関心したような顔を浮かべていた女は、突如眉間にシワを寄せて顔に怒りの表情が浮かべた。
『この魂は何じゃ? 欠けているじゃと?』
女の髪がまるで操られているかのように浮き始める。それはまるで彼女の怒りに呼応しているかのようだった。
『ちっ、これでは仕方がないか。もう暫し眠るしかあるまい』
そう言うと女は目を閉じた。
~~~~~~~~
目を開けて周囲をキョロキョロと見回した。いつの間にか私は立ち上がっていたらしい。
「あれ? 何これ?」
辺り一面が血だらけだった。そして、私のすぐ近くには先ほどまで生きていたはずの男たちが様々な死に方をしていた。私は薄気味悪くなって慌てて、すぐそばに落ちていたマントで自分の体を包む。痛みはないため、なぜかは分からないが乱暴はされなかったようだ。うっすらと血のようなもので濡れているマントに不快感を感じるも、肌を隠すためには我慢するしかない。それから私はまた道を探すために、その場から逃げるように走り出した。
~~~~~~~~~
しばらくして、私は道端で、微かな呼吸を繰り返しながら寝転んでいる男の子に出会った。
「君、大丈夫?」
先ほどのことがあったのにもかかわらず、思わず私はその子に声をかけた。年の頃は7歳ほどだろうか。どうも不思議なことに、私はこのぐらいの男の子に弱い。何と言うか庇護欲に駆られるのだ。男の子は苦しげに浅い呼吸を繰り返しながら、僅かに、本当に僅かに首を振った。
「どうしたの? どこか痛いの?」
そう尋ねつつ、私は男の子の様子を観察する。お父さんの仕事を手伝っているから、私はこれでも医療に少し覚えがある。すぐに男の子の体中に鞭による擦過傷や殴られた跡がそこら中にあることに気がついた。特にどこかの臓器を痛めているらしく、先ほどから咳をしては血を吐き出している。
「待ってて、私が助けてあげるから!」
病気でない限り、私は治すことができる。早速私は光法術による治療を始めた。傷はどんどん癒えていき、数分後、男の子の顔色は正常な色に戻り、呼吸も穏やかになった。すると突然、私のことを誰かが突き飛ばしてきて、私は尻餅をついた。
「痛っ!?」
お尻を強く打ったので涙目でお尻をさすりながら立ち上がり、突き飛ばした相手を確認しようと顔を向けると、そこには10歳ほどの少女が威嚇するように歯をむき出しにしながら私を睨みつけていた。
「カルルに何した!?」
「何って……」
「あたしの弟に何したって聞いてんだよ!」
少女は私に掴みかかる。マントが引っ張られ、胸元が見えそうになるが何とか防ぐ。
「ち、治療! 治療したの!」
「治療だと!?』
このままでは殺されるのでは、と思うほどの様子だったので、私は必死になって叫んだ。その時、後ろで誰かが何かに躓いた音がした。私と女の子がそちらに目を向けると、そこにはどこか懐かしい風貌の青年が、まるでお化けでも見るかのような顔を浮かべて私を呆然と見つめていた。
「ね……えちゃん」
小さく呟いていたはずなのに、その声はなぜか私の耳に響いた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
ゴミ捨て場領主のクラフト無双 ~最弱魔法【分解と合成】で領地を黄金郷に変えたら、俺を見下していた大貴族令嬢たちが掌を返してすり寄ってきた件~
namisan
ファンタジー
東西南北の大貴族から「毒の川」「凶暴な魔獣」「莫大な借金」を押し付けられ、王国の『ゴミ捨て場』と化したローゼンベルク領。
父と兄を謀殺され、その絶望の領地を押し付けられた無能貴族のアークは、領地の分割を企む高慢な令嬢たち(王女、公爵令嬢、姫将軍など)に嘲笑われていた。
だが、彼には現代の知識と、隠された最強チート能力があった!
触れたものを瞬時に素材に戻し、全く別のモノに作り変える神の御業――【分解と合成】。
「毒の川」を分解して『超高価な宝石と純水』へ!
「魔獣の死骸」と「瓦礫」を合成して『絶対に壊れない防壁』へ!
借金取りには新素材を高値で売りつけ、逆に敵の経済を支配していく。
圧倒的なクラフト能力で、瞬く間にゴミ捨て場を「無敵の黄金郷」へと作り変えていくアーク。
己の敗北を悟り、震え上がる悪徳貴族と高慢な令嬢たち。
さらに、アークの圧倒的な知略と底知れぬ実力は、気高い令嬢たちの本能に深く刻み込まれていく。
「どうか、私をあなたの手駒としてお使いください……っ!」
プライドを完全にへし折られた最高位の美少女たちは、いつしかアークの与える『恩恵』なしでは生きられないほど、彼に絶対の忠誠と依存を誓うようになっていく――。
最弱のゴミ捨て場から始まる、爽快クラフト内政&ざまぁファンタジー、堂々開幕!
黄金の魔導書使い -でも、騒動は来ないで欲しいー
志位斗 茂家波
ファンタジー
‥‥‥魔導書(グリモワール)。それは、不思議な儀式によって、人はその書物を手に入れ、そして体の中に取り込むのである。
そんな魔導書の中に、とんでもない力を持つものが、ある時出現し、そしてある少年の手に渡った。
‥‥うん、出来ればさ、まだまともなのが欲しかった。けれども強すぎる力故に、狙ってくる奴とかが出てきて本当に大変なんだけど!?責任者出てこぉぉぉぃ!!
これは、その魔導書を手に入れたが故に、のんびりしたいのに何かしらの騒動に巻き込まれる、ある意味哀れな最強の少年の物語である。
「小説家になろう」様でも投稿しています。作者名は同じです。基本的にストーリー重視ですが、誤字指摘などがあるなら受け付けます。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる