180 / 273
第7章:再会編
羽
しおりを挟む
痛みを堪えながら立ち上がったジンに、シオンは体を預けた。
「どれだけ心配させるんだ」
シオンは泣きながらジンの胸を弱々しく叩いた。ジンはそんな彼女の様子に狼狽るも、彼女をぎこちなく抱きしめた。
「悪かったよ」
彼女の温もりに心が暖かくなる。突然の状況に周囲にいる騎士たちが凍りついていたが、次第に混乱した声を上げ始めた。
「あ、あの副団長?」
1人が意を決してシオンに話しかける。すぐにシオンは状況を思い出したのか、ジンを突き飛ばした。
「な、なんだ?」
ジンは咄嗟に反応できず、そのまましこたま尻を強く打ち付けた。痛みに微かに呻く。そんな彼を真っ赤な顔でシオンはちらりと見てから、すぐに声をかけてきた騎士に戻した。
「あの、そいつは一体?」
恐る恐るといった様子でその騎士が周囲の気持ちを代弁するかの様に尋ねてくる。シオンは涙を拭きつつ、口を開けては閉じる。
「こ、こいつは僕の……ぼ、僕の……えっと……」
ジンと自身との関係が何かといえば、単なる知り合いだ。別に彼女でもなんでもない。強いて言えば友人だが、彼は自分に何も告げずに目の前から去った。果たしてそんな彼は友人と言えるのだろうか?
2年前から今まで、自分の彼への思いは風化していないとシオンは思っている。自分でも初恋を拗らせていることは実感している。あの頃は確かにジンも自分を憎からず思っている様に感じていたが、今はどうなのか分からない。彼女にとって、それがたまらなく不安だった。
「俺はこいつの友達だ」
シオンが言葉に詰まっていると、ジンが代わりに騎士たちに言った。彼の言葉に安堵すると同時に、少し胸が痛んだ。
~~~~~~~~~
「それで、なんでここにいるんだ?」
シオンの言葉を受けて、ジンが真剣な顔をする。彼の目は薄暗い通路の奥で横になっている少女の死体を見ていた。
「知り合いなのか?」
シオンは彼の様子を見て尋ねた。
「昨日、少しだけな。いいやつだったよ」
「そっか」
「ああ」
ジンはその少女に近づくと、両手を合わせて目を閉じた。その所作が何なのか分からなかったが、何となくシオンは祈りを捧げているのだろうと感じた。
「ジン、何か知っていることはあるか? 例えば、誰か不審な者を見たとか」
ジンはその質問に、一瞬だけ例の『ナギ』を思い浮かべるが、すぐに否定した。少し話しただけだが、彼女がそんなことをするとは彼には考えられなかった。
「いや、誰も見なかった。それよりも、こいつの近くに小さな男の子はいなかったか?」
「いいや、その子が握っている手の持ち主らしき子は見なかったよ」
「そうか」
ティータは果たしてどんな気持ちだったのだろうか。きっと彼女は目の前で弟を喰われたのだろう。自分と同じ様に家族を失い、絶望の中で命を落としていったのだ。ジンにはそれが堪らなくやるせなかった。
「あとは、不審な点があるとしたら、現場に大量の白い羽が落ちていたことかな」
「白い羽……ちょっと見せてくれないか?」
「うん。トレス、持ってきて」
シオンは後ろで自分たちを伺っていた騎士達のうちの1人に声をかけた。片目を眼帯で隠した男が前に出てくる。彼はシオンが率いる部隊の副隊長である。
「あの、よろしいんでしょうか?」
関係者以外に捜査資料を開示することは通常なら禁止である。それはシオンも分かっているはずだし、彼女は規律を常に厳守してきた。それなのに今それを破ろうとしているのだ。それも、身分も何もよく分からない少年に対してだ。いつものシオンならば取らないであろう行動に、その場にいた者達が困惑の表情を浮かべる。唯一の例外は先ほどまでジンと斬り合いをしていたテンザだけだ。戦えないと分かった途端、やる気がなくなったらしく、どうでもいいという様に爪をいじっている。
「ああ、許可する」
その言葉に渋々とトレスは頷くと、保管していた羽をシオンに手渡した。
「これなんだけど、何か見覚えはあるか?」
「これは……」
その羽には確かに見覚えがあった。1度目はナギ、2度目はアイラ、その2人が背中から生やしていた純白の翼から落ちた羽と大きさも形もそっくりだった。姉の方はあまりに幼かったので正確には覚えていないのだが、アイラの方ははっきりと覚えている。
「……魔人」
ボソリと呟いたつもりの言葉は予想以上に大きかったらしく、シオン達は一瞬にして警戒を強めた。
「それが何なのか知っているのか?」
「ああ、前に倒した魔人がこの羽と同じ羽が生えた翼を持っていた」
「……そうか、ロヴォーラの件か」
シオンが顎に手を添えて考え始める。
「知ってたのか?」
「うん。ギルド長のエミリオさんから話は聞いてる。それで、どういうことだと思う?」
シオンはトレスに目を向ける。この部隊の中で魔人と戦ったことがあるのは古株の彼だけだった。
「歴史書を見る限り、魔人の容姿は千差万別、同じモノは今までに確認されたことがありません」
「つまり、魔人の突然変異が始まっているということか?」
シオンの疑問にトレスは分からないと首を振る。
「いや、おそらく魔人化実験が行われている可能性がある」
「魔人化? そんなことが出来るのか?」
ジンの言葉にシオンは眉を顰める。人間を人工的に魔人にするなど、そんな研究を彼女は聞いたことがなかった。
「ロヴォーラで俺が倒した魔人が、元は誰だったか知ってるか?」
「いや」
「アイザックだよ」
ジンが出した名前がすぐに思い当たらず、しばしシオンは考えて、その名がかつて行方不明になった班員であったことを思い出した。
「そんな!」
「ああ、しかも自然にではなく、人工的に魔物にされた挙句、魔人へと進化した。人工的に魔物化させる実験は既に立証されて可能だと言われている。おそらくアイザックに施術した人間の目的は、さらに魔人を生み出すことなんじゃねえかな。だから共通の特徴を持った個体が複数現れている」
ジンは姉の顔を思い浮かべる。つまり、彼女もその実験に巻き込まれたのではないか。そんなことを考えて、顔を歪める。一方でそんなジンの様子には気づかず、彼の言葉にシオンは深刻そうな顔を浮かべて、トレスの方に顔を向けた。
「トレス、団長に至急連絡を。それとチェルカで魔物や魔人を専門にしている研究者達にも連絡をとってくれ」
チェルカとはキール神聖王国西部にある学術都市であり、様々な分野の研究が日夜行われている。変わった専門家達も多く、閉鎖的な環境であるため、どんな実験が行われているか、あまり知られていない。シオンも使徒になってから検査として一度行ったことがある。その時色々と嫌な目にあったので、なるべく関わりたくはないが、そうも言っていられない。
「はっ!」
トレスは了解の意を示すと、テキパキと部下達に指示をし始めた。彼らを横目に、ジンはシオンに気になっていたことを尋ねることにした。
「なあ、シオン」
「何だ?」
「学校ってどうなっている? 何か問題は発生していないか?」
「どういうことだ?」
「アイザックが死ぬ間際に学校で大規模な実験が行われるって言ってたんだ。それももう直ぐ」
「特に変わったことはなかったけど。でも、そう言えば最近魔物の発生率が極端に高まっているかな。それと何か関係があるのか?」
「分からない。ただ気をつけた方がいい」
「分かった。もしかして、戻ってきたのはそれが理由か?」
「ああ」
シオンの質問にジンは真剣な顔をして頷き、ティータのそばによると、彼女の手を優しく包んだ。
「2度と俺の大切な人達に危害を加えさせたりしない。絶対にだ」
それを誓うかの様にジンはティータの手を握り続けた。
~~~~~~~~~~
「うあああああああああ!」
ジンと別れ、死んだスラムの人々の処理を終えてから、部屋に戻って1人になった所で、僕はベッドにダイブすると枕に顔を押し当てて叫んだ。
「あああああああああ!」
それも息が続く限り。それから枕を抱いてゴロリと転がると天井を見上げた。
「えへ、えへへへへへへ」
自分でも気持ち悪いと思える笑い声を止めることが出来ない。真面目な顔をしようとしてもすぐに口角が上がってしまう。
「あいつ、格好良くなってたな」
2年前と比べて、体が一回り大きくなり、顔も精悍になっていた。真剣な眼差しを思い出すだけでドキドキする。さっき別れたばかりなのにもう会いたい。
「明日、会いに行こうかな」
自分の任務を放棄出来ないけど、少しでも時間があればもう一度会って、その声が聞きたかった。だって、2年間も探したんだから。仕事の話以外に、彼と話したいことはたくさんある。もちろん聞きたいことも。
「でも、あいつに好きな人がいたらどうしよう」
心の中に何かドス黒いものが溜まっていく感じがする。そう考えるだけで胸がムカムカしてくる。いるかも分からない相手に強く嫉妬してしまう。2年は長い。僕のいる状況もかなり変わった。あいつだけがそうでないわけはない。
「うあああああああ!」
僕はまた枕で顔を抑え、足をばたつかせながら叫んだ。しばらくして、心配したのか部下のトレスがドアをノックしてきた。
「どれだけ心配させるんだ」
シオンは泣きながらジンの胸を弱々しく叩いた。ジンはそんな彼女の様子に狼狽るも、彼女をぎこちなく抱きしめた。
「悪かったよ」
彼女の温もりに心が暖かくなる。突然の状況に周囲にいる騎士たちが凍りついていたが、次第に混乱した声を上げ始めた。
「あ、あの副団長?」
1人が意を決してシオンに話しかける。すぐにシオンは状況を思い出したのか、ジンを突き飛ばした。
「な、なんだ?」
ジンは咄嗟に反応できず、そのまましこたま尻を強く打ち付けた。痛みに微かに呻く。そんな彼を真っ赤な顔でシオンはちらりと見てから、すぐに声をかけてきた騎士に戻した。
「あの、そいつは一体?」
恐る恐るといった様子でその騎士が周囲の気持ちを代弁するかの様に尋ねてくる。シオンは涙を拭きつつ、口を開けては閉じる。
「こ、こいつは僕の……ぼ、僕の……えっと……」
ジンと自身との関係が何かといえば、単なる知り合いだ。別に彼女でもなんでもない。強いて言えば友人だが、彼は自分に何も告げずに目の前から去った。果たしてそんな彼は友人と言えるのだろうか?
2年前から今まで、自分の彼への思いは風化していないとシオンは思っている。自分でも初恋を拗らせていることは実感している。あの頃は確かにジンも自分を憎からず思っている様に感じていたが、今はどうなのか分からない。彼女にとって、それがたまらなく不安だった。
「俺はこいつの友達だ」
シオンが言葉に詰まっていると、ジンが代わりに騎士たちに言った。彼の言葉に安堵すると同時に、少し胸が痛んだ。
~~~~~~~~~
「それで、なんでここにいるんだ?」
シオンの言葉を受けて、ジンが真剣な顔をする。彼の目は薄暗い通路の奥で横になっている少女の死体を見ていた。
「知り合いなのか?」
シオンは彼の様子を見て尋ねた。
「昨日、少しだけな。いいやつだったよ」
「そっか」
「ああ」
ジンはその少女に近づくと、両手を合わせて目を閉じた。その所作が何なのか分からなかったが、何となくシオンは祈りを捧げているのだろうと感じた。
「ジン、何か知っていることはあるか? 例えば、誰か不審な者を見たとか」
ジンはその質問に、一瞬だけ例の『ナギ』を思い浮かべるが、すぐに否定した。少し話しただけだが、彼女がそんなことをするとは彼には考えられなかった。
「いや、誰も見なかった。それよりも、こいつの近くに小さな男の子はいなかったか?」
「いいや、その子が握っている手の持ち主らしき子は見なかったよ」
「そうか」
ティータは果たしてどんな気持ちだったのだろうか。きっと彼女は目の前で弟を喰われたのだろう。自分と同じ様に家族を失い、絶望の中で命を落としていったのだ。ジンにはそれが堪らなくやるせなかった。
「あとは、不審な点があるとしたら、現場に大量の白い羽が落ちていたことかな」
「白い羽……ちょっと見せてくれないか?」
「うん。トレス、持ってきて」
シオンは後ろで自分たちを伺っていた騎士達のうちの1人に声をかけた。片目を眼帯で隠した男が前に出てくる。彼はシオンが率いる部隊の副隊長である。
「あの、よろしいんでしょうか?」
関係者以外に捜査資料を開示することは通常なら禁止である。それはシオンも分かっているはずだし、彼女は規律を常に厳守してきた。それなのに今それを破ろうとしているのだ。それも、身分も何もよく分からない少年に対してだ。いつものシオンならば取らないであろう行動に、その場にいた者達が困惑の表情を浮かべる。唯一の例外は先ほどまでジンと斬り合いをしていたテンザだけだ。戦えないと分かった途端、やる気がなくなったらしく、どうでもいいという様に爪をいじっている。
「ああ、許可する」
その言葉に渋々とトレスは頷くと、保管していた羽をシオンに手渡した。
「これなんだけど、何か見覚えはあるか?」
「これは……」
その羽には確かに見覚えがあった。1度目はナギ、2度目はアイラ、その2人が背中から生やしていた純白の翼から落ちた羽と大きさも形もそっくりだった。姉の方はあまりに幼かったので正確には覚えていないのだが、アイラの方ははっきりと覚えている。
「……魔人」
ボソリと呟いたつもりの言葉は予想以上に大きかったらしく、シオン達は一瞬にして警戒を強めた。
「それが何なのか知っているのか?」
「ああ、前に倒した魔人がこの羽と同じ羽が生えた翼を持っていた」
「……そうか、ロヴォーラの件か」
シオンが顎に手を添えて考え始める。
「知ってたのか?」
「うん。ギルド長のエミリオさんから話は聞いてる。それで、どういうことだと思う?」
シオンはトレスに目を向ける。この部隊の中で魔人と戦ったことがあるのは古株の彼だけだった。
「歴史書を見る限り、魔人の容姿は千差万別、同じモノは今までに確認されたことがありません」
「つまり、魔人の突然変異が始まっているということか?」
シオンの疑問にトレスは分からないと首を振る。
「いや、おそらく魔人化実験が行われている可能性がある」
「魔人化? そんなことが出来るのか?」
ジンの言葉にシオンは眉を顰める。人間を人工的に魔人にするなど、そんな研究を彼女は聞いたことがなかった。
「ロヴォーラで俺が倒した魔人が、元は誰だったか知ってるか?」
「いや」
「アイザックだよ」
ジンが出した名前がすぐに思い当たらず、しばしシオンは考えて、その名がかつて行方不明になった班員であったことを思い出した。
「そんな!」
「ああ、しかも自然にではなく、人工的に魔物にされた挙句、魔人へと進化した。人工的に魔物化させる実験は既に立証されて可能だと言われている。おそらくアイザックに施術した人間の目的は、さらに魔人を生み出すことなんじゃねえかな。だから共通の特徴を持った個体が複数現れている」
ジンは姉の顔を思い浮かべる。つまり、彼女もその実験に巻き込まれたのではないか。そんなことを考えて、顔を歪める。一方でそんなジンの様子には気づかず、彼の言葉にシオンは深刻そうな顔を浮かべて、トレスの方に顔を向けた。
「トレス、団長に至急連絡を。それとチェルカで魔物や魔人を専門にしている研究者達にも連絡をとってくれ」
チェルカとはキール神聖王国西部にある学術都市であり、様々な分野の研究が日夜行われている。変わった専門家達も多く、閉鎖的な環境であるため、どんな実験が行われているか、あまり知られていない。シオンも使徒になってから検査として一度行ったことがある。その時色々と嫌な目にあったので、なるべく関わりたくはないが、そうも言っていられない。
「はっ!」
トレスは了解の意を示すと、テキパキと部下達に指示をし始めた。彼らを横目に、ジンはシオンに気になっていたことを尋ねることにした。
「なあ、シオン」
「何だ?」
「学校ってどうなっている? 何か問題は発生していないか?」
「どういうことだ?」
「アイザックが死ぬ間際に学校で大規模な実験が行われるって言ってたんだ。それももう直ぐ」
「特に変わったことはなかったけど。でも、そう言えば最近魔物の発生率が極端に高まっているかな。それと何か関係があるのか?」
「分からない。ただ気をつけた方がいい」
「分かった。もしかして、戻ってきたのはそれが理由か?」
「ああ」
シオンの質問にジンは真剣な顔をして頷き、ティータのそばによると、彼女の手を優しく包んだ。
「2度と俺の大切な人達に危害を加えさせたりしない。絶対にだ」
それを誓うかの様にジンはティータの手を握り続けた。
~~~~~~~~~~
「うあああああああああ!」
ジンと別れ、死んだスラムの人々の処理を終えてから、部屋に戻って1人になった所で、僕はベッドにダイブすると枕に顔を押し当てて叫んだ。
「あああああああああ!」
それも息が続く限り。それから枕を抱いてゴロリと転がると天井を見上げた。
「えへ、えへへへへへへ」
自分でも気持ち悪いと思える笑い声を止めることが出来ない。真面目な顔をしようとしてもすぐに口角が上がってしまう。
「あいつ、格好良くなってたな」
2年前と比べて、体が一回り大きくなり、顔も精悍になっていた。真剣な眼差しを思い出すだけでドキドキする。さっき別れたばかりなのにもう会いたい。
「明日、会いに行こうかな」
自分の任務を放棄出来ないけど、少しでも時間があればもう一度会って、その声が聞きたかった。だって、2年間も探したんだから。仕事の話以外に、彼と話したいことはたくさんある。もちろん聞きたいことも。
「でも、あいつに好きな人がいたらどうしよう」
心の中に何かドス黒いものが溜まっていく感じがする。そう考えるだけで胸がムカムカしてくる。いるかも分からない相手に強く嫉妬してしまう。2年は長い。僕のいる状況もかなり変わった。あいつだけがそうでないわけはない。
「うあああああああ!」
僕はまた枕で顔を抑え、足をばたつかせながら叫んだ。しばらくして、心配したのか部下のトレスがドアをノックしてきた。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
異世界召喚は7回目…って、いい加減にしろよ‼︎
アノマロカリス
ファンタジー
『おぉ、勇者達よ! 良くぞ来てくれた‼︎』
見知らぬ城の中、床には魔法陣、王族の服装は中世の時代を感じさせる衣装…
俺こと不知火 朔夜(しらぬい さくや)は、クラスメートの4人と一緒に異世界に召喚された。
突然の事で戸惑うクラスメート達…
だが俺はうんざりした顔で深い溜息を吐いた。
「またか…」
王族達の話では、定番中の定番の魔王が世界を支配しているから倒してくれという話だ。
そして儀式により…イケメンの正義は【勇者】を、ギャルっぽい美紅は【聖戦士】を、クラス委員長の真美は【聖女】を、秀才の悠斗は【賢者】になった。
そして俺はというと…?
『おぉ、伝承にある通り…異世界から召喚された者には、素晴らしい加護が与えられた!』
「それよりも不知火君は何を得たんだ?」
イケメンの正義は爽やかな笑顔で聞いてきた。
俺は儀式の札を見ると、【アンノウン】と書かれていた。
その場にいた者達は、俺の加護を見ると…
「正体不明で気味が悪い」とか、「得体が知れない」とか好き放題言っていた。
『ふむ…朔夜殿だけ分からずじまいか。だが、異世界から来た者達よ、期待しておるぞ!』
王族も前の4人が上位のジョブを引いた物だから、俺の事はどうでも良いらしい。
まぁ、その方が気楽で良い。
そして正義は、リーダーとして皆に言った。
「魔王を倒して元の世界に帰ろう!」
正義の言葉に3人は頷いたが、俺は正義に言った。
「魔王を倒すという志は立派だが、まずは魔物と戦って勝利をしてから言え!」
「僕達には素晴らしい加護の恩恵があるから…」
「肩書きがどんなに立派でも、魔物を前にしたら思う様には動けないんだ。現実を知れ!」
「何よ偉そうに…アンタだったら出来るというの?」
「良いか…殴り合いの喧嘩もしたことがない奴が、いきなり魔物に勝てる訳が無いんだ。お前達は、ゲーム感覚でいるみたいだが現実はそんなに甘く無いぞ!」
「ずいぶん知ったような口を聞くね。不知火は経験があるのか?」
「あるよ、異世界召喚は今回が初めてでは無いからな…」
俺は右手を上げると、頭上から光に照らされて黄金の甲冑と二振の聖剣を手にした。
「その…鎧と剣は?」
「これが証拠だ。この鎧と剣は、今迄の世界を救った報酬として貰った。」
「今迄って…今回が2回目では無いのか?」
「今回で7回目だ!マジでいい加減にして欲しいよ。」
俺はうんざりしながら答えた。
そう…今回の異世界召喚で7回目なのだ。
いずれの世界も救って来た。
そして今度の世界は…?
6月22日
HOTランキングで6位になりました!
6月23日
HOTランキングで4位になりました!
昼過ぎには3位になっていました.°(ಗдಗ。)°.
6月24日
HOTランキングで2位になりました!
皆様、応援有り難う御座いますm(_ _)m
今日結婚した夫から2年経ったら出ていけと言われました
四折 柊
恋愛
子爵令嬢であるコーデリアは高位貴族である公爵家から是非にと望まれ結婚した。美しくもなく身分の低い自分が何故? 理由は分からないが自分にひどい扱いをする実家を出て幸せになれるかもしれないと淡い期待を抱く。ところがそこには思惑があり……。公爵は本当に愛する女性を妻にするためにコーデリアを利用したのだ。夫となった男は言った。「お前と本当の夫婦になるつもりはない。2年後には公爵邸から国外へ出ていってもらう。そして二度と戻ってくるな」と。(いいんですか? それは私にとって……ご褒美です!)
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
黄金の魔導書使い -でも、騒動は来ないで欲しいー
志位斗 茂家波
ファンタジー
‥‥‥魔導書(グリモワール)。それは、不思議な儀式によって、人はその書物を手に入れ、そして体の中に取り込むのである。
そんな魔導書の中に、とんでもない力を持つものが、ある時出現し、そしてある少年の手に渡った。
‥‥うん、出来ればさ、まだまともなのが欲しかった。けれども強すぎる力故に、狙ってくる奴とかが出てきて本当に大変なんだけど!?責任者出てこぉぉぉぃ!!
これは、その魔導書を手に入れたが故に、のんびりしたいのに何かしらの騒動に巻き込まれる、ある意味哀れな最強の少年の物語である。
「小説家になろう」様でも投稿しています。作者名は同じです。基本的にストーリー重視ですが、誤字指摘などがあるなら受け付けます。
ゴミ捨て場領主のクラフト無双 ~最弱魔法【分解と合成】で領地を黄金郷に変えたら、俺を見下していた大貴族令嬢たちが掌を返してすり寄ってきた件~
namisan
ファンタジー
東西南北の大貴族から「毒の川」「凶暴な魔獣」「莫大な借金」を押し付けられ、王国の『ゴミ捨て場』と化したローゼンベルク領。
父と兄を謀殺され、その絶望の領地を押し付けられた無能貴族のアークは、領地の分割を企む高慢な令嬢たち(王女、公爵令嬢、姫将軍など)に嘲笑われていた。
だが、彼には現代の知識と、隠された最強チート能力があった!
触れたものを瞬時に素材に戻し、全く別のモノに作り変える神の御業――【分解と合成】。
「毒の川」を分解して『超高価な宝石と純水』へ!
「魔獣の死骸」と「瓦礫」を合成して『絶対に壊れない防壁』へ!
借金取りには新素材を高値で売りつけ、逆に敵の経済を支配していく。
圧倒的なクラフト能力で、瞬く間にゴミ捨て場を「無敵の黄金郷」へと作り変えていくアーク。
己の敗北を悟り、震え上がる悪徳貴族と高慢な令嬢たち。
さらに、アークの圧倒的な知略と底知れぬ実力は、気高い令嬢たちの本能に深く刻み込まれていく。
「どうか、私をあなたの手駒としてお使いください……っ!」
プライドを完全にへし折られた最高位の美少女たちは、いつしかアークの与える『恩恵』なしでは生きられないほど、彼に絶対の忠誠と依存を誓うようになっていく――。
最弱のゴミ捨て場から始まる、爽快クラフト内政&ざまぁファンタジー、堂々開幕!
断罪まであと10分、私は処刑台の上で「ライブ配信」を開始した〜前世インフルエンサーの悪役令嬢、支持率100%でクズ王子を逆処刑する〜
深渡 ケイ
ファンタジー
断罪まで、あと10分。
処刑台の上で跪く悪役令嬢スカーレットは、笑っていた。
なぜなら彼女は――
前世で“トップインフルエンサー”だったから。
処刑の瞬間、彼女が起動したのは禁忌の精霊石。
空に展開された巨大モニターが、全世界同時ライブ配信を開始する。
タイトルは――
『断罪なう』。
王子の不貞、聖女の偽善、王家の腐敗。
すべてを“証拠付き・リアルタイム”で暴露する配信に、
国民の「いいね(=精霊力)」が集まり始める。
そして宣言される、前代未聞のルール。
支持率が上がるほど、処刑は不可能になる。
処刑台は舞台へ。
断罪はエンタメへ。
悪役令嬢は、世界をひっくり返す配信者となった。
これは、
処刑されるはずだった悪役令嬢が、
“ライブ配信”で王子と王国を公開処刑する物語。
支持率100%の先に待つのは、復讐か、革命か、
それとも――自由か。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる