6 / 28
「大学四年生当時の主人公、ウォーキングの支度をする。」
しおりを挟む
その夜も、
夕御飯を済ませて、台所のテーブルの椅子に座ったまま、大伯母がこくりこくりしているのを横目で眺めながら、
食器を流しに運んで手早く洗い、端から流して水切りに重ね、
それから良く手を拭いて、
メモ帳の一番上のページに
「ウォーキングに行ってきます。心配しないで。」
という文章を、その日の日付けと共に、大伯母が読みやすいように、大きめの字で書き込んだ。
そして、手早く某海外スポーツブランドの半袖Tシャツと、夏物のトレーニングウェアの上下
(両方とも、その少し前に、最寄りのターミナル駅の駅ビルの中の、スポーツ用品店の夏物在庫処分市で購入)
に着替え、
汗を拭くためのハンカチやら、小銭入れやらを、その頃、ウォーキングの時にいつも身に付けていた、多分、元は男物の、マチの充分に取られた、大振りのウエストポーチの中に確認して、
スマートフォンと、たまたま冷蔵庫のポケットにあった、未開封の小さめのほうじ茶のペットボトルをハンドタオルでくるんだものを追加し、
ついでに、首筋の汗取りと、当座の顔周りの汗拭き用に、気に入りの手拭いを首に掛けて、
玄関で馴染みのスニーカーを履くと、外に出た。
外の闇は、熟れた西瓜のような匂いがした。
(夏の夜の匂いだ…)
家の門の外に出た私は、
まずはとりあえず脚に負担が掛からないように、
普段よりは幾分大股の、比較的ゆっくり目の速度で、
背筋と両膝を伸ばすのを心掛けながら歩き出した。
夕御飯を済ませて、台所のテーブルの椅子に座ったまま、大伯母がこくりこくりしているのを横目で眺めながら、
食器を流しに運んで手早く洗い、端から流して水切りに重ね、
それから良く手を拭いて、
メモ帳の一番上のページに
「ウォーキングに行ってきます。心配しないで。」
という文章を、その日の日付けと共に、大伯母が読みやすいように、大きめの字で書き込んだ。
そして、手早く某海外スポーツブランドの半袖Tシャツと、夏物のトレーニングウェアの上下
(両方とも、その少し前に、最寄りのターミナル駅の駅ビルの中の、スポーツ用品店の夏物在庫処分市で購入)
に着替え、
汗を拭くためのハンカチやら、小銭入れやらを、その頃、ウォーキングの時にいつも身に付けていた、多分、元は男物の、マチの充分に取られた、大振りのウエストポーチの中に確認して、
スマートフォンと、たまたま冷蔵庫のポケットにあった、未開封の小さめのほうじ茶のペットボトルをハンドタオルでくるんだものを追加し、
ついでに、首筋の汗取りと、当座の顔周りの汗拭き用に、気に入りの手拭いを首に掛けて、
玄関で馴染みのスニーカーを履くと、外に出た。
外の闇は、熟れた西瓜のような匂いがした。
(夏の夜の匂いだ…)
家の門の外に出た私は、
まずはとりあえず脚に負担が掛からないように、
普段よりは幾分大股の、比較的ゆっくり目の速度で、
背筋と両膝を伸ばすのを心掛けながら歩き出した。
0
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。
沼野 花
恋愛
私は、夫にも子供にも選ばれなかった。
その事実だけを抱え、離縁を突きつけ、家を出た。
そこで待っていたのは、最悪の出来事――
けれど同時に、人生の扉がひらく瞬間でもあった。
夫は愛人と共に好きに生きればいい。
今さら「本当に愛していたのは君だ」と言われても、裏切ったあなたを許すことはできない。
でも、子供たちの心だけは、必ず取り戻す。
妻にも母にもなれなかった伯爵夫人イネス。
過去を悔いながらも、愛を手に入れることを決めた彼女が辿り着いた先には――
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
むっつり金持ち高校生、巨乳美少女たちに囲まれて学園ハーレム
ピコサイクス
青春
顔は普通、性格も地味。
けれど実は金持ちな高校一年生――俺、朝倉健斗。
学校では埋もれキャラのはずなのに、なぜか周りは巨乳美女ばかり!?
大学生の家庭教師、年上メイド、同級生ギャルに清楚系美少女……。
真面目な御曹司を演じつつ、内心はむっつりスケベ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる