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016:火炎
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飛んできた火がシルキーの頭に着火し、倒れ込んでジタバタさせた。
「ぬあああああああああああああっ!!!
火が火がああああああああっ!!!かあっ!!ぬあああっ!!」
「粘液が無くなった?
どこにいるんだ、あの着火しそうな奴は?」
土足で上がり込んだのは白いスーツ姿の金髪のくせっ毛男だった。
足も長く、顔も小さい身長は179センチくらいのコバルトブルーの瞳をした男とその黒髪のストレートヘアの髪を巻いたワイン色の眼鏡の女性秘書だった。
「やれやれ、人の家で暴れるものがいると猫が教えてくれたからなんだと思ったら君とそのじいさん達じゃないか・・・」
「久しぶりだね、オールズ・カルシュファー」
オールズ・カルシュファー27歳、若くして司法試験に合格し、見事魔法弁護士となったカリスマ的存在を放つ男。
猫おじさんよりも少し若いが、輝き度が180度違う異彩を放つ感じだ。
祖父は疑問に思いながら猫おじさんに話しかけた。
「オールズ・カルシュファー、どっかで聞いた名前だな?」
「元々皇族の息子なんです」
「そうか・・・どうやらこの若々しい感じがカルシュファー家のようだと思ったぞ・・・」
「まあ、アイツは元々皇族が嫌いで自立心旺盛な野心家でもありますからね」
オールズはアトラに手を差し伸べた。
「大丈夫か、少年?」
「うん・・・」
「オールズ・カルシュファー、凄腕弁護士だ」
「凄腕弁護士?」
「そうだ」
「じゃあ俺の冤罪を解いてくれるのか?」
「勿論」
「俺、アトラ・オルキス」
「知ってるよ、罪を勝手に着させられて現実世界へと追放された悲しき少年だろ?」
「よくそんな事を知ってるな・・・」
「何、弁護士だから当たり前だろ?」
「そうだよな・・・」
シルキーが起き上がり、燃えた体を唸りながら憤りを感じる。
「それより少年、そろそろ身を守った方がいい
奴が動き出すぞ?」
「俺、戦いたい!」
「駄目だ君は部屋で隠れていたまえ、俺がそいつを灰にする」
「だって狙っているのは俺なんだぞ?
アンタなんかじゃあないんだ!」
「君の魔法はなんだ?」
「泡だ、 蛸の男と何度かやって来て倒す事ができた
今回の相手が粘液だろうが、俺はそいつと戦ってやる! 」
「無理だ、君の魔法を使えば圧倒的にあいつ側になってしまう
少年、君は自分が強いと思っているが、現実はそんなに自分が思っている程勝てないんだよ」
アトラはオールズのいう事は聞きたくない程嫌な発言だと思い、悔しく思った。
シルキーはオールズに対して言った。
「よくも・・・よくもよくもよくもおおおお!!
私の計画を邪魔するなんてこのシルキーが許さないぞ!!」
「計画?知った事か
子供相手に狙いの的にするなんて言語道断、魔獣いえども俺の技で焼き尽くしてやろう」
「魔法人めが、アトラ・オルキス事巻き添いにしてやろう!」
「ガーデンジュネーヴ、キャッチ!」
「なっ!!」
シルキーの両手の粘液で前の2人を目掛けて狙おうと走るが猫おじさんの技で右足の足元を食らいつき、転ばされた。
「その隙にアトラ少年、逃げろ!」
「分かった!!」
「さあ、こちらへ!」
本当は戦いたかったアトラだが、3人に任せて秘書と共に部屋へと中へ逃げた。
大人3人と残ったリビングは猫おじさんに褒めた。
「良くやったな!ユーゴ!」
「本名出さないでよ!一応“猫おじさん”と通しているんだから!」
「2人共、今は楽しんでいる場合では無いぞ!」
足を引っ張っぱられたシルキーはなんとか立つ事ができ、その足に絡みついている枝のようなものを粘液で溶けさせ、抜き取った。
「3人で勝てると思い上がらないで下さい、私のこの粘液で止める限りはね!!」
「粘液でピストルか・・・なら儂の火で!
ファイヤードラゴンズ!」
2人は初めて見る祖父の技をじっと見ていた。
まさか魔法騎士団の隊長だったという事しか耳していないが、火の使いが子供が泡の魔法使いとして生まれるのか?と疑問を持つが、今はそれ所ではない。
祖父の3尾のドラゴンがシルキーにぶつけた。
「ぬああっ!!クソォォ・・・顔が・・・」
「ガーデンジュネーヴ!!キャッチ!!」
「なっ!!」
──────“また同じ技をしてたまるか・・・
「また溶けられてしまう・・・
!?」
上からオールズが炎を両腕を巻き燃やし、シルキーを打ち倒すというもの。
シルキーは粘液使いだが、魔力に対しては炎の方が断然上である。
「ブレードファイティング!!」
「ぐああああああああああああああああっ!!!!」
そう言いながらシルキーを炎に巻き込まれ、焼かれる中、最後の質問を言った。
「私が炎に弱いのはアトラを出させないため・・・そして粘液の力を潰すため・・・なのか・・・」
「粘液は炎に弱い、そして燃えやすいのが原因だと俺は理解した
それだけだ」
「私が・・・勝てない理由が・・・分かりました・・・
だが・・・私だけじゃない・・・魔獣は沢山いる・・・お前ら魔法界を・・・魔法人を!
消しに向かうだろう・・・ふふふふふふ・・・」
「待て!」
その男は塵と化して外の空気と共に飛び立った。
猫おじさんの声も届かない、そして魔法界はこのまま戦争へとまた引き戻されるのだろうと不安になるのだった。
「おじいちゃん、猫おじさん達大丈夫?」
「大丈夫だ」
「俺、勝てないんじゃないかって心配しながらお姉さんと一緒に思っていたんだ」
「お姉さんとは?」
「初めまして、オールズ・カルシファー魔法法律事務所の秘書をやっています、アテラ・リランナと申します」
「彼女も炎の魔法使いでな、あまり話さない大人しい物静かな女性だが、仕事は早い」
「そうなんだ」
オールズは本題へと入った。
「ところでアトラ少年、君は裁判をもう一度やりたいって本当か?」
「ああ、アイツらが俺を魔法界から追放した事を謝罪してそして勝ち取ってやる!
俺はそのために今、警察に聴取されている」
「そうか・・・」
「オールズというものよ、裁判の金ならちゃんとできるように貯めておる
医者としてまだ働いているからだというが、儂はその子のためにどうかお願い頼む・・・」
頭を下げられる姿を見たオールズは一歩を引けないと思い、笑顔でいつもの強気で言った。
「分かった!俺が引き受けてやる!」
アトラはもう1人の味方を増やす事ができた。
────続
「ぬあああああああああああああっ!!!
火が火がああああああああっ!!!かあっ!!ぬあああっ!!」
「粘液が無くなった?
どこにいるんだ、あの着火しそうな奴は?」
土足で上がり込んだのは白いスーツ姿の金髪のくせっ毛男だった。
足も長く、顔も小さい身長は179センチくらいのコバルトブルーの瞳をした男とその黒髪のストレートヘアの髪を巻いたワイン色の眼鏡の女性秘書だった。
「やれやれ、人の家で暴れるものがいると猫が教えてくれたからなんだと思ったら君とそのじいさん達じゃないか・・・」
「久しぶりだね、オールズ・カルシュファー」
オールズ・カルシュファー27歳、若くして司法試験に合格し、見事魔法弁護士となったカリスマ的存在を放つ男。
猫おじさんよりも少し若いが、輝き度が180度違う異彩を放つ感じだ。
祖父は疑問に思いながら猫おじさんに話しかけた。
「オールズ・カルシュファー、どっかで聞いた名前だな?」
「元々皇族の息子なんです」
「そうか・・・どうやらこの若々しい感じがカルシュファー家のようだと思ったぞ・・・」
「まあ、アイツは元々皇族が嫌いで自立心旺盛な野心家でもありますからね」
オールズはアトラに手を差し伸べた。
「大丈夫か、少年?」
「うん・・・」
「オールズ・カルシュファー、凄腕弁護士だ」
「凄腕弁護士?」
「そうだ」
「じゃあ俺の冤罪を解いてくれるのか?」
「勿論」
「俺、アトラ・オルキス」
「知ってるよ、罪を勝手に着させられて現実世界へと追放された悲しき少年だろ?」
「よくそんな事を知ってるな・・・」
「何、弁護士だから当たり前だろ?」
「そうだよな・・・」
シルキーが起き上がり、燃えた体を唸りながら憤りを感じる。
「それより少年、そろそろ身を守った方がいい
奴が動き出すぞ?」
「俺、戦いたい!」
「駄目だ君は部屋で隠れていたまえ、俺がそいつを灰にする」
「だって狙っているのは俺なんだぞ?
アンタなんかじゃあないんだ!」
「君の魔法はなんだ?」
「泡だ、 蛸の男と何度かやって来て倒す事ができた
今回の相手が粘液だろうが、俺はそいつと戦ってやる! 」
「無理だ、君の魔法を使えば圧倒的にあいつ側になってしまう
少年、君は自分が強いと思っているが、現実はそんなに自分が思っている程勝てないんだよ」
アトラはオールズのいう事は聞きたくない程嫌な発言だと思い、悔しく思った。
シルキーはオールズに対して言った。
「よくも・・・よくもよくもよくもおおおお!!
私の計画を邪魔するなんてこのシルキーが許さないぞ!!」
「計画?知った事か
子供相手に狙いの的にするなんて言語道断、魔獣いえども俺の技で焼き尽くしてやろう」
「魔法人めが、アトラ・オルキス事巻き添いにしてやろう!」
「ガーデンジュネーヴ、キャッチ!」
「なっ!!」
シルキーの両手の粘液で前の2人を目掛けて狙おうと走るが猫おじさんの技で右足の足元を食らいつき、転ばされた。
「その隙にアトラ少年、逃げろ!」
「分かった!!」
「さあ、こちらへ!」
本当は戦いたかったアトラだが、3人に任せて秘書と共に部屋へと中へ逃げた。
大人3人と残ったリビングは猫おじさんに褒めた。
「良くやったな!ユーゴ!」
「本名出さないでよ!一応“猫おじさん”と通しているんだから!」
「2人共、今は楽しんでいる場合では無いぞ!」
足を引っ張っぱられたシルキーはなんとか立つ事ができ、その足に絡みついている枝のようなものを粘液で溶けさせ、抜き取った。
「3人で勝てると思い上がらないで下さい、私のこの粘液で止める限りはね!!」
「粘液でピストルか・・・なら儂の火で!
ファイヤードラゴンズ!」
2人は初めて見る祖父の技をじっと見ていた。
まさか魔法騎士団の隊長だったという事しか耳していないが、火の使いが子供が泡の魔法使いとして生まれるのか?と疑問を持つが、今はそれ所ではない。
祖父の3尾のドラゴンがシルキーにぶつけた。
「ぬああっ!!クソォォ・・・顔が・・・」
「ガーデンジュネーヴ!!キャッチ!!」
「なっ!!」
──────“また同じ技をしてたまるか・・・
「また溶けられてしまう・・・
!?」
上からオールズが炎を両腕を巻き燃やし、シルキーを打ち倒すというもの。
シルキーは粘液使いだが、魔力に対しては炎の方が断然上である。
「ブレードファイティング!!」
「ぐああああああああああああああああっ!!!!」
そう言いながらシルキーを炎に巻き込まれ、焼かれる中、最後の質問を言った。
「私が炎に弱いのはアトラを出させないため・・・そして粘液の力を潰すため・・・なのか・・・」
「粘液は炎に弱い、そして燃えやすいのが原因だと俺は理解した
それだけだ」
「私が・・・勝てない理由が・・・分かりました・・・
だが・・・私だけじゃない・・・魔獣は沢山いる・・・お前ら魔法界を・・・魔法人を!
消しに向かうだろう・・・ふふふふふふ・・・」
「待て!」
その男は塵と化して外の空気と共に飛び立った。
猫おじさんの声も届かない、そして魔法界はこのまま戦争へとまた引き戻されるのだろうと不安になるのだった。
「おじいちゃん、猫おじさん達大丈夫?」
「大丈夫だ」
「俺、勝てないんじゃないかって心配しながらお姉さんと一緒に思っていたんだ」
「お姉さんとは?」
「初めまして、オールズ・カルシファー魔法法律事務所の秘書をやっています、アテラ・リランナと申します」
「彼女も炎の魔法使いでな、あまり話さない大人しい物静かな女性だが、仕事は早い」
「そうなんだ」
オールズは本題へと入った。
「ところでアトラ少年、君は裁判をもう一度やりたいって本当か?」
「ああ、アイツらが俺を魔法界から追放した事を謝罪してそして勝ち取ってやる!
俺はそのために今、警察に聴取されている」
「そうか・・・」
「オールズというものよ、裁判の金ならちゃんとできるように貯めておる
医者としてまだ働いているからだというが、儂はその子のためにどうかお願い頼む・・・」
頭を下げられる姿を見たオールズは一歩を引けないと思い、笑顔でいつもの強気で言った。
「分かった!俺が引き受けてやる!」
アトラはもう1人の味方を増やす事ができた。
────続
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