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第6章 魔道実技試験
第1次試験(幸運)
試験をどうするかと悩んでいる内に翌朝になってしまい、俺はもうどうしようも無い試験に頭を悩ませていた。
昨夜はイグナシオに『俺は聞いてない』や『急すぎる』と喚いてみたのだが、どうやら俺が遅刻して出られなかった入学式で話されていたらしく本当に運が無かったらしい…。
教室へ入ると殆どの生徒が既に着席していて、俺も教室へ入るとエヴァンデール先生にあらかじめ決められていたらしい席へと誘導された。
イグナシオも俺の隣の席へと座り、その後全ての生徒が席へと着席し終わる。
「は~いそれじゃあ皆さん揃ったようなので、試験会場へ移動しますね~」
エヴァンデール先生がぽわぽわとした雰囲気を出しながら言うと、何やら呪文を唱え始めた。
「…?試験会場へ行くんじゃ無いのか?」
「はい、移動しますよ」
横に居たイグナシオに疑問を投げかけるも、イグナシオはさも当たり前にそう返す……どう言う事だ??
「はい、皆さん行きますよ~……ほいっ!」
エヴァンデール先生が呪文を唱え終えると両手を前にかざした。何が起きるんだと首をかしげたのもつかの間、白い光に教室が包まれて辺り一面真っ白になる。
「っ……なんだ…何が起きたんだ?…」
眩んでしまった目がようやく慣れ始め、徐々に目のピントが合ってくる……
「はい皆さん、ここが試験会場ですよ~」
……目を開けるとそこは教室では無く、とても広い野原に教室と同じ配置で観客席が並んでいた。
「……ぇ…」
「空間転移ですよ、凡人が使える事は先ずあり得ませんが…レオンハルト様の担任であるエヴァンデール先生はこの世界で数人ほどしか居ない、転移魔術が使える方なんです」
…転移魔術……転移魔術って、あの転移魔術か??……
「…?なんで誰でも使えないんだ??」
「当然です、転移魔法は転移物の多さや大きさで消費する魔力が違います…誰も彼もがホイホイと使える代物では無いんですよ?」
「……??魔道具として作れば良いだろ…ポータルを」
「……ポー…タル?」
1人で出来ないのなら、どこでもド○を作れば良いだろうに…
「何やら話しているお二人さん、もう皆試験の課題を受け取っていますよ??」
「え!?」
「…早く行きましょう、レオンハルト様」
「おう!」
慌てて皆の方へと走っていく…しかしほんの一瞬…エヴァンデール先生が『先程の話し…後で聞かせて下さいね…』とうっすら微笑んで囁いた。
…普段の天然そうな雰囲気と違って、何だかドキッとしてしまった……
皆の所へ行くと何人かの試験官が立っていて、箱から1枚紙を引くように言われた。
「…ん~…これにするか」
俺は言われるがまま紙を引き、それを開く。
「…竜の心……?」
紙にはそう書いてある…俺がそれを読み上げると、周りの試験官達はザワザワとどよめき始めた…
俺…何かやっちゃったのか……?…
昨夜はイグナシオに『俺は聞いてない』や『急すぎる』と喚いてみたのだが、どうやら俺が遅刻して出られなかった入学式で話されていたらしく本当に運が無かったらしい…。
教室へ入ると殆どの生徒が既に着席していて、俺も教室へ入るとエヴァンデール先生にあらかじめ決められていたらしい席へと誘導された。
イグナシオも俺の隣の席へと座り、その後全ての生徒が席へと着席し終わる。
「は~いそれじゃあ皆さん揃ったようなので、試験会場へ移動しますね~」
エヴァンデール先生がぽわぽわとした雰囲気を出しながら言うと、何やら呪文を唱え始めた。
「…?試験会場へ行くんじゃ無いのか?」
「はい、移動しますよ」
横に居たイグナシオに疑問を投げかけるも、イグナシオはさも当たり前にそう返す……どう言う事だ??
「はい、皆さん行きますよ~……ほいっ!」
エヴァンデール先生が呪文を唱え終えると両手を前にかざした。何が起きるんだと首をかしげたのもつかの間、白い光に教室が包まれて辺り一面真っ白になる。
「っ……なんだ…何が起きたんだ?…」
眩んでしまった目がようやく慣れ始め、徐々に目のピントが合ってくる……
「はい皆さん、ここが試験会場ですよ~」
……目を開けるとそこは教室では無く、とても広い野原に教室と同じ配置で観客席が並んでいた。
「……ぇ…」
「空間転移ですよ、凡人が使える事は先ずあり得ませんが…レオンハルト様の担任であるエヴァンデール先生はこの世界で数人ほどしか居ない、転移魔術が使える方なんです」
…転移魔術……転移魔術って、あの転移魔術か??……
「…?なんで誰でも使えないんだ??」
「当然です、転移魔法は転移物の多さや大きさで消費する魔力が違います…誰も彼もがホイホイと使える代物では無いんですよ?」
「……??魔道具として作れば良いだろ…ポータルを」
「……ポー…タル?」
1人で出来ないのなら、どこでもド○を作れば良いだろうに…
「何やら話しているお二人さん、もう皆試験の課題を受け取っていますよ??」
「え!?」
「…早く行きましょう、レオンハルト様」
「おう!」
慌てて皆の方へと走っていく…しかしほんの一瞬…エヴァンデール先生が『先程の話し…後で聞かせて下さいね…』とうっすら微笑んで囁いた。
…普段の天然そうな雰囲気と違って、何だかドキッとしてしまった……
皆の所へ行くと何人かの試験官が立っていて、箱から1枚紙を引くように言われた。
「…ん~…これにするか」
俺は言われるがまま紙を引き、それを開く。
「…竜の心……?」
紙にはそう書いてある…俺がそれを読み上げると、周りの試験官達はザワザワとどよめき始めた…
俺…何かやっちゃったのか……?…
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