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迷い子の森
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深緑に包まれる森林の中、オネたち一向が徒歩で歩いています。
木々の間隔が狭いため、鳥車は外に置いてきたみたいですね。
ハンナはどこかそわそわとしており、ジンはなんとなく嬉しそうにしているように感じます。
「なんかこの森暗いね」
「暗いというよりは色が濃いわね。なんの植物かしら」
気味悪そうにするオネと、興味津々と周囲を見渡すディゼル。母娘であっても、これほどまでに反応が異なるものなのでしょうか。
「本当にこの先にその──なんだっけ?」
「魔女の住居だな。……確かにこれほど深い森だ、身を隠すにはいい場所かも知れないが、人が住むには少々不便に感じる。始祖の魔女が住んでいたと言う建物は本当にあるのだろうか?」
父親のもっともな疑問に、ディゼルも首を傾げるばかりです。実際、その目で確認でもできない限り、疑いたくなる話ですからね。
「──あるよ」
一番後ろを歩くハンナが呟きました。
予想外の人物の言葉に、皆驚嘆としています。ジンは軽快に体を揺らしており、小躍りしているようにも見えますね。
「ハンナはここを知って──」
オネが尋ねようと口を開くと、遠くから悲鳴のような甲高い音が聞こえてきます。
しかし、人の声とはどこか違う印象を受けますね。その場の全員も同じ思いなのでしょう、音の方に向き直ってはいますが、緊張が漂うばかりで誰も口を開きません。
引き締まった空気の中、しばらく続いた沈黙はディゼルが手を叩くことで解放されます。
「今の音が何かは分からないけれど、ここでこうしていても仕方ないわ。さあ、先へと進みましょう」
やはりこの家族、彼女の存在が大きいですね。
そのまましばらく森林を進んでいくと、やはり時折何かの鳴き声のようなものが聞こえるのです。
しかし、どんな生物の鳴き声かもわからず、皆一様に不安な面持ちとなっていますね。
「ねぇお母さん、もしかして私たち──」
「みなまで言わないで頂戴、オネ。誰しもが私たちの現状を理解しているはずよ」
前を見ても、後ろを見ても、左右を確認しても同じような木が等間隔で並ぶのみ……完全な迷子となっていますね。
「しかし困ったな……このままでは後戻りもできん。私たちは完全に遭難することになりそうだぞ……?」
「だから、みなまで言わないでくれますか? 今思考を巡らせていますから!」
ディゼルにしては珍しく、とても余裕のない様子ですね。時間にすれば、そこそこな時間だとは思うのですが、この周囲の環境から来る精神的疲労もあるためか、皆とても疲弊した様子です。
「あの……」
やはり、誰の予想からも外れたハンナの声により、場が静まりかえります。
「ハンナ……どうしたのかしら?」
「私……もしかしたら道がわかるかもしれない」
更に予想外の発言。
彼女は前が見えないはず……例え過去にきたことがあったとしても、道なんて分かるはずもありません。
しかし、三人は顔を見合わせると頷き、ハンナに視線を集めます。
「ほんとなの? ハンナ」
「……うん。なんとなくだけど……目も見えない私が変なこと言って、ごめんなさい」
「謝ることなんてないわ」
ディゼルの言葉に父娘も頷きます。
「どっちにしろ手がかりなんて無いし、ハンナが自信を持ってそう言うのなら、従いましょう」
「でも──」
ディゼルは人差し指でハンナの口を押さえ、言葉を制します。
彼女には見えない微笑みを浮かべて見せます。
「遠慮なんてしなくていいの。あなたはもう私たちの家族でしょ? 家族に遠慮なんて必要ないものよ」
「……うん」
ハンナは嬉しそうに微笑み、他三人も笑顔になります。
「こっち。ぜったいにみんなを連れて行くからね」
目の見えないはずのハンナですが、誰よりも先頭を歩き、木に当たることもなく迷わずに進んでいきます。
一体どうしたと言うのでしょうか?
三人と一頭も疑うことなく、しかし不思議そうに彼女の後を追っていきます。
しばらく突き進むと、木漏れ日すら見当たらなかった森の中に、青白い光が見えてきました。
「わぁ──」
オネは感嘆の声を上げ、父母もその様子に驚いています。
暗く陰湿な森林を抜け、開けた場所に出た一向の目の前、広大な湖が広がっていたのです。
どれほど迷っていたのか、明るい内に森林に入ったはずですが、空は暗く星が輝いています。
湖は夜空を写し、点々と輝きを残して、暗闇を落とし込んでいます。
「本当に森を抜けられたわね……ハンナ、すごいわ」
頭を撫でながらディゼルに褒められ、ハンナが表情を緩めています。
「でもなんで分かったの? 私たちなんか森を出るまで全然、こんな場所見えなかったよ?」
本当に直前、光が見え始めたのは木が二、三本ほどになってからなのです。
つまるところ、この森林の大きさは分かりませんが、普通に歩いていたのであれば、偶然外にでも出ない限り抜け出すことすら叶わないはずなのです、
「私にも分からないんだ。ただ、なんとなくこっちだって分かった。……後、何かの声が聞こえたような気がするの」
「声?」
森を抜け出した現在ですら、声の類は聞こえません。時折聞こえる音があるとすれば、風になびいて木が揺れる音や、森の上を飛び交う鳥たちの鳴き声くらいでしょうか?
──そういえば、先ほどの甲高い音は聞こえなくなっていますね。
「うん。私を呼ぶ声……それから、オネおねえちゃんのことも呼んでたかな……?」
「私も……?」
その会話をきっかけとしたのか、偶然なのかは分かりません。
しかし、二人の会話が止んだと同時に湖の上、何もなかったはずの空間に小さな光が、数え切れないほどに姿を見せたのです。
「これ──」
ジンもその光につられて、湖の方へと近づいていきます。
「あ、ジン! ダメだよ、水の中に入っちゃ!」
オネの制止に歩みを止め、ジンは湖の中心へとその頭を向けます。
オネ、ハンナもそれに並び、同じように中央に視線を向けました。
「なに……?」
「初めまして……かな? ハンナ」
小さな光は集まると、人の形となり二人と一頭を眺めていたのです。
木々の間隔が狭いため、鳥車は外に置いてきたみたいですね。
ハンナはどこかそわそわとしており、ジンはなんとなく嬉しそうにしているように感じます。
「なんかこの森暗いね」
「暗いというよりは色が濃いわね。なんの植物かしら」
気味悪そうにするオネと、興味津々と周囲を見渡すディゼル。母娘であっても、これほどまでに反応が異なるものなのでしょうか。
「本当にこの先にその──なんだっけ?」
「魔女の住居だな。……確かにこれほど深い森だ、身を隠すにはいい場所かも知れないが、人が住むには少々不便に感じる。始祖の魔女が住んでいたと言う建物は本当にあるのだろうか?」
父親のもっともな疑問に、ディゼルも首を傾げるばかりです。実際、その目で確認でもできない限り、疑いたくなる話ですからね。
「──あるよ」
一番後ろを歩くハンナが呟きました。
予想外の人物の言葉に、皆驚嘆としています。ジンは軽快に体を揺らしており、小躍りしているようにも見えますね。
「ハンナはここを知って──」
オネが尋ねようと口を開くと、遠くから悲鳴のような甲高い音が聞こえてきます。
しかし、人の声とはどこか違う印象を受けますね。その場の全員も同じ思いなのでしょう、音の方に向き直ってはいますが、緊張が漂うばかりで誰も口を開きません。
引き締まった空気の中、しばらく続いた沈黙はディゼルが手を叩くことで解放されます。
「今の音が何かは分からないけれど、ここでこうしていても仕方ないわ。さあ、先へと進みましょう」
やはりこの家族、彼女の存在が大きいですね。
そのまましばらく森林を進んでいくと、やはり時折何かの鳴き声のようなものが聞こえるのです。
しかし、どんな生物の鳴き声かもわからず、皆一様に不安な面持ちとなっていますね。
「ねぇお母さん、もしかして私たち──」
「みなまで言わないで頂戴、オネ。誰しもが私たちの現状を理解しているはずよ」
前を見ても、後ろを見ても、左右を確認しても同じような木が等間隔で並ぶのみ……完全な迷子となっていますね。
「しかし困ったな……このままでは後戻りもできん。私たちは完全に遭難することになりそうだぞ……?」
「だから、みなまで言わないでくれますか? 今思考を巡らせていますから!」
ディゼルにしては珍しく、とても余裕のない様子ですね。時間にすれば、そこそこな時間だとは思うのですが、この周囲の環境から来る精神的疲労もあるためか、皆とても疲弊した様子です。
「あの……」
やはり、誰の予想からも外れたハンナの声により、場が静まりかえります。
「ハンナ……どうしたのかしら?」
「私……もしかしたら道がわかるかもしれない」
更に予想外の発言。
彼女は前が見えないはず……例え過去にきたことがあったとしても、道なんて分かるはずもありません。
しかし、三人は顔を見合わせると頷き、ハンナに視線を集めます。
「ほんとなの? ハンナ」
「……うん。なんとなくだけど……目も見えない私が変なこと言って、ごめんなさい」
「謝ることなんてないわ」
ディゼルの言葉に父娘も頷きます。
「どっちにしろ手がかりなんて無いし、ハンナが自信を持ってそう言うのなら、従いましょう」
「でも──」
ディゼルは人差し指でハンナの口を押さえ、言葉を制します。
彼女には見えない微笑みを浮かべて見せます。
「遠慮なんてしなくていいの。あなたはもう私たちの家族でしょ? 家族に遠慮なんて必要ないものよ」
「……うん」
ハンナは嬉しそうに微笑み、他三人も笑顔になります。
「こっち。ぜったいにみんなを連れて行くからね」
目の見えないはずのハンナですが、誰よりも先頭を歩き、木に当たることもなく迷わずに進んでいきます。
一体どうしたと言うのでしょうか?
三人と一頭も疑うことなく、しかし不思議そうに彼女の後を追っていきます。
しばらく突き進むと、木漏れ日すら見当たらなかった森の中に、青白い光が見えてきました。
「わぁ──」
オネは感嘆の声を上げ、父母もその様子に驚いています。
暗く陰湿な森林を抜け、開けた場所に出た一向の目の前、広大な湖が広がっていたのです。
どれほど迷っていたのか、明るい内に森林に入ったはずですが、空は暗く星が輝いています。
湖は夜空を写し、点々と輝きを残して、暗闇を落とし込んでいます。
「本当に森を抜けられたわね……ハンナ、すごいわ」
頭を撫でながらディゼルに褒められ、ハンナが表情を緩めています。
「でもなんで分かったの? 私たちなんか森を出るまで全然、こんな場所見えなかったよ?」
本当に直前、光が見え始めたのは木が二、三本ほどになってからなのです。
つまるところ、この森林の大きさは分かりませんが、普通に歩いていたのであれば、偶然外にでも出ない限り抜け出すことすら叶わないはずなのです、
「私にも分からないんだ。ただ、なんとなくこっちだって分かった。……後、何かの声が聞こえたような気がするの」
「声?」
森を抜け出した現在ですら、声の類は聞こえません。時折聞こえる音があるとすれば、風になびいて木が揺れる音や、森の上を飛び交う鳥たちの鳴き声くらいでしょうか?
──そういえば、先ほどの甲高い音は聞こえなくなっていますね。
「うん。私を呼ぶ声……それから、オネおねえちゃんのことも呼んでたかな……?」
「私も……?」
その会話をきっかけとしたのか、偶然なのかは分かりません。
しかし、二人の会話が止んだと同時に湖の上、何もなかったはずの空間に小さな光が、数え切れないほどに姿を見せたのです。
「これ──」
ジンもその光につられて、湖の方へと近づいていきます。
「あ、ジン! ダメだよ、水の中に入っちゃ!」
オネの制止に歩みを止め、ジンは湖の中心へとその頭を向けます。
オネ、ハンナもそれに並び、同じように中央に視線を向けました。
「なに……?」
「初めまして……かな? ハンナ」
小さな光は集まると、人の形となり二人と一頭を眺めていたのです。
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