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第1章 中等剣術部歓迎試合と恭弥の女子事情
始まりの季節
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翌年の四月。春の柔らかな日差しの中、恭弥、月詠、そして月華の三人は、そろって旭日中学校の門をくぐった。なんと偶然にも、三人は同じクラスになったのだった。
「おい、恭弥、見てみろよ。ほら、あそこ――谷田小の桃井がいるぞ。あっちには井間池小の笹山と津田までいるじゃねぇか。」
そう言って月詠が指さす方向を、恭弥もちらりと見る。すると、懐かしい顔ぶれの中に、一際目を引く女子がいた。
「笹山と津田はさておき……桃井は、女子の中で唯一、月華と対等に渡り合った子だったな。」
恭弥が静かにそう言うと、月詠がにやりと笑いながら続ける。
「そうそう。しかも桃井ってさ、かなりの美人で……その、体のラインもなかなかじゃん? あれ、Dはあると思うぞ。」
ちょっと悪ノリ気味にそう囁く月詠に、恭弥は苦笑い。とはいえ、思春期の男子としては、つい視線が桃井のほうへ吸い寄せられてしまう。
「……まったく、聖奈さん以外にも気になる子ができたわけ?」
その声が背後から飛んできて、二人がハッと振り向く。そこには、少し不機嫌そうな月華が腕を組んで立っていた。
「ふたりの目、ちょっといやらしかったよ?」
月華の言葉に、恭弥は慌てて視線をそらし、代わりに月華の方を見た。すると、思いがけず視界に入ったのは、目の前の月華の胸元だった。
『……Bカップ。そっか、月華って、最近ようやくBになったって言ってたな。桃井や姉さんとは違うけど、なんか……落ち着くというか、安心するというか。』
そんなことを考えているうちに、恭弥の視線に気づいた月華が、さっと胸元を両腕で隠した。
「ちょっと、恭弥。見すぎじゃない? そんなに気になるなら……今度、見せてあげようか?」
いたずらっぽく微笑んだ月華の冗談に、恭弥は反射的にこくりと頷いてしまった。直後、月華の頬がみるみる赤く染まる。
「な、なによ、冗談に決まってるでしょ! いくらあんたでも、それはダメ! それに……月詠にバレたらからかわれるし!」
月華は顔を真っ赤にして助けを求めるように月詠の方を振り向いたが――当の本人は、まだ桃井をじっと見つめていて、まったく役に立ちそうになかった。
「もうっ! このスケベ男子たち!!」
そう叫ぶと、月華は容赦なく月詠の頭をはたいた。
『男の子って……どうしてこう、胸ばっかり気にするのよ……。』
内心そんなふうに思いながらも、月華の視線はふと恭弥へと向けられる。
『……でも、ほんの少しだけなら、見せてあげてもいいって思っちゃう私も……私で。だけど、それじゃ月詠を裏切ることになる。だめ、そんなの絶対だめ。』
心の中でそう自分に言い聞かせながら、月華は二人の男子をじっと見つめていた――春風が三人の間を、やさしくすり抜けていった。
「おい、恭弥、見てみろよ。ほら、あそこ――谷田小の桃井がいるぞ。あっちには井間池小の笹山と津田までいるじゃねぇか。」
そう言って月詠が指さす方向を、恭弥もちらりと見る。すると、懐かしい顔ぶれの中に、一際目を引く女子がいた。
「笹山と津田はさておき……桃井は、女子の中で唯一、月華と対等に渡り合った子だったな。」
恭弥が静かにそう言うと、月詠がにやりと笑いながら続ける。
「そうそう。しかも桃井ってさ、かなりの美人で……その、体のラインもなかなかじゃん? あれ、Dはあると思うぞ。」
ちょっと悪ノリ気味にそう囁く月詠に、恭弥は苦笑い。とはいえ、思春期の男子としては、つい視線が桃井のほうへ吸い寄せられてしまう。
「……まったく、聖奈さん以外にも気になる子ができたわけ?」
その声が背後から飛んできて、二人がハッと振り向く。そこには、少し不機嫌そうな月華が腕を組んで立っていた。
「ふたりの目、ちょっといやらしかったよ?」
月華の言葉に、恭弥は慌てて視線をそらし、代わりに月華の方を見た。すると、思いがけず視界に入ったのは、目の前の月華の胸元だった。
『……Bカップ。そっか、月華って、最近ようやくBになったって言ってたな。桃井や姉さんとは違うけど、なんか……落ち着くというか、安心するというか。』
そんなことを考えているうちに、恭弥の視線に気づいた月華が、さっと胸元を両腕で隠した。
「ちょっと、恭弥。見すぎじゃない? そんなに気になるなら……今度、見せてあげようか?」
いたずらっぽく微笑んだ月華の冗談に、恭弥は反射的にこくりと頷いてしまった。直後、月華の頬がみるみる赤く染まる。
「な、なによ、冗談に決まってるでしょ! いくらあんたでも、それはダメ! それに……月詠にバレたらからかわれるし!」
月華は顔を真っ赤にして助けを求めるように月詠の方を振り向いたが――当の本人は、まだ桃井をじっと見つめていて、まったく役に立ちそうになかった。
「もうっ! このスケベ男子たち!!」
そう叫ぶと、月華は容赦なく月詠の頭をはたいた。
『男の子って……どうしてこう、胸ばっかり気にするのよ……。』
内心そんなふうに思いながらも、月華の視線はふと恭弥へと向けられる。
『……でも、ほんの少しだけなら、見せてあげてもいいって思っちゃう私も……私で。だけど、それじゃ月詠を裏切ることになる。だめ、そんなの絶対だめ。』
心の中でそう自分に言い聞かせながら、月華は二人の男子をじっと見つめていた――春風が三人の間を、やさしくすり抜けていった。
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