恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第9章 恭弥争奪戦!

一緒に入る?

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そして、脱衣所の扉を開けたそのとき――

「きゃあっ!?恭弥、出てってよ!」

そこには、何も身につけていない聖奈が、バスタオルで身体を隠しながら立っていた。

「俺だって汗でべとべとなんだよ。先に入る。」

「ちょ、ちょっと恭弥!何脱ごうとしてんのよ!」

恭弥がシャツを脱ごうとするのを見て、聖奈は思わず目を背けた。

「なに照れてんだよ。初めて見るわけじゃないだろ?」

「確かにそうだけど……久しぶりだし、心の準備ってもんがあるでしょ!」

聖奈はタオルで体を隠しながら、そっぽを向き聖奈は、恭弥にさらに言った。

「あぁ、分かった!さっきのこと根に持っているんでしょう?だから、私に恥ずかしい思いさせたいんでしょう?もう、恭弥はいつまでたっても子供なんだから……。」

聖奈が逆に揶揄うと、恭弥も少し意地になって言い返す。

「違うわ!聖奈こそ……なにか?俺の身体を見て……興奮でも……しているのか?」

「ちがうわよっ!……ていうか、そう言う恭弥も、私の身体見て興奮でもしてるの?」

言い返された恭弥は、今度は逆に赤面して黙り込む。しばしの沈黙のあと、二人は目を合わせて、同時に言った。

「一緒に入ろうか。」

「一緒に入るか。」

言葉が重なり、恭弥と聖奈は思わず吹き出して笑い合った。

「なに、恭弥は私と一緒に入りたいの?ふふん、よろしい。聖奈お姉様が、たくましい体を隅々まで洗ってしんぜようぞ!」

胸を張る聖奈に、恭弥は少しふくれながら言い返した。

「違うって。聖奈が一人だと寂しいだろうと思って、俺が一緒に入ってやるだけだよ。背中は自分で洗えるし。なんだったら、俺が洗ってやるよ…隅々まで……。」

「じゃあ、お言葉に甘えてお願いしようかな。……ちゃんと、責任持って洗ってよね。でも……、恭弥って女の子の体を洗うのは初めてなんでしょう?加減とか難しいけどしんぱいだな……。いい?手で洗うんだよ…。」

聖奈は顔を赤らめながら、手振りで素振りで教えると、そっと恭弥の手を取って風呂場へと入っていった。

やがて、風呂場から和気あいあいの声が響いてくる。

「そこは、力強すぎてちょっと痛い~……。あっ、今度はくすぐったいってばっ!もう、ちょっと、ドキドキしちゃうでしょう!」

「悪いって!慣れてないんだからしょうがないだろ!」

(それにしても、聖奈の肌、滑々して、柔らかくて、ずっとこのまま……。)

つい、そんなことを思ってしまった自分に気づき、恭弥は慌てて頭を振った。

(な、なに考えてんだ俺はっ!?)

けれど、手に伝わるぬくもりはあまりにも心地よくて、現実に引き戻そうとする気持ちとは裏腹に、どこか名残惜しさすら感じてしまっていた。

そのあとも――

「だからって、そんなにゴシゴシしないでよ……。ほら、泡が目に入った~!」

「わっ、ご、ごめん!ちょっと顔こっち向けて……タオル、どこだ……あ、これで――。」

恭弥がそっと聖奈の顔を拭おうとすると、二人の距離が一気に縮まる。

「……近いってば、恭弥……。」

聖奈の声が、さっきまでのからかいとは違って、少しだけ震えていた。

恭弥も、手を止めたまま固まってしまう。

(やば……近い……めっちゃ近い……!ていうか俺、今、何してんだ……!?)

見つめ合うような形になって、どちらからともなく、自然と唇と唇が重なっていく。
どれだけ経ったのだろう。まるで言い合わせたように、ほぼ同時に惜しみながらもそっと唇を離した。再びお互いを見つめると、聖奈の目が潤んでいた。そして、どちらからともなく、視線を逸らす。

「……ほ、ほら、早く流しなさいよ。風邪ひくでしょっ!」

「お、おう……!」

ぎこちない空気を残したまま、それでもどこか幸せそうに、湯気の中で二人の頬は赤く染まっていた。
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