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第11章 旭日中学剣術部の恋愛事情 前編
尻に敷かれて愛されて!?最強家族と親友たちの誓い
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月詠と月華は顔を見合わせ、あきれたように肩をすくめた。
「おじさん、ほんとモテるけど、まったく落ち着きないよね。」
「もうちょっとスマートに切り抜けてくれたら、かっこよかったのに。」
そんな二人の小声の会話のあと、咲が一歩前に出て、場の空気を切るように言葉を紡いだ。
「初めまして、私は聖奈とはクラスメイトで、恭弥君とは部活の先輩をさせてもらってる姫柊咲と言います。この度は何度も助けてもらいありがとうございます。特にお父様には、先日の学校でも、今ここでも、母と私を助けてもらいました。うちの母がバカなことして、本当に申し訳ありません。それでお父様がお母様方に怒られるのは、あまりにも不憫だと思いまして……こうして私が出しゃばったことは謝ります。だから、どうかお父様を許してもらえませんか?」
咲のまっすぐな願いに、奏と聖歌は思わず恭介を放して、咲の言葉に耳を傾けた。
「そうだったのね。大体わかったわ。こっちこそ、怖がらせてごめんね。」
奏が微笑むと、聖歌も優しく続けた。
「恭介くんも恭介くんだよ。もっと早く言ってくれればよかったのに。」
「だって、奏と聖歌、俺の話全然聞いてくれないじゃん……。」
恭介が拗ねたように言うと、聖歌は少し申し訳なさそうな表情を浮かべた。しかし、奏は容赦なかった。
「恭介が悪い。それなら力使って振り切れば簡単なことでしょ? それを使わなかった恭介が悪いんだし。……それに、つぐみさんにあんな距離で迫られたら、動けないのも無理ないかもね。美人で気が強くて、しかも人妻であの“ボリューム”。……まあ、私じゃ到底敵わないもの。」
奏がにやっと笑って言うと、恭介はまんざらでもない顔をした。
次の瞬間――奏の手が朱星光月を握っていた。
「ご愁傷様。」
ごつん、と鈍い音が響き、恭介の頭に的確な一撃が飛んだ。
聖歌も、そんな恭介を庇いつつ、美弥子に鋭い視線を向けた。
「あの、姫柊さんでしたか。うちの恭介くんを誑かさないでくださいね。恭介くん、こう見えても初心なんですから。」
その言葉に、世界の歌姫に叱られた美弥子は思わず反省した表情を見せた。
そして、聖歌はつぐみにも向き直る。
「つぐみさんも、冗談はやめてください。こないだもつぐみさんの話題で、恭介くん、奏ちゃんに食事抜きって言われたんですから。恭介くんは玩具じゃないんですよ?」
その言葉に、これまで黙っていた恭弥、聖奈、月華、月詠が一斉に吹き出した。
「父さん、なんか母さんたちには完全に尻に引かれてるじゃん。」
「パパ、かっこ悪いよ……。」
「おじさん、ダサ過ぎる……。」
「確かにおじさん、ダサいよ。私もこうやって月詠、尻に引きたいな~。」
四人の一斉攻撃に、恭介はもはやぐうの音も出なかった。
「それで……どうやってこの場、収集つけるの?」
奏が腕を組んで尋ねると、聖歌はにっこり笑ってつぐみを見た。
「そうね。つぐみさんにも罰ゲームしてもらおうよ。どう見ても、つぐみさんが一番楽しんでたし。」
「そうね。優悟さんに言って、つぐみさんをたっぷり“反省タイム”にしてもらおう。」
奏が追い打ちをかけると、つぐみは焦って後ずさりしながら言った。
「わ、私、仕事があるから……この辺でお暇するねっ!」
逃げようとした瞬間、両腕をがっしりと奏と聖歌に捕まれてしまった。
「奏ちゃん、聖歌ちゃん……お願い、許してぇ~!」
つぐみの叫びは、二人の手に阻まれ、容赦ないお説教タイムが始まった。
それを見ていた咲はぽつりと呟いた。
「仲が良いんですね……。」
美弥子も笑って頷いた。
「本当に仲がいいなぁ。私も聖奈や姫香、恭弥、月華、月詠と、こんな関係になりたいなぁ……。」
その言葉に、聖奈がはにかみながら答えた。
「そんなの当たり前だよ。だって私たち、もう……恭弥を中心にした“親友以上の関係”だもん。こうならないはずないよ。……ずっと親友だよ、咲。」
聖奈の言葉に、咲の目からポロリと涙がこぼれた。
「最近の咲は、泣き虫だなぁ。……よしよし。退院したら、みんなでいっぱい遊ぼうね。でもその前に、クラブ選手権で暴れてやろうね。だから咲、早く治してね。」
聖奈が咲の手を取ると、そこに月華、月詠、そして恭弥の手が重なる。
「俺たちの目標は……クラブ選手権、全種目完全優勝だ。」
恭弥の一言に、聖奈も咲も月華も月詠も力強く頷いた。
そして、全員の手が天井に向けて高く掲げられた――ナンバーワンを示す、その指が誓いのしるしのように。
「おじさん、ほんとモテるけど、まったく落ち着きないよね。」
「もうちょっとスマートに切り抜けてくれたら、かっこよかったのに。」
そんな二人の小声の会話のあと、咲が一歩前に出て、場の空気を切るように言葉を紡いだ。
「初めまして、私は聖奈とはクラスメイトで、恭弥君とは部活の先輩をさせてもらってる姫柊咲と言います。この度は何度も助けてもらいありがとうございます。特にお父様には、先日の学校でも、今ここでも、母と私を助けてもらいました。うちの母がバカなことして、本当に申し訳ありません。それでお父様がお母様方に怒られるのは、あまりにも不憫だと思いまして……こうして私が出しゃばったことは謝ります。だから、どうかお父様を許してもらえませんか?」
咲のまっすぐな願いに、奏と聖歌は思わず恭介を放して、咲の言葉に耳を傾けた。
「そうだったのね。大体わかったわ。こっちこそ、怖がらせてごめんね。」
奏が微笑むと、聖歌も優しく続けた。
「恭介くんも恭介くんだよ。もっと早く言ってくれればよかったのに。」
「だって、奏と聖歌、俺の話全然聞いてくれないじゃん……。」
恭介が拗ねたように言うと、聖歌は少し申し訳なさそうな表情を浮かべた。しかし、奏は容赦なかった。
「恭介が悪い。それなら力使って振り切れば簡単なことでしょ? それを使わなかった恭介が悪いんだし。……それに、つぐみさんにあんな距離で迫られたら、動けないのも無理ないかもね。美人で気が強くて、しかも人妻であの“ボリューム”。……まあ、私じゃ到底敵わないもの。」
奏がにやっと笑って言うと、恭介はまんざらでもない顔をした。
次の瞬間――奏の手が朱星光月を握っていた。
「ご愁傷様。」
ごつん、と鈍い音が響き、恭介の頭に的確な一撃が飛んだ。
聖歌も、そんな恭介を庇いつつ、美弥子に鋭い視線を向けた。
「あの、姫柊さんでしたか。うちの恭介くんを誑かさないでくださいね。恭介くん、こう見えても初心なんですから。」
その言葉に、世界の歌姫に叱られた美弥子は思わず反省した表情を見せた。
そして、聖歌はつぐみにも向き直る。
「つぐみさんも、冗談はやめてください。こないだもつぐみさんの話題で、恭介くん、奏ちゃんに食事抜きって言われたんですから。恭介くんは玩具じゃないんですよ?」
その言葉に、これまで黙っていた恭弥、聖奈、月華、月詠が一斉に吹き出した。
「父さん、なんか母さんたちには完全に尻に引かれてるじゃん。」
「パパ、かっこ悪いよ……。」
「おじさん、ダサ過ぎる……。」
「確かにおじさん、ダサいよ。私もこうやって月詠、尻に引きたいな~。」
四人の一斉攻撃に、恭介はもはやぐうの音も出なかった。
「それで……どうやってこの場、収集つけるの?」
奏が腕を組んで尋ねると、聖歌はにっこり笑ってつぐみを見た。
「そうね。つぐみさんにも罰ゲームしてもらおうよ。どう見ても、つぐみさんが一番楽しんでたし。」
「そうね。優悟さんに言って、つぐみさんをたっぷり“反省タイム”にしてもらおう。」
奏が追い打ちをかけると、つぐみは焦って後ずさりしながら言った。
「わ、私、仕事があるから……この辺でお暇するねっ!」
逃げようとした瞬間、両腕をがっしりと奏と聖歌に捕まれてしまった。
「奏ちゃん、聖歌ちゃん……お願い、許してぇ~!」
つぐみの叫びは、二人の手に阻まれ、容赦ないお説教タイムが始まった。
それを見ていた咲はぽつりと呟いた。
「仲が良いんですね……。」
美弥子も笑って頷いた。
「本当に仲がいいなぁ。私も聖奈や姫香、恭弥、月華、月詠と、こんな関係になりたいなぁ……。」
その言葉に、聖奈がはにかみながら答えた。
「そんなの当たり前だよ。だって私たち、もう……恭弥を中心にした“親友以上の関係”だもん。こうならないはずないよ。……ずっと親友だよ、咲。」
聖奈の言葉に、咲の目からポロリと涙がこぼれた。
「最近の咲は、泣き虫だなぁ。……よしよし。退院したら、みんなでいっぱい遊ぼうね。でもその前に、クラブ選手権で暴れてやろうね。だから咲、早く治してね。」
聖奈が咲の手を取ると、そこに月華、月詠、そして恭弥の手が重なる。
「俺たちの目標は……クラブ選手権、全種目完全優勝だ。」
恭弥の一言に、聖奈も咲も月華も月詠も力強く頷いた。
そして、全員の手が天井に向けて高く掲げられた――ナンバーワンを示す、その指が誓いのしるしのように。
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