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第11章 旭日中学剣術部の恋愛事情 前編
『脅威!ふんわり重装備』のち『すっきりカップ』、ときどきレギュラー奪取!
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一方、レギュラー争いが激しくなっている女子チームの中で、茜はひとり焦っていた。
(これじゃあ、ダメだ……。一年生だってレギュラーに選ばれてる。私だって、諦めたくない。月華みたいに、私もレギュラーになりたい……でも、どうしたらいいの?)
そんなふうに思い悩んでいた時、ちょうど重力ルームから出てくる恭弥の姿が目に入った。
(恭弥君に……ダメもとで聞いてみようかな。でも姫柊先輩には、私の弱点は遠距離って言われたし……オールラウンダーの恭弥君に教えてもらうのって、変に思われるかな。あ、それに……姫柊先輩との関係も気になるし……でも、でも……話しかけてみたい!)
茜が葛藤していると、ふいに背後から声がかかった。
「茜ちゃん、ちょっといい?」
「はいっ!? な、な、なんですか、姫柊先輩っ! 私、美味しくないですぅ……!」
ビクッと驚いた茜が、慌てて変な返答をしてしまうと、咲は苦笑しながら言った。
「そんなに警戒しなくても大丈夫よ。茜ちゃん、あなたを取って食べたりしないから。」
そう言ってから、咲は少し真面目な表情になった。
「ねぇ、茜ちゃん。女子団体のレギュラー、狙ってみる気はある?」
突然の問いに、茜は目を見開きながら答えた。
「出られるなら……もちろん出たいです。でも吹田先輩と金山先輩に比べたら、まだまだで……。今の私では、選ばれるなんて、たぶん……。」
謙遜気味に答えながらも、心の中では諦めきれない気持ちがくすぶっていた。
「もし、あの二人より強くなれるとしたら?」
咲が問いかけると、茜は驚きつつも小さく頷いた。
「できるなら……出たいです。」
その言葉を聞いて、咲はにっこりと微笑んだ。
「そう、それなら……私が、ううん、私たちが強くしてあげる。」
咲の背後から、聖奈と姫香が現れた。
「茜、がんばろうね。」
「桃井さん、一緒に頑張りましょう。」
聖奈だけが、まだ茜のことを苗字で呼んでいた。
「こら、聖奈。いくら茜ちゃんが恭弥くん狙いでも、その言い方はちょっと意地悪だよ?」
姫香がそうたしなめると、咲も続けた。
「聖奈、茜が強くなればなるほど、私たちにもプラスになるんだからね。」
「えっ、どういうことですか?」
茜が不思議そうに聞くと、姫香が代わりに答えた。
「来年も再来年も見据えてるのよ。今年で吹田先輩も金山先輩も引退するでしょ? だから今からチームの土台をしっかり作っておけば、来年は月華と茜、二人が中核になって安定した戦い方ができる。再来年には、今の1年たちが中心になるわけだから、経験値のあるレギュラーはとても貴重なの。」
「そうそう。そこに紗良や香織が入ってもいいし、別の子が育っても、慌てずにすむでしょ?」
姫香の説明に、茜は納得するように何度も頷いた。
「だから聖奈も、ね?」
咲が促すと、聖奈は茜のスタイルをちらっと見てから、ぷいっと顔をそらしながら大声で言った。
「恭弥は桃井さんに絶対惹かれるもんっ!」
聖奈の視線は、茜の“もちもちふんわり重装備”にロックオンされたスナイパーのように一直線。あまりの集中ぶりに、咲と姫香はぴたりと動きを止めた。
「確かにこれは……目立つわね。あ、私まで気になっちゃってる……。」
咲がつぶやいたその直後、姫香がいたずらっぽく笑いながら茜に迫った。
「茜、サイズいくつだったっけ? 教えてくれないと……こうだぁっ!」
そう言って、茜の肩に手を伸ばした。
「うわぁ、姫香先輩っ、それはダメですっ! わ、わかりました言いますからぁっ!」
観念した茜が小さく答える。
「……88センチの、Eカップです……。」
その数字に、咲と聖奈が一斉に自分の胸元を見比べた。
「Eの88かぁ……聖奈、油断できないわよ?」
姫香がニヤッと笑うと、聖奈はむくれて口をとがらせる。
「まだまだ成長するもんっ! ……けど、私はFの86だから、数字では勝ってるもん……っ! でも……でも……!」
聖奈は自分の胸元をバシッと手で押さえながら叫んだ。
「もし恭弥が桃井さんのその“胸囲”に惹かれたら……! これはもう、“脅威”なのよぉ~っ!!」
その場に妙な静寂が流れる。
咲は無言で顔を伏せたまま深いため息をつき、姫香は目を閉じて天井を見上げた。
「……誰か、突っ込んであげて……。」
「……いや、もう突っ込むのも疲れる……。」
二人のぼそっとした声に、聖奈は顔を真っ赤にしながら小さくつぶやいた。
「べ、別に真面目に言ったわけじゃないし……ネタだし、ネタ……。」
茜は苦笑いしながら、なんとなく視線を泳がせてそっと話題を変える準備を始めていた。
「なんか、私だけ取り残されてる気がするなぁ。私……そんなに伸びる要素ないし……。」
すると姫香がふふっと笑って言った。
「咲、小さくてもちゃんと魅力はあるよ。牛乳瓶より、デザイン性のあるコップがいいってこともあるからね。一緒に“すっきり同盟”組もう!」
そう言いながら、姫香は誇らしげに胸を張った――控えめなその胸を、ぐいっと突き上げるようにして。
「姫香のそういうとこ、冬季くんにはウケてるもんね……。」
咲がぽつりと呟くと、姫香がむくれて「ブーブー!」と抗議の声を上げた。
咲は聖奈と茜の方を見て溜息をつきながら思った。
(なんか、虚しくなってきた……。)
(これじゃあ、ダメだ……。一年生だってレギュラーに選ばれてる。私だって、諦めたくない。月華みたいに、私もレギュラーになりたい……でも、どうしたらいいの?)
そんなふうに思い悩んでいた時、ちょうど重力ルームから出てくる恭弥の姿が目に入った。
(恭弥君に……ダメもとで聞いてみようかな。でも姫柊先輩には、私の弱点は遠距離って言われたし……オールラウンダーの恭弥君に教えてもらうのって、変に思われるかな。あ、それに……姫柊先輩との関係も気になるし……でも、でも……話しかけてみたい!)
茜が葛藤していると、ふいに背後から声がかかった。
「茜ちゃん、ちょっといい?」
「はいっ!? な、な、なんですか、姫柊先輩っ! 私、美味しくないですぅ……!」
ビクッと驚いた茜が、慌てて変な返答をしてしまうと、咲は苦笑しながら言った。
「そんなに警戒しなくても大丈夫よ。茜ちゃん、あなたを取って食べたりしないから。」
そう言ってから、咲は少し真面目な表情になった。
「ねぇ、茜ちゃん。女子団体のレギュラー、狙ってみる気はある?」
突然の問いに、茜は目を見開きながら答えた。
「出られるなら……もちろん出たいです。でも吹田先輩と金山先輩に比べたら、まだまだで……。今の私では、選ばれるなんて、たぶん……。」
謙遜気味に答えながらも、心の中では諦めきれない気持ちがくすぶっていた。
「もし、あの二人より強くなれるとしたら?」
咲が問いかけると、茜は驚きつつも小さく頷いた。
「できるなら……出たいです。」
その言葉を聞いて、咲はにっこりと微笑んだ。
「そう、それなら……私が、ううん、私たちが強くしてあげる。」
咲の背後から、聖奈と姫香が現れた。
「茜、がんばろうね。」
「桃井さん、一緒に頑張りましょう。」
聖奈だけが、まだ茜のことを苗字で呼んでいた。
「こら、聖奈。いくら茜ちゃんが恭弥くん狙いでも、その言い方はちょっと意地悪だよ?」
姫香がそうたしなめると、咲も続けた。
「聖奈、茜が強くなればなるほど、私たちにもプラスになるんだからね。」
「えっ、どういうことですか?」
茜が不思議そうに聞くと、姫香が代わりに答えた。
「来年も再来年も見据えてるのよ。今年で吹田先輩も金山先輩も引退するでしょ? だから今からチームの土台をしっかり作っておけば、来年は月華と茜、二人が中核になって安定した戦い方ができる。再来年には、今の1年たちが中心になるわけだから、経験値のあるレギュラーはとても貴重なの。」
「そうそう。そこに紗良や香織が入ってもいいし、別の子が育っても、慌てずにすむでしょ?」
姫香の説明に、茜は納得するように何度も頷いた。
「だから聖奈も、ね?」
咲が促すと、聖奈は茜のスタイルをちらっと見てから、ぷいっと顔をそらしながら大声で言った。
「恭弥は桃井さんに絶対惹かれるもんっ!」
聖奈の視線は、茜の“もちもちふんわり重装備”にロックオンされたスナイパーのように一直線。あまりの集中ぶりに、咲と姫香はぴたりと動きを止めた。
「確かにこれは……目立つわね。あ、私まで気になっちゃってる……。」
咲がつぶやいたその直後、姫香がいたずらっぽく笑いながら茜に迫った。
「茜、サイズいくつだったっけ? 教えてくれないと……こうだぁっ!」
そう言って、茜の肩に手を伸ばした。
「うわぁ、姫香先輩っ、それはダメですっ! わ、わかりました言いますからぁっ!」
観念した茜が小さく答える。
「……88センチの、Eカップです……。」
その数字に、咲と聖奈が一斉に自分の胸元を見比べた。
「Eの88かぁ……聖奈、油断できないわよ?」
姫香がニヤッと笑うと、聖奈はむくれて口をとがらせる。
「まだまだ成長するもんっ! ……けど、私はFの86だから、数字では勝ってるもん……っ! でも……でも……!」
聖奈は自分の胸元をバシッと手で押さえながら叫んだ。
「もし恭弥が桃井さんのその“胸囲”に惹かれたら……! これはもう、“脅威”なのよぉ~っ!!」
その場に妙な静寂が流れる。
咲は無言で顔を伏せたまま深いため息をつき、姫香は目を閉じて天井を見上げた。
「……誰か、突っ込んであげて……。」
「……いや、もう突っ込むのも疲れる……。」
二人のぼそっとした声に、聖奈は顔を真っ赤にしながら小さくつぶやいた。
「べ、別に真面目に言ったわけじゃないし……ネタだし、ネタ……。」
茜は苦笑いしながら、なんとなく視線を泳がせてそっと話題を変える準備を始めていた。
「なんか、私だけ取り残されてる気がするなぁ。私……そんなに伸びる要素ないし……。」
すると姫香がふふっと笑って言った。
「咲、小さくてもちゃんと魅力はあるよ。牛乳瓶より、デザイン性のあるコップがいいってこともあるからね。一緒に“すっきり同盟”組もう!」
そう言いながら、姫香は誇らしげに胸を張った――控えめなその胸を、ぐいっと突き上げるようにして。
「姫香のそういうとこ、冬季くんにはウケてるもんね……。」
咲がぽつりと呟くと、姫香がむくれて「ブーブー!」と抗議の声を上げた。
咲は聖奈と茜の方を見て溜息をつきながら思った。
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