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第12章 旭日中学剣術部の恋愛事情 後編
ラブ・トレ・ミッション!咲先輩と後輩の強化合宿⑤〜お願いはドキドキのその先に〜
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「それじゃ、次は強化トレーニングに入るわよ! まずは、ランニングから!」
ふたりが「えっ……」と同時に声を上げる。
「史人君は20キロ。紗良ちゃんは10キロ。それぞれ、90分以内に走ってもらいます!」
「きゅ、90分っ……!?」
紗良は青ざめながら目を丸くした。
「でね、これは“競争形式”にするわ。遅かった方は、早かった方の“お願い”を一つ聞くってルール。もちろん、変なお願いは禁止だけどね。」
「お、お願いって……な、なんでも……?」
史人の声も、かすれていた。
「逆に、ふたりとも90分以内に、同時にゴールできたら……罰なし! 協力すればお互い助かるってわけ。」
ふたりは、何も言えないまま、そろりと視線を交わす。
さっきより、ほんの少しだけ長く、見つめ合った――
そして、また同時に視線をそらした。
「……がんばろうね……。」
「……うん……。」
ドキドキは、まだ続いていた。
咲がそう言うと、笹山が少し緊張した様子で手を挙げた。
「な、何でもって……本当に、どんなお願いでもいいってことですか?」
咲はいたずらっぽく微笑んで頷いた。
「そうよ。たとえば史人君が勝って、“紗良ちゃんと手をつないで帰りたい”って言ったら、それもアリ。もちろん逆も。紗良ちゃんが勝ったら、“しばらく話しかけないで”とか、“明日は一緒にランチして”ってお願いしてもいいわ。」
「えっ……。」
史人が思わず紗良を見て、目が合いそうになった瞬間、ふたりともあわてて視線をそらした。
「この“お願いルール”は、これから1週間、毎日やるからね。団結してもいいし、ちょっとだけ相手を試してもいい。そこはふたりの関係次第。」
咲の言葉に、ふたりはまた顔を赤くしながら小さく頷いた。
どこか落ち着かない様子のまま、史人と紗良はスタート位置に並ぶ。
心なしか、隣に立っているだけでも、ふたりの距離が意識されていた。
「タイムはそれぞれ決まってるわね? 準備はいい?」
咲の問いかけに、ふたりは小さく「はい……。」と答えた。
そして。
「では、スタート。」
咲の合図とともに、ランニングが始まった。
ただのトレーニングのはずなのに、足を一歩踏み出す瞬間――心臓の音だけがやけに大きく響いていた。
ふたりが「えっ……」と同時に声を上げる。
「史人君は20キロ。紗良ちゃんは10キロ。それぞれ、90分以内に走ってもらいます!」
「きゅ、90分っ……!?」
紗良は青ざめながら目を丸くした。
「でね、これは“競争形式”にするわ。遅かった方は、早かった方の“お願い”を一つ聞くってルール。もちろん、変なお願いは禁止だけどね。」
「お、お願いって……な、なんでも……?」
史人の声も、かすれていた。
「逆に、ふたりとも90分以内に、同時にゴールできたら……罰なし! 協力すればお互い助かるってわけ。」
ふたりは、何も言えないまま、そろりと視線を交わす。
さっきより、ほんの少しだけ長く、見つめ合った――
そして、また同時に視線をそらした。
「……がんばろうね……。」
「……うん……。」
ドキドキは、まだ続いていた。
咲がそう言うと、笹山が少し緊張した様子で手を挙げた。
「な、何でもって……本当に、どんなお願いでもいいってことですか?」
咲はいたずらっぽく微笑んで頷いた。
「そうよ。たとえば史人君が勝って、“紗良ちゃんと手をつないで帰りたい”って言ったら、それもアリ。もちろん逆も。紗良ちゃんが勝ったら、“しばらく話しかけないで”とか、“明日は一緒にランチして”ってお願いしてもいいわ。」
「えっ……。」
史人が思わず紗良を見て、目が合いそうになった瞬間、ふたりともあわてて視線をそらした。
「この“お願いルール”は、これから1週間、毎日やるからね。団結してもいいし、ちょっとだけ相手を試してもいい。そこはふたりの関係次第。」
咲の言葉に、ふたりはまた顔を赤くしながら小さく頷いた。
どこか落ち着かない様子のまま、史人と紗良はスタート位置に並ぶ。
心なしか、隣に立っているだけでも、ふたりの距離が意識されていた。
「タイムはそれぞれ決まってるわね? 準備はいい?」
咲の問いかけに、ふたりは小さく「はい……。」と答えた。
そして。
「では、スタート。」
咲の合図とともに、ランニングが始まった。
ただのトレーニングのはずなのに、足を一歩踏み出す瞬間――心臓の音だけがやけに大きく響いていた。
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