恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第13章 全力勝負、テストも恋も、頭脳バトルで異状あり!

返却~すれ違いの終わりに~勝負あり!一本――!~

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「ほらな。俺、ギリだけど入ってるぜ。……150位だ。」

紙コップの水を口に含み、チラリと聖奈のほうを見やる。

だがその直後、恭弥の画面が映される。

「学年……23位!?」

誰かが叫び、それを見た他のメンバーが次々に驚愕の声を上げた。

一気に空気が変わる。

そして——

「通知:学年成績訂正のご連絡。順位更新 → 津田大輔:151位。」

パッと津田の画面にポップアップが浮かんだ。

「……え?」

状況が呑み込めないまま、津田はもう一度画面を見直す。

「……は? ちょ、待てよ……さっき、150位だったじゃん……!」

パニックになる津田に、月華がため息まじりに呟く。

「おまぬけ確定……。」

完全に場の空気が津田から離れ、静まり返った会議室には、恭弥の静かな笑みだけが浮かんでいた。
月華の容赦ない一言が、場の空気を凍らせた。

……だがその中で、ただひとり。

学年1位を取りながらも、茜の表情だけは笑顔にはなっていなかった。

恭弥が、たった数週間でここまで伸びた――

それが、どれほど彼が聖奈のために本気だったかを、痛いほど突きつけられた気がした。

(もう……私が、入りこむ余地なんて……)

そう感じたとき、茜の胸にじわりと熱いものが広がった。
茜の視界には恭弥の静かな笑みと、聖奈の穏やかな瞳が映し出されていた。

自分の敗北を、自ら認めてしまった茜は、どこか浮かばれない表情をしていた。

その様子を、聖奈は見逃さなかった。

そっと茜を呼び出し、静かな声で言葉をかけた。

「意外だった? 恭弥が、こんなにいい点を取るなんて。」

聖奈は淡々と続ける。

「確かに、私たちが教えたこともある。でもね、あの子は本気で努力したの。誰よりも、真剣に向き合ってた。その結果が、今回の順位に繋がったんだよ。」

聖奈の言葉に、茜は小さくうなずき、ぽつりと打ち明け始めた。

「……聖奈さん。私、恭弥君と……賭けをしてたんです。ズルい賭け。」

俯いたまま、茜は続ける。

「『もし、恭弥君が百位以内に入れなかったら、私だけを愛して』って……勝手にそんなこと言って、押しつけて……。」

声が震えていた。

「でも、恭弥君はそんな不利な条件なのに、微笑みながら承諾してくれたんです。」

小さく唇を噛みながら、茜はさらに告げる。

「それだけじゃなくて……恭弥君が百位以内に入ったとしても……今度は、聖奈さんや咲さんと一緒にいる中に、自分も入れてほしいって、勝手に……『もし告白してOKだったら、入れて』っていう……ほんとにズルい約束をしたんです。」

目元に涙が浮かぶ。

「でも、もう分かったの。恭弥君と聖奈さんの絆には……私、到底かなわない。きっと、振られちゃう。だから、もういいんです。聖奈さん、安心してください。厄介者は、いなくなりますから……。」

その言葉を聞いた聖奈は、ふっと視線を落とし、そして少しだけ意地悪そうに微笑んだ。

「茜ちゃん。それだけ想ってて、簡単に諦められるの?」

茜は目を見開いた。

「恭弥を想う気持ちがあるなら、ちゃんと告白してくればいいじゃない。私は……嫌だよ。こんなに可愛い子が、そんな顔して去っていくの。」

聖奈はにっこりと笑った。

「私は、独占したいけど、独り占めするつもりはないよ。茜ちゃんみたいに、真っ直ぐで可愛い子なら、歓迎だよ。……もし恭弥が振ったら、私が怒ってあげる。」

そして、そっと茜を抱きしめた。

「だから、告白して。ちゃんと、自分の気持ちを伝えて。私は……応援する。」

涙が溢れた。

その様子を、少し離れた場所で見ていた咲と恭弥。

咲がふっと笑って、恭弥にささやいた。

「……恭弥、もう逃げられないよ? 三人の美少女に囲まれた感想は?」

からかうように、でもどこか嬉しそうに――咲は、彼に微笑みかけた。
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