恋も剣も本気です!青春剣士たちのラブ・グラディエーション ~気が付くとは~れむ状態!?~

てんちょう

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第14章 大会直前の練習試合、相手チームは美人なお姉さんだらけです

宣戦布告、即沈没!~地べたに這いつくばったのはどっち?~

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主審に両者呼び出され、咲と北沢がバーチャル世界へと転送していく。

「あら、あなた、二刀流なのね。私も二刀流なのよ。いいわ、その減らず口、私が黙らせてあげる。」

北沢が挑発的に迫ると、咲も静かに言い返した。

「弱いほど、よく吠える。」

その言葉に、北沢の顔色が一気に変わる。

「そう。わかったわ。開始一分で、そのかわいい顔を地べたに這いつくばらせてあげる!」

北沢はそう宣言したが、咲は涼しい顔で返した。

「では、タイムを一分に合わせておきますね。無駄になると思いますが。」

咲はバーチャル空間に時計を表示させ、六十秒にセットすると、主審に軽く頭を下げた。

「お待たせしました。私は、いつでもいいですよ。」

その堂々たる態度に、主審でさえ驚きを隠せなかった。

「……それでは、始め!」

主審の合図が高らかに響き渡った。

北沢は宣言通り、速攻で咲を潰そうと一気に仕掛ける。

「二刀流速射斬り! 二刀流最速斬り! 二刀流次元斬り!」

左右時間差で襲い掛かる技。しかし、咲は何事もないかのようにそれらをかわしていく。最後の一撃も、軽く払って北沢に言った。

「あと三十秒ですよ。どんどん打ってください。」

咲は静かに北沢の間合いへと踏み込んだ。

「二刀流地雷弦! 二刀流双竜連斬! 二刀流終わりの太刀!」

必死に技を重ねる北沢だったが、咲はそのすべてを見切り、技の隙間を縫うように進んでいった。

「三、二、一――もう一分経ちましたけど、私の顔は地面についてませんよ。」

咲は淡々と言葉を続けた。

「それに、北沢さん。あなたは隙だらけです。技を出すたび、二刀流の強みをまったく活かしていない。片方ずつ振るだけなら、ただの二流です。本当の二刀流って、こう使うんですよ。」

咲の反撃が始まった。

彼女は北沢が繰り出した技を、狂いもなく模倣しながらも、威力は別物だった。

「速射斬り、最速斬り、次元斬り。単独ならこれくらいですが、二刀同時なら――こうです。」

咲が振り下ろすと、瓦礫だった地面が一気に砕け散った。

さらに後半の技も見せつけるように放つ。

「地雷弦、双竜連斬、終わりの太刀――。」

咲の斬撃がバーチャル世界のビルを一瞬で吹き飛ばした。

目の前の景色が消えた現実に、北沢は言葉を失った。

「違う、私は今日、調子悪いだけ……調子が悪いだけ……。」

北沢の弱々しい言い訳に、咲は静かにため息をついた。

「では、調子が悪いから試合をやめますか? それとも続けますか? でも、北沢さん、何度やっても結果は同じだと思います。」

咲の冷たい目に、北沢の肩がビクンと震える。

「たとえ、聖奈が相手でも。あなたはきっとまた“調子が悪い”って言い訳するでしょうね。だから、私が――印籠を渡します。」

追い詰められた北沢は、禁じられた裏技『裏手幻影』を発動させた。

だが、それを見逃す主審ではなかった。

「杉浜女子北沢さん、反則行為により失格。勝者、旭日中学・姫柊さん!」

高らかに告げられる敗北宣言。

それでも北沢は止まらず、無謀にも咲に向かっていく。

「北沢さん、あなたは――誰よりも弱い。」

そう言い放つと、咲はリグ・ベェーダを放った。

煌めく一撃が北沢を直撃し、彼女の姿はバーチャル空間から消えた。

試合後、ベンチに戻った恭弥が不思議そうに言った。

「俺、初めて反則負けってやつを見た。今の、何がいけなかったのか、さっぱりわからん……。」

聖奈は少し苦笑いしながら答えた。

「今、北沢さんが使ったのは裏手幻影。技じゃなくて、アイテムから直接幻惑を出したの。」

「アイテム? でも幻影系の技って普通にあるじゃん?」

さらに混乱する恭弥に、聖奈は丁寧に説明した。

「技ならOK。でも、アイテムは事前に審判に登録して許可をもらわなきゃいけないの。試合は“登録武器以外使用禁止”ってルールが絶対だから。」

そう語る聖奈の顔には、どこか寂しさが滲んでいた。

「今回みたいに未登録の武器を故意に使った場合……たとえ練習試合でも、半年間の出場停止が決まっちゃうの。」

だから――北沢は、もうクラブ選手権には出られない。

それがどれだけ重い意味を持つのか、聖奈は痛いほどわかっていた。

そして、杉浜女子との練習試合は、こうして静かに――幕を閉じた。

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