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第23章 男子団体3回戦 レグルスを打ち倒せ
怒りの拳、決して奪わせない!——恭弥VS大会本部を操る男
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恭弥は倒れそうな聖奈を両腕でしっかりと抱き寄せ、震える彼女の身体を支えた。
聖奈は目を見開いたあと、恭弥の胸にしがみつく。
「恭弥……」
「くっ……貴様、何者だ?」
顔をしかめながら立ち上がるレグルス。その目は信じられないとでも言いたげだ。
「高貴なこの俺に手を上げた……許さん。只では済まさんぞ。」
恭弥の目には、炎のような怒りが宿っていた。
拳をぎゅっと握りしめ、かすかに震えるほどに力がこもる。
その視線は、まっすぐにレグルスを貫いていた。
「てめえは、今日の大将戦で俺が叩き潰す。
聖奈を、姫香先輩を、好き勝手に弄んだツケは――俺がまとめて払わせてやる。」
言葉のひとつひとつに、抑えきれない激情が滲む。
その瞬間、レグルスの口元がぐいっと歪んだ。
「ハッ、笑わせるな。
お前みたいな馬の骨が、俺と釣り合うとでも?」
レグルスは、血のついた口角をぬぐいながら、ゆっくりと立ち上がる。
目に宿るのは怒りというより――小馬鹿にするような余裕の笑み。
「聖奈は俺のものになる。お前ごときに触れられる資格はない。」
「……いい加減にしろ。」
聖奈が一歩前に出て、静かに口を開く。
「恭弥は、私の大事な人。あなたなんかが割って入れる関係じゃない。
――今日の試合で、それを証明する。恭弥が、あなたよりも強いってことを。」
「ほぅ……面白い。ならば全て奪ってやろう。
貴様の誇りも、体も、仲間も、すべて俺の足元に跪かせてやる。
その反抗的な口も手も足も――潰して動けなくしてやる。」
レグルスは怒りに歪んだ笑みを浮かべ、再び前に出ようとした――が、制服姿の警備員数名が間に割って入る。
「君たち、何している!ここは試合会場の前だ!」
警備員が両者を取り押さえる中、レグルスは恭弥を睨みつけたまま唾を吐き捨てるように言い放つ。
「覚えてろ。お前の最期は、今日この会場で迎えることになる。」
連れていかれるレグルス。その背を見送りながら――
「前にもあったね、こんなこと……あのときも、似たようなこと言ってた。」
聖奈がぽつりと呆れたように言う。
「え……? そんなことあったっけ?」
恭弥が振り返ると、聖奈は苦笑して言った。
「忘れたの? あのときも、私に近づきそうになっていたじゃない。
咲がゾリアック撃って、そのあとパパが来てくれて……」
その瞬間、恭弥の目が見開かれる。
「……っ、そうだ……あのときも、こいつ……聖奈に!」
怒りが再燃し、拳を握りしめた恭弥に、聖奈はやれやれと肩をすくめる。
「まったく……ほんとに単純なんだから。」
その後、レグルスの行動は大会関係者の間でも問題視され、急遽、試合前に協議会が開かれることとなった。
だが――それだけでは終わらなかった。
レグルスは、自身に有利な状況を作るため、複数の有力スポンサーに金をばらまき、裏から大会本部へ圧力をかけ始めた。
その動きは巧妙かつ迅速で、彼の不正行為の告発は次々に“手続き上の不備”として処理され、ことごとく握り潰されていった。
やがてこの件は、今大会の主催元である政府機関にも伝わった。
しかしその矢先――レグルス側が、他国の組織と手を組み、国家規模でサイバー攻撃を仕掛けてきたのだ。
政府はその対応に追われ、事実上、大会への関与ができなくなってしまう。
結果として、大会本部に残されたのは、たったひとつの選択肢。
「信頼できる代表者の判断に委ねる」という曖昧な結論だった。
だが、すでにその“信頼できる代表者”たちの多くが、レグルスによって金と立場で抱き込まれていた。
そして――彼らは「公平な投票」という名のもと、多数決によって処分なしを決定した。
民主主義という建前が、また一つ、正義を踏みにじった瞬間だった。
聖奈は目を見開いたあと、恭弥の胸にしがみつく。
「恭弥……」
「くっ……貴様、何者だ?」
顔をしかめながら立ち上がるレグルス。その目は信じられないとでも言いたげだ。
「高貴なこの俺に手を上げた……許さん。只では済まさんぞ。」
恭弥の目には、炎のような怒りが宿っていた。
拳をぎゅっと握りしめ、かすかに震えるほどに力がこもる。
その視線は、まっすぐにレグルスを貫いていた。
「てめえは、今日の大将戦で俺が叩き潰す。
聖奈を、姫香先輩を、好き勝手に弄んだツケは――俺がまとめて払わせてやる。」
言葉のひとつひとつに、抑えきれない激情が滲む。
その瞬間、レグルスの口元がぐいっと歪んだ。
「ハッ、笑わせるな。
お前みたいな馬の骨が、俺と釣り合うとでも?」
レグルスは、血のついた口角をぬぐいながら、ゆっくりと立ち上がる。
目に宿るのは怒りというより――小馬鹿にするような余裕の笑み。
「聖奈は俺のものになる。お前ごときに触れられる資格はない。」
「……いい加減にしろ。」
聖奈が一歩前に出て、静かに口を開く。
「恭弥は、私の大事な人。あなたなんかが割って入れる関係じゃない。
――今日の試合で、それを証明する。恭弥が、あなたよりも強いってことを。」
「ほぅ……面白い。ならば全て奪ってやろう。
貴様の誇りも、体も、仲間も、すべて俺の足元に跪かせてやる。
その反抗的な口も手も足も――潰して動けなくしてやる。」
レグルスは怒りに歪んだ笑みを浮かべ、再び前に出ようとした――が、制服姿の警備員数名が間に割って入る。
「君たち、何している!ここは試合会場の前だ!」
警備員が両者を取り押さえる中、レグルスは恭弥を睨みつけたまま唾を吐き捨てるように言い放つ。
「覚えてろ。お前の最期は、今日この会場で迎えることになる。」
連れていかれるレグルス。その背を見送りながら――
「前にもあったね、こんなこと……あのときも、似たようなこと言ってた。」
聖奈がぽつりと呆れたように言う。
「え……? そんなことあったっけ?」
恭弥が振り返ると、聖奈は苦笑して言った。
「忘れたの? あのときも、私に近づきそうになっていたじゃない。
咲がゾリアック撃って、そのあとパパが来てくれて……」
その瞬間、恭弥の目が見開かれる。
「……っ、そうだ……あのときも、こいつ……聖奈に!」
怒りが再燃し、拳を握りしめた恭弥に、聖奈はやれやれと肩をすくめる。
「まったく……ほんとに単純なんだから。」
その後、レグルスの行動は大会関係者の間でも問題視され、急遽、試合前に協議会が開かれることとなった。
だが――それだけでは終わらなかった。
レグルスは、自身に有利な状況を作るため、複数の有力スポンサーに金をばらまき、裏から大会本部へ圧力をかけ始めた。
その動きは巧妙かつ迅速で、彼の不正行為の告発は次々に“手続き上の不備”として処理され、ことごとく握り潰されていった。
やがてこの件は、今大会の主催元である政府機関にも伝わった。
しかしその矢先――レグルス側が、他国の組織と手を組み、国家規模でサイバー攻撃を仕掛けてきたのだ。
政府はその対応に追われ、事実上、大会への関与ができなくなってしまう。
結果として、大会本部に残されたのは、たったひとつの選択肢。
「信頼できる代表者の判断に委ねる」という曖昧な結論だった。
だが、すでにその“信頼できる代表者”たちの多くが、レグルスによって金と立場で抱き込まれていた。
そして――彼らは「公平な投票」という名のもと、多数決によって処分なしを決定した。
民主主義という建前が、また一つ、正義を踏みにじった瞬間だった。
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