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四月
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私は方向音痴気味なのを自覚……する一歩手前なので、朝はまっすぐ校舎に向かう。放課後になったら時間に縛られることもないので、敷地内を歩き回って道を覚えようと思う。
ぽてぽてと桜の並木道を歩く。もう少しすれば満開になって、きっと綺麗なんだろうな。ぼぅっとそんなことを思った。まあ、私にはあまり関係はないかな。
校舎の扉は閉まっていた。開けてみようとしたがガチャリと音を立てるだけだった。鍵がかかっているようで開かない。まあ、そうか。まだ五時過ぎだものね。
「暇、だな……」
暇なので扉の前にある階段に座り、勉強でもしていようか。ガサゴソと鞄から勉強道具を取り出して勉強を始める。
「早いんですね。」
声を掛けられたことでノートから目を離す。
「……あ、」
「おはようございます。」
「お、おはようございます?」
先生らしき人物が私のそばに立っていた。ここの鍵を開けに来たのだろうか。
その人はその場にしゃがみ、私と目線を合わせてきた。私は勉強道具を閉じてその人と向かい合う。
「……もしかして、花蘇芳 藍さんですか?」
「はい。」
「はじめまして。花蘇芳さんのクラス担任の榊です。」
「そうでしたか。はじめまして、花蘇芳 藍です。」
私の自己紹介を聞いてふわりと笑う榊先生。優しそうな人だな、というのが第一印象かな。
「花蘇芳さん、ここで勉強していて寒くありませんでしたか?」
「大丈夫です。」
「そうでしたか。……あ、この後暇なら職員室でお茶でも飲みません? 大丈夫だとしても体は冷え切っているでしょうし。」
「……ええと……」
どうすればいいかな。着いて行っても断っても迷惑になりそう。
しかしそんな迷いは榊先生にはお見通しだったらしい。
「まあ、無理強いはしませんけどね。でも来てくれたら私は楽しいかなーと。」
「楽しい、ですか?」
「ええ。だって今の時間だと他に生徒も先生もいないので、いつもこの時間は寂しいんですよ? 他の先生方は自宅から通っているから、来るのも七時過ぎで……。」
「寂しい……?」
私とは無縁の言葉だな。寂しいなんて私は感じたことはないのだから。
「はい。だからどうです? 私の話し相手になってくださいな。」
「……では、はい。」
成り行きで了承してしまったが、そうしたからには着いていかなければ。ということで勉強道具をしまう。
「良かった。じゃあ早速職員室に行きましょう!」
楽しそうな榊先生。私と一緒にいて一体何が楽しいのだろうか。分からない。
ぽてぽてと桜の並木道を歩く。もう少しすれば満開になって、きっと綺麗なんだろうな。ぼぅっとそんなことを思った。まあ、私にはあまり関係はないかな。
校舎の扉は閉まっていた。開けてみようとしたがガチャリと音を立てるだけだった。鍵がかかっているようで開かない。まあ、そうか。まだ五時過ぎだものね。
「暇、だな……」
暇なので扉の前にある階段に座り、勉強でもしていようか。ガサゴソと鞄から勉強道具を取り出して勉強を始める。
「早いんですね。」
声を掛けられたことでノートから目を離す。
「……あ、」
「おはようございます。」
「お、おはようございます?」
先生らしき人物が私のそばに立っていた。ここの鍵を開けに来たのだろうか。
その人はその場にしゃがみ、私と目線を合わせてきた。私は勉強道具を閉じてその人と向かい合う。
「……もしかして、花蘇芳 藍さんですか?」
「はい。」
「はじめまして。花蘇芳さんのクラス担任の榊です。」
「そうでしたか。はじめまして、花蘇芳 藍です。」
私の自己紹介を聞いてふわりと笑う榊先生。優しそうな人だな、というのが第一印象かな。
「花蘇芳さん、ここで勉強していて寒くありませんでしたか?」
「大丈夫です。」
「そうでしたか。……あ、この後暇なら職員室でお茶でも飲みません? 大丈夫だとしても体は冷え切っているでしょうし。」
「……ええと……」
どうすればいいかな。着いて行っても断っても迷惑になりそう。
しかしそんな迷いは榊先生にはお見通しだったらしい。
「まあ、無理強いはしませんけどね。でも来てくれたら私は楽しいかなーと。」
「楽しい、ですか?」
「ええ。だって今の時間だと他に生徒も先生もいないので、いつもこの時間は寂しいんですよ? 他の先生方は自宅から通っているから、来るのも七時過ぎで……。」
「寂しい……?」
私とは無縁の言葉だな。寂しいなんて私は感じたことはないのだから。
「はい。だからどうです? 私の話し相手になってくださいな。」
「……では、はい。」
成り行きで了承してしまったが、そうしたからには着いていかなければ。ということで勉強道具をしまう。
「良かった。じゃあ早速職員室に行きましょう!」
楽しそうな榊先生。私と一緒にいて一体何が楽しいのだろうか。分からない。
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