千年生きた伝説の魔女は生まれ変わる〜今世の目標は孤独死しないことなのじゃっ!〜

君影 ルナ

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魔法学校編

5-43

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 ディエゴのことに思いを馳せてしまっていたからだろうか。パタパタとどこからともなくやってきた鳥がワシの指に止まる。

 それが伝達魔法であることは分かりきっていたので、何の躊躇もなくその簡素な手紙を開封する。

「れ、レタア、これも……魔法なのかしら?」
「ん、伝達魔法じゃ。が、一体誰、が……」

 グリタリアに聞かれたことを答えながら手紙の中身を読み進めると、思わずクシャリと顔が歪んでしまう。

「げ」

 差出人は勿論ディエゴ。それもこの後会えないか、というお誘い。

 それだけなら良かったのだが、ほら、これを見てくれ……

『レタア様の魔力を持ってすれば首席など左手でこなしても容易いでしょう? それなのに今日拝見した所、レタア様が在籍していたのは何故か一番下のクラスでいらっしゃいましたね? 一体どうやったんですか!?』

 これは……あれだ。

 魔力を誤魔化したことを正直に伝えてしまえば、その魔法についてキラッキラの目をワシに向けながら言及してくるだろう。

 それだけでも嫌なのに、きっとどうせまた『さすがはラールル様!』だなんて言って崇めてくるに違いない。

 ……この推測が過大評価だと誰か言ってくれ。もう目に見えてしまっている事実を覆すにはどうすればいい?

「ど、どうしたの? な、何か変なことでも……か、書いてあったの?」

 あまりにもワシは苦い顔をしていたらしい。ニイナが心配してくれた。その心はとても嬉しい。

 もしかしたら相談したら良い案が出るかもしれない……? そんな安直な考えで四人に手紙を差し出す。

「ああ、変なことだらけじゃ。だからこれをどう取り繕って切り抜けるか……」
「どれどれ……?」

 四人がワシの手元にある手紙を覗き込む。するとピシッと体をこわばらせた。それも四人とも。

「え、レタアって……魔術師団長と知り合いなの!?」

 さすがに他の人が近くに──と言ってもワシらは避けられているから大体半径十メートル程の距離だろうか──いるから皆小声で叫ぶ。

「あれ、言ってなかったか? 以前少し交流があってな。それで懐かれた。」
「は?」
「あ、いや、違う。間違えた。なんでもない。」

 ディエゴの方が(見た目は)年上だからな、言い方を間違えたら色々大変なことになる。それが本当のことであっても。

「……まあ、面倒ごともあるがそれ以上に謝ってこなければいけないからな。やっぱりちょっと行ってくる。」
「あ、うん。」

 結局何も解決しないままであることに対しては気が重いが、仕方ない。腹を括ろう。

 まだ情報を処理出来ていないらしい四人を置いてワシはササッと物陰に隠れる。そして存在消し魔法を使って姿を消し、堂々と団長室へと向かうのだった。
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