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作戦開始 〜作成と喧嘩〜
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sideルディ
俺らが3日間かなり頑張って血を絞り出して、加工作業も終わった頃……
「なぁ…本当に?これ本当にリアルな死体になる?」
俺は疑問の淵に立たされていた。
と言うか、変な木の人形が入った棺の目の前に立たされていた。
さらに俺の右隣には大釜があって血と変な薬品の臭いがぷんぷんする。
鼻が曲がりそうだ。
「俺のお手製人形と薬品だ。ならない訳ないだろ?」
え?もうそれ本当?マジで?
「まぁいい、とりあえず全員大釜の中身を棺に入れろ。溢すなよ?」
俺の棺はど真ん中にあって、右にはラルフで左はダリアのがある。
「はーい!」
ダリアはお菓子作りでもしているような感覚なんだ、やっぱダリアはおかしいな。
「あ、ちょっと待て。せめて下着をつけておけ。出来上がりは裸だ。」
とんでもない事をクロウさんが告げた。
それはまずい。
「え!?そうなんですか!?危なかったー!」
ダリアは焦って大釜を元の位置に戻して、家に着るものを取りに行った。
「俺らも下は履かせとくか。全裸死体は流石に嫌だ。」
ラルフの言う通り。
「俺も丸出しで死んでるとこは見られたくない。」
・
・
・
「恥ずかしくない格好になったなら棺の中に中身を流し込んでくれ。」
俺らは子供でもできるような作業をしていた。
本当に簡単でそれ以上でもそれ以下でもない軽作業。
それなのに、事件は起こる。
なぜかって?
俺ら3人は昔からトラブルメーカーだからだ。
「うわぁ!!!顔に散った!最悪ー!!」
まずはダリアがやらかした。
「は!?大丈夫!?うわぁ!!大釜ごといった!!!」
次はもちろん俺が。
うっかり手を滑らせたせいで、俺の棺の中の人形が頭に大釜を被っている状態になる。
「きゃっ!ちょっと!!めっちゃ散ったじゃん!バカルディ!!」
「は!?バカはそっちだろ!顔に散ったくらいでキャーキャー言うなよ!」
「は!?顔に散ったんだよ!?あんた何言ってんのよ!!」
怒ったダリアは手がつけられない。
ダリアは俺に大釜を投げてきた。
ゴンッ!!
もちろん大釜は命中。
俺は気絶した。
*******************
sideラルフ
ゴンッ!!
バタッ!!
「はぁ。」
全く、コイツらを隣同士にするとロクな事がない。
今度は俺が真ん中に行くか。
「お、おい、今のはさすがにやり過ぎ…」
あぁ、クロウさんはコイツらの喧嘩を見慣れてなかったな。
気絶で済んでるから可愛いもんだ。
「あぁ、大丈夫ですよ。こんなの、挨拶みたいなもんですから。」
俺は何事もなく棺に液体を入れ終えた。
「挨拶ってお前……気絶してるのにか?」
気絶?
「はい。気絶が何ですか?転がしとけば治りますから。」
たかが気絶でこの人は何を驚いている?
「……そ…そうか。」
これはまだレベル1でもない。
準備運動みたいなもの。
ちなみに俺の見解はこうだ。
レベル1:流血と捻挫
レベル2:流血と脱臼
レベル3:流血と骨折
レベル4:流血と瀕死
レベル5:死
ちなみにレベル4までは行った事がある。
あの時は大変だった。
思い出すのも嫌だ。
「クロウさん、次は何するんですか??」
ダリアも全く心配していない。
もちろん俺も。
正直、大釜が割れてないかの方が心配だ。
「後は…蓋を閉めて終わりだ。丸一日放置でいい。
クロウさんがドン引きしている。
それも仕方ないことだ。
だけど俺らと生活するなら慣れてもらわないと。
こんなことは日常茶飯事だから。
「やったー!もう終わりだ!」
ダリアは大釜をルディにぶち当ててご機嫌だ。
これなら俺がご機嫌取りをする必要はないな。
「あぁ、終わったな。ルディは運ぶから顔についたやつ洗い流して来いよ。」
顔に薬品がついたままじゃ嫌だろ?
「ラルフ優しい~、ありがとう。」
とても人狼を1匹気絶させた女とは思えない。
笑った顔が本当に可愛い。
「クロウさん、お風呂借りまーす!」
「あぁ、どうぞ。」
ダリアはルンルンで家の中に入った。
昔から風呂好きだからな。
「運ぶの手伝おうか。」
クロウさんに気を遣わせたらいけないな。
「大丈夫ですよ。ありがとうございます。あの、氷とかあれば貰いたいんですけど。」
一応頭を冷やしておいた方がいいからな。
「氷?魔法で出せるからそれでいいか?」
魔法で何でもできるなんて羨ましい。
「十分です、お願いします。」
その後、俺たちは家の中に移動してルディを寝かせた。
ルディの頭を冷やしていたが、残念なことにルディの頭には拳ほど大きなたんこぶができた。
俺らが3日間かなり頑張って血を絞り出して、加工作業も終わった頃……
「なぁ…本当に?これ本当にリアルな死体になる?」
俺は疑問の淵に立たされていた。
と言うか、変な木の人形が入った棺の目の前に立たされていた。
さらに俺の右隣には大釜があって血と変な薬品の臭いがぷんぷんする。
鼻が曲がりそうだ。
「俺のお手製人形と薬品だ。ならない訳ないだろ?」
え?もうそれ本当?マジで?
「まぁいい、とりあえず全員大釜の中身を棺に入れろ。溢すなよ?」
俺の棺はど真ん中にあって、右にはラルフで左はダリアのがある。
「はーい!」
ダリアはお菓子作りでもしているような感覚なんだ、やっぱダリアはおかしいな。
「あ、ちょっと待て。せめて下着をつけておけ。出来上がりは裸だ。」
とんでもない事をクロウさんが告げた。
それはまずい。
「え!?そうなんですか!?危なかったー!」
ダリアは焦って大釜を元の位置に戻して、家に着るものを取りに行った。
「俺らも下は履かせとくか。全裸死体は流石に嫌だ。」
ラルフの言う通り。
「俺も丸出しで死んでるとこは見られたくない。」
・
・
・
「恥ずかしくない格好になったなら棺の中に中身を流し込んでくれ。」
俺らは子供でもできるような作業をしていた。
本当に簡単でそれ以上でもそれ以下でもない軽作業。
それなのに、事件は起こる。
なぜかって?
俺ら3人は昔からトラブルメーカーだからだ。
「うわぁ!!!顔に散った!最悪ー!!」
まずはダリアがやらかした。
「は!?大丈夫!?うわぁ!!大釜ごといった!!!」
次はもちろん俺が。
うっかり手を滑らせたせいで、俺の棺の中の人形が頭に大釜を被っている状態になる。
「きゃっ!ちょっと!!めっちゃ散ったじゃん!バカルディ!!」
「は!?バカはそっちだろ!顔に散ったくらいでキャーキャー言うなよ!」
「は!?顔に散ったんだよ!?あんた何言ってんのよ!!」
怒ったダリアは手がつけられない。
ダリアは俺に大釜を投げてきた。
ゴンッ!!
もちろん大釜は命中。
俺は気絶した。
*******************
sideラルフ
ゴンッ!!
バタッ!!
「はぁ。」
全く、コイツらを隣同士にするとロクな事がない。
今度は俺が真ん中に行くか。
「お、おい、今のはさすがにやり過ぎ…」
あぁ、クロウさんはコイツらの喧嘩を見慣れてなかったな。
気絶で済んでるから可愛いもんだ。
「あぁ、大丈夫ですよ。こんなの、挨拶みたいなもんですから。」
俺は何事もなく棺に液体を入れ終えた。
「挨拶ってお前……気絶してるのにか?」
気絶?
「はい。気絶が何ですか?転がしとけば治りますから。」
たかが気絶でこの人は何を驚いている?
「……そ…そうか。」
これはまだレベル1でもない。
準備運動みたいなもの。
ちなみに俺の見解はこうだ。
レベル1:流血と捻挫
レベル2:流血と脱臼
レベル3:流血と骨折
レベル4:流血と瀕死
レベル5:死
ちなみにレベル4までは行った事がある。
あの時は大変だった。
思い出すのも嫌だ。
「クロウさん、次は何するんですか??」
ダリアも全く心配していない。
もちろん俺も。
正直、大釜が割れてないかの方が心配だ。
「後は…蓋を閉めて終わりだ。丸一日放置でいい。
クロウさんがドン引きしている。
それも仕方ないことだ。
だけど俺らと生活するなら慣れてもらわないと。
こんなことは日常茶飯事だから。
「やったー!もう終わりだ!」
ダリアは大釜をルディにぶち当ててご機嫌だ。
これなら俺がご機嫌取りをする必要はないな。
「あぁ、終わったな。ルディは運ぶから顔についたやつ洗い流して来いよ。」
顔に薬品がついたままじゃ嫌だろ?
「ラルフ優しい~、ありがとう。」
とても人狼を1匹気絶させた女とは思えない。
笑った顔が本当に可愛い。
「クロウさん、お風呂借りまーす!」
「あぁ、どうぞ。」
ダリアはルンルンで家の中に入った。
昔から風呂好きだからな。
「運ぶの手伝おうか。」
クロウさんに気を遣わせたらいけないな。
「大丈夫ですよ。ありがとうございます。あの、氷とかあれば貰いたいんですけど。」
一応頭を冷やしておいた方がいいからな。
「氷?魔法で出せるからそれでいいか?」
魔法で何でもできるなんて羨ましい。
「十分です、お願いします。」
その後、俺たちは家の中に移動してルディを寝かせた。
ルディの頭を冷やしていたが、残念なことにルディの頭には拳ほど大きなたんこぶができた。
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