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宣言
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sideリラ
玉座の部屋を出て、あの不気味な廊下を通る。
こんな血だらけになって、来た道を戻るとは思わなかったけどね。
私たちの真っ赤な足跡を見るに掃除が大変そう。
「全員、とびきりの笑顔で愛想良くな。」
それは大丈夫だよ、ルシアス。
私たち4人はアルテを殺した瞬間からもうとびきりの笑顔だから。
「ま、大丈夫そうだな。」
ルシアスはそう言って大広間の扉を開けた。
そこでは呑気にまだお茶会をやってる。
さっきの騒音が聞こえなかったのたらこの人たちの平和ボケはもう重症ね。
1人の令嬢が私たちに注目した。
「きゃぁぁあ!!!!!!」
その悲鳴は大広間を凍りつかせるものだ。
そして次々と私たちに注目が集まる。
息を呑む人、中には倒れる人もいた。
「お集まりの紳士淑女の皆様。ご覧の通り、王の間を制圧してまいりました。」
ルシアスの言動に全員の表情が凍った。
そんな時、反対側の大広間の扉が容赦なく響く。
そこにはライアスがいた。
「後方にご注目を。新しい王の誕生だ。」
ライアスは少しだけ驚いた表情をする。
だけど状況をすぐに飲み込んで、いつもの作り笑いでそれを誤魔化した。
「意義のある者は出てきてくれるかな?僕と決闘しよう。」
ライアスが笑顔でそう言った途端、この場にいた全員がライアスの方を向き膝をついた。
「全員、承諾してくれるみたいだね。一安心だ。…さて、僕らはこれから忙しいから、楽しいお茶会はまた後日にしてもらえるかな?全員解散。」
ライアスの物を言わせぬその感じに全員がすぐさま立ち上がり、扉から出て行く。
だけど、1人だけライアスの許可が出ない人がいた。
「君は帰すことはできないかな。」
ライアスにがっちり腕を掴まれているその人は震えながらライアスを見上げた。
「むしろ、どうして帰れると思ったの?カレン。」
彼女は本当に怖がっている。
「僕の最愛の人にちょっかいばかりかけて生きていられるとでも思った?」
冷たいライアスの視線に彼女は涙を流す。
「まさか、そんなはずないよね?そこまで馬鹿には見えなかったけど。」
ライアスが優しく手の甲でカレンの頬を撫でた。
「死顔はきっと見られた物じゃないよ。」
優しい手つきに恐ろしい言葉。
私が彼女の立場なら今頃気絶してる。
*******************
sideカレン
震えと涙が止まらない。
ただひたすら、この方が恐ろしい。
「っ….」
声すらまともに出せない。
早く何か弁明しないと。
全てあの魔女のせいにしてどうにか助かりたい。
「ライアス、その辺にしてくれ。」
ライアス様の手を退けてくれたのはルシアス様だった。
「そもそも殺すな。」
あぁ、よかった。
やっぱりこの人だけは私の味方だ。
きっと、あの女を愛してなんかいない。
今こうして私を助けるのがその証拠だ。
「この女はまだ使える。」
使える?
「何に使うの?こんなのを。」
ライアス様が私を嘲笑する。
「殺すには惜しすぎるだろう。タランテラ・ガルシアと唯一接点のある女だぞ。」
そうだ、私はあの魔女と唯一接点がある。
そうよ!それなら助かる!!!
ほら!弁明するなら今しかないわ!!
「全てあの魔女に脅されてやったことです!!家族を人質に取られ逆らう事はできませんでした!!お願いです、信じてください!!」
私はルシアス様に縋りついた。
「やっぱりいらないよ。うるさい。」
ライアス様が私の髪を掴んで私を膝立ちにさせた。
「お許しください!ライアス様!!あなた様やルシアス様の愛した方と知っていたら手出しはしませんでした!信じてください!!本当のことです!!」
「ライアス、殺すな。情報源だぞ。」
ライアス様はどんなに諭されても私の髪を掴む手を緩めなかった。
*******************
sideリラ
「そんなにこの女が大事なら、リラと別れて結婚したら?」
ライアスの一言に、ルシアスが機嫌を損ねる。
「ふざけるな。」
そして私は今すごく気分がいいとは言えない。
どんな形であれ、ルシアスが彼女を庇ったからだ。
それが本当は気に食わない。
「そうだね、そうしようか。リラと離婚したらこの女は生かしておいてあげる。」
流れが変わった。
ライアスがとんでもない提案を突きつけてきた。
「僕らにはあのろくでなしと言う餌もある。それなのにこの女を庇うのは男としてどうかと思うよ、ルシアス。」
確かに、私たちはもうすでに極上の餌を手に入れている。
タランテラ・ガルシアが1番憎んでいる物を持っているんだから接触は謀れるはずなのに。
それなのにどうしてルシアスは彼女を庇うんだろう。
「なんでそれが離婚になるんだよ、どう考えてもおかしいだろうが。」
「妻の命を狙っていた女を庇う方がおかしいと思うけど?」
「情報源だから庇ってんだ、これが何もない女なら俺の手で殺してる。」
「そうだね、確かにこれはルシアスとはいろいろあったからね。」
「お前から先に殺してもいいんだぞ、ライアス。」
2人ともすごい剣幕だ。
「話が進まないから、どっちが正しいか決めてもらおうよ。」
ライアスは爽やかに笑って私の方を見た。
「ねぇ、リラ。どっちが正しい?」
玉座の部屋を出て、あの不気味な廊下を通る。
こんな血だらけになって、来た道を戻るとは思わなかったけどね。
私たちの真っ赤な足跡を見るに掃除が大変そう。
「全員、とびきりの笑顔で愛想良くな。」
それは大丈夫だよ、ルシアス。
私たち4人はアルテを殺した瞬間からもうとびきりの笑顔だから。
「ま、大丈夫そうだな。」
ルシアスはそう言って大広間の扉を開けた。
そこでは呑気にまだお茶会をやってる。
さっきの騒音が聞こえなかったのたらこの人たちの平和ボケはもう重症ね。
1人の令嬢が私たちに注目した。
「きゃぁぁあ!!!!!!」
その悲鳴は大広間を凍りつかせるものだ。
そして次々と私たちに注目が集まる。
息を呑む人、中には倒れる人もいた。
「お集まりの紳士淑女の皆様。ご覧の通り、王の間を制圧してまいりました。」
ルシアスの言動に全員の表情が凍った。
そんな時、反対側の大広間の扉が容赦なく響く。
そこにはライアスがいた。
「後方にご注目を。新しい王の誕生だ。」
ライアスは少しだけ驚いた表情をする。
だけど状況をすぐに飲み込んで、いつもの作り笑いでそれを誤魔化した。
「意義のある者は出てきてくれるかな?僕と決闘しよう。」
ライアスが笑顔でそう言った途端、この場にいた全員がライアスの方を向き膝をついた。
「全員、承諾してくれるみたいだね。一安心だ。…さて、僕らはこれから忙しいから、楽しいお茶会はまた後日にしてもらえるかな?全員解散。」
ライアスの物を言わせぬその感じに全員がすぐさま立ち上がり、扉から出て行く。
だけど、1人だけライアスの許可が出ない人がいた。
「君は帰すことはできないかな。」
ライアスにがっちり腕を掴まれているその人は震えながらライアスを見上げた。
「むしろ、どうして帰れると思ったの?カレン。」
彼女は本当に怖がっている。
「僕の最愛の人にちょっかいばかりかけて生きていられるとでも思った?」
冷たいライアスの視線に彼女は涙を流す。
「まさか、そんなはずないよね?そこまで馬鹿には見えなかったけど。」
ライアスが優しく手の甲でカレンの頬を撫でた。
「死顔はきっと見られた物じゃないよ。」
優しい手つきに恐ろしい言葉。
私が彼女の立場なら今頃気絶してる。
*******************
sideカレン
震えと涙が止まらない。
ただひたすら、この方が恐ろしい。
「っ….」
声すらまともに出せない。
早く何か弁明しないと。
全てあの魔女のせいにしてどうにか助かりたい。
「ライアス、その辺にしてくれ。」
ライアス様の手を退けてくれたのはルシアス様だった。
「そもそも殺すな。」
あぁ、よかった。
やっぱりこの人だけは私の味方だ。
きっと、あの女を愛してなんかいない。
今こうして私を助けるのがその証拠だ。
「この女はまだ使える。」
使える?
「何に使うの?こんなのを。」
ライアス様が私を嘲笑する。
「殺すには惜しすぎるだろう。タランテラ・ガルシアと唯一接点のある女だぞ。」
そうだ、私はあの魔女と唯一接点がある。
そうよ!それなら助かる!!!
ほら!弁明するなら今しかないわ!!
「全てあの魔女に脅されてやったことです!!家族を人質に取られ逆らう事はできませんでした!!お願いです、信じてください!!」
私はルシアス様に縋りついた。
「やっぱりいらないよ。うるさい。」
ライアス様が私の髪を掴んで私を膝立ちにさせた。
「お許しください!ライアス様!!あなた様やルシアス様の愛した方と知っていたら手出しはしませんでした!信じてください!!本当のことです!!」
「ライアス、殺すな。情報源だぞ。」
ライアス様はどんなに諭されても私の髪を掴む手を緩めなかった。
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sideリラ
「そんなにこの女が大事なら、リラと別れて結婚したら?」
ライアスの一言に、ルシアスが機嫌を損ねる。
「ふざけるな。」
そして私は今すごく気分がいいとは言えない。
どんな形であれ、ルシアスが彼女を庇ったからだ。
それが本当は気に食わない。
「そうだね、そうしようか。リラと離婚したらこの女は生かしておいてあげる。」
流れが変わった。
ライアスがとんでもない提案を突きつけてきた。
「僕らにはあのろくでなしと言う餌もある。それなのにこの女を庇うのは男としてどうかと思うよ、ルシアス。」
確かに、私たちはもうすでに極上の餌を手に入れている。
タランテラ・ガルシアが1番憎んでいる物を持っているんだから接触は謀れるはずなのに。
それなのにどうしてルシアスは彼女を庇うんだろう。
「なんでそれが離婚になるんだよ、どう考えてもおかしいだろうが。」
「妻の命を狙っていた女を庇う方がおかしいと思うけど?」
「情報源だから庇ってんだ、これが何もない女なら俺の手で殺してる。」
「そうだね、確かにこれはルシアスとはいろいろあったからね。」
「お前から先に殺してもいいんだぞ、ライアス。」
2人ともすごい剣幕だ。
「話が進まないから、どっちが正しいか決めてもらおうよ。」
ライアスは爽やかに笑って私の方を見た。
「ねぇ、リラ。どっちが正しい?」
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