能力が基本となった世界2

文字の大きさ
上 下
23 / 25

星野兄弟の勝負

しおりを挟む
「来い、連!」
「分かってるよ兄貴!」
お互い拳を掲げて向かっていく。
言葉は交わさない。
ただ、殴り合うだけだ。
……
そうして、俺ちは立てなくなるまで殴り合った。
「お前、強くなったな」 
「兄貴こそ、あんたのパンチ重いんだよ。
一瞬三途の川見えたぞ」
そうこうしていると、アイリ達が来た。
どうやらあいつらを倒したらしい。
「終わったんだな」
「はい、敵は全員倒しました。」
俺は連を見て言った。
「どうする、俺たちに捕えられるか、潔く死を受け入れるか。
悪いが、これからは組織のボスとしてお前に接する」
そういうと連は1つの銃を取り出した。
「あんたに、殺されるのなら、今ここで死んだ方がいい!」
そして連は頭に銃口を向け、引き金に指をかけた。
「待て!連!」
俺は連を止めようと向かうと
「さよならだ、兄貴」
そう言って連は引き金を引いた。
……
連は死んだ。
と俺は確実に理解した。
ああ、俺はこれを避けていた。
目の前で家族が死ぬ事が嫌なのだ。
連の頭から血が流れ出ている。即死だ
「星野さん…」
「アイリか、勝が居ればどうしたんだろうな」
「分かりません。ただ勝様なら連さんが死ぬ事態は起こさなかったと思います」
「そうか…」
……
しおりを挟む

処理中です...