チートなタブレットを持って快適異世界生活

ちびすけ

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6巻

6-3

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「おぉぉっ!? な、なんと、一等が当たりましたぁ~!」

 店員さんの大きな声とタンバリンのような楽器を鳴らす音に、僕とクルゥ君はビクッと肩を揺らして驚いた。

「……え、一等?」
「はい! 『あなたの疲れた心と体を癒す豪華な食事と温泉付き五泊の旅~高級ホテルでゆったり夢気分☆~』のご当選、おめでとうございます!!」
「うぇぇっ!?」

 今まで聞いたことないような、クルゥ君の驚いた声。
 僕もガバッと顔を上げる。

「えっ、クルゥ君。すごっ!」

 なぜか一等を引いたクルゥ君は僕より驚いていた。

「お客様……ご旅行はお一人、またはお二人で行かれますか?」

 クルゥ君は困った顔でこちらを見てくる。
 僕達二人だけで行くのもなぁ。
 二人でちょこっと話してから、僕が店員さんに答える。

「いや、僕達二人だけで行くとパーティの仲間に申し訳ないので、それだったらパーティの女性二人にあげようかなと思っています」

 クルゥ君も横でうんうんと頷いた。
 しかし僕達の返答を聞いて、店員さんは一瞬表情を変えた。
 何かマズイことしちゃったかな。
 店員さんは、すぐに元の明るい笑顔になると、僕達に再度問いかける。

「そうなんですね……ふむ……ちなみに、パーティの人数をお聞きしても?」
「七人です」
「七人……ちょっとお待ちくださいね! 責任者に確認してまいります!」

 店員さんがテントの裏へ駆けていく。
 それから待つこと数分。

「お客様! 七人分の旅行券をお出ししても大丈夫だそうです!」

 手を上げて、店員さんがニコニコしながら戻ってきた。

「えぇ~、本当ですか!?」
「うえぇっ!? パーティ全員分がもらえるんですか? すごくないっ!?」

 僕とクルゥ君は手を合わせて喜ぶ。

「流石に十人以上ですと難しかったのですが、七人までならご用意できるとのことです! これなら皆さんで行けますね!」

 驚いている僕達に近付いて来た店員さんは、本当に七人分のホテルの宿泊チケットと旅費などが入った封筒を手渡してきた。

「それでは、ご旅行楽しんできてくださ~い!」
「あ、はい。ありがとうございます」
「ありがとうございます」

 にっこり笑って手を振る店員さんに頭を下げてから、僕達はテントを後にする。

「うわぁ~! うわぁー!」
「すごいよ、クルゥ君!」

 テントから離れたところで、僕達二人は大興奮の声を出した。

「ちょっ、クルゥ君! これはギルドでの依頼は置いといて、急いで暁の家に帰るのがいいんじゃない!?」
「確かに……良い内容の依頼よりも、こっちの方がフェリスは喜ぶだろうね」
「うんうん、大喜びしそうだね!」

 こうして僕達は来た道をそのまま引き返し、家までダッシュで帰ったのであった。


「きゃぁーっ!!」

 僕達は帰ってすぐに、フェリスさんにくじで当てた宿泊チケットを手渡す。
 彼女は、そこに書かれている内容を読んでから絶叫した。
 その長い耳は激しくピコピコ動いている。
 フェリスさんが突然上げた大きな声に僕とクルゥ君は耳をふさいだ。
 うん、耳が痛い。
 まぁ……それほど嬉しいんだろうなぁ~。
 そう思っていると、暁のメンバーが、それぞれの作業を中断して駆けつけてきた。

「何事だっ!?」

 ラグラーさんが外からドタドタと居間にやってくる。

「えっ、どうしたのよ!」

 続いて、グレイシスさんが階段を駆け下りてきた。
 しかし、二人とも居間の様子を見てすぐに肩の力を抜く。
 これは緊急事態じゃない、と察したのだろう。
 ラグラーさんが頭をかきながら、文句を言う。

「おいっ、フェリス! でっけぇ声を出すなよ!」
「もぅ~、ビックリしたじゃない」

 グレイシスさんも腕を組みながらそう言った。

「ふふふ……ふふふふひゅっ」

 しかし二人の非難ひなんの声も気にすることなく、フェリスさんは奇妙な笑い声を漏らした。

「おい、なんかフェリスが壊れてんぞ?」

 ラグラーさんが僕に助けを求めるが、僕達はハハハと苦笑いすることしか出来ない。
 状況を理解できないラグラーさんは、「気持ち悪っ!」とドン引きしている。

「ねぇフェリス、何を持ってるの?」

 そこでグレイシスさんが封筒の存在に気付いた。
 クルゥ君が、グレイシスに説明する。

「実はね、今日商店街の方でくじを引いたんだけど……そしたら一等が当たったんだ」
「一等って……凄いじゃない!」
「何が当たったんだ?」

 興味を引かれた様子のグレイシスさんとラグラーさんが、視線をフェリスさんからクルゥ君へと向ける。
 そこで一拍置いてから、クルゥ君は胸を張って言い放つ。

「ふふふ……五泊分の豪華な食事と温泉付きの高級ホテルの宿泊券が当たったのだ!」

 隣では、フェリスさんがチケットの入った封筒を高々と掲げている。
 これにはラグラーさんとグレイシスさんも相当驚いたようで――

「マジでかっ!」
「ええーっ!! 嬉しいぃぃーっ」

 すぐにクルゥ君の足元に土下座して、家臣のようにうやうやしく礼をする二人。
 今の僕の目の前には、腰に手を当て高笑いするクルゥ君に三人が「クルゥ様!」と手を合わせて拝むという構図が広がっていた。
 皆の温泉旅行への反応が良くて嬉しいけど……変なテンションになっちゃったな。
 今この場にいない暁のメンバーのカオツさんとケルヴィンさんも喜んでくれるかな。


 それから夕方になり、皆でワイワイ楽しい話をしながら夕食を取り終わった後――

「ねぇ、皆。ちょっと話があるんだけど」

 皆がお茶を飲みながらまったりとくつろいでいる中、フェリスさんがちょっとソワソワしたような雰囲気で、暁のメンバー全員に声をかける。
 僕やクルゥ君、それにグレイシスさんとラグラーさんは話す内容を知っているので、特にリアクションはない。
 でも全く分かっていないケルヴィンさんとカオツさんは、頭の上にはてなマークを浮かべて怪訝けげんな顔をしている。
 ケルヴィンさんは心配そうに口を開いた。

「フェリスが笑っている。これは……私達にとって良い報告なのか、それとも悪い報告なのか」
「いや、他の奴らの表情を見たら、悲愴ひそうな顔をしてねーから……良い報告の方じゃないか?」

 流石カオツさん、よく周りを見ていらっしゃる。
 ケルヴィンさんとカオツさんが揃ってフェリスさんを見る。
 フェリスさんは、こほん! とせきを一つした。

「えぇ、これから話す内容はもちろん良い報告よ。でも、それは私の口からじゃなくて、クルゥ様がお話してくださります!」
「……クルゥ様?」
「……お話してくださります?」

 顔を見合わせる二人の前に、クルゥ君がにっこり笑いながら、近寄る。
 そして、ラグラーさん達に報告した時と同じようにむんっと胸を張った。
 封筒をフェリスさんから受け取ると、ケルヴィンさんとカオツさんの顔の前に見せつけるように持ち上げる。

「聞いて驚け! これは、ボクがくじ引きで当てた、パーティ全員で行ける温泉旅行の宿泊券と数万レンが入った封筒だーっ!」

 ラグラーさん達の歓声が響く。

「なっ、なんだって!?」

 ケルヴィンさんは、まるで時代劇の印籠いんろうを持ち上げるように封筒を上げるクルゥ君の姿に、目を見開いた。
 一方で、カオツさんは特に興味もなさそうな顔でクルゥ君を見つめる。
 そして――

「あ~……俺は別に興味がないから、行かねーわ」
「「「えーっ!?」」」

 カオツさんの発言が飛び出した瞬間、他の皆から驚愕きょうがくの声が上がる。
 カオツさんはその大合唱に後退あとずさった。

「……な、なんだよ」

 ラグラーさんがやれやれといった様子で口を開く。

「おぃおぃおぃ! カオツ、タダで行ける旅行だぜ?」
「仕事も何もせず、ゆっくり楽しく過ごせる貴重な日だぞ?」
「温泉に入りたい放題よ!」

 ケルヴィンさんとグレイシスさんが誘うが、カオツさんは渋い顔のまま。
 僕とクルゥ君も続いてカオツさんを説得にかかる。

「楽しそうじゃん!」
「そうですよ、カオツさん。皆で楽しくゆっくり過ごせるんですよ! 一緒に行きましょうよ!」

 だけど、カオツさんは全然乗り気じゃなさそうだ。
 このままだと、全員揃わないかな……と思っていると、その空気をフェリスさんが破る。

「カオツ、今回の旅行は全員で行くわよ! あんたが暁に入ってから、皆で一緒に行動する初めての機会なのに、あんたが行かないなんてありえないでしょ!」
「いや……俺は別に」
「うっさいわね、これはリーダー命令よ! あんたも旅行に行くわよ!」
「……はぁ……つい最近妖精国に行ったと思ったら、今度は全員で旅行かよ」
「ふふふ~、楽しくなるわね!」

 こうして、リーダー命令という名の強権を行使したフェリスさんによって、暁の全員で旅行に行くことになったのである。


 旅の準備やら、それまでに受けていた仕事や予定やらを済ませて、数日が経った。
 待ちに待った旅行の日がやって来た。
 天気にも恵まれ、旅日和たびびより
 事前に調べたところでは、今回行く所は温泉の種類の豊富さで有名らしい。
『美人の湯』やら『お肌ツルツルの湯』など、女性にとって嬉しい効果がある温泉が点在していて、フェリスさんやグレイシスさんは既にウキウキだ。
 まだ家を出たばかりなのに、二人してどれに入ろうかと楽しそうに話し合っている。
 ちなみに、温泉地までは封筒に入っていた魔法陣まほうじんでの移動だ。
 クルゥ君とラグラーさんはこれから行く場所の地図を二人で確認している。
 その隣にいるケルヴィンさんは、頭の上にハーネを乗せて目を閉じていた。
 腕を組みながら立っているだけに見えたが……
 あれは寝ているんじゃないだろうか?
 早く温泉に入りたいという女性陣たっての希望で、早朝出発になったからな~。
 朝が弱いケルヴィンさんは、ちょっとでも寝ていたいのかもしれない。
 旅行に難色を示していたカオツさんは、雑誌を見ていた。
 何を見てるのかと思って、チラッと横目で見てみると――これから行く場所で売っているお酒やお土産みやげなどの情報誌だった。
 スンッとした表情をしているけれど、意外とこの旅行を楽しみにしているのかもしれない。
 カオツさんも可愛いところがあるな~と思いながら、僕の足元にいるハーネとライに声をかける。

「ハーネ、ライ」
《む~?》
《ん?》
「……二人は……何を口にくわえてるのかな?」

 二人を見下ろすと、キラキラ光る丸い石のような物を咥えていた。
 いったいどこからそんな物を持って来たのだろうと聞くと、どうやら使役獣仲間のレーヌから《旅に行くなら、これを持って行きなさい》と言われて持たされたものなんだとか。
 ちなみに、レーヌとその家臣のエクエスにも一緒に旅行に行かないかと聞いたんだけど……
 前回、妖精国に行ったことによって、いろんな植物や魔植物などの収集が予定より少し遅れてしまっているらしく、今回は行けませんと言われていたんだよね。
 僕達が万が一危険に巻き込まれた時の為に、レーヌは『お守り』的なものを持たせてくれたらしい。

「お守り……どんな効果があるとか聞いてた?」
《んっとね~、あるじがあぶないとき、こうかをはっきするって!》
《このいしを、はだみはなさずもつようにって、いってた!》
「……うん、どんな効果があるのかは分からないけど、きっと役に立つってことなのかな?」

 ハーネとライから石を受け取った僕は、う~んと悩む。
 肌身離さずって言われても、ポケットに入れたままだと何かの拍子で落としてしまうかも知れないし……
 悩んでいたところで、クルゥ君と話し終えたラグラーさんが近付いてきた。

「どうしたんだ? そんな難しそうな顔をして」
「レーヌから肌身離さずこの石を身につけるように言われたんですけど、どこにしようかなって」
「なんだ、そんなことか。ちょっとその石、貸してみ?」

 ラグラーさんが出した手に、僕は石を載せた。
 どうするのかと首を傾げると、ラグラーさんはお尻のポケットの中に手を突っ込み、ゴソゴソと中のものを取り出そうとする。

「ん~と、確かここにあったはず……」

 そしてそうつぶやきながら、細くて綺麗な組紐くみひものような物を取り出した。
 その紐を使って、組紐ストラップをサッと作ってくれたのだった。

「ほらよ。これなら、どこに付けても邪魔にはならないと思うぞ」
「わぁ~! ありがとうございます」

 さっそく、もらったストラップを腰のベルト部分に取り付ける。

「一応緩まないように固定の魔法も軽くかけておいたが、紐が細いから無理に引っ張ると切れる可能性がある。気を付けろよ?」
「分かりました」

 ラグラーさんの言葉に頷き、お礼を述べると、フェリスさんから声がかかった。

「それじゃあ皆、準備はいい?」
「「大丈夫で~す!」」

 僕とクルゥ君の返事を聞いたフェリスさんが、小さな紙を地面に置いた。
 この紙は、旅費と一緒に封筒に入っていた移動魔法陣だ。
 そしてフェリスさんは、その紙に手を当てて呪文を唱える。
 一瞬にして、金色の炎が紙を包み込み、そのまま地面の上を駆け抜けた。
 地面には、紙に描かれたものと魔法陣が浮かび上がる。

「よし、出来た!」
「流石フェリス、早いのに正確ね。はぁ~ん、これから数日は温泉三昧おんせんざんまいだわぁ~♪」

 フェリスさんをめながら、出来上がった魔法陣の上にグレイシスさんがいの一番に乗っかった。
 そして魔法陣の中から、僕達に手招きする。

「早く皆も魔法陣に入りなさいよ」

 こんなに楽しそうにしているグレイシスさんを見るのは、滅多にないかもしれない。
 全員が魔法陣の上に立ったのを確認すると、最後の仕上げといった感じでフェリスさんが魔法陣に魔力を注いだ。
 次の瞬間、辺りが光に包まれて――
 目を開けると、僕達は温泉地として有名な地『フンショウカ』へと来ていた。





 温泉郷『フンショウカ』


 温泉だから独特な硫黄いおうの臭いがするものと身構えていたんだけど、クルゥ君から聞いたところでは、そういった臭いは魔法で消しているらしい。
 硫黄の臭いが苦手な僕からしたら、かなり助かる。
 温泉の名所なだけあって、旅館だけでなく街中のいたるところに足湯スペースがあり、街中は多くの人で賑わっていた。

「温泉♪」
「お・ん・せ・ん♪」

 フェリスさんとグレイシスさんは、すぐにでも温泉に浸かりたそうな感じだったので、その意図を汲んで、まずは宿泊先のホテルに行くことにした。
 このフンショウカでは温泉に『等級』があるらしく、治癒やリラックスなどの特殊効果の質によって、一等級から七等級まで分けられている。
 一番下級の七等級が、シンプルな温泉で、少し疲れを取ったり体を温める効果を持っている。
 効果の内容は、元の世界の温泉に近く、持続性も短い。
 ホテル以外の街中にある足湯などが大体七級らしい。
 ホテルにある温泉は、ほとんどが四等級以上で、一泊すれば体の疲れが完全に回復し、二日泊まれば体の痛みが軽減し、四日以上泊まれば病も治る――と言われているんだって。
 今回僕達が泊まるホテルは、この温泉地でもかなり大きな建物で、個室の他に大浴場もある。
 しかも追加で二千レンほど出せば、ホテル以外の周辺の温泉も入り放題のプランが選べるらしい。
 僕達は、満場一致でそのプランにしてもらった。
 ホテルの受付でチェックインを済ませ、各々おのおの部屋のカギを受け取る。
 部屋割は、フェリスさんとグレイシスさん、ラグラーさんとケルヴィンさんとカオツさん、そして僕とクルゥ君だ。
 部屋がある階に到着したところで、フェリスさんが号令をかける。

「それじゃあここからは自由行動で!」

 その言葉で分かれて、それぞれの部屋へ向かう。
 中に入ってすぐに、僕とクルゥ君は自分が寝るベッドを決めて荷物を置いた。
 流石に観光地に武器を持っていくのも……と思って、剣をげたベルトも外す。
 ちょうど浴衣ゆかたの貸出もしていたし、せっかくの温泉旅行だからということで、僕達はそれに着替えた。

「ケント、それじゃ行こうか!」

 扉の前で僕を呼ぶクルゥ君。
 ふとそこで、ラグラーさんにストラップをつけてもらったお守りが目に入る。
 常に持っていた方がいいってレーヌは言っていたみたいだけど、ダンジョンに行くわけでもないし……まぁ、大丈夫でしょ。
 そのまま僕は、クルゥ君の後に続いて一緒に部屋を出た。
 これからの予定を相談しながらクルゥ君と廊下を歩いていると、ラグラーさん達男性陣とばったり出くわした。

「ラグラーさん達はどちらへ?」
「この辺に有名な酒場があって、ちょっとそこにな」

 答えてくれたのは、ラグラーさんでなくカオツさん。
 どうやら男性陣は、地酒を飲みに行くツアーに出かけるらしい。
 カオツさんは、ここに来る前にフンショウカで有名な酒場や温泉などをしっかり調べていたそうだ。
 なんだかんだでけっこう旅行にノリノリだったんじゃないですか!
 カオツさんも旅行を楽しもうとしていることに、僕は微笑ましい気持ちになった。

「クルゥ君、僕達はどうする?」
「ん~……僕が調べた限りだと、温泉地以外にもレジャーがあるっぽいから、とりあえずフンショウカ周辺を見物しながら決めない?」
「なるほど、いいね!」

 行動方針を決めて、外に出ようとした僕達を、ラグラーさんが引き留めた。

「これ、お小遣いな。無駄遣いするなよ」

 どうしたんだろうと思っていると、僕に二万レン入った封筒を手渡してきた。

「えぇっ、いいの!?」
「すごっ! 二万レンも入ってる」

 僕とクルゥ君が中に入っている金額に驚いている間に、ラグラーさん達は既に離れた位置にいた。

「お前らも楽しんで来いよ~!」

 手を振りながら、ラグラーさん達はそのまま飲みに出かけて行った。
 僕らは、ホテルのフロントに声をかけて、温泉街の地図をもらう。
 地図片手に、ロビーを出て、街の散策を開始した。

「クルゥ君、最初はどこがいいかな?」
「そうだな……この『ラウニーチョ・コブ農園のうえん』に行ってみない? 果物狩りが出来て、その場で食べられるみたいだよ。それに予約しなくても入園可だって!」
「いいね、行ってみたい!」

 新鮮な野菜や果物がとれることで有名らしく、僕達は農園に行ってみることにした。
 地球にいた時も果物狩りなんて滅多に行くことがなかったからな、楽しみだ。
 僕とクルゥ君が盛り上がる中、僕達の話を聞いていたハーネとライ、それにクルゥ君の使役獣であるグリフィスが不思議そうな顔をする。

《くだもの……がり?》
《あるじ~、くだものがりってなに?》
《くだものって……かるものなのか!?》

 僕は三人に向かって答えた。


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