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鬼ごっこ
三
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カツギが銃を鳴らし、私たちは顔を見合わせた。みんな戸惑った表情をしている。きっと私だってそうだ。誰か一人が歩き出すと、釣られて、恐る恐る階段を上がっていく。どうすべきなのか、より、この反応が合っているのか、私たちは不安を感じていた。
ソヨカは私の後を着いてきた。私たちは手を繋いだままだったからそういう形になったのだ。
階段を上がり、三階へ到達する。扉を開けると室内は暗いが床に赤い照明が並んでいて、薄暗いながらも扉の位置や、廊下がまだまだ続いてることがわかった。
「上に行くほど……狭いと思ってたんですけど、そうでも……」
「ないんだよね。もしかしたら、ここが一番広いのかも? そもそも異空間だから常識的な設計ではないのかもしれないよね」
頷いたのを見て、私は足を踏み出した。何も起きない。ひと安心して二人で歩き始める。赤黒い壁に私たち二人の影が歩いていく。そういえば、と思い立った。
ソヨカは私の後を着いてきた。私たちは手を繋いだままだったからそういう形になったのだ。
階段を上がり、三階へ到達する。扉を開けると室内は暗いが床に赤い照明が並んでいて、薄暗いながらも扉の位置や、廊下がまだまだ続いてることがわかった。
「上に行くほど……狭いと思ってたんですけど、そうでも……」
「ないんだよね。もしかしたら、ここが一番広いのかも? そもそも異空間だから常識的な設計ではないのかもしれないよね」
頷いたのを見て、私は足を踏み出した。何も起きない。ひと安心して二人で歩き始める。赤黒い壁に私たち二人の影が歩いていく。そういえば、と思い立った。
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