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第15話 オーバーキル
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フードコートは休日ということもあり、大勢の人でにぎわっている。
「すごい人だなぁ、とりあえず席取りましょ。」
三人で座れるところを探していると、ちょうどいい四人掛けのテーブルがあったので荷物を置いた。
「なに食べたいですか?俺はあのどんぶり屋にいってみようかと。」
「私ラーメン食べたい。」
「あ、私はパスタにしようかしら。」
そう言ってそれぞれが店に並ぼうとするのだが、それすらも許さないのが彼女たちだ。
うっかり並んでいるとパスタ屋の方で大行列ができている。
「さぁ誰からがいいかしら?あ、そこのあなたタイプだわ。ここのパスタよりも美味しいもの、味わってみたくない?」
「は、はへっ、光栄の極みにございます。御相伴にあずかります!」
「預けさせてたまるかー!」
パスタよりもメラニーさん目当てで並んでいた行列は虫の大群のように散っていった。
「なんでまともに飯も食えんのですか!?」
「だって私三度の飯よりエッチが好きなんだもん。」
知ってても聞かされると煮えかえりそうになる…
「と、とにかくパスタを買ってきてください!」
そういって戻ろうとするとカレンがまた男に話しかけられている。
「君、かわいいね。ご飯ご馳走するからこの後俺と遊ぼうよ。」
「ラーメンくれるの?じゃあ行く。」
「言っちゃダメ!ていうか安すぎるだろもっと自分大事にしろ!」
ラーメン一杯で女を買おうだなんてなんてやつだ。
それにこのモールにいる男は頭がどうかしてるんじゃないか?
校長の作った施設に来る奴がろくでもないのか、その施設が人をダメにしているのか…いや両方だろ。
「カレン、ラーメンは俺が買ってあげるから。だから大人しく並ぶの!」
「快斗のおごり?やった。」
そういってチューされそうになったのを俺は奇跡的に察知してかわした。
唇を回避したが、カレンの唇は俺の頬にあたった。
こ、この場合はセーフだよね…?
チラッと携帯を見ると何件かメールが溜まっていたが、一番上のメールには『ほっぺかー、300万円くらいにしといてやるよ』という内容が書いてあった。
セーフ、いやセーフか!?なんか感覚おかしくなってない俺!?
ていうか校長イベント中だよね!?どうなってるのこのシステム!?
とにかくデッドエンドを回避した俺は二人に視線を送り続けながら自分の昼飯を注文した。
席に戻るとまたしてもカレンが横に座る。
「あらあら仲がいいわね。それにさっきもイチャイチャしてたのママ見てたわよ。もうやることやったの?」
「あのね、食事の時にこういう話やめましょうって。それにそんなことはしてません!」
黙々と頼んだカツ丼を食べ始めたのだが、しかしなにか人の気配がする。
何事かとあたりを見ると俺たちのテーブルの周りに男が大勢群がっていた。
「うわ、なんだあんたたち!?え、俺らなんかした!?」
「い、いや、あのお姉さんの食べ方がマジでエロくて…それにさっきから視線が合うんだよ。」
「お、俺もさっき目で誘われた。あ、あの口でしてもらいたい…」
もうみんな目がイッていた…
フードコートがバイオハ○ード状態になっている…
「メラニーさん、飯食べる時くらい男をかどわかすのやめてくれませんかね!」
「なによ、私は普通にご飯食べてるだけよ?私が魅力的すぎるのがいけないのかしらねぇ」
モンスターだ。
魔女だ。
いや、ただの淫乱だ…
なんて特殊能力持ってんだこの人は…
「ママ、ビッチ」
「いや、ほんとそうだわ!初めてよく言ったと思ったよ!」
ギャラリーを散らしてから飯を食べ終えると、時刻は11時半過ぎ。
しかしどこに行っても日曜日は人が多いし、どこか避難できるところはないものか…
「快斗、眠くなった。寮に帰ろ?」
カレンがそう言った時に閃いた。
寮なら人も来ない(夜這い班は来るが…)し、俺たちに地の利があるかもしれない。
「メラニーさん、よかったら寮に来ませんか?カレンがどういうところに住んでるか見てみたいと思いません?」
「寮ねぇ、いいわよ。あなたの誘いに乗ってあげる。」
いや、まったく誘ってはないんですが…
寮に帰ることにしてタクシーを呼んだ。
さすがに高村さんに声をかけるのは気が引けた(なにせ一晩中待たせてたんだからな…)
タクシーに乗ることすらメラニーさんといると危険が伴う。
運転手がずっとバックミラー越しにメラニーさんを見ているせいで、何度も前の車とぶつかりそうになったり信号無視しようとなったり…
「運転手さん、もうここでいいです!」
寮の近くに着いたところでたまらず降ろしてもらった。
タクシーの運転手は何かとても興奮していて顔が火照っていた。
いやほんとこの人やばいって…
「ここがあなたたちの愛の巣ね。でも汚いわねー」
「それはあなたの旦那さんに言ってください!これでも掃除したんですよ?」
現在借金総額は9600万円。
メラニーさんにあと5回触られたら…
「さぁ、何もないところですがゆっくりしてください。」
そういうとリビングのソファーにカレンと二人で腰かけていた。
お、やっぱり寮の中じゃ何もできないみたいだな。作戦成功だ。
俺は少し安心してコーヒーを沸かしていた。
「はい、コーヒーよかったら。インスタントですけど…っておーい!!」
リビングのテレビには思いきりアダルトなやつが流されていた。
「ほら、カレン見てみなさい。そう、そこを、あー!」
「あー!」
「あー!じゃねぇ!!親子で何やってんだよ!」
急いでテレビを切った。
「あんた娘に何してんの!?あんたみたいに育っちゃうよ!?」
「あら、私に似たら楽しいわよ。それにもうカレンも高校生なんだからこれくらい普通よ。あなたこそムキになっちゃって。独占欲が強い人は嫌われるわよ。」
独占欲…
いや別にカレンを独占したいわけじゃないんだけど…
なんだろう、すごくもやもやする。
「とにかくエロいの禁止!カレンも眠たいんならもう寝なさい!」
「快斗、お母さんみたい。」
「そうですね、そちらの方が母親の仕事しませんからね!」
カレンを部屋に返した。
一緒に寝ると言っていたが、布団に放り込むとすぐに寝た。
「さて、あとはメラニーさんだけだが…」
「あら、私と二人っきりになるなんていい度胸ね。」
背後にはメラニーさんが立っていた。
「うわっ、びっくりした。とにかく僕に触れないでください。あと夜まで大人しくしてください。お願いしますから。」
「だからキスしてくれたらいうこと聞いてあげるっていってるのにー」
「それが一番ダメなの!!」
キスした瞬間に借金は10億9600万円…いや完全にオーバーキルだろ!
一生地下行きだな…
「つまんなーい。ま、いいわ。あっちで一緒にテレビでも見ましょ。」
「…本当に何もしませんか?少しでも触れたら部屋に逃げますから。」
そう言ってリビングで二人でテレビを見ることにした。
もちろん離れて机を挟んだ形で座っているが緊張が解けない。
「ねぇ快斗くんはさぁ、カレンのこと好きなのー?」
「は?なんでそんな話になるんですか?まぁ可愛いとは思いますけど、手がかかるというか、なんか動物みたいというか…」
あんだけキスされて意識するなという方が無理だ。
でも俺はカレンのこと好きなのか?
なんか考え出すとドキドキしてきた…
「あら、やっぱり童貞ボーヤね。でもそういう子の反応って一回見てみたいのよねぇ。」
メラニーさんが舌なめずりをした。
「いやいやダメだって。ほらすぐそんなこと考える!もう部屋に戻りますよ!」
俺は部屋に戻った。
時刻は14時過ぎ…
校長のイベントが終わるのは夕方だからあと少しだ…
しかし15分くらい静かなこと時間が過ぎた時、また嫌な予感がした。
部屋を飛び出してリビングに向かうと知らない男と一発おっぱじめようかというメラニーさんがいた。
「あら、快斗くんも好きねぇ。こっち来る?」
「来ません!あとこの人誰ですか!?勝手に連れ込まないでください!」
男は人がいるのかとあっさり帰っていった。
「本当に油断も隙も無いですね!」
「あら油断と隙だらけのあなたがいけないのよ。」
そういわれると俺はソファに押し倒された。
「え、え、ちょっ!えっ!?」
「動けないでしょ。私体術もマスターしてるの。さあ、私といいことしましょ。今日誰ともしてないから私もう限界よ。」
いやいやいやいやこれはやばいって…
しかもムスコは本能でいつも以上に反応してしまっている。
「やめてください!お願いだから!」
「どうして?パパが怖いの?それなら私が何とかしてあげるから。」
「え、何とかなるの?じゃあ…ってなるかぁー!」
「どうしてそんなに嫌なのよー、早く童貞なんて捨ててしまわないと大事なところからカビが生えるわよ。」
まぁ借金なんてもう払える金額じゃあないし…なんでこんなに嫌なんだろうか。
こんな美人に筆おろしされたら天国までいけそうなのに。
いや、俺は…
そうだ俺は…
「俺は…カレンとしかしたくないんですーーー!!!」
近所中に響き渡りそうな大声で叫んだ。
すると俺に馬乗りになっていたメラニーさんは笑っていた。
「うふふ、あなたおもしろい。やっぱり童貞って面白いわ。でも、あなたの気持ちは分かったわ。今日はお預けね。」
そう言ってメラニーさんは俺から降りた。
「でもすごいわね。カレンとしかエッチしないってあんな大声で叫ぶなんて。」
「う、それは…」
俺は途端に恥ずかしさに襲われた。
穴があったら入りたい…
「穴があったら入りたい?だったら…」
「そういうこと言うと思ってました!結構です!」
なんとかことなきを得たところでメラニーさんの携帯が鳴った。
「もしもし、パパー。うん、今カレンのとこなんだけど。早く終わったの?じゃ迎えに来てー。」
どうやら校長が今から迎えにくるようだ。
助かった…俺生き延びたよお母さん…
「じゃ、すぐにパパが来るから私帰るね。あ、でもまた遊びに来るから次こそは覚悟なさいよ。じゃね。」
颯爽と出て行くメラニーさんに心の中で「一生くるな!」と叫んだが、俺はもうボロボロで声にもならなかった…
よかった…ギリギリ助かったんだ。
ていうかカレンに挨拶もなしって…ほんと色欲しか頭にないんかあの人は…
今日を乗り切ったこと、明日が来ることに俺は涙しそうだったが、なんでこんなくだらないことで泣かないといけないんだと我に帰った。
「快斗」
カレンが起きてきた。
「あ、ごめんうるさかったよな…メラニーさん帰っちゃったよ。校長と今からデートだって。」
「快斗、私としかしたくないの?」
「え、いや、あのねそのなんというか…」
照れ臭くてカレンの顔が見れない。
ヤバイ、メラニーさんに変なこと言われたせいだ…
いや、ここはとりあえず言い訳しよう…
またキスされたら俺は…
「あのさカレン…」
違うんだと言おうとしてカレンの方をみた瞬間にはもう目の前にカレンの顔があった。
「んんん、んー、ぶへっ。毎回だけどこういう時だけ素早くない!?」
「快斗、ママと何もしなかった。嬉しい。」
カレンがギュッとしがみついて離れない。
「カレン…」
心地よい温もりに俺もしばらくそうして…いたかったのだがもちろんそうはならない…
「もしもし、快斗くん。ゲームオーバーだねー」
俺の借金がついに一億円を超えた…
一気に現実に戻された…
俺、あと少しだったのに、あと少しで勝ったのに…
校長への借金 1億と700万円(もちろん最後のメラニーさんの馬乗りも含まれます…)
新学期最初の一週間はこうして終わった…
俺、どうなるの…?
ああ、明日学校に行きたくないよ…
「すごい人だなぁ、とりあえず席取りましょ。」
三人で座れるところを探していると、ちょうどいい四人掛けのテーブルがあったので荷物を置いた。
「なに食べたいですか?俺はあのどんぶり屋にいってみようかと。」
「私ラーメン食べたい。」
「あ、私はパスタにしようかしら。」
そう言ってそれぞれが店に並ぼうとするのだが、それすらも許さないのが彼女たちだ。
うっかり並んでいるとパスタ屋の方で大行列ができている。
「さぁ誰からがいいかしら?あ、そこのあなたタイプだわ。ここのパスタよりも美味しいもの、味わってみたくない?」
「は、はへっ、光栄の極みにございます。御相伴にあずかります!」
「預けさせてたまるかー!」
パスタよりもメラニーさん目当てで並んでいた行列は虫の大群のように散っていった。
「なんでまともに飯も食えんのですか!?」
「だって私三度の飯よりエッチが好きなんだもん。」
知ってても聞かされると煮えかえりそうになる…
「と、とにかくパスタを買ってきてください!」
そういって戻ろうとするとカレンがまた男に話しかけられている。
「君、かわいいね。ご飯ご馳走するからこの後俺と遊ぼうよ。」
「ラーメンくれるの?じゃあ行く。」
「言っちゃダメ!ていうか安すぎるだろもっと自分大事にしろ!」
ラーメン一杯で女を買おうだなんてなんてやつだ。
それにこのモールにいる男は頭がどうかしてるんじゃないか?
校長の作った施設に来る奴がろくでもないのか、その施設が人をダメにしているのか…いや両方だろ。
「カレン、ラーメンは俺が買ってあげるから。だから大人しく並ぶの!」
「快斗のおごり?やった。」
そういってチューされそうになったのを俺は奇跡的に察知してかわした。
唇を回避したが、カレンの唇は俺の頬にあたった。
こ、この場合はセーフだよね…?
チラッと携帯を見ると何件かメールが溜まっていたが、一番上のメールには『ほっぺかー、300万円くらいにしといてやるよ』という内容が書いてあった。
セーフ、いやセーフか!?なんか感覚おかしくなってない俺!?
ていうか校長イベント中だよね!?どうなってるのこのシステム!?
とにかくデッドエンドを回避した俺は二人に視線を送り続けながら自分の昼飯を注文した。
席に戻るとまたしてもカレンが横に座る。
「あらあら仲がいいわね。それにさっきもイチャイチャしてたのママ見てたわよ。もうやることやったの?」
「あのね、食事の時にこういう話やめましょうって。それにそんなことはしてません!」
黙々と頼んだカツ丼を食べ始めたのだが、しかしなにか人の気配がする。
何事かとあたりを見ると俺たちのテーブルの周りに男が大勢群がっていた。
「うわ、なんだあんたたち!?え、俺らなんかした!?」
「い、いや、あのお姉さんの食べ方がマジでエロくて…それにさっきから視線が合うんだよ。」
「お、俺もさっき目で誘われた。あ、あの口でしてもらいたい…」
もうみんな目がイッていた…
フードコートがバイオハ○ード状態になっている…
「メラニーさん、飯食べる時くらい男をかどわかすのやめてくれませんかね!」
「なによ、私は普通にご飯食べてるだけよ?私が魅力的すぎるのがいけないのかしらねぇ」
モンスターだ。
魔女だ。
いや、ただの淫乱だ…
なんて特殊能力持ってんだこの人は…
「ママ、ビッチ」
「いや、ほんとそうだわ!初めてよく言ったと思ったよ!」
ギャラリーを散らしてから飯を食べ終えると、時刻は11時半過ぎ。
しかしどこに行っても日曜日は人が多いし、どこか避難できるところはないものか…
「快斗、眠くなった。寮に帰ろ?」
カレンがそう言った時に閃いた。
寮なら人も来ない(夜這い班は来るが…)し、俺たちに地の利があるかもしれない。
「メラニーさん、よかったら寮に来ませんか?カレンがどういうところに住んでるか見てみたいと思いません?」
「寮ねぇ、いいわよ。あなたの誘いに乗ってあげる。」
いや、まったく誘ってはないんですが…
寮に帰ることにしてタクシーを呼んだ。
さすがに高村さんに声をかけるのは気が引けた(なにせ一晩中待たせてたんだからな…)
タクシーに乗ることすらメラニーさんといると危険が伴う。
運転手がずっとバックミラー越しにメラニーさんを見ているせいで、何度も前の車とぶつかりそうになったり信号無視しようとなったり…
「運転手さん、もうここでいいです!」
寮の近くに着いたところでたまらず降ろしてもらった。
タクシーの運転手は何かとても興奮していて顔が火照っていた。
いやほんとこの人やばいって…
「ここがあなたたちの愛の巣ね。でも汚いわねー」
「それはあなたの旦那さんに言ってください!これでも掃除したんですよ?」
現在借金総額は9600万円。
メラニーさんにあと5回触られたら…
「さぁ、何もないところですがゆっくりしてください。」
そういうとリビングのソファーにカレンと二人で腰かけていた。
お、やっぱり寮の中じゃ何もできないみたいだな。作戦成功だ。
俺は少し安心してコーヒーを沸かしていた。
「はい、コーヒーよかったら。インスタントですけど…っておーい!!」
リビングのテレビには思いきりアダルトなやつが流されていた。
「ほら、カレン見てみなさい。そう、そこを、あー!」
「あー!」
「あー!じゃねぇ!!親子で何やってんだよ!」
急いでテレビを切った。
「あんた娘に何してんの!?あんたみたいに育っちゃうよ!?」
「あら、私に似たら楽しいわよ。それにもうカレンも高校生なんだからこれくらい普通よ。あなたこそムキになっちゃって。独占欲が強い人は嫌われるわよ。」
独占欲…
いや別にカレンを独占したいわけじゃないんだけど…
なんだろう、すごくもやもやする。
「とにかくエロいの禁止!カレンも眠たいんならもう寝なさい!」
「快斗、お母さんみたい。」
「そうですね、そちらの方が母親の仕事しませんからね!」
カレンを部屋に返した。
一緒に寝ると言っていたが、布団に放り込むとすぐに寝た。
「さて、あとはメラニーさんだけだが…」
「あら、私と二人っきりになるなんていい度胸ね。」
背後にはメラニーさんが立っていた。
「うわっ、びっくりした。とにかく僕に触れないでください。あと夜まで大人しくしてください。お願いしますから。」
「だからキスしてくれたらいうこと聞いてあげるっていってるのにー」
「それが一番ダメなの!!」
キスした瞬間に借金は10億9600万円…いや完全にオーバーキルだろ!
一生地下行きだな…
「つまんなーい。ま、いいわ。あっちで一緒にテレビでも見ましょ。」
「…本当に何もしませんか?少しでも触れたら部屋に逃げますから。」
そう言ってリビングで二人でテレビを見ることにした。
もちろん離れて机を挟んだ形で座っているが緊張が解けない。
「ねぇ快斗くんはさぁ、カレンのこと好きなのー?」
「は?なんでそんな話になるんですか?まぁ可愛いとは思いますけど、手がかかるというか、なんか動物みたいというか…」
あんだけキスされて意識するなという方が無理だ。
でも俺はカレンのこと好きなのか?
なんか考え出すとドキドキしてきた…
「あら、やっぱり童貞ボーヤね。でもそういう子の反応って一回見てみたいのよねぇ。」
メラニーさんが舌なめずりをした。
「いやいやダメだって。ほらすぐそんなこと考える!もう部屋に戻りますよ!」
俺は部屋に戻った。
時刻は14時過ぎ…
校長のイベントが終わるのは夕方だからあと少しだ…
しかし15分くらい静かなこと時間が過ぎた時、また嫌な予感がした。
部屋を飛び出してリビングに向かうと知らない男と一発おっぱじめようかというメラニーさんがいた。
「あら、快斗くんも好きねぇ。こっち来る?」
「来ません!あとこの人誰ですか!?勝手に連れ込まないでください!」
男は人がいるのかとあっさり帰っていった。
「本当に油断も隙も無いですね!」
「あら油断と隙だらけのあなたがいけないのよ。」
そういわれると俺はソファに押し倒された。
「え、え、ちょっ!えっ!?」
「動けないでしょ。私体術もマスターしてるの。さあ、私といいことしましょ。今日誰ともしてないから私もう限界よ。」
いやいやいやいやこれはやばいって…
しかもムスコは本能でいつも以上に反応してしまっている。
「やめてください!お願いだから!」
「どうして?パパが怖いの?それなら私が何とかしてあげるから。」
「え、何とかなるの?じゃあ…ってなるかぁー!」
「どうしてそんなに嫌なのよー、早く童貞なんて捨ててしまわないと大事なところからカビが生えるわよ。」
まぁ借金なんてもう払える金額じゃあないし…なんでこんなに嫌なんだろうか。
こんな美人に筆おろしされたら天国までいけそうなのに。
いや、俺は…
そうだ俺は…
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そう言ってメラニーさんは俺から降りた。
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「う、それは…」
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「そういうこと言うと思ってました!結構です!」
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助かった…俺生き延びたよお母さん…
「じゃ、すぐにパパが来るから私帰るね。あ、でもまた遊びに来るから次こそは覚悟なさいよ。じゃね。」
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ていうかカレンに挨拶もなしって…ほんと色欲しか頭にないんかあの人は…
今日を乗り切ったこと、明日が来ることに俺は涙しそうだったが、なんでこんなくだらないことで泣かないといけないんだと我に帰った。
「快斗」
カレンが起きてきた。
「あ、ごめんうるさかったよな…メラニーさん帰っちゃったよ。校長と今からデートだって。」
「快斗、私としかしたくないの?」
「え、いや、あのねそのなんというか…」
照れ臭くてカレンの顔が見れない。
ヤバイ、メラニーさんに変なこと言われたせいだ…
いや、ここはとりあえず言い訳しよう…
またキスされたら俺は…
「あのさカレン…」
違うんだと言おうとしてカレンの方をみた瞬間にはもう目の前にカレンの顔があった。
「んんん、んー、ぶへっ。毎回だけどこういう時だけ素早くない!?」
「快斗、ママと何もしなかった。嬉しい。」
カレンがギュッとしがみついて離れない。
「カレン…」
心地よい温もりに俺もしばらくそうして…いたかったのだがもちろんそうはならない…
「もしもし、快斗くん。ゲームオーバーだねー」
俺の借金がついに一億円を超えた…
一気に現実に戻された…
俺、あと少しだったのに、あと少しで勝ったのに…
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