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新章 3話 神薙飛鳥は興味しかない
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「私はこの手前の部屋にするわ、デリ呼んだ時にわかりやすいもの」
「私は奥の部屋にします!一番壁が分厚くて音漏れがしなさそうなので!」
「わ、私はこのデスクが気に入ったのでこっちにしようかなー、ああ、ちょうどいい尖り具合です!」
「ほなうちはここでええわ!窓から道路が丸見えやなー、みんなに覗かれるんやないか思うとワクワクが止まらへんわ!」
「おい、変な理由で…いや変態な理由で部屋を決めるな!いちいちツッコミが追い付かないんだよ!」
僕はなし崩し的に手前左の神楽の正面の部屋に決まった。
ここは奇しくも桜庭先生とカレンさんが生活していた部屋、だそうだ。
ここで二人が毎夜毎夜…いかん興奮してきた…
「冴島さん今セックスのことを考えてましたね?なんだかんだいっても一寸の童貞にもゴミの魂ということですね」
「なんだそのスケールの小さい上に心まで腐ってる童貞は!?使い方も違う上に言葉まで間違うなよ!」
飛鳥が中途半端に心を読めるというのが非常にめんどくさい。
そして夢原さんの中途半端な特性が少しわかった、こいつ露出狂だ…
「冴島っち見て見て!ここやとおっぱい出し放題や!」
「夢原さん、この日本で出し放題なのは風呂くらいだよ!見せるな!」
「なんや呼び捨てでええんやで?夢っちとかでもかまんし」
「え、いきなりそれは…じゃあ夢原」
「なんやダーリン?うちうれしいっちゃ!」
「ラブコメのレジェンドキャラのマネは絶対したらダメ!二度とするなよ!」
しかし夢原のやつも結構でかいよな…
それにこいつらの厄介なのは、見た目が全員可愛いということだ。
美人、ロリ、巨乳、元気っ子というそれぞれの属性の中の最上級キャラが揃っているという感じだ。なんのギャルゲーだよこれ…
僕だって男なんだからムラムラするんだぞ?
「あ、あ、この椅子の角もいいかもです…冴島君もどうですか?」
「急に一人でおっぱじめるな!ちょっと興奮したじゃないか!」
女の子のオ○ニー初めて見ちゃった…あ、ちょっと勃ってきた…
「あら、苦しそうね?私のゴッドハンドですっきりさせてあげるわよ?」
「いちいち特技の手○キを披露しようとせんでくれ!」
「なによ、手○キをバカにするものイクべからずというでしょ?」
「言わないよ!勝手なことわざ作るな!さっさと部屋に戻れよ!」
なんで部屋に入るだけでこうなるんだ…
そういえば校長がスポンサーの娘さんがどうのとか言ってたけど、それは誰なんだ?
どうやってもそこだけは守らないといけないよな…
「とにかく、6時に風呂沸かして食事の準備しとくから今日は言うことを聞いてくれ!」
一同「はーい」
なんでこうなった…夢のような高校生活、一人暮らし、そして彼女…
そんなのすべてがこれでパーだ…
クラスにもこいつらしかいないし友達もできない…絶望だ。
とりあえず風呂と夕飯の支度を始めた。
別に男尊女卑な考え方を持ってはいないし、今どきは主夫なんて言葉もあるくらいだからこうすることは構わない。それに誰かが「台所に立つ男はモテるぞ」なんて渋い声で言っていたのもすごくわかる、わかるんだけど…
「なんで誰も手伝いに来ないかな!?普通女の子が料理作ってくれるのって同棲ラブコメの定番だよね!?うんともすんとも言わないな全員!」
大声で一人愚痴を吐いた。初日で心が折れそうだ…。
そこに神楽が出てきた。
「なによ、あなたお化けと会話でもできるのかしら?一人大声で話していると気持ち悪いわよ?」
「誰のせいだ誰の…まぁうるさかったのなら謝るよ。」
「あら、素直なのね。可哀そうだから私も手伝ってあげるわ」
「え、神楽料理できるのか?」
こんな変態が料理なんてするのか…?
「女子にそんな失礼なこと言ってると、ちょん切るわよ?」
「ど、どこをでしょうか…」
「ふふ、いい反応。あら、今日はカレーね。」
「ああ、まとめて作るのは楽だし。」
「でもちょっと味が足りないわね。私が味付けするから野菜でも切っててくれる?」
そう言って神楽はエプロンをつけて調理を始めた。
僕はその横で野菜を切りながら二人でカレーを作った。
なんかこうしてると恋人みたいだな…
いや、気を許すな…こいつは変態なんだから。
「なによジロジロ見てきて。私のプロポーションを目に焼き付けて後でオカズにするつもりなのかしら?」
「い、いやこうして一緒に人と料理作るの初めてでちょっと緊張というか…」
「ふーん、恋人みたいとか思ったわけね?」
「なに!?お前も心を読めるのか!?」
「ふふ、本当なのね。わかりやすいわね、冴島君は」
なんか笑った顔は特に可愛いよなこいつ。
普通にしてたら惚れてしまってもおかしくないくらいなんだけどな…
夕飯の支度が整ったあたりで風呂も沸いたので、順番に入ってもらうように部屋に呼びに行った。
「おい、飛鳥!風呂入ったから先に入れよ!おーい」
くそ…イヤホンでもしてAV見てるのか?
そういやここって部屋の鍵ないんだよな、入りたくないけど…
「開けるぞー、…って何してんだよ!」
VRを装着している飛鳥が一人部屋で興奮していた。
「あ、そこ、そう、いけ、あー!」
「あー、じゃねぇ!外せ!」
「あ、冴島さん。見ます?」
「見ません!VRで変なもん見るな!」
「いやー無修正はこれに限りますよ」
「せめてモザイク有にしろ!風呂行ってこい!」
いやモザイクあってもダメだろ…いかん、なんか僕までおかしくなってる…
そして順番に風呂に入ってもらったのだが、次に入った夢原の時に少し外が騒がしい気がした。
「まさか…」
僕が外に飛び出すと窓を全開でシャワーを浴びる夢原に通行人の群れが出来ていた…
「何やってんの!窓閉めろ!」
「なんや覗きとはエッチやな冴島っちも。あ、今のはエッチと冴島っちをかけたわけや…」
「なんもかかってねぇよ!窓閉めろ!」
僕は夢原が風呂を出るまでずっと外で見張っていた…
道明寺さんは妙に入浴時間が長かった。
おかしい…あまりに長すぎる…
僕は風呂のドアの向こう側から呼びかけた。
「道明寺さーん!大丈夫ー!?」
「はーい、もう少しでイケそうなんですけどここのお風呂の角は丸みをおびてるからちょっと…」
「イクのに手こずるな!さっさとあがれ!」
僕の道明寺さんの第一印象は真面目巨乳だったのに…これじゃただのオ○中毒な巨乳だよ…
「おい神楽、お前はちゃんと風呂入れよ?」
「あら、私に命令するなんて童貞のくせにいい度胸ね。」
「お前だって処女だろ!」
「女の処女は価値が高いのよ?それに比べて男の童貞なんてカスよカス」
「うう、言わないで…」
神楽はそれでも無事?風呂に入ってくれてちゃんと服を着て出てきた。
はぁ、風呂入るだけでなんでこんなに疲れるんだよ…
「さぁ冴島君、私の出汁たっぷりの湯船で大いに顔を洗いなさい」
「気まずくなるからそういうこと言うなよ!」
なんか神楽のせいで風呂に浸かるだけでドキドキしてきたな…
いかん、変なこと考えるな…あいつらは全員ただの変態だ、心を鬼にしてかからないと僕がやられる。
でも、なんであんなエッチな連中なのに全員処女なんだろ?ちょっと気にはなるな…
風呂を出て着替えてダイニングに行くと、既にカレーが盛られていて食事の準備が整っていた。
「冴島さん、準備有難うございます!」
「い、いや僕は最初だけだし、神楽に礼を言ってくれ。」
「うまそうやなー、はよいただこや」
「そうですね、いただきます。」
「いただきます。」
神楽のカレーは普通にうまかった。
そしてみんな食事の時は楽しそうに普通の話をしている。
もしかして案外まともな子たちなんじゃないか?それにみんな可愛いし、僕は案外最高の環境にいるのかもしれない。
「冴島さん、お食事の後はみんなで映画見るんですがいかがですか?」
「お、いいじゃないか。なんの映画だ?」
「大長編のAVです!なんと3時間ありますよ」
「どこの映画館で上映されてたんだそれは!?」
前言撤回…やはり変態の巣窟だ!
しかしこんな変態たちが中学時代に何もなかったとは思えないんだが…
「それじゃリビングのテレビは借りるのでよろしくです!」
「隠す気もないんだなお前…」
「はい、私はこういうことに興味しかありません!」
「じゃあなんでまだ処女なんだ?」
「…」
急に飛鳥が黙った。え、地雷踏んだ!?
「あ、あの…」
「処女なのは不覚にも一時期処女ものに感化されてたからなのです!」
「理由がくそだわ!心配を返せ!」
「あ、でももう飽きたのでいつでも破瓜《はか》OKですよ!16歳だけに!」
「微妙に難しい言葉を使うな!」
こんなにふわっとした見た目のロリ可愛い子がどうやったらこうなるんだ?
親の顔が見てみたいとは本当にこのことだな…
「冴島くんは処女はお嫌いですか?」
「え、そんなことないよ。それに道明寺さんみたいな可愛い人ならモテるだろうに、付き合ってる人とかいなかったの?」
「ええ、何度か告白されましたが鑑賞会にお誘いするとみんなドン引きしてしまって…」
「中学生には無理あるよ!」
きっと相手の男は純粋だったんだろうな…当時の僕なら喜んでついて…いや行かない。
「夢原はどうしてそんなにところかまわず見せたがるんだよ?別にそんなことしなくても好きな男に見せてやればイチコロだろ?」
「うちは自分の身体に自信もってんねん、せやからええもんはみんなで共有しようの精神で無料配布したいんや!」
「するな!絶対に大人になってから後悔するぞ!?」
「夢原さんはマジックミラー号とか向いてそうですね!」
「勝手に人のAV適正を見出すな!」
多分だけど夢原は一番バカだ。しかし露出以外は比較的安心かもしれない…?
「神楽、ちなみにだけどお前セックス以外はもう経験済なのか?」
「何言ってるのよ、私はさっきあなたにいやらしく握られたのが初めての殿方との手繋ぎだったほどに純潔よ?」
「誰がいやらしくなんか握ったんだ!?」
「冴島さん、神楽さんの手を握ったんですか!?それは今夜あたり夜這う計画ですね?」
「夜這うか!手を繋いだところから一気に行くのはAVくらいだよ!」
しかし、手を繋いだのは僕が初めてだと?い、いや嘘だ、嘘に決まってるよ…
「その割には手○キだとか随分詳しいじゃないか」
「お父さんのシティヘ○ンをよく読んでたからよ」
「親の風俗雑誌を娘が読むな!」
「あら、うちのお父さんは下町の風俗王という異名を持っているの知らない?」
「知るか!不名誉の極みだそれ!」
こいつの親の顔は…見なくていいや。
それで家庭は大丈夫なのか?いや、真面目に心配したら負けだ…
それに神楽の家はスポンサーとかでは無さそう?だな…
「とにかく今日はもう寝ようよ。明日から本格的に学校が始まるんだから」
一同「はーい」
なんかやけに素直だな…
僕はみんなが部屋に戻るのを確認してから洗い物をして部屋に入った。
はぁ…疲れた。これをあと364日とは、気が遠くなる…
しかしやれるだけやって、ダメなら諦めるしかない。
でも外観は汚いけど部屋は広いし住む環境は悪くないんだから。
俺は布団に入った。
「あ、冴島っち遅かったやん」
「うわっ!夢原、なんでお前が俺の布団にいるんだ!」
「え、そんなんエッチしに来たに決まってるやん」
「いやダメだろ!?それにお前露出にしか興味ないんじゃないのか?」
「んなわけあらへんよ?それはそれ、これはこれや、それに冴島っち優しそうやしええかなって」
「い、いや…」
しかもなんでスケスケな服着てるんだよ…
ちょっと、いやかなりムラムラしてしまったその時どこからともなく声がした。
「手を出したら罰金10億いぇーん、だよん」
校長の声だ…
「な、何もしませんよ!それにどこから見てるんですか!?」
「企業秘密じゃ」
「とにかく何もしませんから!」
「ほほ、期待しとるぞい」
天の声はどこかに消えた…
これが桜庭先生の言ってたやつか…まじで怖すぎるんだけど…
「今の誰なん?」
「多分校長だよ…」
「なんや覗かれとんも悪ないなー!」
「だからしないって!お前が出て行かないんなら俺が出て行く!」
「かたくなやなー、バレへんてー」
「いやがっつり見られてるだろ!」
そういって夢原を追い出そうとした時、僕はギンギンになっていた。
それでも無理やり部屋の外に放り出すと、偶然向かいの部屋の神楽にそのやりとりを見られた…
「あら、楽しそうなことしてるのね」
「ち、違うこいつが勝手に入り込んできただけで」
「その割にはあなたのムスコさんはしっかり直立してるわよ?」
「い、いやこれは勝手にこうなるんだよ!」
「やっぱり童貞のムスコも所詮童貞ね」
「当たり前だろ!ムスコ使ったことないから童貞なの!」
しかしなんかいつもの神楽より大人しい様子で神楽は部屋に戻っていった。
なんだあいつ、眠たかったのか?
「あーあ、神楽っち怒らせたー」
「え、僕のせい!?」
「女の子を部屋に連れ込むからやー」
「変態が勝手に運びこまれてたんだよ!寝ろ!」
僕は再び布団に入り一人でもやもやしていた。
結局一日溜まったムラムラがおさまらず、一人で吐き出してから寝ることにした…
そして翌日から本格的に学校が始まるが、登校すらままならない惨状に加えてラブ高のとんでもないイベントの数々に、この学校の恐ろしさを再認識する…
次回予告
「出番ない」
「仕方ないですよ…アン先生、ブルマ祭ってなんですか?」
「全員ブルマで登校」
「なにそれ大丈夫なの!?」
「みんな校舎でやりまくり」
「いや、そんな中で処女守れって…」
「カレン様も着るよ」
「そ、それはちょっと見たい…」
「私は奥の部屋にします!一番壁が分厚くて音漏れがしなさそうなので!」
「わ、私はこのデスクが気に入ったのでこっちにしようかなー、ああ、ちょうどいい尖り具合です!」
「ほなうちはここでええわ!窓から道路が丸見えやなー、みんなに覗かれるんやないか思うとワクワクが止まらへんわ!」
「おい、変な理由で…いや変態な理由で部屋を決めるな!いちいちツッコミが追い付かないんだよ!」
僕はなし崩し的に手前左の神楽の正面の部屋に決まった。
ここは奇しくも桜庭先生とカレンさんが生活していた部屋、だそうだ。
ここで二人が毎夜毎夜…いかん興奮してきた…
「冴島さん今セックスのことを考えてましたね?なんだかんだいっても一寸の童貞にもゴミの魂ということですね」
「なんだそのスケールの小さい上に心まで腐ってる童貞は!?使い方も違う上に言葉まで間違うなよ!」
飛鳥が中途半端に心を読めるというのが非常にめんどくさい。
そして夢原さんの中途半端な特性が少しわかった、こいつ露出狂だ…
「冴島っち見て見て!ここやとおっぱい出し放題や!」
「夢原さん、この日本で出し放題なのは風呂くらいだよ!見せるな!」
「なんや呼び捨てでええんやで?夢っちとかでもかまんし」
「え、いきなりそれは…じゃあ夢原」
「なんやダーリン?うちうれしいっちゃ!」
「ラブコメのレジェンドキャラのマネは絶対したらダメ!二度とするなよ!」
しかし夢原のやつも結構でかいよな…
それにこいつらの厄介なのは、見た目が全員可愛いということだ。
美人、ロリ、巨乳、元気っ子というそれぞれの属性の中の最上級キャラが揃っているという感じだ。なんのギャルゲーだよこれ…
僕だって男なんだからムラムラするんだぞ?
「あ、あ、この椅子の角もいいかもです…冴島君もどうですか?」
「急に一人でおっぱじめるな!ちょっと興奮したじゃないか!」
女の子のオ○ニー初めて見ちゃった…あ、ちょっと勃ってきた…
「あら、苦しそうね?私のゴッドハンドですっきりさせてあげるわよ?」
「いちいち特技の手○キを披露しようとせんでくれ!」
「なによ、手○キをバカにするものイクべからずというでしょ?」
「言わないよ!勝手なことわざ作るな!さっさと部屋に戻れよ!」
なんで部屋に入るだけでこうなるんだ…
そういえば校長がスポンサーの娘さんがどうのとか言ってたけど、それは誰なんだ?
どうやってもそこだけは守らないといけないよな…
「とにかく、6時に風呂沸かして食事の準備しとくから今日は言うことを聞いてくれ!」
一同「はーい」
なんでこうなった…夢のような高校生活、一人暮らし、そして彼女…
そんなのすべてがこれでパーだ…
クラスにもこいつらしかいないし友達もできない…絶望だ。
とりあえず風呂と夕飯の支度を始めた。
別に男尊女卑な考え方を持ってはいないし、今どきは主夫なんて言葉もあるくらいだからこうすることは構わない。それに誰かが「台所に立つ男はモテるぞ」なんて渋い声で言っていたのもすごくわかる、わかるんだけど…
「なんで誰も手伝いに来ないかな!?普通女の子が料理作ってくれるのって同棲ラブコメの定番だよね!?うんともすんとも言わないな全員!」
大声で一人愚痴を吐いた。初日で心が折れそうだ…。
そこに神楽が出てきた。
「なによ、あなたお化けと会話でもできるのかしら?一人大声で話していると気持ち悪いわよ?」
「誰のせいだ誰の…まぁうるさかったのなら謝るよ。」
「あら、素直なのね。可哀そうだから私も手伝ってあげるわ」
「え、神楽料理できるのか?」
こんな変態が料理なんてするのか…?
「女子にそんな失礼なこと言ってると、ちょん切るわよ?」
「ど、どこをでしょうか…」
「ふふ、いい反応。あら、今日はカレーね。」
「ああ、まとめて作るのは楽だし。」
「でもちょっと味が足りないわね。私が味付けするから野菜でも切っててくれる?」
そう言って神楽はエプロンをつけて調理を始めた。
僕はその横で野菜を切りながら二人でカレーを作った。
なんかこうしてると恋人みたいだな…
いや、気を許すな…こいつは変態なんだから。
「なによジロジロ見てきて。私のプロポーションを目に焼き付けて後でオカズにするつもりなのかしら?」
「い、いやこうして一緒に人と料理作るの初めてでちょっと緊張というか…」
「ふーん、恋人みたいとか思ったわけね?」
「なに!?お前も心を読めるのか!?」
「ふふ、本当なのね。わかりやすいわね、冴島君は」
なんか笑った顔は特に可愛いよなこいつ。
普通にしてたら惚れてしまってもおかしくないくらいなんだけどな…
夕飯の支度が整ったあたりで風呂も沸いたので、順番に入ってもらうように部屋に呼びに行った。
「おい、飛鳥!風呂入ったから先に入れよ!おーい」
くそ…イヤホンでもしてAV見てるのか?
そういやここって部屋の鍵ないんだよな、入りたくないけど…
「開けるぞー、…って何してんだよ!」
VRを装着している飛鳥が一人部屋で興奮していた。
「あ、そこ、そう、いけ、あー!」
「あー、じゃねぇ!外せ!」
「あ、冴島さん。見ます?」
「見ません!VRで変なもん見るな!」
「いやー無修正はこれに限りますよ」
「せめてモザイク有にしろ!風呂行ってこい!」
いやモザイクあってもダメだろ…いかん、なんか僕までおかしくなってる…
そして順番に風呂に入ってもらったのだが、次に入った夢原の時に少し外が騒がしい気がした。
「まさか…」
僕が外に飛び出すと窓を全開でシャワーを浴びる夢原に通行人の群れが出来ていた…
「何やってんの!窓閉めろ!」
「なんや覗きとはエッチやな冴島っちも。あ、今のはエッチと冴島っちをかけたわけや…」
「なんもかかってねぇよ!窓閉めろ!」
僕は夢原が風呂を出るまでずっと外で見張っていた…
道明寺さんは妙に入浴時間が長かった。
おかしい…あまりに長すぎる…
僕は風呂のドアの向こう側から呼びかけた。
「道明寺さーん!大丈夫ー!?」
「はーい、もう少しでイケそうなんですけどここのお風呂の角は丸みをおびてるからちょっと…」
「イクのに手こずるな!さっさとあがれ!」
僕の道明寺さんの第一印象は真面目巨乳だったのに…これじゃただのオ○中毒な巨乳だよ…
「おい神楽、お前はちゃんと風呂入れよ?」
「あら、私に命令するなんて童貞のくせにいい度胸ね。」
「お前だって処女だろ!」
「女の処女は価値が高いのよ?それに比べて男の童貞なんてカスよカス」
「うう、言わないで…」
神楽はそれでも無事?風呂に入ってくれてちゃんと服を着て出てきた。
はぁ、風呂入るだけでなんでこんなに疲れるんだよ…
「さぁ冴島君、私の出汁たっぷりの湯船で大いに顔を洗いなさい」
「気まずくなるからそういうこと言うなよ!」
なんか神楽のせいで風呂に浸かるだけでドキドキしてきたな…
いかん、変なこと考えるな…あいつらは全員ただの変態だ、心を鬼にしてかからないと僕がやられる。
でも、なんであんなエッチな連中なのに全員処女なんだろ?ちょっと気にはなるな…
風呂を出て着替えてダイニングに行くと、既にカレーが盛られていて食事の準備が整っていた。
「冴島さん、準備有難うございます!」
「い、いや僕は最初だけだし、神楽に礼を言ってくれ。」
「うまそうやなー、はよいただこや」
「そうですね、いただきます。」
「いただきます。」
神楽のカレーは普通にうまかった。
そしてみんな食事の時は楽しそうに普通の話をしている。
もしかして案外まともな子たちなんじゃないか?それにみんな可愛いし、僕は案外最高の環境にいるのかもしれない。
「冴島さん、お食事の後はみんなで映画見るんですがいかがですか?」
「お、いいじゃないか。なんの映画だ?」
「大長編のAVです!なんと3時間ありますよ」
「どこの映画館で上映されてたんだそれは!?」
前言撤回…やはり変態の巣窟だ!
しかしこんな変態たちが中学時代に何もなかったとは思えないんだが…
「それじゃリビングのテレビは借りるのでよろしくです!」
「隠す気もないんだなお前…」
「はい、私はこういうことに興味しかありません!」
「じゃあなんでまだ処女なんだ?」
「…」
急に飛鳥が黙った。え、地雷踏んだ!?
「あ、あの…」
「処女なのは不覚にも一時期処女ものに感化されてたからなのです!」
「理由がくそだわ!心配を返せ!」
「あ、でももう飽きたのでいつでも破瓜《はか》OKですよ!16歳だけに!」
「微妙に難しい言葉を使うな!」
こんなにふわっとした見た目のロリ可愛い子がどうやったらこうなるんだ?
親の顔が見てみたいとは本当にこのことだな…
「冴島くんは処女はお嫌いですか?」
「え、そんなことないよ。それに道明寺さんみたいな可愛い人ならモテるだろうに、付き合ってる人とかいなかったの?」
「ええ、何度か告白されましたが鑑賞会にお誘いするとみんなドン引きしてしまって…」
「中学生には無理あるよ!」
きっと相手の男は純粋だったんだろうな…当時の僕なら喜んでついて…いや行かない。
「夢原はどうしてそんなにところかまわず見せたがるんだよ?別にそんなことしなくても好きな男に見せてやればイチコロだろ?」
「うちは自分の身体に自信もってんねん、せやからええもんはみんなで共有しようの精神で無料配布したいんや!」
「するな!絶対に大人になってから後悔するぞ!?」
「夢原さんはマジックミラー号とか向いてそうですね!」
「勝手に人のAV適正を見出すな!」
多分だけど夢原は一番バカだ。しかし露出以外は比較的安心かもしれない…?
「神楽、ちなみにだけどお前セックス以外はもう経験済なのか?」
「何言ってるのよ、私はさっきあなたにいやらしく握られたのが初めての殿方との手繋ぎだったほどに純潔よ?」
「誰がいやらしくなんか握ったんだ!?」
「冴島さん、神楽さんの手を握ったんですか!?それは今夜あたり夜這う計画ですね?」
「夜這うか!手を繋いだところから一気に行くのはAVくらいだよ!」
しかし、手を繋いだのは僕が初めてだと?い、いや嘘だ、嘘に決まってるよ…
「その割には手○キだとか随分詳しいじゃないか」
「お父さんのシティヘ○ンをよく読んでたからよ」
「親の風俗雑誌を娘が読むな!」
「あら、うちのお父さんは下町の風俗王という異名を持っているの知らない?」
「知るか!不名誉の極みだそれ!」
こいつの親の顔は…見なくていいや。
それで家庭は大丈夫なのか?いや、真面目に心配したら負けだ…
それに神楽の家はスポンサーとかでは無さそう?だな…
「とにかく今日はもう寝ようよ。明日から本格的に学校が始まるんだから」
一同「はーい」
なんかやけに素直だな…
僕はみんなが部屋に戻るのを確認してから洗い物をして部屋に入った。
はぁ…疲れた。これをあと364日とは、気が遠くなる…
しかしやれるだけやって、ダメなら諦めるしかない。
でも外観は汚いけど部屋は広いし住む環境は悪くないんだから。
俺は布団に入った。
「あ、冴島っち遅かったやん」
「うわっ!夢原、なんでお前が俺の布団にいるんだ!」
「え、そんなんエッチしに来たに決まってるやん」
「いやダメだろ!?それにお前露出にしか興味ないんじゃないのか?」
「んなわけあらへんよ?それはそれ、これはこれや、それに冴島っち優しそうやしええかなって」
「い、いや…」
しかもなんでスケスケな服着てるんだよ…
ちょっと、いやかなりムラムラしてしまったその時どこからともなく声がした。
「手を出したら罰金10億いぇーん、だよん」
校長の声だ…
「な、何もしませんよ!それにどこから見てるんですか!?」
「企業秘密じゃ」
「とにかく何もしませんから!」
「ほほ、期待しとるぞい」
天の声はどこかに消えた…
これが桜庭先生の言ってたやつか…まじで怖すぎるんだけど…
「今の誰なん?」
「多分校長だよ…」
「なんや覗かれとんも悪ないなー!」
「だからしないって!お前が出て行かないんなら俺が出て行く!」
「かたくなやなー、バレへんてー」
「いやがっつり見られてるだろ!」
そういって夢原を追い出そうとした時、僕はギンギンになっていた。
それでも無理やり部屋の外に放り出すと、偶然向かいの部屋の神楽にそのやりとりを見られた…
「あら、楽しそうなことしてるのね」
「ち、違うこいつが勝手に入り込んできただけで」
「その割にはあなたのムスコさんはしっかり直立してるわよ?」
「い、いやこれは勝手にこうなるんだよ!」
「やっぱり童貞のムスコも所詮童貞ね」
「当たり前だろ!ムスコ使ったことないから童貞なの!」
しかしなんかいつもの神楽より大人しい様子で神楽は部屋に戻っていった。
なんだあいつ、眠たかったのか?
「あーあ、神楽っち怒らせたー」
「え、僕のせい!?」
「女の子を部屋に連れ込むからやー」
「変態が勝手に運びこまれてたんだよ!寝ろ!」
僕は再び布団に入り一人でもやもやしていた。
結局一日溜まったムラムラがおさまらず、一人で吐き出してから寝ることにした…
そして翌日から本格的に学校が始まるが、登校すらままならない惨状に加えてラブ高のとんでもないイベントの数々に、この学校の恐ろしさを再認識する…
次回予告
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「仕方ないですよ…アン先生、ブルマ祭ってなんですか?」
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「なにそれ大丈夫なの!?」
「みんな校舎でやりまくり」
「いや、そんな中で処女守れって…」
「カレン様も着るよ」
「そ、それはちょっと見たい…」
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今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
プール終わり、自分のバッグにクラスメイトのパンツが入っていたらどうする?
九拾七
青春
プールの授業が午前中のときは水着を着こんでいく。
で、パンツを持っていくのを忘れる。
というのはよくある笑い話。
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