クリスマスの恋

第2話

浩司はソファーに近づき全裸姿の茜の手首を掴み抱き寄せるとお姫様抱っこした。

その後、浩司は村井のボスに向かって口を開いた。

「彼を自由にしてやれ」

浩司が組長室を離れていくと悠斗も組長室を離れていった。

「浩司、ちょっと待って」

上のスーツを脱ぐと悠斗はスーツを茜の全裸を隠すためにかけた。

「悠斗、手下達に今日は帰れと伝えてくれ」

「事務所に来ないのか？」

「側にいてやりたいんだ」

「わかった」

「……」

浩司は茜を連れて自宅に向かい悠斗は中尾組の事務所に向かった。

「……」

行き交う人々に見つめられながら浩司は気にせず茜をお姫様抱っこしまま自宅に向かった。

ー50分後ー

自宅に着いた浩司は家の中に入りそのまま寝室に向いベッドに茜を仰向けで寝かせた。

その後、浩司はタンスの中から上下の衣類を取り出し全裸姿で寝ている茜に着せた。

「……」

無言で茜を見つめると浩司は寝室を出ていきリビングに向かった。

その後、浩司はソファーに座りスマホの画像を見つめた。

「クリスマスツリーの前で会った君が村井のボスの愛人とは思わなかった」

「浩司、玄関のドアの鍵、開いてたぞ」

「悠斗」

「彼は？」

「ベッドで寝てる」

「起きたらこれ食べて」

テーブルの上に袋を置くと浩司が口を開いた。

「ありがとう」

「じゃあ俺、帰るから」

「明日は事務所に行くから」

「わかった」

リビングを出た悠斗は寝室の前で立っている茜に築き浩司に声をかけた。

「浩司、目覚めたようだ」

「え…」

ソファーから立ち上がり悠斗に近づくと浩司は茜に目線を向けた。

「お腹すいてないか？」

「……」

無言で茜は浩司と悠斗に近づきお辞儀をし口を開いた。

「助けてくれてありがとうございます」

「村井のボスの愛人なんかもうやめた方が良い」

「明日、村井さんに言おうと思っています」

「ついて行こうか？」

「1人で大丈夫です」

浩司に向かってお辞儀をすると茜は玄関に向かった。

そして茜は靴がないことに築いた。

「靴が…」

「俺、車で来てるから送ろうか？」

悠斗が声をかけると茜は振り返り口を開いた。

「お願いします」

「車まで俺の靴を履いて行って」

「それじゃあ行こうか」

玄関に向かうと悠斗は靴を履きその後、茜をお姫様抱っこした。

「浩司、無事に送り届けるから」

口にした後、悠斗は茜をお姫様抱っこしたまま車に近づき助手席に乗せドアを閉めた。

その後、悠斗は運転席に乗り込みドアを閉めスマホを取り出し口を開いた。

「住所、教えて」

口にした後、悠斗は茜から住所を聞きスマホのナビに打ち込んだ。

その後、悠斗はスマホを茜に渡し口を開いた。

「目的地に着くまでスマホを俺に向けてて」

「わかりました」

返事をし茜がスマホを向けると悠斗は車を走らせ浩司の家を離れた。

その後、悠斗はときどき地図を見ながら運転し続けた。

1時間後は目的地に到着した悠斗は車を止めた。

「ありがとうございました」

スマホを悠斗に渡し助手席のドアを開くと悠斗が口を開いた。

「ちょっと待って」

運転席をおり助手席に近づくと悠斗は再び茜をお姫様抱っこした。

「裸足で行きますから」

「裸足だと汚れるから」

悠斗がドアの前に近づくと茜はドアノブを掴んだ。

すると鍵があきドアが勝手に開いた。

そのまま中に入ると勝手にドアが閉まり鍵がかかった。

その後、悠斗は床に茜をおろした。

「ありがとうございました」

「それじゃあ」

悠斗がドアノブを触ろうとしたその時、茜が口を開いた。

「触っちゃダメです」

「……」

ドアノブを掴んだ悠斗はビリビリにあい倒れた。

茜は悠斗をリビングに運びソファーに仰向けで寝かせ心配そうな顔で見つめた。