2人の王子

福猫

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第10話

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「始めようか」

1人の男が口にすると2人の男は頷き眠る結城の身体を奪い始めた。

それから暫くして結城は目を覚まし状況に驚き抵抗し始めた。

「やめてください」

結城は必死に抵抗した。

3人の男は抵抗を阻止し身体を奪い続けた。

その時、金水晶が現れ3人の男を眠らせた。

「……」

結城はベッドから離れ眠る3人の男を見つめた。

その時、声が聞こえた。

「結城さん、大丈夫か?」

「誰?」

キョロキョロしながら結城が見つめると金色のマント付きタキシードを着た男性が現れた。

「……」

結城は美しい男性に見惚れた。

男性は結城に近づき引き裂かれた服を新しい服に変えズボンも新しいズボンに変えた。

結城は驚いた顔で見つめた。

男性は結城の顎を掴み口を開いた。

「あいつらが惚れるのもわかる」

「……」

「……」

男性が口にした後、結城と男性は見つめ合いその後、男性は顔を近づけ唇を重ねた。

「……」

「……」

男性が唇を離し見つめると結城は頬を赤らめながら顔をそらした。

その姿を見て男性が微笑みながら口を開いた。

「可愛いね」

「…男性に可愛いだなんて…」

恥ずかしさが高まった結城は男性に背を向けた。

その姿を見て男性はゆっくり背後から結城を抱きしめた。

「……」

ドキドキが更に高まり結城は男性から離れた。

そして結城は頬を赤らめながら見つめた。

男性は結城を見つめながら口を開いた。

「もうすぐララとルークとデビルがここに来る」

「……」

「どうした?嬉しくないのか」

嬉しそうじゃない結城に向かって口にすると結城が口を開いた。

「あの人達に出会ったばかりに俺は恋人と別れこんな目にあった」

「ララとルークとデビルに会いたくないなら俺がここから連れ去ってやろうか」

「え…」

驚いた顔で結城が見つめると男性は結城を抱き寄せ唇を重ねた。

その光景を部屋の中に姿を現したララとルークとデビルが見つめた。

男性は唇を離し結城から離れると男性は振り返り口を開いた。

「やっと来たか」

「リン、どうしてここに」

「金水晶が連れてきたんだ」

リンが口にした後、ララが口を開いた。

「国に帰るよな」

「帰って欲しいか?」

「帰って欲しい」

真剣な顔でララとルークとデビルが見つめると結城がリンの手を握った。

「どうした?」

リンが見つめると結城が口を開いた。

「家に帰ります、行きましょう」

結城はララとルークとデビルに見られながらリンを連れてラブホテルを離れていった。

道を歩きながらリンが口を開いた。

「俺は別に良いけど、いつまで俺の手を握ってるの?」

「え!あ!ゴメンなさい」

慌てて結城が手を離すとリンは優しく微笑み結城の手を握り歩き始めた。

その時、結城の手を握ったままリンは立ち止まり険しい顔で前方を見つめた。

「どうしたんですか?」

リンを見つめその後、結城は前方に目線を向けた。

そこへ女性達を連れて銀のマント付きのタキシードを着た男性が現れた。

「お前も来てたのか」

「……」

機嫌が悪くなったリンは結城の手を握ったまま歩き出した。

銀のマント付きのタキシードを着た男性は振り向き歩いて行くリンと結城の姿を見つめた。
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