宇宙警察

第7話

「翔太朗、どうしてここに」

「俺は警察だ調べればすぐわかる」

口にしながら翔太朗は祐二の前で立ち止まり見つめた。

「……」

無言で祐二は顔をそらした。

翔太朗は祐二の顔を自分の方に向かせそのまま唇を重ねた。

その後、翔太朗は唇を離し祐二に向かって口を開いた。

「俺が祐二を守るから俺の側から離れるな」

「どうして俺のことを気にかけてくれるんですか？」

「エイリアンの血が入っていても祐二は人間だから助けたいと思った」

「……」

「やっと見つけたぞ、祐二」

「……」

「……」

スーツ姿で近づいてくる誠の姿を見つめると翔太朗は祐二の前に立ち険しい顔で誠を見つめた。

「翔太朗」

「俺が守るから」

「翔太朗、そこを退け」

立ち止まり拳銃を突きつけながら誠が口にすると「退くのはあなたのほうよ誠」と口にしながら宇宙警察服のアリサと文世が現れた。

「チッ」

拳銃をおろし誠は森林から姿を消した。

「……」

祐二はフードを被り背を向けた。

その姿を見て文世は祐二に近づきフードをずらした。

「何するんですか」

「イケメン顔を何で隠すんだよ」

「イケメン顔？この顔が」

微笑むと祐二は文世に向かって口にした。

「この顔のどこがイケメンなんだよ、あんたおかしんじゃないか」

「俺、おかしいのかな」

「……」

「俺はイケメンだと思うけど」

「あんた達、3人おかしいよ」

口にした後、祐二は歩き出した。

「どこに行くんだ」

翔太朗が声をかけると祐二は立ち止まり口を開いた。

「暫く1人にしてください、自分の家にいます」

再び祐二は歩き出した。

「追いかけなくていいのか？」

「暫く1人にしてくれって言ってたろ」

祐二の方ではない反対の方に翔太朗が歩き出すとアリサと文世も歩き出し翔太朗についていった。

1人で祐二は森林の中を歩いた。

「……」

祐二は立ち止まり声をかけた。

「俺1人だから出てきてもいいですよ」

「……」

離れたはずの誠が姿を現した。

「隠れて見張ってたんですね」

「お前が1人になるの待ってた」

「……」

無言後、祐二が口を開いた。

「翔太朗と身体を重ねた俺がそんなに憎いのか」

「俺が翔太朗に好意を持っていることを知っててお前は翔太朗と身体を重ねた」

「誠、俺は翔太朗に恋をした」

「何だと」

「彼のお陰で俺は自分の顔が好きになった」

口にした後、祐二はフードをずらし誠を見つめた。

「俺を裏切るのか」

「誠には感謝している、こんな俺を友と言ってくれて」

「感謝してるならなぜ俺を裏切ろうとするんだ」

「俺も翔太朗を好きになったから誠と俺はライバル」

「……」

誠は祐二の前に立ち拳銃を突きつけた。

「……」

「……」

祐二と誠は睨み合った。

「誠、やめろ」

宇宙警察服の小百合が姿を現すと祐二に拳銃を突きつけながら誠は小百合を見つめ祐二も誠に拳銃を突きつけられながら小百合を見つめた。