実優の陰謀

福猫

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第4話

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薫は身体を起こし置いてある剣を掴むとベッドからおり部屋を出た。

そのまま薫は操作室に向かった。

「白猫さん、ルー先生、死んでください」

「薫さん!」

「……」

ルーと白猫が驚いた顔で見つめると薫は剣でルーと白猫の命を奪った。

命が消える前、ルーは「逃げろ、リン」と叫び命は消えた。

叫び声を聞いたリンは部屋を出て操作室に向かい剣を持って立っている薫の姿に驚いた。

「薫さん!」

「宇宙警察の命を奪う」

リンに剣を向け薫が向かっていったその時、ユキアが現れリンをかばって薫の剣を受けた。

リンはユキアを抱き止め「ボス」と叫んだ。

薫は剣を抜きユキアとリンは倒れた。

その時、実優の声が聞こえた。

「薫、俺の元に戻れ」

「……」

リンに攻撃せず薫はその場から姿を消した。

リンはユキアを仰向けで寝かせ声をかけた。

「ボス、しっかりしてください、ボス」

「リン…宇宙警察本部と仲間を守ってくれ…」

口にした後、ユキアの命は消え永遠の眠りについた。

リンは宇宙船を捨て宇宙バイクで宇宙警察本部に向かった。

その頃、薫は交差点で立っている実優に近づき向かい合っていた。

「宇宙警察の命を奪ったか?」

「ルーと白猫とユキアの命を奪った、リンの命を奪おうとしたんだけど実優が俺を呼んだから」

「そうか、それはすまない」

「実優、誰もいないね」

「いるだろ」

実優が指を鳴らすと化け物になった人間達が現れ行き来し始めた。

薫は周辺を見つめた。

実優は薫を見つめながら声をかけた。

「薫」

「……」

薫は実優を見つめた。

実優は薫を抱き寄せながら唇を重ねた。

薫は剣を落とし実優のキスを受け入れ続けた。

ー宇宙警察本部ー

リンは中に入り仲間達に向かって叫んだ。

「ボスが永遠の眠りについた、これからは俺が指揮をとる」

「ボスが永遠の眠りについたってどういうことだよ」

「実優に操られた松岡薫さんから俺をかばって命を落とした」

「リン」

「実優に操られた松岡薫さんと実優が宇宙警察本部を滅ぼし来る、力を合わせて実優を倒し松岡薫さんを救う」

「リン、作戦会議をしょうか」

「そうだな、カール」

リンは仲間のカールと共に会議室に向かい中に入った。

「俺達、実優に勝てると思うか?」

カールの問いにリンが答えた。

「力を合わせれば勝てる、俺はそう思う、お前は?」

「俺も勝てると思う」

「作戦会議、始めるか」

「あぁ」

「本部を守るために本部に結界を張ろう」

リンとカールが作戦会議をしている頃、さら地になった交差点で実優は城を建てた。

「薫、俺達の城だ」

「……」

薫は実優と共に城の中に入った。

その後、実優は薫を部屋に連れていき向かい合った。

「薫」

実優は薫の衣服を全て脱がせ全裸にし実優も全裸になった。

その後、実優は薫をお姫様抱っこしベッドに寝かせ覆い被さった。

「薫、お前は俺のものだ」

口にした後、実優は薫の唇と身体を奪い始めた。

それから暫くして薫は気を失い実優はベッドから離れ黒い服を着て黒いズボンを穿いて黒いマント付きロングコートを着た。

実優は部屋を離れ城を出た。

そして実優はリンに向けて気を送った。

ー宇宙警察本部、会議室ー

カールと作戦会議をしていたリンは実優の気を感じ声も聞こえた。

「リン、薫を助けたかったら東京の交差点に1人で来い」

「……」

気と声が途切れるとリンはカールに向かって口を開いた。

「カール、用事ができたすぐ戻るから本部を頼む」

「わかった」

「……」

リンは険しい顔で会議室を出ていき外に出ると宇宙バイクで東京の交差点に向かった。

ー東京の交差点ー

宇宙バイクで交差点に着陸したリンは城に驚いた。

「何だこれは」

リンは宇宙バイクからおり城を見つめた。

その時、城から実優が現れた。

「良い城だろ」

「薫さんはどこだ」

「暫く話をしょう」

「そんな暇ない」

リンが動いたその時、地面から蔓が現れ左右の手首と左右の足首に絡みついた。

「リン、話をしょう」

「……」

リンは睨みつけながら実優を見つめた。
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