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第8話
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「アキラ!」
全裸姿で茉莉はベッドからおりアキラに近づき身体を抱き起こし声をかけた。
「アキラ…アキラ…」
「……」
ゆっくり目を開くとアキラが口を開いた。
「これで化物はいなくなった…これで誰も化物に乗っ取られることはない…」
「アキラ…」
「化物のアキラが言ったこと本当だ…俺は茉莉の全裸姿を見て惚れた…」
「タケルを呼んでくるから待ってて」
「その必要はない」
「何で」
「俺の命はもうすぐ消える…最後に頼みがある」
「命が消えるなんてそんなこと言うなよ」
涙を流しながら茉莉が口にするとアキラが口を開いた。
「命が消える前に別れのキスがしたい」
「……」
涙を流しながら茉莉はアキラの唇に唇を重ねた。
その後、茉莉は唇を離し命が消えたアキラに涙した。
そこへタケルと水晶が現れた。
「茉莉」
「……」
無言で茉莉はアキラの身体を寝かせ立ち上がるとタケルに近づき抱きつきながら涙を流した。
「何があったんだ」
「アキラが化物になった自分の腹をナイフで突き刺したんだ」
「え…」
「……」
水晶はアキラに近づきナイフを抜き取ると手首に触れた。
その後、水晶は立ち上がりタケルに向かって顔を左右に振り命がないことを知らせた。
タケルは茉莉を強く抱きしめた。
「城に帰ろう、なぁ、茉莉」
「……」
水晶はアキラをお姫様抱っこし茉莉に向かって口を開いた。
「茉莉、泣くな」
「……」
茉莉は涙を拭い目線を向けると水晶が口を開いた。
「アキラは俺とラベンダーでちゃんと供養するから、だから泣くな」
「お願いします」
茉莉がお辞儀をすると水晶はアキラを連れてその場から離れタケルは再び茉莉を抱きしめた。
その後、タケルは茉莉をベッドに寝かせ覆い被さった。
「タケル、何を」
「アキラの死を抱えたまま城に帰っても茉莉は苦しむだけだ、ここでお前を抱いて忘れさせてやる」
そう言って茉莉の唇に唇を重ねるとタケルは深く茉莉の身体を抱いた。
ー翌日ー
アキラの家で一夜を過ごしたタケルと茉莉は目を覚まし全裸の茉莉はアキラのタンスから服を掴みその服を着た。
その後、タケルと茉莉はアキラの家を出ていき歩き出すと城に向かった。
すっかり元気になった百合は城の庭で立ったまま空を見つめていた。
そこへルタが現れた。
「百合、散歩でもしないか」
「ねぇ、ルタ」
「何?」
「茉莉、大丈夫かな」
「それどういう意味だよ」
「茉莉の身に悲しい出来事が起きたんじゃないかなって感じたから」
「……」
「私、1人で散歩に行ってくる」
ルタに向かって優しく微笑むと百合は庭を離れていった。
「……」
1人になったルタはベンチに座り百合の言葉を思いだし茉莉のことが心配になった。
その頃、茉莉とタケルはゆっくりと城に向かって歩いていた。
「少し休もうか」
「そうだね」
大きな石に座り茉莉とタケルは休んだ。
「茉莉、大丈夫か?」
「大丈夫」
「もうすぐ城に着くから頑張ろう」
「うん」
そう言って大きな石から茉莉とタケルが立ち上がったその時、百合が現れた。
「茉莉!タケル!」
「百合!どうしてここに」
「散歩よ、あなた達は?」
「城に帰るところだ」
「そう…」
目線をタケルから茉莉に向けると百合はタケルに向かって口を開いた。
「茉莉に話があるからタケルは先に城に帰ってて」
「わかった」
歩きだしタケルが離れていくと百合が口を開いた。
「茉莉にとって悲しい出来事があったでしょう」
「……」
悲しげな顔で茉莉が顔をそらすと百合が口を開いた。
「やっぱりあったのね」
「アキラが俺の目の前で…」
思いだし茉莉の目から涙が流れると百合は茉莉を抱きしめ口を開いた。
「思い出させるようなこと言ってゴメンね、話さなくて良いから」
「1度、涙が出たら止まらないんだ泣いて良いかな」
「良いわよ、泣き止むまで私が側にいる」
「ありがとう百合」
茉莉は百合に抱きしめられながら泣いた。
ー城の庭ー
「ただいまルタ」
「……」
ベンチから立ち上がり振り向いたルタは元の姿のタケルに驚いた。
「タケル!」
「兄貴、元に戻れた、俺は化物じゃない」
「タケル」
ルタはタケルを抱きしめタケルは涙を流した。
「良く頑張ったな」
「兄貴…」
涙を流し落ち着いたタケルはベンチにルタと隣同士で座りルタが口を開いた。
「茉莉は?」
「百合と話をしてる」
その頃、茉莉と百合は城に向かって歩いていた。
ー城の庭ー
「百合が茉莉に悲しい出来事が起きたんじゃないかって言うんだ、茉莉に悲しい出来事が起きたのか?」
ルタの問いにタケルは答えた。
「浄化したはずの化物の気がアキラの心と身体を乗っ取り茉莉を襲うとした」
「アキラが?」
「襲うとしたんだがアキラが化物のアキラの命を奪って止めたんだ」
「……」
「茉莉の目の前で」
「茉莉、大丈夫かな」
「悲しい出来事は俺が忘れさせる」
「そうだな、茉莉にはお前がいる」
ベンチに座りながらタケルとルタが会話をしていると百合と茉莉が現れた。
「ルタ、茉莉にも話したんだけど今日の夜、パーティーしない」
「良いんじゃないか」
「良かった、茉莉は休んでてね、私とタケルとルタで準備するから」
そう言って百合がタケルの腕を掴み庭から離れるとルタが茉莉に向かって口を開いた。
「茉莉、悲しい出来事は早く忘れろ」
「……」
「お前には幸せになってもらいたい、良いな」
「わかった」
茉莉が返事をするとルタも庭から離れていき茉莉だけになった。
茉莉はベンチに座り咲いている花を見つめていると和人が現れた。
「お帰りなさい、茉莉様」
「……」
声の方に振り向いた茉莉はアキラに顔が似ている和人に驚いた。
「どうしたんですか?」
和人が問いかけると茉莉はベンチから立ち上がり庭から離れ城から出ていった。
「……」
和人は庭で立ち尽くし百合とタケルとルタは広い部屋でパーティーの準備をしていた。
そこへ和人が現れた。
「お疲れ様です」
「和人、茉莉が1人で庭にいる相手を頼む」
「ルタ様、茉莉様は俺の顔を見て驚きどこかに行ってしまいました」
「何だと」
手を止め和人に目線を向けたタケルは和人の顔を見て驚いた。
「アキラ…」
「アキラ?…タケル様、俺は和人です」
「ルタ、何で和人はアキラに似てるんだ」
「知らなかったのか和人には兄がいるんだ」
「まさか」
タケルが目線を向けると和人が口を開いた。
「俺の兄はアキラです」
「今の和人はアキラに似ている」
そう言ってタケルが広い部屋を出ていくと百合が口を開いた。
「ルタと和人も茉莉を探して」
「わかった」
「わかりました」
ルタと和人も広い部屋を出ていき茉莉を探し始めると百合も広い部屋を出ていき探し始めた。
全裸姿で茉莉はベッドからおりアキラに近づき身体を抱き起こし声をかけた。
「アキラ…アキラ…」
「……」
ゆっくり目を開くとアキラが口を開いた。
「これで化物はいなくなった…これで誰も化物に乗っ取られることはない…」
「アキラ…」
「化物のアキラが言ったこと本当だ…俺は茉莉の全裸姿を見て惚れた…」
「タケルを呼んでくるから待ってて」
「その必要はない」
「何で」
「俺の命はもうすぐ消える…最後に頼みがある」
「命が消えるなんてそんなこと言うなよ」
涙を流しながら茉莉が口にするとアキラが口を開いた。
「命が消える前に別れのキスがしたい」
「……」
涙を流しながら茉莉はアキラの唇に唇を重ねた。
その後、茉莉は唇を離し命が消えたアキラに涙した。
そこへタケルと水晶が現れた。
「茉莉」
「……」
無言で茉莉はアキラの身体を寝かせ立ち上がるとタケルに近づき抱きつきながら涙を流した。
「何があったんだ」
「アキラが化物になった自分の腹をナイフで突き刺したんだ」
「え…」
「……」
水晶はアキラに近づきナイフを抜き取ると手首に触れた。
その後、水晶は立ち上がりタケルに向かって顔を左右に振り命がないことを知らせた。
タケルは茉莉を強く抱きしめた。
「城に帰ろう、なぁ、茉莉」
「……」
水晶はアキラをお姫様抱っこし茉莉に向かって口を開いた。
「茉莉、泣くな」
「……」
茉莉は涙を拭い目線を向けると水晶が口を開いた。
「アキラは俺とラベンダーでちゃんと供養するから、だから泣くな」
「お願いします」
茉莉がお辞儀をすると水晶はアキラを連れてその場から離れタケルは再び茉莉を抱きしめた。
その後、タケルは茉莉をベッドに寝かせ覆い被さった。
「タケル、何を」
「アキラの死を抱えたまま城に帰っても茉莉は苦しむだけだ、ここでお前を抱いて忘れさせてやる」
そう言って茉莉の唇に唇を重ねるとタケルは深く茉莉の身体を抱いた。
ー翌日ー
アキラの家で一夜を過ごしたタケルと茉莉は目を覚まし全裸の茉莉はアキラのタンスから服を掴みその服を着た。
その後、タケルと茉莉はアキラの家を出ていき歩き出すと城に向かった。
すっかり元気になった百合は城の庭で立ったまま空を見つめていた。
そこへルタが現れた。
「百合、散歩でもしないか」
「ねぇ、ルタ」
「何?」
「茉莉、大丈夫かな」
「それどういう意味だよ」
「茉莉の身に悲しい出来事が起きたんじゃないかなって感じたから」
「……」
「私、1人で散歩に行ってくる」
ルタに向かって優しく微笑むと百合は庭を離れていった。
「……」
1人になったルタはベンチに座り百合の言葉を思いだし茉莉のことが心配になった。
その頃、茉莉とタケルはゆっくりと城に向かって歩いていた。
「少し休もうか」
「そうだね」
大きな石に座り茉莉とタケルは休んだ。
「茉莉、大丈夫か?」
「大丈夫」
「もうすぐ城に着くから頑張ろう」
「うん」
そう言って大きな石から茉莉とタケルが立ち上がったその時、百合が現れた。
「茉莉!タケル!」
「百合!どうしてここに」
「散歩よ、あなた達は?」
「城に帰るところだ」
「そう…」
目線をタケルから茉莉に向けると百合はタケルに向かって口を開いた。
「茉莉に話があるからタケルは先に城に帰ってて」
「わかった」
歩きだしタケルが離れていくと百合が口を開いた。
「茉莉にとって悲しい出来事があったでしょう」
「……」
悲しげな顔で茉莉が顔をそらすと百合が口を開いた。
「やっぱりあったのね」
「アキラが俺の目の前で…」
思いだし茉莉の目から涙が流れると百合は茉莉を抱きしめ口を開いた。
「思い出させるようなこと言ってゴメンね、話さなくて良いから」
「1度、涙が出たら止まらないんだ泣いて良いかな」
「良いわよ、泣き止むまで私が側にいる」
「ありがとう百合」
茉莉は百合に抱きしめられながら泣いた。
ー城の庭ー
「ただいまルタ」
「……」
ベンチから立ち上がり振り向いたルタは元の姿のタケルに驚いた。
「タケル!」
「兄貴、元に戻れた、俺は化物じゃない」
「タケル」
ルタはタケルを抱きしめタケルは涙を流した。
「良く頑張ったな」
「兄貴…」
涙を流し落ち着いたタケルはベンチにルタと隣同士で座りルタが口を開いた。
「茉莉は?」
「百合と話をしてる」
その頃、茉莉と百合は城に向かって歩いていた。
ー城の庭ー
「百合が茉莉に悲しい出来事が起きたんじゃないかって言うんだ、茉莉に悲しい出来事が起きたのか?」
ルタの問いにタケルは答えた。
「浄化したはずの化物の気がアキラの心と身体を乗っ取り茉莉を襲うとした」
「アキラが?」
「襲うとしたんだがアキラが化物のアキラの命を奪って止めたんだ」
「……」
「茉莉の目の前で」
「茉莉、大丈夫かな」
「悲しい出来事は俺が忘れさせる」
「そうだな、茉莉にはお前がいる」
ベンチに座りながらタケルとルタが会話をしていると百合と茉莉が現れた。
「ルタ、茉莉にも話したんだけど今日の夜、パーティーしない」
「良いんじゃないか」
「良かった、茉莉は休んでてね、私とタケルとルタで準備するから」
そう言って百合がタケルの腕を掴み庭から離れるとルタが茉莉に向かって口を開いた。
「茉莉、悲しい出来事は早く忘れろ」
「……」
「お前には幸せになってもらいたい、良いな」
「わかった」
茉莉が返事をするとルタも庭から離れていき茉莉だけになった。
茉莉はベンチに座り咲いている花を見つめていると和人が現れた。
「お帰りなさい、茉莉様」
「……」
声の方に振り向いた茉莉はアキラに顔が似ている和人に驚いた。
「どうしたんですか?」
和人が問いかけると茉莉はベンチから立ち上がり庭から離れ城から出ていった。
「……」
和人は庭で立ち尽くし百合とタケルとルタは広い部屋でパーティーの準備をしていた。
そこへ和人が現れた。
「お疲れ様です」
「和人、茉莉が1人で庭にいる相手を頼む」
「ルタ様、茉莉様は俺の顔を見て驚きどこかに行ってしまいました」
「何だと」
手を止め和人に目線を向けたタケルは和人の顔を見て驚いた。
「アキラ…」
「アキラ?…タケル様、俺は和人です」
「ルタ、何で和人はアキラに似てるんだ」
「知らなかったのか和人には兄がいるんだ」
「まさか」
タケルが目線を向けると和人が口を開いた。
「俺の兄はアキラです」
「今の和人はアキラに似ている」
そう言ってタケルが広い部屋を出ていくと百合が口を開いた。
「ルタと和人も茉莉を探して」
「わかった」
「わかりました」
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