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感謝状 とある恋の言い伝え

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急いで書き上げました。
完成度は粗目ですが、お礼を込めまして。

※読む前の話の設定。

啓太と勇士の話は、彼らが卒業してからもずっと残っていました。
学校に残る同性同士の恋の話は、秘めた恋心を抱いている生徒にはとても興味があるものでした。
そして、語り継がれる言い伝えは、こうして、新しい恋をうむのです。


っていう設定でございます。
「なんとなく、わかったよ」って方は読んでみてください。
どうぞ。










とある学校に残る言い伝え。

『恋して、我が物にしたいものは、策略をねるべし』
(同性同士カップル名言)


この話は、とある学校に残る名言を耳にした先輩、後輩の会話と脳内をうつしております。
「実際の会話」   (脳内、もしくは、心模様)でございます。

お暇があれば、お付き合いくださいませ。



名言を聞いた後輩が、先輩に
「これって、完璧に野獣のような発言ですね」
(策略ってところが黒い...)

「ほんとな。 でも、自分のにしたいって思うのは共感できる。」
(あー、お前をしてやりたいって言いたい)

「まぁ、そうかもしれませんが、下手な方向の策略だと、警察沙汰とかバッドエンドじゃないですか?!」
(ヤバそう...ヤンデレ? それは嫌。)

「それは、そいつの持っていきようだろ。 最悪な結末を迎えるなんて、バカだろ? 何が楽しいのかわかんねー」
(身体だけ手に入れても、縛っても、満たされねーって気づけよな。 心まで手に入れるんだよ。)

「まぁ、そういう意見が一番でしょうけど、僕たちのようなスキルのない人間には、上手くいくとは思えないんですけど...」
(先輩が人気あるの知ってるけどモブ仕様の俺にどうしたら、好きになってもらえんの?)

「ふふふ、それは、この言葉を深くとらえてないってことよ。
 スキルを持っていなくても、振り向かせる方法って無限にあるってことだろ?」
(そう、まずは、相手を知り、それを自分も知って共感する。これが俺らでもできる簡単な方法だな。)

「うわー、それって、すごく強気発言っ! 」
(えぇ?無限って逆に何から手をだせば?)

「何が強気だ。 手に入れたいなら、手段を選ぶなって。躊躇うことよりも、手に入れることに心血を注ぎこめってことだろ?」
(そうやって、心を手にしたら、あとは、感情を...)

「...へぇ...。なんか、そう解釈すると、自分の好きになった人って、そこまで心血を注ぎこめるかって話になってきますよね?」
(先輩の事...どうかな...、俺は、捧げてもいいなって思ってるけど...ふふふ)

「おっ!いい線言ってるね。」
(他の奴を考える隙を与えるつもりはないよ)

「冗談抜きで話してるんですよ、先輩っ!」
(...あ、先輩、笑った)

「スマンスマン。 相手の事を考えたら、一時ばかりを考えるな。先を見つめろって言ってるんだろ」
(そう、俺は既にお前とどうやって暮らすかを考えてる。...言えないけど)

「要するに、覚悟を決めろってことですね。 好きな人と、両想いになっただけがゴールじゃないと。」
(先輩、そうやって無意識に俺の頭を撫でるの、気付ているのかな? でも、止められたくないから言わない...)

「はい、合格。」
(やべー、さりげなく頭なでなで。...今日、この手で...っ!!)

「...んもー、先輩、ふざけないでください。」
(先輩、優しいんだよね。)

「ふふふ、すぐにムキになるな、お前。」
(他の奴に見せない顔って、そそる...)

「あっ! ワザとだったんですね、気付いてましたよ?」
(...意地悪されるのも嫌じゃない...)

「...拗ねた?」
(その顔、撮りたい...)

「拗ねてみようかなって思ってますけど...」
(ここは、あえて甘えてもいいかな? 先輩、俺に甘いし)

「練習で拗ねてみ?」
(そこで、言っちゃう? 天然なの? ワザとなの?)

「...えっと...『...意地悪なことをいう先輩なんて、自転車のサドル、ブロッコリーになってしまったらいいんだ。』...どうです?」
(...先輩って、こういう冗談、好きだよね)

「お前の拗ねるって、そっち系? ブロッコリーは困るな。 せめて、エリンギ...」
(妄想は無限...)

「...先輩、それ、別の想像を誘導してしまうんでやめてください...おれ、しばらくエリンギを直視できない...」
(だって、アレに見えてしまう、俺のエロイ妄想...あぁん)

「ふふふ、わりー。」

「ほんとですよ。 もー」

「はいはい、じゃー、途中まで一緒に帰ってやるから。荷物も持ってやるから」

「...先輩とアイスを半分こして帰りたい...(上目づかいでちらりん)」
(どうしよう、半分こ?間接キス?悩むーっ!)

「(心の中で、吐血)...おう、しようぜ。」
(「こんなとこに、クリームなんてつけて」...で、ペロンチュ。
...してみたい...)

今日も、どこかで恋がうまれる。
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