君との冬

杏鈴

文字の大きさ
7 / 21

私達の距離感2

しおりを挟む

相手の事を知りたいと思うことは良い事だと思う。でもどこまで踏み込んで良いか見極めるのは難しい

*私達の距離感2***

結人に入れてもらったコーヒーを飲みながらお互いの事を少し話した
◆そろそろ寝ましょうか。時間も時間ですし

気付けば深夜1時をまわっていた
◇本当だ!じゃぁベッド借ります。ありがとうね
◆どうぞどうぞ

ベッドはふかふかしていて気持ちが良い
寝る体勢に入ろうとしているとキラキラした物が目に入った
◇あれってスノードーム?
◆あぁ、そうですよ。あれは朝花と琴乃が誕生日にくれたもので

さっき話にでてきた友達の名前だ
◇へぇ~素敵なプレゼントだね!
ねぇねぇ、ちょっと振ってみてもいい?
◆どうぞ

棚に置いてあったスノードームを両手で持ち軽く振ってみる
ドームの中で雪が舞っているかのようにキラキラしてとても綺麗だ
◇わぁ~綺麗!冬シーズンにお店で見かけたらよく振って見るんだけど買ったことはないんだよね~
◆好きなんですね、スノードーム
もう1つありますけど見ますか?
◇え、もう1つあるの?見たい見たい!

結人が押入れの中をガサゴソあさって段ボールを出してきた
だがスノードームにしては少し大きいような…
ドンッ
◇でかっ!!!
◆ふふ、でかって。笑
◇あ。お、大きいね!

私のアホー!言葉遣いー!
心の中で自分を叱る
◆本当に立派なスノードームですよね
◇本当だね!こんなに大きいの初めて見たよ!

未紅の目の前に出されたスノードームは想像をはるかに超えたサイズで例えて言えば地球儀サイズの物だった
◇これも頂き物なの?
◆そうですよ。コンセントを繋げばイルミネーションぽくなりますよ

結人はそう言うと繋いで見せてくれた
◇わぁー…凄い!こんなスノードーム初めて!素敵だね!!

未紅は目をキラキラ輝かせてスノードームに見入った
◆そんなに喜んで貰えたなら久しぶりに出して良かった
◇そういえば、このスノードームは飾らないの?
◆…まぁスペース取りますしね。笑
◇そっかぁ。でも勿体ないね…
でも2つもスノードームをプレゼントされるってことは結人くん相当スノードームが好きなんだね!
◆…そう、ですね
◇あ、贈ってくれた人も好きそう!特大だし!
◆…そう、かもしれませんね
◇でも、どこで…んっ!?
◆はい、おしまい。今度こそ寝ましょう、2時になっちゃいますよ

話の途中で手で口を塞がれてしまった
◇ぷはっ…結人く…

手を離され結人の顔を見ると少し曇った表情をしていることに気付く
私、もしかして触れちゃいけないことに触れちゃった…?

黙々とスノードームを箱にしまう結人の袖を咄嗟に掴む
結人は驚いて未紅の顔を見た
◇ごめんなさい!
◆え…なんで謝るんですか?
◇だって私、なにも知らないのになんでもかんでも聞いて…誰だって触れられたくない部分はあるのに…だから、ごめんなさい

突如謝罪をされ慌てる結人
◆だ、大丈夫ですよ。このスノードームには思い出が沢山あって少しモヤモヤするだけなので…俺は大丈夫なので本当に気にしないでください
◇嘘!!
◆え…
◇だってそんな悲しそうな顔してるのに…大丈夫なわけないよ

未紅はぐん、と結人の顔に近づいて目をよく見た
◆未紅さ…
◇嫌なことは嫌って言って。話したく無かったらそう言ってくれて構わないから。私、無神経なとこあるからなんでも聞いちゃうことよくあるの…そのことに自分で早めに気づけなくて、ごめんね

未紅が俯くとふわっと腕に包まれ優しく抱きしめられた
◆そんなに謝らないで。中途半端な反応をした俺も悪かったから、ごめんなさい。このことに関しては話せる時に話しますね
◇うん…
◆未紅さんは俺の表情がわかるんですね。そっか…
◇…?

抱きしめられたまま結人に微笑みかけられ未紅も微笑む
しまいかけのスノードームを押入れにしっかりと入れ、2人は眠りについた

結人の腕の中は
温かくて優しくてどこか落ち着く匂いがした
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

彼の言いなりになってしまう私

守 秀斗
恋愛
マンションで同棲している山野井恭子(26才)と辻村弘(26才)。でも、最近、恭子は弘がやたら過激な行為をしてくると感じているのだが……。

敗戦国の姫は、敵国将軍に掠奪される

clayclay
恋愛
架空の国アルバ国は、ブリタニア国に侵略され、国は壊滅状態となる。 状況を打破するため、アルバ国王は娘のソフィアに、ブリタニア国使者への「接待」を命じたが……。

旧校舎の地下室

守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。

私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。

MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

処理中です...