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帰途④
ルームの中庭で元気達を遊ばせて、おやつのゼリーを食べさせる。やっとお昼寝モードになる。
せっかくだからお茶にしよう。
ノータのベリーの紅茶を淹れる。やはり、ミルクティーにしたら美味しかった。牛乳入れただけやけどね。
銀の槌でケーキを調達。モンブランにした。あ、そうだ。神様にも、と。よし、果物たっぷりホールケーキがある。昨日注文したビアンカとルージュのケーキも受け取り、支払いを済ませて出る。
皿にモンブランを並べ、ミルクティもオッケー。
今日、時空神様いらっしゃるかな?
お地蔵さんの前にケーキの箱を上げようとすると。
「えー、こほん」
わざとらしい咳き込み。晃太とぎょっとして振り返ると、そこには3人の男の子が。
「ど、どちら様?」
「えーっと、商いの神です」
最初に答えたのは中学生くらいで、メガネをかけた茶髪の男の子。
「鍛冶の神」
小学生高学年の銀髪の男の子が、短く答える。
「薬の、神」
5歳くらいのアッシュ色の髪の男の子が、銀髪の男の子にしがみついて小さく返事をする。
新規の神様、いらっしゃいませ。
神様だけど、見た目はガチに未成年だ。
「只今、商いの神様、鍛冶の神様、薬の神様がいらっしゃっています。保護者の方は至急ルームまで」
「ばらすの早くないっ?」
メガネの男の子が抗議のような声を上げる。
「始祖神様や、時空神様や、雨の女神様はご存じですか? こちらに来ているのは」
「うっ」
いい淀むメガネの男の子、商いの神様。
「はぁ、だから言ったんだよ、バレたら怒られるって」
銀髪の男の子、鍛冶の神様がめんどくさそうに言う。
「お前だってここ来たいって言ってたじゃんッ」
「行きたいって言っても、行こうとは言ってない」
声を上げるメガネの男の子、冷静に返す銀髪の男の子。
うーん、ノリとツッコミ?
アッシュ色の男の子は、少し不安そうだが、私と目が合う。あら、かわいか。
思わず笑顔を浮かべると、たっ、と走って私の足にしがみつく。
「あれ、食べたい」
おねだりするように、見上げてきた。指したのは、テーブルの上のモンブラン。
三十路女、ノックアウト。カーン、カーン、カーン、だ。
「はーい、どうぞー。椅子に座りましょうねー」
私はアッシュ色の男の子を、椅子に乗せる。
「別のケーキがいいですか?」
「これでいい」
「はい。お手て拭きましょうね」
「うん」
ふきふき。
パクパク、パクパク。
ぽわわん、と見ていると、晃太が私の袖をちょい、と引く。
ものすごい顔でこちらを見ているメガネの男の子と銀髪の男の子。
「食べます?」
同じ動きでこくこく頷く2人。しかし、ケーキは1つ。仕方ない、調達してこよう。
すまんー、1時間したら、迎えに来るからー
あ、時空神様だ。
1時間ね。それまでおもてなししましょう。
「お迎え1時間後だそうです」
さあ、と顔色の悪くなるメガネの男の子。
「バレたな」
「お前も一緒に怒られてよッ」
「やだよ、俺まだ、降臨術使えないもん、やめろって止めたもーん」
うわーん、と半泣きのメガネの男の子、商いの神様に対して、しれっと答える銀髪の男の子、鍛冶の神様。
なんだかなあ。
多分、ちょっと行ってみよう、みたいな感じで来たんだろうけど。1人で行くのはあれだから、銀髪の鍛冶の神様を誘ったんだろうね。のらりくらりとかわしているけど、銀髪の鍛冶の神様も怒られますよ、きっと。
「まあ、とりあえずお座りください。ケーキ調達してきますから。晃太、ジュースとお皿ば」
「ん」
私は銀の槌に向かい、ケーキを新たに調達。
パンプキンプリン×3、アップルパイ、チョコレートケーキ×2、イチゴのショートケーキ×3、ブルーベリーのタルト、バナナとチョコのタルト、ラズベリージャムのレアチーズケーキ×2、レモンとホワイトチョコのケーキ、フルーツケーキ×3、プリン×4、シュークリーム×2。残ったらお持ち帰りしてもらえばいいや。
なんて考えは甘かった。
まあ、食べる食べる、メガネの商いの神様と銀髪の鍛冶の神様が。
胃袋がマジックバッグではないかと疑うくらいに食べる食べる。アッシュ色の薬の神様は、プリンを追加で食べたらお腹いっぱいのようで、調達したクレヨンでお絵かきしている。
結局、お土産用のホールケーキまで平らげて、銀の槌のケーキで足りずに、うららのパンケーキを追加する。
液晶画面を見せると大興奮。
「これこれッ」
「俺、これッ」
「はいはい」
タップタップ。
商いの神様は、ローストビーフの付いたパンケーキ。鍛冶の神様は、チキンソテーの付いたパンケーキだ。
テーブルにそれぞれパンケーキが出てくると、パアッ、と輝く笑顔が。こまっしゃくれた感じのあった鍛冶の神様も、子供らしい笑顔だ。
「はい、そこまで」
嬉々としていたフォークとナイフを持つ手が止まる。
「時空神様、お疲れ様です」
黒髪のイッケメンの時空神様が、突如として現れる。もう、驚かない。
「すまんな。さあ、どういう事か説明してもらおうか? あれだけ、勝手にここに来るなと言っておいたよな?」
「いや、その、ついつい、羨ましくて…………」
「いつも、時空神ばっかりご馳走食ってるから…………」
「理由にならんッ」
ゴチンッ、とげんこつが落ちる。
「いいか? ここは亜空間だからいいようなものを。未熟な降臨術で下界に干渉したらどうなるか分からなかったのかッ」
ひぃ、頭を押さえ、と肩を小さくするメガネの商いの神様、銀髪の鍛冶神様。お絵かきしていた薬の神様は、クレヨンを放り出し、私にしがみついてくる。
「騒がせてすまなかった。さあ、帰るぞ、みっちり始祖神様に説教してもらうからな」
半泣きのメガネの商い神様、銀髪の鍛冶の神様。薬の神様だけは、私にしがみついている。よしよし。だが、有無を言わせず、時空神様が脇に抱える。薬の神様、びーびー泣いてますがな。なんだかよく分からないけど、可哀想になって来た。
「あの、時空神様、泣いてますし………」
「いいんだ。とにかく今日はすまん、日を改めて謝罪に伺う」
そう言って時空神様達は消えていった。
あ、パンケーキ、手付かずだけど。
てってれってー
【時空神 商いの神 鍛冶の神 薬の神 降臨確認 ボーナスポイント100000追加 主要男神降臨確認 特別オプション追加されます】
ぐわん、と空間が歪む。一瞬の事で、私と晃太は咄嗟にダイニングテーブルを掴んで、床に座り込む。本当に一瞬だった。
私は恐る恐る確認。
ルームがおよそ3倍、ダイニングキッチンが2倍の広さになっていた。慌てて元気達がお昼寝している従魔の部屋を確認。皆寝てるが、やはり、2倍の広さになっていた。厩舎も中庭もだ。
サブ・ドアのこともあるが、神様達の降臨ポイントすごかこと。
ルームはビアンカとルージュがいるとかなり手狭だったし、仔達も大分大きくなっていたから、有難い、非常に有難い。
最後は可哀想な感じで連れて帰られたけど、ありがとうございます。
今度、時空神様がいらっしゃったら、お礼言わないと。
時空神様が怒っていた理由も気になるし、今度色々聞こう。
それからしばらくしてビアンカとルージュとノワールが帰って来た。首から下げたマジックバッグが、膨らんでいる。なんば捕ってきたんよ。
従魔の足拭きをタップして、三匹を誘導。
『広くなっているのです』
『本当ね』
「ブヒヒヒンッ」
ビアンカとルージュの首からマジックバッグを外す。
神様達が食べられなかったパンケーキは、ビアンカとルージュのお腹に納まる。
「なんば捕って来たん?」
『ボアとディアと、蛇なのです』
嫌なワードがッ。
『熊やワニ、トカゲもいるわ』
ひーッ、更に嫌なワードが。
「ブヒヒヒーンッ」
『ノワールも頑張ったのです』
『そうよ、デスフラワーも倒したんだから』
怖か名前が出てきた。
この短時間でどんだけ戦って来たんよ。
とにかく、ギルドで買い取ってもらいましょう。
「ねえ、デスフラワーってさ、出すと危ない?」
『大丈夫なのです』
『死んでいるから問題ないわ。まだ若いデスフラワーだったから致死性は低いし、液体に触れたら、かぶれるくらいね』
「そうね。生体年数があったら怖い?」
『そうなのですね。周囲に毒霧を振り撒くのです』
「こわっ」
『皮膚が爛れて、喉が潰れて窒息するわ』
「ひぃ、こわっ。あ、ノワールケガしとらんね?」
「ブヒヒヒンッ」
厩舎で足を踏み鳴らすノワール。大丈夫みたいや。どうやってたおしたのよ。聞くと、無属性の身体強化して液体に触れる前に強靭な後ろ脚で蹴り倒したと。蹴った瞬間に、少し液体がかかったらしいが、すぐに治ったと。回復のマジックアイテムのおかげや。
「もう、あんまり危ない事させんでよ」
『分かっているのです』
『大丈夫よ、私達がついているわ』
「頼むばい、さ、帰ろう」
せっかくだからお茶にしよう。
ノータのベリーの紅茶を淹れる。やはり、ミルクティーにしたら美味しかった。牛乳入れただけやけどね。
銀の槌でケーキを調達。モンブランにした。あ、そうだ。神様にも、と。よし、果物たっぷりホールケーキがある。昨日注文したビアンカとルージュのケーキも受け取り、支払いを済ませて出る。
皿にモンブランを並べ、ミルクティもオッケー。
今日、時空神様いらっしゃるかな?
お地蔵さんの前にケーキの箱を上げようとすると。
「えー、こほん」
わざとらしい咳き込み。晃太とぎょっとして振り返ると、そこには3人の男の子が。
「ど、どちら様?」
「えーっと、商いの神です」
最初に答えたのは中学生くらいで、メガネをかけた茶髪の男の子。
「鍛冶の神」
小学生高学年の銀髪の男の子が、短く答える。
「薬の、神」
5歳くらいのアッシュ色の髪の男の子が、銀髪の男の子にしがみついて小さく返事をする。
新規の神様、いらっしゃいませ。
神様だけど、見た目はガチに未成年だ。
「只今、商いの神様、鍛冶の神様、薬の神様がいらっしゃっています。保護者の方は至急ルームまで」
「ばらすの早くないっ?」
メガネの男の子が抗議のような声を上げる。
「始祖神様や、時空神様や、雨の女神様はご存じですか? こちらに来ているのは」
「うっ」
いい淀むメガネの男の子、商いの神様。
「はぁ、だから言ったんだよ、バレたら怒られるって」
銀髪の男の子、鍛冶の神様がめんどくさそうに言う。
「お前だってここ来たいって言ってたじゃんッ」
「行きたいって言っても、行こうとは言ってない」
声を上げるメガネの男の子、冷静に返す銀髪の男の子。
うーん、ノリとツッコミ?
アッシュ色の男の子は、少し不安そうだが、私と目が合う。あら、かわいか。
思わず笑顔を浮かべると、たっ、と走って私の足にしがみつく。
「あれ、食べたい」
おねだりするように、見上げてきた。指したのは、テーブルの上のモンブラン。
三十路女、ノックアウト。カーン、カーン、カーン、だ。
「はーい、どうぞー。椅子に座りましょうねー」
私はアッシュ色の男の子を、椅子に乗せる。
「別のケーキがいいですか?」
「これでいい」
「はい。お手て拭きましょうね」
「うん」
ふきふき。
パクパク、パクパク。
ぽわわん、と見ていると、晃太が私の袖をちょい、と引く。
ものすごい顔でこちらを見ているメガネの男の子と銀髪の男の子。
「食べます?」
同じ動きでこくこく頷く2人。しかし、ケーキは1つ。仕方ない、調達してこよう。
すまんー、1時間したら、迎えに来るからー
あ、時空神様だ。
1時間ね。それまでおもてなししましょう。
「お迎え1時間後だそうです」
さあ、と顔色の悪くなるメガネの男の子。
「バレたな」
「お前も一緒に怒られてよッ」
「やだよ、俺まだ、降臨術使えないもん、やめろって止めたもーん」
うわーん、と半泣きのメガネの男の子、商いの神様に対して、しれっと答える銀髪の男の子、鍛冶の神様。
なんだかなあ。
多分、ちょっと行ってみよう、みたいな感じで来たんだろうけど。1人で行くのはあれだから、銀髪の鍛冶の神様を誘ったんだろうね。のらりくらりとかわしているけど、銀髪の鍛冶の神様も怒られますよ、きっと。
「まあ、とりあえずお座りください。ケーキ調達してきますから。晃太、ジュースとお皿ば」
「ん」
私は銀の槌に向かい、ケーキを新たに調達。
パンプキンプリン×3、アップルパイ、チョコレートケーキ×2、イチゴのショートケーキ×3、ブルーベリーのタルト、バナナとチョコのタルト、ラズベリージャムのレアチーズケーキ×2、レモンとホワイトチョコのケーキ、フルーツケーキ×3、プリン×4、シュークリーム×2。残ったらお持ち帰りしてもらえばいいや。
なんて考えは甘かった。
まあ、食べる食べる、メガネの商いの神様と銀髪の鍛冶の神様が。
胃袋がマジックバッグではないかと疑うくらいに食べる食べる。アッシュ色の薬の神様は、プリンを追加で食べたらお腹いっぱいのようで、調達したクレヨンでお絵かきしている。
結局、お土産用のホールケーキまで平らげて、銀の槌のケーキで足りずに、うららのパンケーキを追加する。
液晶画面を見せると大興奮。
「これこれッ」
「俺、これッ」
「はいはい」
タップタップ。
商いの神様は、ローストビーフの付いたパンケーキ。鍛冶の神様は、チキンソテーの付いたパンケーキだ。
テーブルにそれぞれパンケーキが出てくると、パアッ、と輝く笑顔が。こまっしゃくれた感じのあった鍛冶の神様も、子供らしい笑顔だ。
「はい、そこまで」
嬉々としていたフォークとナイフを持つ手が止まる。
「時空神様、お疲れ様です」
黒髪のイッケメンの時空神様が、突如として現れる。もう、驚かない。
「すまんな。さあ、どういう事か説明してもらおうか? あれだけ、勝手にここに来るなと言っておいたよな?」
「いや、その、ついつい、羨ましくて…………」
「いつも、時空神ばっかりご馳走食ってるから…………」
「理由にならんッ」
ゴチンッ、とげんこつが落ちる。
「いいか? ここは亜空間だからいいようなものを。未熟な降臨術で下界に干渉したらどうなるか分からなかったのかッ」
ひぃ、頭を押さえ、と肩を小さくするメガネの商いの神様、銀髪の鍛冶神様。お絵かきしていた薬の神様は、クレヨンを放り出し、私にしがみついてくる。
「騒がせてすまなかった。さあ、帰るぞ、みっちり始祖神様に説教してもらうからな」
半泣きのメガネの商い神様、銀髪の鍛冶の神様。薬の神様だけは、私にしがみついている。よしよし。だが、有無を言わせず、時空神様が脇に抱える。薬の神様、びーびー泣いてますがな。なんだかよく分からないけど、可哀想になって来た。
「あの、時空神様、泣いてますし………」
「いいんだ。とにかく今日はすまん、日を改めて謝罪に伺う」
そう言って時空神様達は消えていった。
あ、パンケーキ、手付かずだけど。
てってれってー
【時空神 商いの神 鍛冶の神 薬の神 降臨確認 ボーナスポイント100000追加 主要男神降臨確認 特別オプション追加されます】
ぐわん、と空間が歪む。一瞬の事で、私と晃太は咄嗟にダイニングテーブルを掴んで、床に座り込む。本当に一瞬だった。
私は恐る恐る確認。
ルームがおよそ3倍、ダイニングキッチンが2倍の広さになっていた。慌てて元気達がお昼寝している従魔の部屋を確認。皆寝てるが、やはり、2倍の広さになっていた。厩舎も中庭もだ。
サブ・ドアのこともあるが、神様達の降臨ポイントすごかこと。
ルームはビアンカとルージュがいるとかなり手狭だったし、仔達も大分大きくなっていたから、有難い、非常に有難い。
最後は可哀想な感じで連れて帰られたけど、ありがとうございます。
今度、時空神様がいらっしゃったら、お礼言わないと。
時空神様が怒っていた理由も気になるし、今度色々聞こう。
それからしばらくしてビアンカとルージュとノワールが帰って来た。首から下げたマジックバッグが、膨らんでいる。なんば捕ってきたんよ。
従魔の足拭きをタップして、三匹を誘導。
『広くなっているのです』
『本当ね』
「ブヒヒヒンッ」
ビアンカとルージュの首からマジックバッグを外す。
神様達が食べられなかったパンケーキは、ビアンカとルージュのお腹に納まる。
「なんば捕って来たん?」
『ボアとディアと、蛇なのです』
嫌なワードがッ。
『熊やワニ、トカゲもいるわ』
ひーッ、更に嫌なワードが。
「ブヒヒヒーンッ」
『ノワールも頑張ったのです』
『そうよ、デスフラワーも倒したんだから』
怖か名前が出てきた。
この短時間でどんだけ戦って来たんよ。
とにかく、ギルドで買い取ってもらいましょう。
「ねえ、デスフラワーってさ、出すと危ない?」
『大丈夫なのです』
『死んでいるから問題ないわ。まだ若いデスフラワーだったから致死性は低いし、液体に触れたら、かぶれるくらいね』
「そうね。生体年数があったら怖い?」
『そうなのですね。周囲に毒霧を振り撒くのです』
「こわっ」
『皮膚が爛れて、喉が潰れて窒息するわ』
「ひぃ、こわっ。あ、ノワールケガしとらんね?」
「ブヒヒヒンッ」
厩舎で足を踏み鳴らすノワール。大丈夫みたいや。どうやってたおしたのよ。聞くと、無属性の身体強化して液体に触れる前に強靭な後ろ脚で蹴り倒したと。蹴った瞬間に、少し液体がかかったらしいが、すぐに治ったと。回復のマジックアイテムのおかげや。
「もう、あんまり危ない事させんでよ」
『分かっているのです』
『大丈夫よ、私達がついているわ』
「頼むばい、さ、帰ろう」
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