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鉱山の魔物⑨
「よう頑張ったね~」
「わおん、わおんっ」
「がうっ、がうぅっ」
『ばあば、ごはん~』
『るり、おなゃかへった~』
『くりちゅも~、ばーば~』
仔達が一斉に母に群がる。ルームに入ると、中から見守っていた母が両手を広げて待っていた。
「くぅーん、くぅーん」
花が私と晃太にぽちゃぽちゃのお腹を出して、尻尾ぷりぷり。あははん、かわいか。もふもふ。
は、いかん、従魔の足拭きをタップと。ノワールはホークさんが誘導してくれる。
『ユイ、ユイ、何が食べれるのです? ケーキが食べたいのです』
『エビがいいわ、エビよ』
「はいはい。準備するまで、少し休んどき。さあ、皆さん、夕御飯まで休憩かお風呂済ませてくださいね。ご飯出来たら呼びますから、それまで休憩ですよ」
「「「「「「はい」」」」」」
「ホークさんはキズを綺麗にしますよ」
「あ、あのユイさん」
「はい、座ってくださーい」
「……………………………はい」
ホークさんだけ、ダイニングキッチンの椅子に腰掛ける。チュアンさん達は自分達のスペースに引き上げていく。仔達は母のもふもふに満足して、従魔の部屋で丸くなっている。
さ、綺麗にしましょう。
「ホークさん、痛くないんですか?」
「はい、痛みはありません」
母が心配そうだ。キズ自体はおそらく塞がっているが、流れ出た血が固まっている。この固まっている血をどうにかしないと。
「お母さん、剥離の魔法で、固まっている血を剥がせる? まず、この辺ば」
髪やらにも血がこびりついてるから、これからだね。
「大丈夫かね?」
「まずこればどうにかせんとね」
母が慎重に剥離の魔法で、固まった血が剥げ落ちていく。ポロポロと面白いように落ちていく。キズ周辺以外は綺麗に剥がれたかな。母とワイワイ言いながら除去作業が続く。その最中、ずっとホークさんは固まっていた。微動だにしない、流石やね。
「今日はこれくらいかね。ホークさん、今日は頭洗ったらダメですよ」
「はい、ユイさん」
ホークさんは装備品を外しに、自室に向かう。
さ、ご飯の準備や。
「お母さん、今日は豪勢にしようと思うんやけど」
「よかやない。皆頑張ったし。とりあえず、海鮮丼は作っとうよ。鮪カツも追加するかね」
「そやね。私、銀の槌にケーキ買いに行ってくるね」
私は異世界への扉で銀の槌に。昨日頼んであるホールのアップルパイを受け取り、ケースを確認。よし、ホールのフルーツケーキあり。こちらは1つだけだからね、一旦出て、再び銀の槌に向かう。残念ホールはないけど、苺のロールケーキがある。あ、そうだ、神様にカットのケーキをいろいろお供えしよう。神への祈りも発動したしね。
両手に一杯のケーキの箱が入った袋を下げて、ルームに戻る。
「くぅーんっ」
花がケーキの匂いに飛びかかる。あはははん、かわいかねえ。
あ、仔達がむく、と起き上がる。いかん、仔達に群がられたら、かわいかだけど、ひっくり返るっ。
私は大急ぎでダイニングキッチンに避難。ふう。ご飯前のわんわんにゃんにゃんが始まる。これが始まるとご飯まで賑やかなんだよねー。
さ、ご飯の準備しよ。
母が作り置きしていたフライ系を放出している。
「今日はたっぷり食べさせようかね」
うん、いい匂いや。鯵フライ。鯵フライ。鯵フライ。タルタルソースの鯵フライ。
『『鯵フライ、鯵フライ、鯵フライ、タルタルソースの鯵フライ』』
『わおん、わおーん』
『がうがう~』
『あじふゅらい~』
『たるゅたるゅ~』
『そーすのあじふらい~』
大合唱になってしまった。
「変な歌、歌わんと」
「はい~」
途中からお風呂を済ませた鷹の目が、お手伝いに来てくれた。ブラッシングをしてくれた。チュアンさんにお願いして、ケーキの箱をお地蔵さんの前に並べる。
「神様、今日はありがとうございました」
お祈り。後ろでチュアンさんが熱心にお祈りしている。目を開けると、ケーキの箱はなくなっていた。無事届いたかな。
ノワールにはたっぷり野菜と果物だ。奮発してセレクトショップダリアのお高めのあまおうやとちおとめ、赤肉のメロンにした。まあ、よく食べる。メロンは皮ごと食べている。
ビアンカとルージュの海鮮丼には、ブラックツナの赤身と中トロと大トロ、レーヌサーモン、アップルシーブルーブ、冷蔵庫ダンジョンの貝柱がたっぷり乗ってる。それからレッドツナのカツレツ、鯵フライ、ブルーオイスターのフライ、タルタルソースたっぷり。ビアンカリクエストの紫竜の油淋鶏、ルージュリクエストのエビチリ付き。
仔達の海鮮丼にはブラックツナの赤身と中トロと大トロ、冷蔵庫ダンジョンの貝柱、母の卵焼きが乗る。タルタルソースたっぷりのレッドツナと鯵フライ付き。
「熱いからね」
『いい匂いなのです。レッドツナのカツレツなのですっ』
『エビチリだわっ』
『あっついのですーッ』
『熱いわーッ』
「言ったやん」
熱い言いながらもがつがつ食べてる。仔達ももりもり食べてる。
父も帰って来たし、夕御飯や。本日はアルコール解禁。
私とマデリーンさんはスカイランで購入したシャンパン。両親とホークさん、ミゲル君はビール。晃太とチュアンさんはK県の有名なお酒。エマちゃんとテオ君はお茶。
たっぷりのお刺身が盛られた大皿と、フライ系が盛られた大皿。町の洋食みつよしからはI市特産野菜サラダ。お茶のエマちゃんとテオ君には波音の鯛の釜飯。
「今日はお疲れ様、何か食べたいのがあったら言ってくださいね」
「「「「「「はーい」」」」」」
「いただきます」
「「「「「「いただきまーすっ」」」」」」
まずは、シャンパンを一口。しゅわしゅわ。少し甘めで飲みやすい。タルタルソースたっぷり付けて、鯵フライをぱくり。さくっ、くうぅっ、うまかっ。さくさく。晃太は刺身をせっせと食べている。両親は鯵フライ。父はオイスターソース、母はタルタルソース。
「鯵が大分減ってきたね、また、アノに買いに行かんとね。やっぱり現地に並んでる方が脂が乗っとるしね」
母がさくさく。
「なら、マーファに帰ったら行こうかね」
私もさくさく。シャンパンぐいぐい。
話ながら箸が進む。ブラックツナの中トロぱくり。次は大トロ。うーん、とろけるー。
家庭用冷蔵庫についても、父から話を聞く。やはりパッキンが問題で、一番いいのは耐久性抜群のシリコン素材のシーサーペントの骨を使用したいが、高価になってしまう。結局、木製の昔ながらの冷蔵庫だ。冷蔵庫の内側は取り外し可能なパネルになっており、冷却の付与を施す。これは初回購入時のみ付き、以降は購入者管理。一回の付与で約2年持つそうだ。以降は職人ギルドか個人経営の付与工房に持ち込めば、付与してもらえる。冷蔵庫のサイズと付与のランクにより値段は変わるそうだ。こちらはパッキン部に当たる部分に、シーサーペントの骨より安価な樹脂を使用する。より気密性を持ちたい場合は、パッキンの部分に軽い癒着と剥離の付与をすると。これは購入者の希望だ。開け閉めに、サインをする際の魔力が必要だけど、間違って子供が開けたりは出来なくはなる。凄かやん。
「何とか本案になってな。後はサイズだけや。これが済んだら、しばらくは仕事断るつもりや」
下手に受けたら、ビアンカとルージュの知り合い『彼女さん』に会いに行くのに仕事が被る。『彼女さん』がいる魔境は、カルーラから北東にある。おそらく移動やらなんやらで、かなりの時間がかかるから、皆でカルーラに行こうと言う話になっていた。『彼女さん』に会って、いずれいく、原始のダンジョンに同行をお願いしないとね。
どんなもふもふのフォレストガーディアンウルフやろ? ちょいちょい話に出る、ビアンカのお兄さんも気になるけど。シャンパンぐいぐい。
「姉ちゃん、わい、ネギラーメンか辛味噌麺食べたか」
「お母さん、茶碗蒸し」
「お父さん、餃子」
「はいはい」
タップ。私も何か食べようかな。シャンパンぐいぐい。あ、鷹の目の皆さんはどうかな?
「皆さん、何か食べたいのありますー?」
『油淋鶏なのですーッ』
『エビーッ』
もう、鷹の目の皆さんに聞いたのに。シャンパンぐいぐい。
「食べ過ぎやないねー?」
『今日、頑張ったのですぅ』
『母体を倒したわ』
きゅるん。
「しかたなかねー」
タップタップタップ。油淋鶏やエビチリ、エビマヨが出てくる。ぐいぐい。よし、鷹の目の皆さんにも、と。麻婆豆腐と棒々鶏と、あ、テオ君の好きな唐揚げを…………………ぱたん。
「ユ、ユイさん、どうしましたっ?」
プルタブに指をかけていたホークさんが、慌てる。チュアンさんなんて椅子から立ち上がるし。
「あんた、飲み過ぎや。強くもないのに。あ、たまにあるんですよ」
母が呆れる。いかん、飲みやすくて、ぐいぐい行きすぎた、シャンパン。ぐわん、ぐわんするー。
「しばらくすれば、よくなりますよ。エマちゃん、テオ君、これが酒に呑まれた大人よ~」
やめて、恥ずかしか。だけど、本当の事だしねえ。ああ、恥ずかしか。
『ユイ、大丈夫なのですか? 元気が足りないようなのですが』
『コハクもよ。ノワールも甘い果実が食べたいって』
わんわん、がうがう、ブヒヒンッが聞こえますがな。
私は久しぶりに人間タッチペンになった。
「わおん、わおんっ」
「がうっ、がうぅっ」
『ばあば、ごはん~』
『るり、おなゃかへった~』
『くりちゅも~、ばーば~』
仔達が一斉に母に群がる。ルームに入ると、中から見守っていた母が両手を広げて待っていた。
「くぅーん、くぅーん」
花が私と晃太にぽちゃぽちゃのお腹を出して、尻尾ぷりぷり。あははん、かわいか。もふもふ。
は、いかん、従魔の足拭きをタップと。ノワールはホークさんが誘導してくれる。
『ユイ、ユイ、何が食べれるのです? ケーキが食べたいのです』
『エビがいいわ、エビよ』
「はいはい。準備するまで、少し休んどき。さあ、皆さん、夕御飯まで休憩かお風呂済ませてくださいね。ご飯出来たら呼びますから、それまで休憩ですよ」
「「「「「「はい」」」」」」
「ホークさんはキズを綺麗にしますよ」
「あ、あのユイさん」
「はい、座ってくださーい」
「……………………………はい」
ホークさんだけ、ダイニングキッチンの椅子に腰掛ける。チュアンさん達は自分達のスペースに引き上げていく。仔達は母のもふもふに満足して、従魔の部屋で丸くなっている。
さ、綺麗にしましょう。
「ホークさん、痛くないんですか?」
「はい、痛みはありません」
母が心配そうだ。キズ自体はおそらく塞がっているが、流れ出た血が固まっている。この固まっている血をどうにかしないと。
「お母さん、剥離の魔法で、固まっている血を剥がせる? まず、この辺ば」
髪やらにも血がこびりついてるから、これからだね。
「大丈夫かね?」
「まずこればどうにかせんとね」
母が慎重に剥離の魔法で、固まった血が剥げ落ちていく。ポロポロと面白いように落ちていく。キズ周辺以外は綺麗に剥がれたかな。母とワイワイ言いながら除去作業が続く。その最中、ずっとホークさんは固まっていた。微動だにしない、流石やね。
「今日はこれくらいかね。ホークさん、今日は頭洗ったらダメですよ」
「はい、ユイさん」
ホークさんは装備品を外しに、自室に向かう。
さ、ご飯の準備や。
「お母さん、今日は豪勢にしようと思うんやけど」
「よかやない。皆頑張ったし。とりあえず、海鮮丼は作っとうよ。鮪カツも追加するかね」
「そやね。私、銀の槌にケーキ買いに行ってくるね」
私は異世界への扉で銀の槌に。昨日頼んであるホールのアップルパイを受け取り、ケースを確認。よし、ホールのフルーツケーキあり。こちらは1つだけだからね、一旦出て、再び銀の槌に向かう。残念ホールはないけど、苺のロールケーキがある。あ、そうだ、神様にカットのケーキをいろいろお供えしよう。神への祈りも発動したしね。
両手に一杯のケーキの箱が入った袋を下げて、ルームに戻る。
「くぅーんっ」
花がケーキの匂いに飛びかかる。あはははん、かわいかねえ。
あ、仔達がむく、と起き上がる。いかん、仔達に群がられたら、かわいかだけど、ひっくり返るっ。
私は大急ぎでダイニングキッチンに避難。ふう。ご飯前のわんわんにゃんにゃんが始まる。これが始まるとご飯まで賑やかなんだよねー。
さ、ご飯の準備しよ。
母が作り置きしていたフライ系を放出している。
「今日はたっぷり食べさせようかね」
うん、いい匂いや。鯵フライ。鯵フライ。鯵フライ。タルタルソースの鯵フライ。
『『鯵フライ、鯵フライ、鯵フライ、タルタルソースの鯵フライ』』
『わおん、わおーん』
『がうがう~』
『あじふゅらい~』
『たるゅたるゅ~』
『そーすのあじふらい~』
大合唱になってしまった。
「変な歌、歌わんと」
「はい~」
途中からお風呂を済ませた鷹の目が、お手伝いに来てくれた。ブラッシングをしてくれた。チュアンさんにお願いして、ケーキの箱をお地蔵さんの前に並べる。
「神様、今日はありがとうございました」
お祈り。後ろでチュアンさんが熱心にお祈りしている。目を開けると、ケーキの箱はなくなっていた。無事届いたかな。
ノワールにはたっぷり野菜と果物だ。奮発してセレクトショップダリアのお高めのあまおうやとちおとめ、赤肉のメロンにした。まあ、よく食べる。メロンは皮ごと食べている。
ビアンカとルージュの海鮮丼には、ブラックツナの赤身と中トロと大トロ、レーヌサーモン、アップルシーブルーブ、冷蔵庫ダンジョンの貝柱がたっぷり乗ってる。それからレッドツナのカツレツ、鯵フライ、ブルーオイスターのフライ、タルタルソースたっぷり。ビアンカリクエストの紫竜の油淋鶏、ルージュリクエストのエビチリ付き。
仔達の海鮮丼にはブラックツナの赤身と中トロと大トロ、冷蔵庫ダンジョンの貝柱、母の卵焼きが乗る。タルタルソースたっぷりのレッドツナと鯵フライ付き。
「熱いからね」
『いい匂いなのです。レッドツナのカツレツなのですっ』
『エビチリだわっ』
『あっついのですーッ』
『熱いわーッ』
「言ったやん」
熱い言いながらもがつがつ食べてる。仔達ももりもり食べてる。
父も帰って来たし、夕御飯や。本日はアルコール解禁。
私とマデリーンさんはスカイランで購入したシャンパン。両親とホークさん、ミゲル君はビール。晃太とチュアンさんはK県の有名なお酒。エマちゃんとテオ君はお茶。
たっぷりのお刺身が盛られた大皿と、フライ系が盛られた大皿。町の洋食みつよしからはI市特産野菜サラダ。お茶のエマちゃんとテオ君には波音の鯛の釜飯。
「今日はお疲れ様、何か食べたいのがあったら言ってくださいね」
「「「「「「はーい」」」」」」
「いただきます」
「「「「「「いただきまーすっ」」」」」」
まずは、シャンパンを一口。しゅわしゅわ。少し甘めで飲みやすい。タルタルソースたっぷり付けて、鯵フライをぱくり。さくっ、くうぅっ、うまかっ。さくさく。晃太は刺身をせっせと食べている。両親は鯵フライ。父はオイスターソース、母はタルタルソース。
「鯵が大分減ってきたね、また、アノに買いに行かんとね。やっぱり現地に並んでる方が脂が乗っとるしね」
母がさくさく。
「なら、マーファに帰ったら行こうかね」
私もさくさく。シャンパンぐいぐい。
話ながら箸が進む。ブラックツナの中トロぱくり。次は大トロ。うーん、とろけるー。
家庭用冷蔵庫についても、父から話を聞く。やはりパッキンが問題で、一番いいのは耐久性抜群のシリコン素材のシーサーペントの骨を使用したいが、高価になってしまう。結局、木製の昔ながらの冷蔵庫だ。冷蔵庫の内側は取り外し可能なパネルになっており、冷却の付与を施す。これは初回購入時のみ付き、以降は購入者管理。一回の付与で約2年持つそうだ。以降は職人ギルドか個人経営の付与工房に持ち込めば、付与してもらえる。冷蔵庫のサイズと付与のランクにより値段は変わるそうだ。こちらはパッキン部に当たる部分に、シーサーペントの骨より安価な樹脂を使用する。より気密性を持ちたい場合は、パッキンの部分に軽い癒着と剥離の付与をすると。これは購入者の希望だ。開け閉めに、サインをする際の魔力が必要だけど、間違って子供が開けたりは出来なくはなる。凄かやん。
「何とか本案になってな。後はサイズだけや。これが済んだら、しばらくは仕事断るつもりや」
下手に受けたら、ビアンカとルージュの知り合い『彼女さん』に会いに行くのに仕事が被る。『彼女さん』がいる魔境は、カルーラから北東にある。おそらく移動やらなんやらで、かなりの時間がかかるから、皆でカルーラに行こうと言う話になっていた。『彼女さん』に会って、いずれいく、原始のダンジョンに同行をお願いしないとね。
どんなもふもふのフォレストガーディアンウルフやろ? ちょいちょい話に出る、ビアンカのお兄さんも気になるけど。シャンパンぐいぐい。
「姉ちゃん、わい、ネギラーメンか辛味噌麺食べたか」
「お母さん、茶碗蒸し」
「お父さん、餃子」
「はいはい」
タップ。私も何か食べようかな。シャンパンぐいぐい。あ、鷹の目の皆さんはどうかな?
「皆さん、何か食べたいのありますー?」
『油淋鶏なのですーッ』
『エビーッ』
もう、鷹の目の皆さんに聞いたのに。シャンパンぐいぐい。
「食べ過ぎやないねー?」
『今日、頑張ったのですぅ』
『母体を倒したわ』
きゅるん。
「しかたなかねー」
タップタップタップ。油淋鶏やエビチリ、エビマヨが出てくる。ぐいぐい。よし、鷹の目の皆さんにも、と。麻婆豆腐と棒々鶏と、あ、テオ君の好きな唐揚げを…………………ぱたん。
「ユ、ユイさん、どうしましたっ?」
プルタブに指をかけていたホークさんが、慌てる。チュアンさんなんて椅子から立ち上がるし。
「あんた、飲み過ぎや。強くもないのに。あ、たまにあるんですよ」
母が呆れる。いかん、飲みやすくて、ぐいぐい行きすぎた、シャンパン。ぐわん、ぐわんするー。
「しばらくすれば、よくなりますよ。エマちゃん、テオ君、これが酒に呑まれた大人よ~」
やめて、恥ずかしか。だけど、本当の事だしねえ。ああ、恥ずかしか。
『ユイ、大丈夫なのですか? 元気が足りないようなのですが』
『コハクもよ。ノワールも甘い果実が食べたいって』
わんわん、がうがう、ブヒヒンッが聞こえますがな。
私は久しぶりに人間タッチペンになった。
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