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一旦は⑧
ご指摘ありがとうございます。
チュアンさんの採寸、シスターアモルとの面会も無事にすみ、私達はルーティに出発した。
なんと、短期間だけどパーティーハウスを借りれるように、カルーラのギルドが手配してくれていた。理由は簡単。ルーティのダンジョンからでるドロップ品を回して欲しいと。なので両親も一緒に行くことに。母が楽しみのようだ。きっと海産物ね。ご機嫌で膝に抱えた花を撫でている。
ルーティのダンジョンは、マーファの冷蔵庫ダンジョンみたいな○○ダンジョンみたいな名前はない。色んな種類の魔物が出ると。地下に潜って行くタイプのダンジョンでセーフティはボス部屋前にしかない。そのボス部屋は1、3、6、9、12、15、18階にしかなく、脱出用の魔法陣はボス部屋に出、スキップシステムもセーフティに繋がっている。
色んな種類の魔物が出るが、初心者や一人前になった頃の人達が挑むのが2~11階。
「この階層の魔物は素材と肉質がいまいちでな」
と、ファングさんが説明してくれる。
なら、なんで挑むのかな?
「ルーティのダンジョンは質のいい薬草がぼちぼち採れるんだ。クラインにあるポーションダンジョンに比べたら少ないが、この地方では質と種類が揃っているのはここだけだからな」
「へー」
なので、薬草関連での依頼が多く、定期的にギルドが複数の冒険者を募りダンジョン潜ってもらったりしていると。
「派手さはないが、確実に稼げるダンジョンなんだ。若手達にも薬草に関してはいい勉強にもなるし」
「へー」
で、中堅が挑むのは12階からだ。
ここから一気にワンフロアが更に広くなり、1日で次の階の階段までたどり着かない。しかもセーフティもない。魔物も段違いに強くなる。
「12階以上に挑むなら、10名以上のパーティーで、アイテムボックスかマジックバッグを持つことを推奨されているんだ」
広さや、身体を休めるセーフティがボス部屋の前にしかないからね。
「ファングさん達は挑まれたんですか?」
「ああ、もう、何年も前だが。改修もしていないから中も変わってはないはずだ」
ファングさん達は、12階まで挑んで脱出したそうだ。当時は無茶をしていたそうで、自分達ならそこそこ行けると思い、金の虎だけで、まだアルスさんがいない頃ね。4人で挑んで疲労困憊、ぼろぼろだったと。
今回は私達も一緒だからね。セーフティ代わりのルームはあるし、晃太のアイテムボックスあるし。何よりビアンカとルージュ達がいるからね。
「因みにボス部屋は何が出るんですか?」
「確か12階は猪だった。15と18と噂だが、15が爬虫類系がランダムに出て、18は確かウサギ系と聞いたが」
「一番深いボス部屋がウサギ?」
「ウサギと言っても、魔の森のウサギとは訳が違う。体躯はでかければテイマーさんの魔法馬並みだし、突進でもされたら角で鎧なんか貫通するしな」
恐ろしかっ。こちらのウサギは、角が常備装備しているので、ウサギ=角がある。サイズも色々だけどね。
そのボス部屋ウサギは、素材としてはかなり重宝される。普段は臆病な性格で、魔の森の奥でひっそりと生きているが、ダンジョンの中のウサギは好戦的。
「角は痛み止めや、化膿止め、解熱剤の材料になるし、毛皮は上質。特に属性を持つのは高額になる。肉も柔らかくてジューシーだし、骨は確かスープの出汁にすると聞いたが」
「捨てる所がないですね」
「その分倒すのが大変なんだって言われている」
へー。
だけど、うちらには従魔ズがいる。なんとかなるさ。そのウサギの角、いくつかマーファにもって帰れんかな?
あ、肝心な事を聞いてない。
「ファングさん達は何階まで予定されてましたか?」
「何階って。てっきりテイマーさんが最下層まで行くだろうから便乗するつもりだったんだ」
「えーっと、じゃあ、薬草摘みとかは?」
「俺達だけならそうだろうが、テイマーさんに同行できるなら、着いていった方が得策だからな。だから、テイマーさんの都合に合わせる」
「そうですか。あー、ロッシュさん達は?」
「俺達もそんな感じです」
「分かりました」
一昨日、ロッシュさんが動揺しているとビアンカとルージュが言っていたが、落ち着いている。馬車に乗るときに2人に聞いてみたら、いつもの落ち着きを取り戻したようだと。解決したのかな。
ノワールの馬車は、順調に進み、夕方にルーティに到着した。ふわり、と潮風が。
国境の町の為、この先はアスラ王国になる。ユリアレーナ王国との国境の町で物々しいかと思ったら、ギルドカードを提示したらあっさり入れた。連絡が行っていたと思うけど。元々こんな感じらしい。閉鎖的な頃に、入国するまで何日もこのルーティで足止めされていたそうだ。まあ、うちのビアンカとルージュ達には引いていたけどね。
「従魔のトラブルは、主人の責任となります。どうぞお気を着けてください」
「ありがとうございます」
「ギルドまでご案内します」
「わざわざありがとうございます」
トラブルや混乱を避ける為よね。
警備の人を先頭に進む。私は馭者台にホークさんと並んで座る。アレスはビアンカとルージュががっちり左右を固めている。当のアレスは、にへら、にへら、している。ぷりぷり元気が相変わらず愛想がいいので、警備の人の手をぺろり。こらこら。だけど、警備の人の顔みたら一発で分かった。あ、この人、犬好き。
どうぞと言うと、優しく撫でてる。でもって、ニコニコだ。
無事にギルドに着き、警備の人は窓口まで付いてくれた。私とホークさん、ファングさんとロッシュさん。ビアンカ、元気とヒスイが付いてきた。
「ありがとうございます」
「職務ですので」
警備の人は挨拶して帰って行った。
私達は到着報告をする。
「はい、カルーラのギルドから連絡を受けております。今回はダンジョンアタック目的で、パーティーハウスは10日泊でよろしいですか?」
「はい、それで」
「ではご案内します。そちらのパーティーリーダーさん。宿の案内所はギルドを出て左手に進んで」
「あ、こん人達も一緒ですから大丈夫ですよ」
私の答えに対応してくれた職員さんがびっくり。
「え? ご一緒ですか?」
「はい。私達がこちらの方達がダンジョンに行くという話を聞いてから、付いてきただけですから」
「そうですか」
馬車の中で既に話し合っている。
ルーム内にはまだコテージがあるしね。一泊とはいえ節約しないとね。明日にはダンジョンだし。
うちの稼ぎ頭達は今日からいきたい行ってたけど、さすがに無理。イシスまで興奮気味だし。宥めるの大変だった。まずはスキップシステム調べてからね。
御用聞きの冒険者の方達に案内されて、平屋の一軒家に到着。白い壁にオレンジの屋根。かわいか。
『ユイ、ユイ、ダンジョン見に行くのです』
『行きましょう』
『人ノ巣に寄リ添ウダンジョンカ、ククッ、楽シミダ』
ふごー、ふごー、にまあ。怖か。
あまりにもリクエストが凄いので、バタバタ準備して、父と私、ホークさんとルージュ、コハク、ヒスイ、ファングさんで出掛ける。さっきの御用聞きの冒険者さんがいてくれて、その案内で進む。
ルーティのダンジョンは、街中にあるが、海を背にして、少し町を見下ろす位置にある。
「このダンジョンは緊急時の避難場所なんですよ」
と、御用聞きの冒険者が説明してくれる。
「避難場所って。津波とかですか?」
「そうです。後は大雨やしけなどの、浸水被害がある時ですね」
「へー」
スキップシステムのある小屋も見せてもらう。
こちらもあまり変わらない。警備の人が説明してくれる。
「スキップできるのは、3、6、9、12、15、18です。ダンジョン内からの脱出が優先されます。その際は魔法陣が白く光りますので、ご注意下さい」
うん、同じや。
「どう、お父さん」
「ん、大丈夫や」
「なら、帰ろうかね」
『ええ~、せっかくだからちょっと行ってみましょう』
「なんば恐ろし事を」
おしゃれなパン屋をたまたま見つけたから、入りましょ、みたいに言わんで。
「ビアンカやイシスも行きたいやろうし、明日から行くやん、我慢し」
すると、ルージュはコハクとヒスイにごしょごしょ。
「がるうぅ」
『ねえね、ひすい、行きたい~』
きゅるん、きゅるん、きゅるん。はうっ、かわいかっ。
「がるうぅ」
『じいじ~、じいじ~』
父はそく崩落。口を尖らせてる。
「がるうぅ」
『ねえね~、ねえね~』
くはあっ、か、かわいかっ。
「ユイさん。落ち着いて下さい。なに言われているか見当付きますが」
「がるうぅ、がるうぅ~」
『ユイねえね、ねえね~、お願い、ひすい、行きたい~』
「い、一回だけよっ」
ダメな飼い主陥落。
チュアンさんの採寸、シスターアモルとの面会も無事にすみ、私達はルーティに出発した。
なんと、短期間だけどパーティーハウスを借りれるように、カルーラのギルドが手配してくれていた。理由は簡単。ルーティのダンジョンからでるドロップ品を回して欲しいと。なので両親も一緒に行くことに。母が楽しみのようだ。きっと海産物ね。ご機嫌で膝に抱えた花を撫でている。
ルーティのダンジョンは、マーファの冷蔵庫ダンジョンみたいな○○ダンジョンみたいな名前はない。色んな種類の魔物が出ると。地下に潜って行くタイプのダンジョンでセーフティはボス部屋前にしかない。そのボス部屋は1、3、6、9、12、15、18階にしかなく、脱出用の魔法陣はボス部屋に出、スキップシステムもセーフティに繋がっている。
色んな種類の魔物が出るが、初心者や一人前になった頃の人達が挑むのが2~11階。
「この階層の魔物は素材と肉質がいまいちでな」
と、ファングさんが説明してくれる。
なら、なんで挑むのかな?
「ルーティのダンジョンは質のいい薬草がぼちぼち採れるんだ。クラインにあるポーションダンジョンに比べたら少ないが、この地方では質と種類が揃っているのはここだけだからな」
「へー」
なので、薬草関連での依頼が多く、定期的にギルドが複数の冒険者を募りダンジョン潜ってもらったりしていると。
「派手さはないが、確実に稼げるダンジョンなんだ。若手達にも薬草に関してはいい勉強にもなるし」
「へー」
で、中堅が挑むのは12階からだ。
ここから一気にワンフロアが更に広くなり、1日で次の階の階段までたどり着かない。しかもセーフティもない。魔物も段違いに強くなる。
「12階以上に挑むなら、10名以上のパーティーで、アイテムボックスかマジックバッグを持つことを推奨されているんだ」
広さや、身体を休めるセーフティがボス部屋の前にしかないからね。
「ファングさん達は挑まれたんですか?」
「ああ、もう、何年も前だが。改修もしていないから中も変わってはないはずだ」
ファングさん達は、12階まで挑んで脱出したそうだ。当時は無茶をしていたそうで、自分達ならそこそこ行けると思い、金の虎だけで、まだアルスさんがいない頃ね。4人で挑んで疲労困憊、ぼろぼろだったと。
今回は私達も一緒だからね。セーフティ代わりのルームはあるし、晃太のアイテムボックスあるし。何よりビアンカとルージュ達がいるからね。
「因みにボス部屋は何が出るんですか?」
「確か12階は猪だった。15と18と噂だが、15が爬虫類系がランダムに出て、18は確かウサギ系と聞いたが」
「一番深いボス部屋がウサギ?」
「ウサギと言っても、魔の森のウサギとは訳が違う。体躯はでかければテイマーさんの魔法馬並みだし、突進でもされたら角で鎧なんか貫通するしな」
恐ろしかっ。こちらのウサギは、角が常備装備しているので、ウサギ=角がある。サイズも色々だけどね。
そのボス部屋ウサギは、素材としてはかなり重宝される。普段は臆病な性格で、魔の森の奥でひっそりと生きているが、ダンジョンの中のウサギは好戦的。
「角は痛み止めや、化膿止め、解熱剤の材料になるし、毛皮は上質。特に属性を持つのは高額になる。肉も柔らかくてジューシーだし、骨は確かスープの出汁にすると聞いたが」
「捨てる所がないですね」
「その分倒すのが大変なんだって言われている」
へー。
だけど、うちらには従魔ズがいる。なんとかなるさ。そのウサギの角、いくつかマーファにもって帰れんかな?
あ、肝心な事を聞いてない。
「ファングさん達は何階まで予定されてましたか?」
「何階って。てっきりテイマーさんが最下層まで行くだろうから便乗するつもりだったんだ」
「えーっと、じゃあ、薬草摘みとかは?」
「俺達だけならそうだろうが、テイマーさんに同行できるなら、着いていった方が得策だからな。だから、テイマーさんの都合に合わせる」
「そうですか。あー、ロッシュさん達は?」
「俺達もそんな感じです」
「分かりました」
一昨日、ロッシュさんが動揺しているとビアンカとルージュが言っていたが、落ち着いている。馬車に乗るときに2人に聞いてみたら、いつもの落ち着きを取り戻したようだと。解決したのかな。
ノワールの馬車は、順調に進み、夕方にルーティに到着した。ふわり、と潮風が。
国境の町の為、この先はアスラ王国になる。ユリアレーナ王国との国境の町で物々しいかと思ったら、ギルドカードを提示したらあっさり入れた。連絡が行っていたと思うけど。元々こんな感じらしい。閉鎖的な頃に、入国するまで何日もこのルーティで足止めされていたそうだ。まあ、うちのビアンカとルージュ達には引いていたけどね。
「従魔のトラブルは、主人の責任となります。どうぞお気を着けてください」
「ありがとうございます」
「ギルドまでご案内します」
「わざわざありがとうございます」
トラブルや混乱を避ける為よね。
警備の人を先頭に進む。私は馭者台にホークさんと並んで座る。アレスはビアンカとルージュががっちり左右を固めている。当のアレスは、にへら、にへら、している。ぷりぷり元気が相変わらず愛想がいいので、警備の人の手をぺろり。こらこら。だけど、警備の人の顔みたら一発で分かった。あ、この人、犬好き。
どうぞと言うと、優しく撫でてる。でもって、ニコニコだ。
無事にギルドに着き、警備の人は窓口まで付いてくれた。私とホークさん、ファングさんとロッシュさん。ビアンカ、元気とヒスイが付いてきた。
「ありがとうございます」
「職務ですので」
警備の人は挨拶して帰って行った。
私達は到着報告をする。
「はい、カルーラのギルドから連絡を受けております。今回はダンジョンアタック目的で、パーティーハウスは10日泊でよろしいですか?」
「はい、それで」
「ではご案内します。そちらのパーティーリーダーさん。宿の案内所はギルドを出て左手に進んで」
「あ、こん人達も一緒ですから大丈夫ですよ」
私の答えに対応してくれた職員さんがびっくり。
「え? ご一緒ですか?」
「はい。私達がこちらの方達がダンジョンに行くという話を聞いてから、付いてきただけですから」
「そうですか」
馬車の中で既に話し合っている。
ルーム内にはまだコテージがあるしね。一泊とはいえ節約しないとね。明日にはダンジョンだし。
うちの稼ぎ頭達は今日からいきたい行ってたけど、さすがに無理。イシスまで興奮気味だし。宥めるの大変だった。まずはスキップシステム調べてからね。
御用聞きの冒険者の方達に案内されて、平屋の一軒家に到着。白い壁にオレンジの屋根。かわいか。
『ユイ、ユイ、ダンジョン見に行くのです』
『行きましょう』
『人ノ巣に寄リ添ウダンジョンカ、ククッ、楽シミダ』
ふごー、ふごー、にまあ。怖か。
あまりにもリクエストが凄いので、バタバタ準備して、父と私、ホークさんとルージュ、コハク、ヒスイ、ファングさんで出掛ける。さっきの御用聞きの冒険者さんがいてくれて、その案内で進む。
ルーティのダンジョンは、街中にあるが、海を背にして、少し町を見下ろす位置にある。
「このダンジョンは緊急時の避難場所なんですよ」
と、御用聞きの冒険者が説明してくれる。
「避難場所って。津波とかですか?」
「そうです。後は大雨やしけなどの、浸水被害がある時ですね」
「へー」
スキップシステムのある小屋も見せてもらう。
こちらもあまり変わらない。警備の人が説明してくれる。
「スキップできるのは、3、6、9、12、15、18です。ダンジョン内からの脱出が優先されます。その際は魔法陣が白く光りますので、ご注意下さい」
うん、同じや。
「どう、お父さん」
「ん、大丈夫や」
「なら、帰ろうかね」
『ええ~、せっかくだからちょっと行ってみましょう』
「なんば恐ろし事を」
おしゃれなパン屋をたまたま見つけたから、入りましょ、みたいに言わんで。
「ビアンカやイシスも行きたいやろうし、明日から行くやん、我慢し」
すると、ルージュはコハクとヒスイにごしょごしょ。
「がるうぅ」
『ねえね、ひすい、行きたい~』
きゅるん、きゅるん、きゅるん。はうっ、かわいかっ。
「がるうぅ」
『じいじ~、じいじ~』
父はそく崩落。口を尖らせてる。
「がるうぅ」
『ねえね~、ねえね~』
くはあっ、か、かわいかっ。
「ユイさん。落ち着いて下さい。なに言われているか見当付きますが」
「がるうぅ、がるうぅ~」
『ユイねえね、ねえね~、お願い、ひすい、行きたい~』
「い、一回だけよっ」
ダメな飼い主陥落。
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