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連載
ルーティ⑦
それからトラブルなくダンジョンアタックは過ぎ、最終階である18階まで移動した。
15階のドロップ品もたっぷりあるしね。ここのダンジョンの宝箱は色んなものが入っている。
ポーション系、宝石、宝飾品が多いが、楽器、布、糸、革、レース、インゴットなんかも出る。ただし、一度も武器類が出ない。今までのダンジョンと違うのは食べ物系が出ることだ。あのワインの後、胡椒がびっしり詰まった瓶が出たり、これまた大きな箱に隙間なく詰まったコーヒーやカカオ豆も出た。ディレックスに繋がる異世界への扉や、セレクトショップダリアのある私には珍しくないが、こちらにしたら貴重品だ。特にカカオやコーヒーは南の国からの輸入品がほぼだ。アスラ王国やユリアレーナ王国でも栽培を挑んでいるそうだけど、まだ始めたばかりなんだって。
さて、サブ・ドアも登録して、ちゅどん、どかんも済んだし。
「ユイさん、ドロップ品の回収済みました。宝箱でました」
「はい」
マデリーンさんが知らせてくれる。
わあ、また、サイズのでっかい宝箱が。
「ルージュ、お願いね」
『任せて。あ、これ、宝箱じゃないわ』
ん? てことは。
『擬態のやつね。えいっ』
ジャガーパンチ一発。
バキイッ、って音を立てて、宝箱が崩れる。うわあ、内側にびっしり牙が並んでるやん。あれで噛まれたら腕がなくなりそう。
擬態魔物が消えて、出てきたスーパーの籠サイズの宝箱をルージュがチェック。
『大丈夫よ』
「ありがとう」
わくわく。
開けると、しっかりした紙の箱に、ビロードの箱。なんやろ? 開けてみるとなんとボタン。えー、最終階のボス部屋でボタン? 色々なボタンがある、ほとんど木製だけど。全部開けたけど、全部ボタン。えー。
「ボタンって……………」
「あ、待ったミズサワさん」
がっかりしていると、リィマさんが声を上げる。
「こっちのボタンは、シェルのボタンだよ。そこそこするよ、これ」
示されたのはややピンクかかった乳白色のグラデーションのボタン。言われたら、綺麗やな。光に反射して煌めいている。
「それとこっちは、宝石だよ。ペリドットにアクアマリン、ラピスラズリ、アメジスト、瑪瑙にインカローズに…………」
「ガラスやないんですか?」
「まさか、ビロードのに入っているのは、全部宝石だよっ」
「ひゃー」
えーって思ってごめんなさい。結構な数だけど。
これは、どうしよう。母に聞いて、そうやパーカーさんにも見せよう。紙の箱のは、全部木製だった。
晃太に説明し、アイテムボックスに入れてもらう。
「さて、これでいいかね。皆さん、お疲れ様でした」
「「「「「お疲れ様ー」」」」」
さて、無事に最終日。
あれからだいぶボス部屋に挑んだ。ご褒美は出なかったけど、色んな宝箱が出た。ワインはもう一度出た。ファングさんとロッシュさんが、晃太の作ったリストを見て、表情が固まっていた。
『短いのです』
『もう、2、3日いいわよ』
『わーっはっはっはーっ』
『ヌシヨ、モウ出ルノカ?』
「なんば恐ろしい事ばいいようと? もう帰るよ」
仔達まで、ぶー、とな。くっ、かわいかっ。
だけど、そろそろ帰らんと、オシリスの鞍がね。騎乗訓練はずいぶんいいのか、米袋を60キロ抱えても、まったく支障はない。だけど、鞍と私とホークさんを合わせたら軽く100キロは越える。大丈夫かな? ホークさんとオシリスを信用するしかない。
脱出用魔法陣で、入った班に別れて順調に脱出する。
直ぐにダンジョン前で構えていたギルド職員さんに掴まり、晃太とチュアンさん、ビアンカ、ファングさん、ロッシュさんが向かう。私は後から合流ね。
パーティーハウスに戻ると、花がぽちゃぽちゃボディでお出迎え。あははん、かわいか。
「お帰り」
母も出てきて、ぱあっと仔達が群がる。
全員でパーティーハウスに入り、私は開けっ放しにしていたルームのドアを一度閉めてから、まず、ノワールを誘導する。それから改めて大きなサイズでドアを開き、開けっ放しにする。
アレスが早速仔達を引き連れて中庭に走り出している。
「皆さん、ゆっくりしていてくださいね」
私はギルドに向かう。ホークさんとエマちゃん、ルージュが付いてくれた。
ギルドに問題なく到着すると、直ぐに応接室に通される。
「あ、姉ちゃん」
晃太がのんびりお茶を飲んでいる。ファングさんとロッシュさんもだ。
対面に座る職員さんが、必死に書類を確認している。
「ああ、ミズサワ様、お待ちしておりましたっ」
「はあ」
どうしたんやろ? 私は晃太の隣に座る。
「何かありました?」
「いえ。そうではないのですが」
晃太が耳打ちする。
「数が多すぎるから、時間欲しいって」
「ああ、そうな」
申し訳ないが、明日のお昼過ぎにはカルーラに帰りたい。
「すみません、明日のお昼過ぎには出たいのですが」
「あ、はいっ。分かりました。明日の10時までにはすべて対応させていただきます」
「よろしくお願いします」
こちらで引き取るものは既に別にしているから、特に問題はない。
確認出きるものだけ提出し、晃太はチュアンさんと倉庫に向かう。私はいつものサインリレーだ。
ファングさんとロッシュさんも持って来られた書類にサインと魔力を流す。
私はせっせとサイン。ふう。
「テイマーさん、いつもこんな感じなのか?」
と、私の前に並んだ書類を見ながらファングさんがぽつり。
「ええ、そうですが。今回は少ない方ですよ。まだ、マーファの方が多いですけど」
「ははは、流石ですね」
乾いた笑みを浮かべるファングさん。
晃太が戻り、私達はご挨拶してギルドを後にした。
パーティーハウスに戻ると、既に日が傾き始めていた。時期的に日が落ちるのが早いからね。
入ると、誰もいない。ルームだね。
『いい匂いなのです』
『エビだわっ』
わーっ、とルームに走るビアンカとルージュ。
確かにいい匂いや。
ルームに入ると、ダイニングキッチンで、わいわいと作業している。
「あ、お帰りなさいユイさんっ」
エマちゃんがニコニコしながら迎えてくれる。そして、花のぽちゃぽちゃローリング。かわいか。母はせっせと揚げ物を揚げている。マデリーンさんがお手伝いに入ってる。山風の面々は、ミゲル君とブラッシングに入ってくれ、金の虎の面々はエマちゃんとテオ君と料理作業だ。
「ただいま、すぐに手伝うね」
嗽手洗いして、私も作業に入る。わあっ、いい匂いや。カキフライと海老フライと唐揚げ、それからポテトサラダだ。私はポテトサラダに入る。ホークさんはノワールのブラッシング。チュアンさんはロッシュさんと仔達のブラッシング。ファングさんはアルスさん対応。
「ユイちゃんの母ちゃん、俺、手伝うっ」
「アルス、油は危ないからな。こっちを手伝おうな」
「ぶー」
かわいかね。母も笑顔だ。
この牡蠣と海老は、フェリクスさんが言っていたターコイズオイスターとシュリンプだ。ターコイズオイスターは殻の溝に鮮やか水色がはいり、首都で購入したブルーオイスターよりやや大きめ。ターコイズシュリンプは、全体的に水色の海老で車海老みたいな感じ。次々揚げられるターコイズオイスターとターコイズシュリンプ。ターコイズシュリンプは頭をそのままで揚げられて、見た目が素晴らしい。唐揚げはルーティダンジョンの18階のウサギのお肉だ。生姜や醤油に漬け込まれていい匂い。
ターコイズシュリンプは各自三尾ずつ。レタス、トマト、レモンを添えて、うわあ、豪華や。
その前に、よだれ垂れ流す面々をどうにかするかね。てんこ盛りにカキフライ、海老フライ、唐揚げを盛る。ビアンカとルージュには、下にたっぷりレタスを隠す。仔達の分もいいかな。猫舌の晃太がうちわで軽く冷ましている。
「熱いからね」
『あっついのですーっ』
『熱いわっ』
『あふうっ』
『コレハッアツイッ』
「ぐうーっ」
「言ったやん」
もう、騒がしかね。
かわいかけど。仔達は晃太が冷ましたおかげか、そこまで騒ぎに。
「わふんっ」
「がっ」
『あついーっ』
『あちゅい~』
『あちゅい~』
「ぐるーっ」
冷やしが足りなかったかな。
もう、かわいかね。更にうちわで冷まそうかと思ったけど、食べてしまった。大騒ぎしながら。
私達もわいわいと準備して、と。
15階のドロップ品もたっぷりあるしね。ここのダンジョンの宝箱は色んなものが入っている。
ポーション系、宝石、宝飾品が多いが、楽器、布、糸、革、レース、インゴットなんかも出る。ただし、一度も武器類が出ない。今までのダンジョンと違うのは食べ物系が出ることだ。あのワインの後、胡椒がびっしり詰まった瓶が出たり、これまた大きな箱に隙間なく詰まったコーヒーやカカオ豆も出た。ディレックスに繋がる異世界への扉や、セレクトショップダリアのある私には珍しくないが、こちらにしたら貴重品だ。特にカカオやコーヒーは南の国からの輸入品がほぼだ。アスラ王国やユリアレーナ王国でも栽培を挑んでいるそうだけど、まだ始めたばかりなんだって。
さて、サブ・ドアも登録して、ちゅどん、どかんも済んだし。
「ユイさん、ドロップ品の回収済みました。宝箱でました」
「はい」
マデリーンさんが知らせてくれる。
わあ、また、サイズのでっかい宝箱が。
「ルージュ、お願いね」
『任せて。あ、これ、宝箱じゃないわ』
ん? てことは。
『擬態のやつね。えいっ』
ジャガーパンチ一発。
バキイッ、って音を立てて、宝箱が崩れる。うわあ、内側にびっしり牙が並んでるやん。あれで噛まれたら腕がなくなりそう。
擬態魔物が消えて、出てきたスーパーの籠サイズの宝箱をルージュがチェック。
『大丈夫よ』
「ありがとう」
わくわく。
開けると、しっかりした紙の箱に、ビロードの箱。なんやろ? 開けてみるとなんとボタン。えー、最終階のボス部屋でボタン? 色々なボタンがある、ほとんど木製だけど。全部開けたけど、全部ボタン。えー。
「ボタンって……………」
「あ、待ったミズサワさん」
がっかりしていると、リィマさんが声を上げる。
「こっちのボタンは、シェルのボタンだよ。そこそこするよ、これ」
示されたのはややピンクかかった乳白色のグラデーションのボタン。言われたら、綺麗やな。光に反射して煌めいている。
「それとこっちは、宝石だよ。ペリドットにアクアマリン、ラピスラズリ、アメジスト、瑪瑙にインカローズに…………」
「ガラスやないんですか?」
「まさか、ビロードのに入っているのは、全部宝石だよっ」
「ひゃー」
えーって思ってごめんなさい。結構な数だけど。
これは、どうしよう。母に聞いて、そうやパーカーさんにも見せよう。紙の箱のは、全部木製だった。
晃太に説明し、アイテムボックスに入れてもらう。
「さて、これでいいかね。皆さん、お疲れ様でした」
「「「「「お疲れ様ー」」」」」
さて、無事に最終日。
あれからだいぶボス部屋に挑んだ。ご褒美は出なかったけど、色んな宝箱が出た。ワインはもう一度出た。ファングさんとロッシュさんが、晃太の作ったリストを見て、表情が固まっていた。
『短いのです』
『もう、2、3日いいわよ』
『わーっはっはっはーっ』
『ヌシヨ、モウ出ルノカ?』
「なんば恐ろしい事ばいいようと? もう帰るよ」
仔達まで、ぶー、とな。くっ、かわいかっ。
だけど、そろそろ帰らんと、オシリスの鞍がね。騎乗訓練はずいぶんいいのか、米袋を60キロ抱えても、まったく支障はない。だけど、鞍と私とホークさんを合わせたら軽く100キロは越える。大丈夫かな? ホークさんとオシリスを信用するしかない。
脱出用魔法陣で、入った班に別れて順調に脱出する。
直ぐにダンジョン前で構えていたギルド職員さんに掴まり、晃太とチュアンさん、ビアンカ、ファングさん、ロッシュさんが向かう。私は後から合流ね。
パーティーハウスに戻ると、花がぽちゃぽちゃボディでお出迎え。あははん、かわいか。
「お帰り」
母も出てきて、ぱあっと仔達が群がる。
全員でパーティーハウスに入り、私は開けっ放しにしていたルームのドアを一度閉めてから、まず、ノワールを誘導する。それから改めて大きなサイズでドアを開き、開けっ放しにする。
アレスが早速仔達を引き連れて中庭に走り出している。
「皆さん、ゆっくりしていてくださいね」
私はギルドに向かう。ホークさんとエマちゃん、ルージュが付いてくれた。
ギルドに問題なく到着すると、直ぐに応接室に通される。
「あ、姉ちゃん」
晃太がのんびりお茶を飲んでいる。ファングさんとロッシュさんもだ。
対面に座る職員さんが、必死に書類を確認している。
「ああ、ミズサワ様、お待ちしておりましたっ」
「はあ」
どうしたんやろ? 私は晃太の隣に座る。
「何かありました?」
「いえ。そうではないのですが」
晃太が耳打ちする。
「数が多すぎるから、時間欲しいって」
「ああ、そうな」
申し訳ないが、明日のお昼過ぎにはカルーラに帰りたい。
「すみません、明日のお昼過ぎには出たいのですが」
「あ、はいっ。分かりました。明日の10時までにはすべて対応させていただきます」
「よろしくお願いします」
こちらで引き取るものは既に別にしているから、特に問題はない。
確認出きるものだけ提出し、晃太はチュアンさんと倉庫に向かう。私はいつものサインリレーだ。
ファングさんとロッシュさんも持って来られた書類にサインと魔力を流す。
私はせっせとサイン。ふう。
「テイマーさん、いつもこんな感じなのか?」
と、私の前に並んだ書類を見ながらファングさんがぽつり。
「ええ、そうですが。今回は少ない方ですよ。まだ、マーファの方が多いですけど」
「ははは、流石ですね」
乾いた笑みを浮かべるファングさん。
晃太が戻り、私達はご挨拶してギルドを後にした。
パーティーハウスに戻ると、既に日が傾き始めていた。時期的に日が落ちるのが早いからね。
入ると、誰もいない。ルームだね。
『いい匂いなのです』
『エビだわっ』
わーっ、とルームに走るビアンカとルージュ。
確かにいい匂いや。
ルームに入ると、ダイニングキッチンで、わいわいと作業している。
「あ、お帰りなさいユイさんっ」
エマちゃんがニコニコしながら迎えてくれる。そして、花のぽちゃぽちゃローリング。かわいか。母はせっせと揚げ物を揚げている。マデリーンさんがお手伝いに入ってる。山風の面々は、ミゲル君とブラッシングに入ってくれ、金の虎の面々はエマちゃんとテオ君と料理作業だ。
「ただいま、すぐに手伝うね」
嗽手洗いして、私も作業に入る。わあっ、いい匂いや。カキフライと海老フライと唐揚げ、それからポテトサラダだ。私はポテトサラダに入る。ホークさんはノワールのブラッシング。チュアンさんはロッシュさんと仔達のブラッシング。ファングさんはアルスさん対応。
「ユイちゃんの母ちゃん、俺、手伝うっ」
「アルス、油は危ないからな。こっちを手伝おうな」
「ぶー」
かわいかね。母も笑顔だ。
この牡蠣と海老は、フェリクスさんが言っていたターコイズオイスターとシュリンプだ。ターコイズオイスターは殻の溝に鮮やか水色がはいり、首都で購入したブルーオイスターよりやや大きめ。ターコイズシュリンプは、全体的に水色の海老で車海老みたいな感じ。次々揚げられるターコイズオイスターとターコイズシュリンプ。ターコイズシュリンプは頭をそのままで揚げられて、見た目が素晴らしい。唐揚げはルーティダンジョンの18階のウサギのお肉だ。生姜や醤油に漬け込まれていい匂い。
ターコイズシュリンプは各自三尾ずつ。レタス、トマト、レモンを添えて、うわあ、豪華や。
その前に、よだれ垂れ流す面々をどうにかするかね。てんこ盛りにカキフライ、海老フライ、唐揚げを盛る。ビアンカとルージュには、下にたっぷりレタスを隠す。仔達の分もいいかな。猫舌の晃太がうちわで軽く冷ましている。
「熱いからね」
『あっついのですーっ』
『熱いわっ』
『あふうっ』
『コレハッアツイッ』
「ぐうーっ」
「言ったやん」
もう、騒がしかね。
かわいかけど。仔達は晃太が冷ましたおかげか、そこまで騒ぎに。
「わふんっ」
「がっ」
『あついーっ』
『あちゅい~』
『あちゅい~』
「ぐるーっ」
冷やしが足りなかったかな。
もう、かわいかね。更にうちわで冷まそうかと思ったけど、食べてしまった。大騒ぎしながら。
私達もわいわいと準備して、と。
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※小説家になろう様にも投稿しています※