もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

文字の大きさ
522 / 876
連載

木材確認⑩

 ギルドでもろもろ済ませる。ジークフリード王子、今は王太子の婚約者レテシィア嬢のドレスの布の件も相談。マーファに戻って来た理由の1つだ。あの14人の子供達の件で、披露宴で着用する予定のドレスが使えなくなってしまったからね。私には責任はないって、ラソノさんは言ってくれたけど、気になってしまっていた。これから冷蔵庫ダンジョンに挑めばまだ出るはず。フェリアレーナ様の婚礼衣装に使用されたクラスのものが。リティアさんとタージェルさんが考えてくれた。
 ジークフリード王太子とレテシィア嬢の婚礼は秋。
 遅くとも2ヶ月以内に手に入らないと間に合わないそうだ。短期決戦や。アレスとアリス、オシリスに頑張ってもらわんと。
「ミズサワ様。お父様のリュウタ様の叙爵でハルスフォン侯爵と接見されますよね?」
 リティアさんが確認する。
「はい、明日、ハルスフォン侯爵様の使者の方と面会するんです」
「でしたら。その際にお話をされた方がよろしいかと。今は籍は抜かれているとはいえ、フェリアレーナ様とレテシィア嬢は義理の姉妹になります」
「予め、フェリアレーナ様から、王家に話を通して貰えたら、多少の日数に余裕ができます?」
「おそらく。いえ、必ず」
 なら、明日の使者の方に聞いてみよう。大丈夫かな? もう、フェリアレーナ様、王家とは関係ないけど。使者の方には、布を王家に献上したいなあー、みたいにぼかして話しておくと良いそうだ。
 布の査定はタージェルさん、商人ギルドが責任を持ってしてくれると。
 挨拶して、お暇する。午後からパーカーさんのお店に向かう。
 既にお正月明けでほとんどのお店が開いている。
 私はホークさんとエドワルドさん、アリスとシルフィ達で向かう。アレスにはツヴァイクさんの作業の見学するように言ってみたけど。大丈夫かな? つまらないのだー、とか言いながら、ツヴァイクさん困らせていないかな? 通訳で晃太に残ってもらったけど。
 フードの付いた服を着たシルフィ達は好意の視線が集まる。
 パーカーさんのお店に無事に到着する。覗くと、お客さんがいたので、ちょっと待つ。シルフィ達が身を乗り出すので、リードを装着してバギーから出す。シルフィが尻尾ぷりぷりしながら私に寄ってくるので、もふもふ。イフリィとノームはホークさんとエドワルドさんがもふもふ。ウインディはアリスにぴったり。そうや、そろそろシルフィ達のご飯の木製の皿を見に行かないと。なんねシルフィ。もふもふ。
 お客さんが帰ったのを確認して、私はお店を覗く。
「パーカーさん」
「あ、ミズサワさんっ。お久し振りですっ」
 中で作業していたパーカーさんが気が付いてくれた。ジョシュアさんもだ。
「明けましておめでとうございます」
「明けましておめでとうございます」
 ぺこり、ご挨拶すみ。
 あまり長居できないので、手短に。ダイアナちゃんはフィナさんとお家だって、残念。
「これ、ダイアナちゃんに」
「ああ、ありがとうございます。ダイアナはミズサワさんから頂くお菓子が大好物なんです」
 パーカーさんは笑顔で受け取ってくれた。
 それからルーティのダンジョンで出たボタンや布を出すと、奥からパトリックさんも出てきて熱心に見ている。
 パーカーさんは木製とシェルのボタンをチョイス。それから細かい柄物の布だ。今回は綿や麻。私は例の鎧貫通のウサギの毛皮を、ダイアナちゃんの外套にって渡してみた。薄いピンク色でかわいかしね。
「あははは、ダイアナ誘拐されてしまいます」
 これで外套にしたらウン百万。お貴族様の着るものだ。こんなの着て、1人で歩いてたら格好のターゲットだよね。残念だけど、毛皮は回収。パーカーさんも買い取りを最後まで悩んでいたけど、諦めていた。お店の客層からして、このウサギの毛皮はやや高価だと。
 だけど、サブ・ドアはルーティのダンジョンに繋がっているから、おそらくまた手に入る。まだまだストックがあるので、欲しい時は言ってもらうようにした。
「ミズサワさんはいつまでマーファに?」
「春祭りが終わればすぐにカルーラに向かう予定です」
「では、春祭りのバザーの出店はどうされます?」
 そう言えば、母が色々作ってた。ミゲル君も空いた時間で何か作っていたし。
「お願いします」
「場所を取っておきますね」
 申し訳ない、めんどくさい手続きしてもらって。しかも、販売員までしてもらうんだもん。
「これくらいは。ダイアナを救って頂きましたし。まず手に入らない布やボタンを買い取らせて貰ってますから」
「また、シルク地が出たら持って来ますね」
「よろしくお願いします」
 パーカーさん達にご挨拶して、お店を出る。
「おや? ビアンカ、様ではないですよね?」
 お見送りの為に出てきたパーカーさんは、アリスを見て、首を傾げる。
「ああ、アリスですよ。新しく従魔として加わりまして」
 かくかく然々と説明。
「そうなんですか。ビアンカ様達は修行中ですか」
 寂しいし、心配なんだけどね。
 シルフィ達も紹介する。尻尾ぷりぷりご挨拶。わざわざパトリックさんは膝をついて、ウェルカムの姿勢。シルフィがぷりぷりご挨拶。つられてイフリィ達もご挨拶。
「いやあ。可愛らしいですねぇ」
 パーカーさん達はニコニコしながら褒めてくれるので、鼻が伸びる。
 私はご挨拶してお店を後にした。

 まだ、午後時間があるので、一旦帰ってから、再びお出かけ。
 教会の戦闘部隊の皆さんに会えないかなと思って。後は母が炊き出しするからね。心配したアレスだけど、興味津々な様子でツヴァイクさんの作業を見ていた。シルフィ達がおねむなので、アリスに代わり、オシリスが付いてきてくれた。ホークさんとエドワルドさんはそのまま。
 まずは孤児院。
「あ、テイマーのお姉ちゃんだーっ」
 はい、見つかりました。
 わーっ、と集まる元気な子供達。そして、ロックオンされるオシリス。サーッ、と青くなるシスターさん達。
「くっ、くうっ」
 何かを察知して、逃げるオシリス。
「あ、オシリス」
 助走をつけて、バサッと飛び立つ。
「「「「「わぁぁぁぁぁっ」」」」」
 歓声が上がる。ご近所さんも思わず視線が釘付け。数回旋回した後、孤児院の屋根に着地。新しくして良かった。オシリスの重さにしっかり耐えている。父が豪雪にも耐えらるようにと、ファベルさん達の工房の職人さん達と切磋琢磨しながら作ったからね。
「お姉ちゃん、触りたいっ、触りたいっ」
 子供達がわーって来るけど。
「これ、お止めなさいっ」
 子供達はシスターが止めてくれる。次はアレスば連れてくるかね。私は子供達にごめんね、と言ってシスターさんに案内されて院長室に。
感想 851

あなたにおすすめの小説

「三番以下を取りなさい」と五年言われ続けたので、公開試験で本気を出しました

歩人
ファンタジー
王立魔法学院、入学時首席のリュシエンヌは、婚約者レイナルト公爵令息から五年間「女は三番以下を取れ」と命じられてきた。学院の序列は国家序列の縮図。レイナルトは常に一位に居続けた。婚約披露を控えた十九歳の春、レイナルトが新しい婚約者を連れて告げる。「お前では並び立てぬ。学力も身分も、足りなすぎる」——リュシエンヌは微笑んで、その翌日の年次公開試験で、五年封じてきた本気を出した。国王臨席の場で、史上最高点。魔法局長官が教授陣に命じる。「過去五年間の彼女の実測点と、もし本気で受けていたら出せた推計点を、公表したまえ」。教授陣は震える手で数字を並べた。レイナルトの「首席」は、全て彼女が譲った場所だった。

おばさんは、ひっそり暮らしたい

蝋梅
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。 たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。 さて、生きるには働かなければならない。 「仕方がない、ご飯屋にするか」 栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。 「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」 意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。 騎士サイド追加しました。2023/05/23 番外編を不定期ですが始めました。

夫の不倫相手に「妻の座を譲れ」と言われたので、譲る代わりに全部置いていきます 〜行き先は老舗旅館。追いかけてきても、もう遅いです〜 

なつめ
恋愛
夫の愛人に「妻の座を譲れ」と言い渡された主人公は、怒鳴り返すこともしがみつくこともせず、ただ静かに頷いた。 家のこと、食事のこと、社交のこと、義実家のこと、会社の裏方のこと。 誰も価値を知らなかった“妻の座”の中身を、そっくりそのまま置いて家を出る。 向かった先は、かつて傷ついた自分を受け入れてくれた老舗旅館。 再建に奔走する若旦那とともに働く中で、主人公は初めて「役に立つから愛される」のではなく、「あなた自身がいてほしい」と言われる温かさを知っていく。 一方、主人公を軽んじた元夫の家では、生活も体裁も仕事もじわじわと崩壊を始める。 これは、何も持たずに出ていったはずの女が、自分の人生を取り戻し、最後には新しい恋と居場所を手に入れる再生の物語。

見た目の良すぎる双子の兄を持った妹は、引きこもっている理由を不細工だからと勘違いされていましたが、身内にも誤解されていたようです

珠宮さくら
恋愛
ルベロン国の第1王女として生まれたシャルレーヌは、引きこもっていた。 その理由は、見目の良い両親と双子の兄に劣るどころか。他の腹違いの弟妹たちより、不細工な顔をしているからだと噂されていたが、実際のところは全然違っていたのだが、そんな片割れを心配して、外に出そうとした兄は自分を頼ると思っていた。 それが、全く頼らないことになるどころか。自分の方が残念になってしまう結末になるとは思っていなかった。

夫が私にそっくりな下の娘ばかりをかわいがるのですけど!

山科ひさき
恋愛
「子供達をお願い」 そう言い残して、私はこの世を去った。愛する夫が子供達に私の分も愛情を注いでくれると信じていたから、不安はなかった。けれど死後の世界から見ている夫は下の娘ばかりをかわいがり、上の娘をないがしろにしている。許せない。そんな時、私に不思議な声が呼びかけてきて……。

「お前の泥だらけの手で触るな、気持ち悪い」と追放された令嬢——王宮の食器が一枚も焼けなくなった

歩人
ファンタジー
「お前の泥だらけの手で触るな、気持ち悪い」——王宮御用達の食器を焼く伯爵令嬢エルザは、婚約者の第二王子に手の荒れを嗤われて追放された。十二歳から十年間、王宮の全ての食器を手ずから焼いてきた。彼女の食器は特殊な土と焼成技術で魔力を通し、毒に触れると色が変わる。料理の温度も保つ。追放から三ヶ月後、晩餐会で新しい食器を使ったところ、毒が検知されず隣国の大使が倒れた。外交問題に発展する中、第二王子が「食器くらい誰でも焼ける」と窯に立った結果、出来上がったのは歪んだ灰色の皿だった。

元の世界に帰らせていただきます!

にゃみ3
恋愛
淡い夢物語のように、望む全てが叶うとは限らない。 そう分かっていたとしても、私は敵ばかりの世界で妬まれ、嫌われ、疎まれることに、耐えられなかったの。 「ごめんね、バイバイ……」 限界なので、元いた世界に帰らせていただきます。 ・・・ 数話で完結します、ハピエン!

「貧相な小娘」と罵った第一王子へ。番(つがい)は貴方ではなく、国王陛下(お父様)でした

しえろ あい
恋愛
「お父様、わたくし、あの方と目が合った瞬間、分かってしまったのです」 十六歳のデビュタントの夜、ルーセント侯爵令嬢フェリシアを待っていたのは、残酷な罵倒だった。第一王子カシウスは、可憐な白いドレスを纏った彼女を「貧相な小娘」と呼び、己の番(つがい)であることを真っ向から否定する。 会場に響く冷笑と、愛用の刺繍に込めた自信さえ打ち砕くような屈辱。しかし、絶望の淵に立たされた彼女を見つめていたのは、王子ではなく、圧倒的な威厳を放つ「ある男」だった。 魂を焦がすような熱い視線が重なり、静まり返る謁見の間。この出会いが、王室を揺るがす大事件の幕開けになるとは、まだ誰も知らない。自身の価値を否定された少女が、真実の愛によって世界で最も幸福な王妃へと駆け上がる、逆転溺愛ストーリー。 ※小説家になろう様にも投稿しています※