もふもふ大好き家族が聖女召喚に巻き込まれる~時空神様からの気まぐれギフト・スキル『ルーム』で家族と愛犬守ります~

鐘ケ江 しのぶ

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バタバタ③

 次の日から、慌ただしくなる。
 エドワルドさんと晃太と父がね。弁護士さんと面会したり、話をしたり。私も役場に行った。例の火曜日ね。エドワルドさんが一緒だったか。晃太の場合、私の証言は身内だからとあまり重きを置かれない。それは鷹の目の皆さんの証言もだ。なので、ツヴァイクさんと山風の皆さんが証言してくれた。エドワルドさんのここで身内扱いされるのは、ツヴァイクさんね。なので、エドワルドさんのアリバイは私、鷹の目、山風が証言した。それはすぐに終わった。やっぱり、山風の証言は大きいみたい。マーファでは堅実な冒険者パーティーだからね。
 それでアリバイは立証されたのだけど、もともとあのピンクの女性は襲われていないそうだ。なんであんなバカな事したかというと、どうやら誰かに誑かされたようで。
「ギーリアッシュと言う伯爵が、どうやら唆したようや」
 と、朝早くから役場に行き、昼前に帰って来た父が聞いた話を教えてくれる。私は話を聞かれた後は帰宅オッケーが出たので帰宅した。
「ふーん」
 ギーリアッシュ、どっかで聞いたことあるようなないような。
「確か、文官だったはず」
 と、外套を脱ぎながら、記憶を引っ張り出すエドワルドさん。足元で父のお帰りローリングを済ませた花がかけより、長い足にすがりつく。うーん、膝の位置が高か。エドワルドさんはよしよししてくれる。
「エドワルドさん、ご存じなんですか?」
「知っていると言うより、聞いたことがあるだけで。確か、上の兄が何かしら言っていたくらいです」
「へー」
「兄には事情を手紙で送ってますから、返事待ちです」
 転移門がちょうど首都に荷物を送る日だったので、エドワルドさんは手紙を送ったみたい。ただ、急だったため、結構な額を支払ったみたい。
「なんだかすみません、私も支払います」
「構いませんよ。ミズサワ殿についていたら、しっかり稼がせてもらってますから」
 ですって。でも、エドワルドさん、相応の働きしていると思うけどね。
 あのピンクの女性達は現在役場に拘束されているけど、おそらく今頃解放されていて、しっかり監視が付く。
 会いたくないから、パーティーハウスにいよう。
 さ、父も晃太もエドワルドさんも帰ってきたし、お昼にしよう。
 ココロにしよっと。
 その前に、呼び戻しますかね。誰を? ルーティのウサギ部屋で暴れている面々をね。エマちゃんとテオ君はフェリクスさんから薬草の講義を受けてる。ルーティのダンジョンに潜っていた面々は、明明後日脱出予定だ。
 サブ・ドアから覗くと、ちょうどボス部屋から皆さんが出てきた。
「皆さーん、お昼ですよー」
「「「「「はーいっ」」」」」
 薬草を摘んでいたフェリクスさん達もやって来た。
「ユイちゃん、ユイちゃん」
 アルスさんが、わーっ、とやって来たが、ファングさんとガリストさんががっちり掴んでいる。
 はいはい。
 大量のドロップ品の半分はケルンさん達の分だ。宝箱もね。アリスが解除すると、お馴染みのビロードの箱。銀と真珠とダイヤモンドのアクセサリーセット。キラキラ。指輪が3、イヤリング、ピアス、長さの違うネックレスが2、ペンダントトップ、ブローチ、髪飾りが2、カチューシャ。
 おいくらだろう? ちら、とリィマさんを見ると。
「億だよ、億。いい真珠だし、ダイヤモンドだって大きいからね」
 そっ、とビロードの箱を閉める。
 晃太とケルンさん、フェリクスさん、ファングさんが確認しながら、ドロップ品を分けていく。
 それぞれ嗽手洗いを済ませ、アレス達の足拭きタップ。ホークさんはノワールを軽くブラッシング。装備品はマデリーンさんとミゲル君が拭き上げる。
 さて、私はココロのタップかな。
 その前に。
「神様、いらっしゃいますか? 新しい異世界のメニューです」
 お祈り。後ろでチュアンさんが素早く一緒にお祈り。

 いたたたたたっ
 はいはいっ、商いの神、いまーすっ
 鍛冶の神、いまーすっ
 お嬢さん、儂もおるぞー
 僕もーっ
 うわーんっ、うわーんっ、うわーんっ。

 はい、いらっしゃいますね。
 男神様達ね。
「はい、お待ちくださいね」
 振り返ると、さっきの真珠に負けないくらいにキラキラのチュアンさん。
「今から神様に上げますので、手伝ってくださいね」 「はい。ユイさん」
 まずは、定番のハンバーガーね。それから佐世保バーガーと、わあ、すごいボリューム、ベーコンはみ出てる。いい匂いやあ。それからチーズバーガーに、照り焼きバーガーに、アボカドバーガーに、ヘルシーバーガーに、お子様用にミニバーガーなんてある、かわいか。胃袋マジックバッグコンビがおるけん、タップタップと。あ、セットのポテトも付けんと、魔法の三柱神様が好きだしね。ドリンクは炭酸のペットボトルも付けて、と。チュアンさんが次々に出る品々を黙々と上げては、消えていく。こんなものかな?

 ほっほっほっ、食欲をそそられる匂いじゃなあ~、お嬢さん、たくさんありがとう
 ありがとうございまーすっ
 ありがとうございまーすっ
 僕、これーっ
 あ、お芋さんっ、食べたいっ、わーいっ
 まず手を拭けっ、あ、すまん、たくさんありがとう

 届いたみたいやね。
 よし、完了っと。
 次は私達ね。まずはアレス達に、と、タップタップタップ。ココロはいわゆるファーストフードのような店ではなく、ちょっとお高め。佐世保バーガーが1100、ミニバーガーでも550する。それからポテトやドリンク付けたらもっとする。
 リクエストを聞きながらタップ。
 私は佐世保バーガー、ポテト付き。ホークさん、エマちゃん、テオ君もだ。晃太とチュアンさんは照り焼きバーガー、両親は王道ハンバーガー、マデリーンさんはアボカドバーガー、ミゲル君はチーズバーガー。ポテト付きね。
 ラスチャーニエは、ケルンさんはアボカドバーガー、ヒェリさん、ツヴァイクさん、エドワルドさんは佐世保バーガー。みんな、ポテト付き。
 蒼の麓は、フェリクスさん、アンドレアスさん、ヘルト君は佐世保バーガー。エリアンさんはアボカドバーガー、ドーラさんとドロテアちゃんはチーズバーガー。ポテト付いてますよ。
 金の虎は、ファングさんとガリストさんは佐世保バーガー。リィマさんは照り焼きバーガー、フリンダさんはヘルシーバーガー。アルスさんは佐世保バーガーとチーズバーガーだ。
「では、いただきます」
「「「「「いただきまーす」」」」」
 さて、ハンバーガーを手に取り、わあ、重量がある。白い紙に包まっているので、はがして、と。ぱくり。ボリュームありすぎて、バンズとレタスしか口に入らないっ。でも、バンズが美味しいっ。必死にかぶりつき、やっと他の具材に到着。ベーコンや卵、野菜、ハンバーグ、まとめて口にいれても美味しいっ。
「久しぶりやけど、うまかな」
 と、基本的にはファストフードは行かない晃太にも好評だ。やけど、ちょっと大きいから、口元が汚れちゃうけどご愛嬌。最後は具材バラバラだから、箸で食べる。
「ユイさん、これ、美味しいっ」
 エマちゃん、口元、口元。テオ君は必死にかぶりついている。皆さんからも好評や、良かった。
 食べながら話す。
 今後の動きね。晃太がいないと、長期のダンジョンは無理だし。
「今回は親父が訴えを起こすから、わいはお任せの立場やけんね。ただ、しばらくマーファから離れないでくださいって」
「そうな」
 エドワルドさんは?
「俺は兄と弁護士との話が付くまでは所在をはっきりさせないといけませんが、4、5日で動けるかと。ただ、俺もしばらくマーファから出られません」
 その期間はおそらく一ヶ月くらいだって。ちょうど、ビアンカやルージュ達が帰って来る頃かな。仕方ないね。
 それから、黙々とハンバーガーにかぶりつく。うん、私は佐世保バーガーとポテトで満腹。ただ、足りない人もいるため、追加分をタップ。
 晃太とミゲル君、テオ君はミニバーガー。ホークさんはチーズバーガー、チュアンさんはアボカドバーガー。
「皆さん、おかわりはー?」
 確認、おずおずと手が上がる。
 ケルンさんはミニバーガー、ヒェリさんはチーズバーガー、ツヴァイクさんはアボカドバーガー、エドワルドさんは照り焼きバーガー。
 フェリクスさん、アンドレアスさんはチーズバーガー。ヘルト君はミニバーガー。
 ファングさん再び佐世保バーガー、ガリストさんは照り焼きバーガー。アルスさんは佐世保バーガーと照り焼きバーガーだ。
 ふう、満腹。最後のポテトを食べる。
 …………………………神様、足りたかな?

 はいはいはいはいっ、商いの神、まだ入りまーすっ
 鍛冶の神、食べれまーすっ
 まあ、貴方達だけで食べたの?
 ずるーいっ、私も食べた~いっ
 私もーっ
 あのさ、毎回だけど、ここ、俺の空間なんだけど

 賑やか。
 私は再びタップ。
「どうしたん姉ちゃん」
「神様、足りんみたい」
「そ」
「チュアンさん、上げてくれます? 食べてる最中で申し訳ないですけど」
「お任せください」
 たっぷりタップ、いいかな?
「きゅうんっ」
「くぅ~」
 アレスとオシリスが皿を咥えてる。はいはい、タップ。アリスも細やかに主張しているからね。いいかな?
 最後に皆さんに確認。
 おずおずと手が上がる。
 ツヴァイクさんが佐世保バーガー、エドワルドさんがミニバーガー。
 フェリクスさんがミニバーガー、アンドレアスさんがアボカドバーガー。
 ファングさん、ガリストさんがミニバーガー。アルスさんは三度目の佐世保バーガー。すごか、アルスさん、まるまるボリュームたっぷりハンバーガーを5個も食べたよ。しかも、フリンダさんがお腹一杯だからと、ポテトまでもらってるし。
 こうして、満腹ハンバーガーランチは終わった。
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