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雨宮課長のマンション
《5》
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「じゃあ、中島さん、明日は東京駅から6:32発の新幹線ね」
夕食の片づけ後、タブレットで何かを検索していた雨宮課長が言った。
6:32発の新幹線?
うん?
首を傾げると、雨宮課長が「ぽかんとした顔も可愛いね」と笑った。
可愛いに反応してしまう。
もう、課長……。
嬉しくなる事言わないで。顔が真っ赤になるから。
「『フラワームーンの願い』のフィルムは宮城県の仙台の外れにある映画館にあるんだよ」
「えっ! 宮城県!」
「うん。さっき問い合わせたらあるって返答があった」
「あの、雨宮課長もその映画館まで来てくれるんですか?」
「もちろん。フィルムが見つかるまで付き合うよ」
雨宮課長、やっぱり優しい。
でも、いいのかな。迷惑じゃない?
「こら。余計な心配するな」
ツンって雨宮課長におでこをつっつかれる。
「迷惑じゃないから」
課長、私の心読めるの?
「中島さん、俺に頼っていいから。中島さん一人で背負い過ぎだ。一応、これでも上司なんだからさ」
頼っていいなんて、初めて言われた。
上司としての言葉だってわかっているけど、嬉しい。
雨宮課長に抱き着いて甘えたくなった。
「という訳で明日は俺と出張だ。いいね、中島さん」
雨宮課長と出張……。
思いがけない展開に胸が高鳴った。
夕食の片づけ後、タブレットで何かを検索していた雨宮課長が言った。
6:32発の新幹線?
うん?
首を傾げると、雨宮課長が「ぽかんとした顔も可愛いね」と笑った。
可愛いに反応してしまう。
もう、課長……。
嬉しくなる事言わないで。顔が真っ赤になるから。
「『フラワームーンの願い』のフィルムは宮城県の仙台の外れにある映画館にあるんだよ」
「えっ! 宮城県!」
「うん。さっき問い合わせたらあるって返答があった」
「あの、雨宮課長もその映画館まで来てくれるんですか?」
「もちろん。フィルムが見つかるまで付き合うよ」
雨宮課長、やっぱり優しい。
でも、いいのかな。迷惑じゃない?
「こら。余計な心配するな」
ツンって雨宮課長におでこをつっつかれる。
「迷惑じゃないから」
課長、私の心読めるの?
「中島さん、俺に頼っていいから。中島さん一人で背負い過ぎだ。一応、これでも上司なんだからさ」
頼っていいなんて、初めて言われた。
上司としての言葉だってわかっているけど、嬉しい。
雨宮課長に抱き着いて甘えたくなった。
「という訳で明日は俺と出張だ。いいね、中島さん」
雨宮課長と出張……。
思いがけない展開に胸が高鳴った。
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