伝説の勇者が二人も現れるなんて聞いてません!

鶴山葵土

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1.勇者が二人も現れた!(1)

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この世界とは別の世界、その世界には魔法やモンスターが当たり前のように存在していた。
当然、魔王という存在もその世界にはあった。
魔王は人間界を手中にしようと、世界各地に軍を放った。
人類は応戦するも魔王軍の圧倒的な力の前に破れていった。
世界各地が次々と魔王に侵略されていき、残る大国はタフィーグン王国を残すだけとなってしまった。

タフィーグン王国は世界一と称される強力な軍隊をもつ国で、さすがの魔王軍も簡単に攻め落とすことができない。
しかし、魔王軍の圧倒的軍勢の前にタフィーグン王国も防戦一方となり、戦いは長期化していくのだった。
長く続く魔王軍との戦いにより、兵士はもちろん国民も疲弊していった。
いつ魔王軍に攻め落とされてもおかしくない状況へと追い詰められていく中、国民は伝説の勇者が現れることを願うようになっていた。
この世界では古来より、伝説の勇者の言い伝えが残されてきた。
「世界に危機訪れしとき 剣の紋章を持つ者現れ 世界を救うであろう」
ありきたりではあるが、世界に危機が訪れたときに英雄が現れて世界を救うというものだ。
そして人類が待ちに待った日が、遂に訪れるのだった。

その日は数十年に一度の皆既日食が起こる日であった。
二日前に魔王軍の攻撃を受け多くの被害を出したものの、何とか撤退させることに成功していた。
魔王軍にも甚大な被害が出ていたため、すぐに攻めてくることは考えられない。
疲れ果てた兵も国民たちも、この日起こる皆既日食という数少ないイベントを楽しみに待ちわびていた。
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