伝説の勇者が二人も現れるなんて聞いてません!

鶴山葵土

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1.勇者が二人も現れた!(3)

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二人の男はそれぞれ城へと運ばれた。
どちらも大きな外傷もなく、意識を失っていただけであった。
国王は二人の男の介抱を兵に命じるのだった。

やがてドンヘルの森に倒れていた、右手に紋章をもつ男が目を覚ました。
国王はその知らせを聞き、詳しい事情を聞こうと国王の間へと男を通すよう兵に命じるのだった。

国王の間に通された男の名はユウスケ、18歳の青年だった。
ユウスケのいた世界では魔法やモンスター、魔王といったものは存在しないらしい。
ニホンという国に住み、日々学校へ通い学問を学ぶ”コウコウセイ”という学生だったらしい。
いつものように学校へ向かっていたはずだったが途中から記憶はなく、目を覚ましたときには城のベッドの上だったという。
右手にある剣の紋章だが、もといた世界ではなかったもので、どうやらこの世界に来てから現れたものらしい。
国王はユウスケの右手にある紋章を確認したが正真正銘、紛れもなく剣の紋章であった。

ユウスケは真面目な好青年といった感じて、国王を含め兵士たちも好印象をもった。
そして、皆が思った。この青年こそが伝説の勇者で間違いないと。
そう、伝説の勇者が二人も現れるわけがないのだ。

しばらくして、1人の兵が国王の間へと現れた。
ホシクズ山で発見された、もう一人の男も目を覚ましたらしい。
国王はその男も連れてくるように指示をする。
やがて、兵に連れられて男がやってきた。
国王の間にいた全員が男を見て、わが目を疑った。

その男は大砲のように前方に突き出すようにまとめられた黒い前髪、襟足は肩まで掛るほど長く緑色。
まるで牛のように鼻に輪をつけ、眉毛がない。
伸びたアゴ髭は青色で、その顔立ちはとても人間のものとは思えなかった。
モンスターと言った方が正しいだろう。
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