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10.働きアリの献身(8)
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「営業成績は悪くて、毎月ビリ争いの常連でした。ここ3カ月ビリ続きで限界と判断されたんでしょう。支店長に呼びだされて、これ以上この営業成績が続くなら正社員から契約社員に切り替えさせてくれと言われてしまったんです」
うつむいてしまうリサ、そしてどう言葉を掛けたらいいかわからないナオト。
「私なりに頑張ったんです。憧れていたアクセサリーに携わる仕事につけたのに、わたし、全然だめで。もうアクセサリーに携わる仕事から離れようかと悩んでいたんです」
話し終えた彼女の頬には涙がつたっていた。
華があって、会話も上手い、むしろ販売の仕事には向いていそうに見えた。
しかし、現実はそう甘くはないのだと実感するナオト。
何かよい言葉を掛けられないかと必死に考えを巡らせるナオト。
考えながら、絞り出すように言葉を発していく。
「あの。実は僕、子供の頃から夢がありました。でも、現実は厳しくて、その夢を叶えることができませんでした。今は子供の頃では全く考えてもいなかったシステムエンジニアとして働いています。夢を叶えることは簡単なことじゃないと僕は思います。そんな僕からすると、一時期とはいえ、夢を叶えたリサさんはすごい人だと思います」
ハンカチを手渡すナオト。
リサは涙をぬぐう。
「夢を叶えることは難しいし、たとえ叶えられたとしてもそのあとがある。持続することの方が大変なのかもしれない。けれど、せっかく叶えられた夢なら、目線を変えて別の職種を探してみたりしてはどうですか」
黙り込んでしまうリサ。
考えを巡らせ、言葉を振り絞る。
「そうですね。もう少し考えてみようと思います」
うつむいてしまうリサ、そしてどう言葉を掛けたらいいかわからないナオト。
「私なりに頑張ったんです。憧れていたアクセサリーに携わる仕事につけたのに、わたし、全然だめで。もうアクセサリーに携わる仕事から離れようかと悩んでいたんです」
話し終えた彼女の頬には涙がつたっていた。
華があって、会話も上手い、むしろ販売の仕事には向いていそうに見えた。
しかし、現実はそう甘くはないのだと実感するナオト。
何かよい言葉を掛けられないかと必死に考えを巡らせるナオト。
考えながら、絞り出すように言葉を発していく。
「あの。実は僕、子供の頃から夢がありました。でも、現実は厳しくて、その夢を叶えることができませんでした。今は子供の頃では全く考えてもいなかったシステムエンジニアとして働いています。夢を叶えることは簡単なことじゃないと僕は思います。そんな僕からすると、一時期とはいえ、夢を叶えたリサさんはすごい人だと思います」
ハンカチを手渡すナオト。
リサは涙をぬぐう。
「夢を叶えることは難しいし、たとえ叶えられたとしてもそのあとがある。持続することの方が大変なのかもしれない。けれど、せっかく叶えられた夢なら、目線を変えて別の職種を探してみたりしてはどうですか」
黙り込んでしまうリサ。
考えを巡らせ、言葉を振り絞る。
「そうですね。もう少し考えてみようと思います」
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