24 / 100
第四章 次の居候
24.捜索開始
しおりを挟む
日曜日は店は休みだ。定休日を作ると客足が途絶えるかなと思った時もあったが、むしろ人件費の方がかかるので思い切って休みにしてしまった。
あとは平日に客のバースデーやイベントが入っていない日にシュウヘイと交互で休みを取っているので、亮太の休みは週に一日から二日といったところだ。
「それでは出発しましょう。しかし亮太、これはないです」
八岐大蛇と草薙剣がこの近辺に在るに違いないという狗神の見立ての元、亮太の休日に皆で探すことになった。
この辺りには不慣れなアキラと狗神だけでは迷子になるのはほぼ間違いがない為、亮太は道案内として駆り出されることになった。
狗神は犬の姿の方が鼻が利くということで犬の姿を取っているが、ここは東京のど真ん中。東京都条例で犬の放し飼いは禁止されている為、真っ昼間に狗神と外を歩くにはどうしても首輪の着用が必要だった。
そして、狗神は自分に付けようとされている首輪について目下抗議中なのである。
「放し飼い禁止なんだよ」
「私は人を噛んだりする様な野蛮ことは致しません」
「致さなくても、リードなしは駄目なの」
「私を他の犬畜生と同じ扱いにされるということですか」
「犬は犬だろ」
「私は狗神ですよ、ただの犬と同列に考えないでいただきたい」
「じゃあレンの姿になればいいだろ」
チラリと横に立って待っているアキラを見ると、少し期待する様な表情をしている。成程。
「そうするとあまり鼻が利きません」
結局また話が元に戻ってしまうのだ。狗神はくそ真面目、冗談はどちらかと言わなくても通じない。もしかしたら思考が犬寄りなのかもしれなかった。犬の思考傾向など知らないが。
では、プライドを刺激すればいいのかもしれない。バーテンダーを舐めてもらっちゃ困る。
「イヌガミ、お前は人の姿になっただけでそんなに劣っちまう程弱い神使なのか?」
「……私が、弱い神使だと仰るんですか?」
案の定食いついてきた。亮太は続けた。さっさと用事を済ませて、久々に夜にのんびりと酒とつまみを楽しみたいのだ。
「お前が人の姿だと駄目だと言うならそうなんじゃないか?」
「亮太、貴方は私を馬鹿にしてますね」
「だって無理なんだろ?」
「そんなこと、ひとっっ言も言っておりませんから!」
そう言うと、狗神は何の前触れもなく人型を取るべく一気に溶け始めた。
やはりこの色彩は堪らない。
亮太が焦がれる様にその変化を見ていると、あっという間に人型になった狗神・蓮が少し上から亮太を冷たい少し怒りを含んだ目で見下ろした。
「こちらの姿で行きましょう」
だが服装は禰宜の服装だ。これじゃなんのコスプレだと思われ注目の的になってしまうのは間違いない。
「俺の服を貸してやるから着替えろ」
「いや、しかし神使は常に」
「その格好だと目立つんだよ。目立つのは困るだろ?」
「……分かりました」
納得などしていない不服顔の蓮を見るアキラが、蓮の背後で亮太に親指を突き出して見せた。よくやった、ということらしい。
蓮は亮太よりも細く長い。上は何とでもなるだろうが、下はまあ間違いなくつんつるてんになるだろう。犬と張り合ってもしょうもないのは分かっているが、でも何だか悲しかった。
ありきたりの黒いTシャツにカーキ色のカーゴパンツにベルトを一本レンに渡す。蓮の足元を見ると白い足袋を履いているので、まああれにクロックスを履かせればいいだろう。
和服を脱ぎ出した蓮を見て、アキラが慌てて後ろを向いた。こいつ、亮太がシャツを脱ぎ着しても風景の一部の様に全く関心を示さない癖に、なんなんだこの差は。
そういえばこいつ、パンツ履いているんだろうか。そもそも人型になるといきなり服を着ているのも謎だ。亮太が蓮の着替えを眺めていると、なんと脱いだ袴の奥から出てきたのは形のいい引き締まった尻が丸見えの下帯だった。いわゆるふんどしというやつだ。
「レン、ちょっと待て」
「どうかされましたか」
「いや、それはない」
亮太が下帯を指差すと、蓮のカーゴパンツを履こうという動きが止まった。さすがにカーゴパンツの下に下帯は不味いだろう。
亮太は急いで買っておいた新品のパンツを一つ取り出し蓮に渡した。パンツはよれたら嫌なので常に買い置きをしてあったのが幸いした。
「これをお前にやるから」
「私には少々大きそうですが」
「うるせえな」
ぶつぶつ不平を言う蓮には取り合わず、亮太は顎で急かした。蓮はさすがに亮太に見られるのは憚ったのか、くるりと後ろを向いて下帯を取り、次いで新品のグレーのボクサーパンツを履いた。亮太も別に太っている訳ではないのだが、狗神は細い。恐らくSが丁度いいのだろうが、亮太のサイズは残念ながらMである。確かに緩そうだった。
「あー、レン? ズボン履いて、パンツの上をベルトでギュッとしとけ」
「……分かりました」
こちらも若干緩いカーゴパンツを履き亮太に言われた通りベルトでギュッと締めたが、引っかかる物がないので腰までずり落ちてきている。だがそのお陰でズボンの丈が丁度になったので結果オーライというやつだ。何とかなるもんだ。
「よし、さっさと行こう」
亮太が声を掛けた。
◇
外に出ると、まずは蓮が目を閉じクンクンと鼻を鳴らした。イケメンは何をしても様になるので狡い。蓮が「こちらの方です」と先導し始めた。茶沢通りを三軒茶屋方面に南下する方向だ。これを下って左に折れると先日大騒ぎをした北沢八幡に着く。
「私は草薙剣がある方向は何となく分かりますが、八岐大蛇については分かりかねます」
「そうなのか?」
歩いていると段々とずり落ちてくるパンツを引っ張り上げながら蓮が言った。アキラはそんな蓮の横を平常心を装って歩いているが、時折チラチラと蓮を見る目が完全に恋する乙女の目だった。
「私は逆に、草薙剣はよく分からない。でも八岐大蛇は分かると思う。――背中がざわつくから」
ざわつく背中。そいつは随分と気持ちが悪そうだった。出来ればそっちの方には立ち会いたくはない。
「八岐大蛇を捕らえるにしても草薙剣は必須です。今日はまずそちらを探しましょう」
「レンは何で草薙剣は分かるんだ?」
「神器ですからね、私の様な者の目には神々しく映るのです」
成程、神使だから分かるということか。
「じゃあアキラも神々しく見えるのか?」
「ええ、勿論。母君のお腹に居られた頃からその溢れんばかりの輝きはもう見事のひと言でしたよ。他の主の元にいた私が思わず馳せ参じてしまう程には」
「ほお」
歩道が狭いので亮太は蓮の後ろを歩いていた為、アキラの顔が少し見えた。嬉々とした顔をして、可愛いところあるじゃないか。
「アキラ様のおしめも換えましたが、汚い等と思ったことは一度たりともございません」
蓮がきっぱりと言い切った。途端に曇るアキラの顔。成程、こりゃ一筋縄じゃいかなさそうである。もしかしたら、アキラの恋心が蓮に伝わる日は一生来ないまま終わるのかもしれないな、と亮太は若干アキラを憐れに思った。おしめを換えている相手を好きになれるかと言ったら、まあ亮太だったら無理だ。
この話題はもう止めよう、触らぬ神に祟りなしだ。
「で、レン。剣の場所は近いのか?」
「行ってみないと何とも言えませんが、恐らく」
歩きにくそうにベルトごと引っ張り上げながら蓮が先を急ぐ。もう十月もすぐそことはいえ、日中はまだまだ暑い。今日も半袖で余裕だったが、普段ろくに運動などしない亮太はすでに脇と背中に汗をかいていた。首に引っ掛けっぱなしだった『○○商店』と名前が入ったペラッペラのタオルで汗を拭く。おっさん臭かろうとも、汗を放置すると更におっさん臭くなるので微妙な年齢の亮太としては是非とも気を遣いたい部分であった。
北沢小学校の前を通り過ぎ、小さな川と並走する緑道に来た。春になると花見客で賑わいを見せるこの通りも、今はただの散歩道となっていて人通りは少ない。左右にずっと続いているが、蓮は迷いもせずその土の道を左に折れていった。
緑道の道幅は先程までの歩道よりも広い。だが亮太は先を行く二人の後ろ姿をそのまま穏やかな気分で見つめることにした。
来年の花見のシーズン迄、この二人は亮太の傍に居るのだろうか。何となくだが、そんなに長くは居ない様な気がした。
そうしたら、亮太はまた一人になる。
その時、果たして自分は孤独に耐えられるだろうか。亮太には分からなかった。
あとは平日に客のバースデーやイベントが入っていない日にシュウヘイと交互で休みを取っているので、亮太の休みは週に一日から二日といったところだ。
「それでは出発しましょう。しかし亮太、これはないです」
八岐大蛇と草薙剣がこの近辺に在るに違いないという狗神の見立ての元、亮太の休日に皆で探すことになった。
この辺りには不慣れなアキラと狗神だけでは迷子になるのはほぼ間違いがない為、亮太は道案内として駆り出されることになった。
狗神は犬の姿の方が鼻が利くということで犬の姿を取っているが、ここは東京のど真ん中。東京都条例で犬の放し飼いは禁止されている為、真っ昼間に狗神と外を歩くにはどうしても首輪の着用が必要だった。
そして、狗神は自分に付けようとされている首輪について目下抗議中なのである。
「放し飼い禁止なんだよ」
「私は人を噛んだりする様な野蛮ことは致しません」
「致さなくても、リードなしは駄目なの」
「私を他の犬畜生と同じ扱いにされるということですか」
「犬は犬だろ」
「私は狗神ですよ、ただの犬と同列に考えないでいただきたい」
「じゃあレンの姿になればいいだろ」
チラリと横に立って待っているアキラを見ると、少し期待する様な表情をしている。成程。
「そうするとあまり鼻が利きません」
結局また話が元に戻ってしまうのだ。狗神はくそ真面目、冗談はどちらかと言わなくても通じない。もしかしたら思考が犬寄りなのかもしれなかった。犬の思考傾向など知らないが。
では、プライドを刺激すればいいのかもしれない。バーテンダーを舐めてもらっちゃ困る。
「イヌガミ、お前は人の姿になっただけでそんなに劣っちまう程弱い神使なのか?」
「……私が、弱い神使だと仰るんですか?」
案の定食いついてきた。亮太は続けた。さっさと用事を済ませて、久々に夜にのんびりと酒とつまみを楽しみたいのだ。
「お前が人の姿だと駄目だと言うならそうなんじゃないか?」
「亮太、貴方は私を馬鹿にしてますね」
「だって無理なんだろ?」
「そんなこと、ひとっっ言も言っておりませんから!」
そう言うと、狗神は何の前触れもなく人型を取るべく一気に溶け始めた。
やはりこの色彩は堪らない。
亮太が焦がれる様にその変化を見ていると、あっという間に人型になった狗神・蓮が少し上から亮太を冷たい少し怒りを含んだ目で見下ろした。
「こちらの姿で行きましょう」
だが服装は禰宜の服装だ。これじゃなんのコスプレだと思われ注目の的になってしまうのは間違いない。
「俺の服を貸してやるから着替えろ」
「いや、しかし神使は常に」
「その格好だと目立つんだよ。目立つのは困るだろ?」
「……分かりました」
納得などしていない不服顔の蓮を見るアキラが、蓮の背後で亮太に親指を突き出して見せた。よくやった、ということらしい。
蓮は亮太よりも細く長い。上は何とでもなるだろうが、下はまあ間違いなくつんつるてんになるだろう。犬と張り合ってもしょうもないのは分かっているが、でも何だか悲しかった。
ありきたりの黒いTシャツにカーキ色のカーゴパンツにベルトを一本レンに渡す。蓮の足元を見ると白い足袋を履いているので、まああれにクロックスを履かせればいいだろう。
和服を脱ぎ出した蓮を見て、アキラが慌てて後ろを向いた。こいつ、亮太がシャツを脱ぎ着しても風景の一部の様に全く関心を示さない癖に、なんなんだこの差は。
そういえばこいつ、パンツ履いているんだろうか。そもそも人型になるといきなり服を着ているのも謎だ。亮太が蓮の着替えを眺めていると、なんと脱いだ袴の奥から出てきたのは形のいい引き締まった尻が丸見えの下帯だった。いわゆるふんどしというやつだ。
「レン、ちょっと待て」
「どうかされましたか」
「いや、それはない」
亮太が下帯を指差すと、蓮のカーゴパンツを履こうという動きが止まった。さすがにカーゴパンツの下に下帯は不味いだろう。
亮太は急いで買っておいた新品のパンツを一つ取り出し蓮に渡した。パンツはよれたら嫌なので常に買い置きをしてあったのが幸いした。
「これをお前にやるから」
「私には少々大きそうですが」
「うるせえな」
ぶつぶつ不平を言う蓮には取り合わず、亮太は顎で急かした。蓮はさすがに亮太に見られるのは憚ったのか、くるりと後ろを向いて下帯を取り、次いで新品のグレーのボクサーパンツを履いた。亮太も別に太っている訳ではないのだが、狗神は細い。恐らくSが丁度いいのだろうが、亮太のサイズは残念ながらMである。確かに緩そうだった。
「あー、レン? ズボン履いて、パンツの上をベルトでギュッとしとけ」
「……分かりました」
こちらも若干緩いカーゴパンツを履き亮太に言われた通りベルトでギュッと締めたが、引っかかる物がないので腰までずり落ちてきている。だがそのお陰でズボンの丈が丁度になったので結果オーライというやつだ。何とかなるもんだ。
「よし、さっさと行こう」
亮太が声を掛けた。
◇
外に出ると、まずは蓮が目を閉じクンクンと鼻を鳴らした。イケメンは何をしても様になるので狡い。蓮が「こちらの方です」と先導し始めた。茶沢通りを三軒茶屋方面に南下する方向だ。これを下って左に折れると先日大騒ぎをした北沢八幡に着く。
「私は草薙剣がある方向は何となく分かりますが、八岐大蛇については分かりかねます」
「そうなのか?」
歩いていると段々とずり落ちてくるパンツを引っ張り上げながら蓮が言った。アキラはそんな蓮の横を平常心を装って歩いているが、時折チラチラと蓮を見る目が完全に恋する乙女の目だった。
「私は逆に、草薙剣はよく分からない。でも八岐大蛇は分かると思う。――背中がざわつくから」
ざわつく背中。そいつは随分と気持ちが悪そうだった。出来ればそっちの方には立ち会いたくはない。
「八岐大蛇を捕らえるにしても草薙剣は必須です。今日はまずそちらを探しましょう」
「レンは何で草薙剣は分かるんだ?」
「神器ですからね、私の様な者の目には神々しく映るのです」
成程、神使だから分かるということか。
「じゃあアキラも神々しく見えるのか?」
「ええ、勿論。母君のお腹に居られた頃からその溢れんばかりの輝きはもう見事のひと言でしたよ。他の主の元にいた私が思わず馳せ参じてしまう程には」
「ほお」
歩道が狭いので亮太は蓮の後ろを歩いていた為、アキラの顔が少し見えた。嬉々とした顔をして、可愛いところあるじゃないか。
「アキラ様のおしめも換えましたが、汚い等と思ったことは一度たりともございません」
蓮がきっぱりと言い切った。途端に曇るアキラの顔。成程、こりゃ一筋縄じゃいかなさそうである。もしかしたら、アキラの恋心が蓮に伝わる日は一生来ないまま終わるのかもしれないな、と亮太は若干アキラを憐れに思った。おしめを換えている相手を好きになれるかと言ったら、まあ亮太だったら無理だ。
この話題はもう止めよう、触らぬ神に祟りなしだ。
「で、レン。剣の場所は近いのか?」
「行ってみないと何とも言えませんが、恐らく」
歩きにくそうにベルトごと引っ張り上げながら蓮が先を急ぐ。もう十月もすぐそことはいえ、日中はまだまだ暑い。今日も半袖で余裕だったが、普段ろくに運動などしない亮太はすでに脇と背中に汗をかいていた。首に引っ掛けっぱなしだった『○○商店』と名前が入ったペラッペラのタオルで汗を拭く。おっさん臭かろうとも、汗を放置すると更におっさん臭くなるので微妙な年齢の亮太としては是非とも気を遣いたい部分であった。
北沢小学校の前を通り過ぎ、小さな川と並走する緑道に来た。春になると花見客で賑わいを見せるこの通りも、今はただの散歩道となっていて人通りは少ない。左右にずっと続いているが、蓮は迷いもせずその土の道を左に折れていった。
緑道の道幅は先程までの歩道よりも広い。だが亮太は先を行く二人の後ろ姿をそのまま穏やかな気分で見つめることにした。
来年の花見のシーズン迄、この二人は亮太の傍に居るのだろうか。何となくだが、そんなに長くは居ない様な気がした。
そうしたら、亮太はまた一人になる。
その時、果たして自分は孤独に耐えられるだろうか。亮太には分からなかった。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】うだつが上がらない底辺冒険者だったオッサンは命を燃やして強くなる
邪代夜叉(ヤシロヤシャ)
ファンタジー
まだ遅くない。
オッサンにだって、未来がある。
底辺から這い上がる冒険譚?!
辺鄙の小さな村に生まれた少年トーマは、幼い頃にゴブリン退治で村に訪れていた冒険者に憧れ、いつか自らも偉大な冒険者となることを誓い、十五歳で村を飛び出した。
しかし現実は厳しかった。
十数年の時は流れてオッサンとなり、その間、大きな成果を残せず“とんまのトーマ”と不名誉なあだ名を陰で囁かれ、やがて採取や配達といった雑用依頼ばかりこなす、うだつの上がらない底辺冒険者生活を続けていた。
そんなある日、荷車の護衛の依頼を受けたトーマは――
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
宿敵の家の当主を妻に貰いました~妻は可憐で儚くて優しくて賢くて可愛くて最高です~
紗沙
恋愛
剣の名家にして、国の南側を支配する大貴族フォルス家。
そこの三男として生まれたノヴァは一族のみが扱える秘技が全く使えない、出来損ないというレッテルを貼られ、辛い子供時代を過ごした。
大人になったノヴァは小さな領地を与えられるものの、仕事も家族からの期待も、周りからの期待も0に等しい。
しかし、そんなノヴァに舞い込んだ一件の縁談話。相手は国の北側を支配する大貴族。
フォルス家とは長年の確執があり、今は栄華を極めているアークゲート家だった。
しかも縁談の相手は、まさかのアークゲート家当主・シアで・・・。
「あのときからずっと……お慕いしています」
かくして、何も持たないフォルス家の三男坊は性格良し、容姿良し、というか全てが良しの妻を迎え入れることになる。
ノヴァの運命を変える、全てを与えてこようとする妻を。
「人はアークゲート家の当主を恐ろしいとか、血も涙もないとか、冷酷とか散々に言うけど、
シアは可愛いし、優しいし、賢いし、完璧だよ」
あまり深く考えないノヴァと、彼にしか自分の素を見せないシア、二人の結婚生活が始まる。
異世界ママ、今日も元気に無双中!
チャチャ
ファンタジー
> 地球で5人の子どもを育てていた明るく元気な主婦・春子。
ある日、建設現場の事故で命を落としたと思ったら――なんと剣と魔法の異世界に転生!?
目が覚めたら村の片隅、魔法も戦闘知識もゼロ……でも家事スキルは超一流!
「洗濯魔法? お掃除召喚? いえいえ、ただの生活の知恵です!」
おせっかい上等! お節介で世界を変える異世界ママ、今日も笑顔で大奮闘!
魔法も剣もぶっ飛ばせ♪ ほんわかテンポの“無双系ほんわかファンタジー”開幕!
【完結】目覚めたら男爵家令息の騎士に食べられていた件
三谷朱花
恋愛
レイーアが目覚めたら横にクーン男爵家の令息でもある騎士のマットが寝ていた。曰く、クーン男爵家では「初めて契った相手と結婚しなくてはいけない」らしい。
※アルファポリスのみの公開です。
追放された俺のスキル【整理整頓】が覚醒!もふもふフェンリルと訳あり令嬢と辺境で最強ギルドはじめます
黒崎隼人
ファンタジー
「お前の【整理整頓】なんてゴミスキル、もういらない」――勇者パーティーの雑用係だったカイは、ダンジョンの最深部で無一文で追放された。死を覚悟したその時、彼のスキルは真の能力に覚醒する。鑑定、無限収納、状態異常回復、スキル強化……森羅万象を“整理”するその力は、まさに規格外の万能チートだった! 呪われたもふもふ聖獣と、没落寸前の騎士令嬢。心優しき仲間と出会ったカイは、辺境の街で小さなギルド『クローゼット』を立ち上げる。一方、カイという“本当の勇者”を失ったパーティーは崩壊寸前に。これは、地味なスキル一つで世界を“整理整頓”していく、一人の青年の爽快成り上がり英雄譚!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる