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15 BBQにいこう
「・・・・BBQですか?」
一ノ瀬さんとのお付き合いは順調すぎるほど順調だ。
恋人というより友達って感じではあるけど。
今日は買い物に行きたいと言われたので、大型のショッピングモールに来ているのだが、カフェで休憩していたとき、一緒にBBQに行かないかと誘われたのだ。
・・・・正直、BBQはトラウマである。
最初の一人だったこともあり、他の三人よりも勇士くんのインパクトは強い。
「そう。会社のフットサルサークルの奴らでやろうって言ってるんだけど、沖くんもおいでよ。」
「いや、でも・・・・僕が行ったらお邪魔じゃ?」
「大丈夫!家族連れで来る奴らもいるから。」
なんの裏もない爽やか笑顔で無邪気に「ね?行こう?」と誘われると、なんとも断り辛い。僕は一ノ瀬さんのこのカラッと晴れた夏空のような笑顔に弱いのだ。
「うっ、じゃあ・・・・はい。少しだけ?お邪魔しようかな・・・・。」
「おう!絶対楽しいよ!!」
一ノ瀬さんが喜んでくれるのは僕も嬉しいのだが、何とも複雑な気持ちだ。
というか、嫌な予感がしてならない。
なんかすっごく嫌な予感。
でも今回は一ノ瀬さん主催。
来る人もほとんど一ノ瀬さんの知り合いだろう。
大丈夫、多分。大丈夫・・・・だよね?
その後、不安を抱える僕を他所に一ノ瀬さんは、嬉々としてBBQ用品を買い揃えていった。
見てて分かったが、一ノ瀬さんは意外と形から入りたがるタイプだ。
どう考えてもBBQに必要のないキャンプ用品にまで目が行きだしたので、何とか止めて必要そうな物だけ購入した。
「沖くんってアウトドア好き?」
「そうですね。あまり経験ないですけど嫌いじゃないです。」
ちなみにBBQはあの忌々しい短大のとき以来だ。
「今度二人でグランピング行こっか?」
「いいですね!この間テレビでやってたのとか素敵でしたもんね。」
一ノ瀬さんが泊まりに来た時にちょうどテレビで特集してて、僕が「楽しそう・・・・」って言ってたのを覚えていてくれたらしい。
彼はこういうちょっとした会話をよく覚えていて、いつも僕にプレゼントを買ってきてくれたりする。
僕が「ピスタチオが好き」と言えば、美味しいピスタチオのジェラートを。
手荒れを気にしてるのに気付いたらハンドクリームを。
どんなに忙しくてもマメにメッセージをくれるし、人を褒めることに躊躇がないので、彼の何気ない一言で僕はよく赤面してしまう。
一ノ瀬さんの話を聞く限り、彼は交友関係もかなり広い。
食堂でもよく人に囲まれているし。
きっと彼のそういうところが人を惹きつけるのだろう。
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