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イヴァンのお話 その一
「オリバーもとうとう恋人ができたって?」
ゼノウは昼休み『バーン』と豪快な音を立てながらオリバーの執務室の扉を開け放った。
掃除に訪れていたザックを膝の上に、イチャイチャしていたオリバーは呆れたように言う。
「ノックくらいしたらどうです?」
「ひゃっ、んっ・・・・//オリバーさま・・・・」
ゼノウはオリバーの恋人と思われる青年が嬌声をあげるのを聞いて顔を赤くした。
どうやら、オリバーが彼のシャツの中に忍ばせた手で乳首を弄ってるらしい。
オリバーの恋人は「恥ずかしいっすからぁ」と頬を上気させながら、必死にオリバーの腕をシャツから出そうと抵抗している。
だが、オリバーは意地の悪い笑みを浮かべながら、彼の恋人を楽しそうに眺めるばかりである。
「お、おい!!やめろ!!目に毒だ!!」
「まさかw眼福の間違いでは?まぁ、他所の男にこれ以上ザックの可愛い顔を見せるのも癪ですしね。」
恋人のシャツからオリバーが手を抜いた瞬間、ザックと呼ばれる青年はシャツを直し、ゼノウに一礼すると、床に散らばった掃除道具を抱えて部屋を飛び出していった。
「ってことが、昼間あったんだよ。」
ゼノウと、レオ、オリバー、それから珍しくイヴァンの4人で夜、サロンに集まり、昼間の出来事をゼノウから聞いていた。
「へー、オリバーは災難だったね。」
「全くです。」
「なんでだよ!そこは俺だろっ」
レオはゼノウの味方をしてくれると思ったのに、オリバーに賛同したのでゼノウはむくれていた。
「あんまりゼノウを虐めないでやってくれ」
イヴァンが苦笑いしつつもゼノウを庇うと、彼は嬉しそうに頬を綻ばせる。
イヴァンはゼノウのこういう感情ダダ漏れなところが可愛いな、とつい甘やかしてしまうのだ。
「ありがとう、イヴァン。
ったく、オリバーは最近レオ化してきてないか?」
「自分でもそれが怖いです。さすがにここまでのドS怪獣にはならないと自分で信じてますが。」
「二人とも酷いなw。30代になってから俺もかなり落ち着いたんだよ?」
疑わしそうにレオを見る二人の視線にレオは苦笑いを零した。
「レオがそんなんでハルとは喧嘩にならないのか?」
「ならないね。ハルは優しいからなんでも許してくれるんだ。この間だって、凄くお願いしたら、ケモ耳プレ・・・・おっと、これは内緒だった。バレたら二度としてくれなくなっちゃう。」
9割9分言い終わってたが・・・・。
ハル、ケモ耳プレイまでさせられてんのか。
他の3人はここにいないハルについつい可哀想な眼を向けてしまう。
「そう言うゼノウ達はどうなんですか?喧嘩したりしないんですか?」
「喧嘩?しないよな?」
「いや、一回だけゼノウに対して怒ったことがある。喧嘩と呼べるかは分からないが。」
ゼノウの記憶の中にイヴァンの怒った顔が思い出される。
確かに穏やかで包容力の塊みたいなイヴァンが一度だけ声を張り上げたことがあった。
「それ俺も覚えてるよ。ハルも珍しく激怒してたからね。確かハラルトが生まれて半年くらいたった頃だ。」
「へー、気になりますね。今後の参考に聞かせてください。」
ニヤニヤ笑うレオと、好奇心半分、からかい半分のオリバー、二人の目がイヴァンに向く。
「まぁ、私の幼稚な嫉妬がきっかけなんだが・・・・」
イヴァンは特に抵抗がないようでその時の話をし始めた。
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