よもやまメモ噺

いんじんリュウキ

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幻のスピードカー噺

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 大の自動車好きであったアドルフ・ヒトラーは、自動車の速度記録に高い関心を抱いていた。

 当時、自動車の発達によって従来の速度記録が次々と塗り替えられていたのだが、その多くはイギリスによるもので、ヒトラーはこれが気に食わなかったのである。

 そこで、お気に入りの技術者であったフェルディナント・ポルシェに速度記録用のスピードマシンの設計を依頼したのだ。

 そうして誕生したのが「T80」である。

 ベンツ社が車体の製造を担当したこの車は、6輪車で、戦闘機のエンジンを改造した大馬力・大排気量のエンジンを搭載し、極薄のジュラルミンで造られたボディは非常に軽量だった。

 また車体デザインは海洋生物を思わせる極めて有機的なもので、大馬力と空気抵抗の少ない洗練された軽量ボディにより、計算上は時速750キロでの走行も可能とのこと。

 ところが、このマシンがあまりに速すぎるため、加速や停止に長い距離が必要であり、ドイツ国内に試走させるほど長い直線がないという問題が生じてしまったのだ。

 しかも海外での試走にはナチス党が難色を示し、そうこうしているうちに戦争が始まってしまい、試走どころではなくなってしまったのである。

 こうして、T80は実力を発揮できぬまま姿を消したのだ。

 では、今回はこの辺で失礼をば。
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