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第45話 おかしなお菓子屋さん

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「ドールクリエイト!料理人!」MP7000。

イメージしてからそう唱えると、ピカッと一瞬光り輝き目の前に人のようなものが現れた。

そこにはコックコートを着て、紫色のチークとアイシャドウがバッチリの、金髪ロングでウエーブのかかったオサレな背の高い女、いやうっすらと髭が青い男、いや怪しいおネエ言葉をあやつるおかまが居た。

「あらぁん、マスター、とうとう我慢出来なくなってアタシを呼んじゃったのねぇーん。もうはち切れそうなのねーん?」
「別に我慢などしてないが、腕のいいコックが必要でな、お前はおかま独特の感性で料理センスが良いし、お菓子も得意だろ?Mr.マダムシャルダンと名乗るが良い。」
「わかったわん、シャルダンと名乗るわんマスター、それでアタシは何をすればいいのん?」

「ここエリス神殿街の食品工場でお菓子を生産する事にしてな、そこの統括責任者だ、助手に配下のパティシエも10名ほどつけよう。」
「わかったわん、アタシの作るお料理やお菓子は一味違うわよん。みんなを虜にしちゃうんだから。マスター夜にアタシを味わってみなぁい?」
「いや、いい遠慮しとく。俺にはアリスが居るんでな。」
「きぃぃくやしい!アリス様に嫉妬しちゃうわあぁん。」

「後な、工場だけじゃ味気ないので、出来立てを提供するアンテナショップも創って置いた、そこの経営も任せる。頼んだぞシャルダン、くれぐれも客に手を出すなよ?」
「わかってるわよん、アタシが食べたいのはマ・ス・タ・ー、あなただけなのよん。」
「じ、じゃあ、俺は忙しいんでまたな。」

俺はそそくさと屋敷に帰ると、すぐさまアリスを強引に引き寄せ、アリスの肩に顔うずめて耳朶の後ろの首筋の辺り貪るようにスーハ―スーハーくんかくんかと嗅ぎまくった。ここは女の・・いやこれ以上は語るまい。君達も大人の階段を上り下りすれば解る事だ。俺はアリスのフリージアの様な清々しい良い香りを胸いっぱいに吸い込む。

「あん、息がくすぐったいですぅ、強引なソウシ様も素敵ですぅ。」

強引で悪いが、おかまの化粧臭がアリスの良い香りに置き換わる。口直しだ。これで生きかえる~。お礼にアリスを沢山なでなでぽむぽむする。かわいい。
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